NDERC ロードスターRF 性能と維持費 FR/6AT 327万円 2016年

このページでは、マツダ株式会社の2ドア・2人乗りオープンカー、4代目のDBA-NDERC型ロードスターRF S【2016/11モデル・158PS/20.4kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

NDERC ロードスターRF
販売期間:2015/05 -

画像はマツダ株式会社より引用
http://www.mazda.co.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長3915mm×全幅1735mm×全高1245mm、排気量は1997ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。
参考:150PS~200PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3915mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

NDERC型 ロードスターRF [1997cc/158PS FR/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目ロードスターRFの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2024/01
ND5RE型
[S]
1.5L-NA・FR/6MT・289.9万円
136PS・15.5kgm・16.8km/L
136PS
15.5kgm
16.8km/L
2024/01
ND5RE型
[S Special-Package]
1.5L-NA・FR/6AT・320.3万円
136PS・15.5kgm・17.2km/L
136PS
15.5kgm
17.2km/L
2018/07
NDERC型
[S]
2.0L-NA・FR/6MT・337.0万円
184PS・20.9kgm・15.8km/L
184PS
20.9kgm
15.8km/L
4代目 ロードスター 型式一覧 ND系まとめ 2015-【全13車種】
ロードスターRFの旧型モデル
3代目 NCEC型ロードスター
NCEC型ロードスターは2005/08に登場した3代目モデル。参考車両の「RS-RHT」は全長4020mm、全幅1720mm、全高1255mmの車体に、170PS/19.3kgmを発生するLF型1998ccエンジンを搭載。


NDERC ロードスターRFの主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー マツダ株式会社
車名&
グレード
ロードスターRF
S
その他 RF(リトラクダブル ファストバック) S VS [MX-5 RF]
お値段 3261600円
車両型式 DBA-NDERC
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 2ドア・2名乗車
ホイールベース 2310mm
トレッド 1495mm/1505mm
WB/TR比 1.540
最小半径 4.7m
最低高 145mm
タイヤ 前輪:205/45R17
後輪:205/45R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1130kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

ロードスターRFと各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
ロードスターRF
車体寸法
全長 3915mm -
全幅 1735mm -
全高 1245mm -
大きさ 8.46m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +515mm
全幅 1480mm以下 +255mm
全高平均 1640mm -395mm
大きさ平均 8.13m3 +0.33m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -785mm
全幅 1700mm以下 +35mm
全高平均 1496mm -251mm
大きさ平均 10.47m3 -2.01m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -728mm
全幅平均 1815mm -80mm
全高平均 1518mm -273mm
大きさ平均 12.84m3 -4.38m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。


NDERC ロードスターRFの室内広さを各規格の車両と比較

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

ロードスターRFの室内広さを各規格の車両と比較
規格名 規格寸法 増減
ロードスターRF
室内広さ
室内長 940mm -
室内幅 1425mm -
室内高 1040mm -
車内広さ 1393L -
軽自動車
新規格
室内長平均 1908mm -968mm
室内幅平均 1280mm +145mm
室内高平均 1283mm -243mm
車内広さ平均 3171L -1778L
小型車規格
5ナンバー車
室内長平均 1913mm -973mm
室内幅平均 1403mm +22mm
室内高平均 1195mm -155mm
車内広さ平均 3251L -1858L
普通車平均
3ナンバー車
室内長平均 2049mm -1109mm
室内幅平均 1483mm -58mm
室内高平均 1195mm -155mm
車内広さ平均 3697L -2304L

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に室内が長い・広い・高い。

人間様の占有スペースと容積効率
室内長×室内幅×室内高 1.393m³
1人あたりのスペース 0.697m³
室内長/全長 24.0%
室内幅/全幅 82.1%
室内高/全高 83.5%
室内容積/車両体積 16.5%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は1.393m³です。この車の乗車定員は2人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.697m³のスペースが割り当てられることになります。

続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は24.0%、同じく室内幅と全幅の比率は82.1%、同じく室内高と全高の比率は83.5%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は16.5%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


NDERC ロードスターRFの税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、ロードスターRFの新車を375.1万円(諸費用として48.9万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 2000cc以下 13年未満 39500円
自動車重量税
1年分
1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷14.5×195円/L 134480円
オイル交換
5000km毎
1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料
月額5500円
月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 282200円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額62510円×12ヶ月 750120円
ローン返済中の年間維持費 1032300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
  • 初度登録から9年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は39500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算23600円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

ロードスターRFの維持費は高い?安い?

「ロードスターRFの年間維持費は282200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてロードスターRFの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス192500円-89700円
ヴォクシー ハイブリッド231500円-50700円
ロードスターRFの維持費282200円
ウィッシュ289100円+6900円
スイフト スポーツ292900円+10700円
基準2000ccクラス平均325700円+43500円
アコード355200円+73000円
WRX STI376200円+94000円
エクスプローラー442300円+160100円
高いBX502800円+220600円

ロードスターRFの年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して89700円高く、最も高いBXと比較して220600円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では43500円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ロードスターRFの維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

ロードスターRFを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%370万円31万円24万円
15%240万円20万円16万円
20%180万円15万円12万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は370万円(総支給額31万円/月、手取り24万円/月)、ここから月額維持費2.4万円を支払うと残りは21.6万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は240万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)、2.4万円を支払うと残りは13.6万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が180万円(総支給額15万円/月、手取り12万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.4万円を引くと残りは9.6万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代14万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費14.5km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 100010円 -34470円
170円/L 117250円 -17230円
185円/L 127600円 -6880円
195円/L 134480円 -
205円/L 141390円 +6910円
220円/L 151740円 +17260円
245円/L 168980円 +34500円

燃費14.5km/LのNDERC型 ロードスターRFで10000km走行するのに必要な燃料は689.7L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は134480円になります。

参考までに、ロードスターRFの燃料タンクは45リットルですので、689.7Lの給油回数は16回、1回あたりの燃料代は約8410円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6910円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると17260円、50円も違ってくると34500円にもなります。

これをNDERC型 ロードスターRFの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を282200円としたとき、145円/Lに値下がりすれば247730円(87.8%)に、245円/Lに値上がりすれば316700円(112.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 39500円
自動車重量税 1年分 12300円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 60625円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 40340円 67240円 94140円
オイル交換 4500円 4500円 6300円
タイヤ交換 8000円 8000円 8000円
任意保険料 52800円 56160円 59400円
税金 自賠責 一律 60625円
合計 166300円 196600円 228500円
1万km差額 -115900円 -85600円 -53700円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて115900円安い166300円に、5000km走行では85600円安い196600円に、7000km走行では53700円安い228500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 134480円 201720円 268960円
オイル交換 9000円 13500円 18000円
タイヤ交換 12000円 14400円 19200円
任意保険料 66000円 72600円 79200円
税金 自賠責 一律 60625円
合計 282200円 362900円 446000円
1万km差額 - +80700円 +163800円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
マツダの小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
オープンカー編

ロードスターRFの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 15.6km/L
燃料タンク容量 45L
航続距離(カタログ燃費) 702.0km
航続距離(80%燃費) 562.5km
満タンプライス 8775円
1km走行コスト 12.50円/km
1万円でどこまで行ける? 800.0km
東京から702.0kmの範囲

JC08モード燃費が15.6km/L、燃料タンク容量45リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は702.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.0km/L)とすると航続距離は630.0km、80%(12.5km/L)だと562.5km、70%(10.9km/L)では490.5kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から45リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では8775円、上で計算した航続距離を踏まえると702.0km(80%燃費時562.5km)を走行するのに8775円かかる計算です。

燃費を14.5km/Lとしたときの1km走行コストは12.50円、10万km走行したときの燃料代は125.0万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら12.5万円/年、7年10万kmなら17.9万円/年、5年10万kmなら25.0万円/年、3年10万kmなら41.7万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば800.0km(往復なら片道400.0km)、カタログ値の80%なら640.0km(片道320.0km)離れたところまで行くことができます。

NDERC ロードスターRFのエンジン諸元とカタログデータ

PE-VPR[RS]型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 PE-VPR[RS]
気筒配列 直列4気筒
排気量1997cc
圧縮比 13.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 158PS[116kW]/6000rpm
最大トルク 20.4kgm[200Nm]/4600rpm
パワーバンド 4600-6000rpm, 帯域23.3%
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費15.6km/L(36.7mpg)
100km燃費6.4L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
4600rpm 131PS/20.4kgm
6000rpm 158PS/18.9kgm
PE-VPR[RS]型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているPE型1997cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力158馬力を、4600回転時に最大トルク20.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4600rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の1400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は23.3%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.152kg/PS(1130kg/158PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.152kg/PS
車体+1人7.500kg/PS
車体+2人7.848kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.532kg/PS
車体+70kg7.595kg/PS
車体+80kg7.658kg/PS
車体+90kg7.722kg/PS
車体+100kg7.785kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.500kg/PS(1185kg/158PS)となり、数値としては0.348kg、比率にすると4.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは7.848kg/PS(1240kg/158PS)となり、数値としては0.696kg、比率にすると9.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

NDERC ロードスターRFのライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.500kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
ロードスターRF
7.500kg/PS
158PS・2.0L-NA
車体のみPWR 7.152
1185kg
+4.9%

車種詳細
スイフト スポーツ
7.321kg/PS
140PS・1.4L-TB
車体のみPWR 6.929
1025kg
+5.7%

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
182PS・1.5L-TB
車体のみPWR 7.418
1405kg
+4.1%

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
245PS・2.3L-TB
車体のみPWR 7.429
1875kg
+3.0%

車種詳細
ラングラー アンリミテッド
7.377kg/PS
284PS・3.7L-NA
車体のみPWR 7.183
2095kg
+2.7%

車種詳細
LX
7.361kg/PS
377PS・5.7L-NA
車体のみPWR 7.215
2775kg
+2.0%


7.275kg/PSから7.725kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック・ZC33S型 スイフト スポーツ、ホンダの5人乗りハッチバック・FK7型 シビック、マツダの8人乗りミニバン・LY3P型 MPV、JEEPの5人乗りSUV・JK36L型 ラングラー アンリミテッド、レクサスの8人乗りSUV・URJ201W型 LXという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

NDERC型 ロードスターRF [S]のライバル車種|7.500kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は139.8PS/tとなっています。


ロードスターRFがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スティード|583cc
7.472kg/PS
269kg/36.0PS/4.49kgm
[車体のみPWR:5.944]
1速ギヤ速度:58.6km/h
最小TWR:1.138
2016/11

-
ロードスターRF|1997cc
7.500kg/PS
1185kg/158PS/20.4kgm
[車体のみPWR:7.152]
1速ギヤ速度:57.0km/h
最小TWR:1.396

車種詳細
デスペラード400|399cc
7.697kg/PS
254kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.030]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.020

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではロードスターRFとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

PC21 スティードと競争してみる

まずロードスターRFより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのスティードが挙げられます。PWRの7.472kg/PSは車両重量214kgにライダーの体重55kgを加えた269kgを、最高出力36.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスティードに1.6km/h劣り、1速TWRは0.258kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

VK52A デスペラード400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのデスペラード400が挙げられます。PWRの7.697kg/PSは車両重量199kg+55kgの254kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は9.1km/h勝り、1速TWRは0.376kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.540
平均ピストンスピード 18.24m/s
トルクウェイトレシオ 55.39kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20643円
排気量1Lあたり馬力 79.12PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.22kgm/L
1気筒あたりの馬力 39.5PS
1気筒あたりのトルク 5.1kgm
パワーバンド比率 23.3%
燃費×馬力 2292.6pt
各種ランキング
オープンカーのPWR
1.8~2.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは55.39kg/kgm(1130kg/20.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3261600円、最高出力が158馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20643円、逆に1万円あたりでは0.48馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は159882円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
マツダ編
2000cc以下の車編
オープンカー編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は79.12PS/L、トルクは10.22kgm/L、1気筒あたりの馬力は39.5馬力、トルクは5.1kgmとなり、このエンジンが158馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.24m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が91.2mmであるPE型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6580回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.540になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、真っ直ぐ進むよりも小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が14.51km/L、最高出力が158PSであるこの車の獲得ポイントは2292.6ptになります。
戯れに車両重量1130kgを100kg単位にした11.3で割ってみたところ、その数値は202.88ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


NDERC ロードスターRFのギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 205/45R17|タイヤ直径 61.6cm|円周長 193.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.538 12.22 - - 62km/h 10530rpm 809.4kgm
2速 2.060 7.12 0.582 1-2/
3780rpm
106km/h 6130rpm 471.3kgm
3速 1.404 4.85 0.682 2-3/
4430rpm
156km/h 4180rpm 321.2kgm
4速 1.000 3.45 0.712 3-4/
4630rpm
218km/h 2980rpm 228.8kgm
5速 0.713 2.46 0.713 4-5/
4630rpm
306km/h 2120rpm 163.1kgm
6速 0.582 2.01 0.816 5-6/
5300rpm
375km/h 1730rpm 133.1kgm
Final3.454レシオカバレッジ(変速比幅)6.079
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.454)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(20.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.454)÷タイヤの有効半径(0.308m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの375km(6000rpmでは346.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4600回転で最大トルク20.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば55.39kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.152kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと809.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1130kg)を1速ギヤの最大駆動力(809.4kgm)で割ってみると1.396kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(18.9kgm)からTWRを算出すると1.507kg/kgmとなり、4600-6000回転の回転域では1.396-1.507kg/kgmの間で推移することがわかります。


6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

NDERC型ロードスターRFに搭載されたPE型1997ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6000rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ57km/h-
2速ギヤ98km/h3490rpm
3速ギヤ144km/h4090rpm
4速ギヤ202km/h4270rpm
5速ギヤ283km/h4280rpm
6速ギヤ347km/h4900rpm

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると57km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3490rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は98km/h(+41km/h)になります。

3速ギヤでは4090rpmまで落ちて6000rpmで144km/h(+46km/h)に、4速ギヤでは4270rpmまで落ちて6000rpmで202km/h(+58km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4280rpmまで落ちて6000rpmで283km/h(+81km/h)に、6速ギヤでは4900rpmまで落ちて6000rpmで347km/h(+64km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4210 6320 8420 10530 12630 14740 18950
2速 2450 3680 4900 6130 7350 8580 11030
3速 1670 2510 3340 4180 5010 5850 7520
4速 1190 1790 2380 2980 3570 4170 5360
5速 850 1270 1700 2120 2550 2970 3820
6速 690 1040 1390 1730 2080 2420 3120
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.582)を選択して時速100kmにて走行すると1730回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1040回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1210回転、一般的な高速道路の80km/hでは1390回転、100km/hでは1730回転、制限速度が120km/hになると2080回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3120回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 38 48 57 67 76
2速 16 33 49 65 82 98 114 131
3速 24 48 72 96 120 144 168 192
4速 34 67 101 134 168 202 235 269
5速 47 94 141 189 236 283 330 377
6速 58 116 173 231 289 347 404 462

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの205/45R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/45R17 | 直径 616mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
40 185/40R17
37.7km/h
径 580mm
差 -36mm
195/40R17
38.2km/h
径 588mm
差 -28mm
205/40R17
38.7km/h
径 596mm
差 -20mm
215/40R17
39.2km/h
径 604mm
差 -12mm
225/40R17
39.7km/h
径 612mm
差 -4mm
45 185/45R17
38.9km/h
径 599mm
差 -17mm
195/45R17
39.5km/h
径 608mm
差 -8mm
205/45R17
40.0km/h
616mm
0mm
215/45R17
40.6km/h
径 626mm
差 +10mm
225/45R17
41.2km/h
径 635mm
差 +19mm
50 185/50R17
40.1km/h
径 617mm
差 +1mm
195/50R17
40.7km/h
径 627mm
差 +11mm
205/50R17
41.4km/h
径 637mm
差 +21mm
215/50R17
42.0km/h
径 647mm
差 +31mm
225/50R17
42.7km/h
径 657mm
差 +41mm
55 185/55R17
41.3km/h
径 636mm
差 +20mm
195/55R17
42.0km/h
径 647mm
差 +31mm
205/55R17
42.7km/h
径 658mm
差 +42mm
215/55R17
43.4km/h
径 669mm
差 +53mm
225/55R17
44.2km/h
径 680mm
差 +64mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/45R17 、195/40R17、195/45R17 、205/40R17 、215/40R17 、225/40R17あたりのタイヤがおすすめです。

205/45R17のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/45R17の適応サイズと性能の変化 [NDERC型ロードスターRF編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】205/45R17のタイヤ銘柄と通販価格

NDERC型 ロードスターRF 2.0L-NA FR/6ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS7.15㎏/PS57.2ptB
最高回転数5880rpm6000rpm51.5ptC
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.40㎏/㎏m53.3ptC
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h57.0㎞/h55.5ptB
1リットル
換算馬力
73.09PS/L79.12PS/L54.8ptB
1リットル
換算トルク
9.46㎏m/L10.22㎏m/L59.2ptB
WB/TR比1.7731.54073.8ptS
ワイド&
ロー指数
0.8940.71862.6ptA
前面の面積2.631m22.160m263.2ptA
最低地上高154.6mm145mm53.9ptC
スポーツ性能部門の得点584.3pt
総合評価A

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340619円282200円55.1ptB
JC08燃費17.7km/L15.6km/L46.7ptC
100km/h
回転数
2490rpm1730rpm60.0ptB
航続距離644.2km652.9km50.5ptC
車の大きさ11.468m38.457m361.9ptB
車内の広さ3429.0L1393.1L30.1ptE
乗車定員4.8人2人26.7ptF
1人あたり
車内広さ
692.0L696.5L50.4ptC
車内床面積2.793m21.339m229.2ptF
最小回転
半径
5.17m4.7m59.6ptB
ユーティリティ部門の得点470.2pt
総合評価D

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10719車種中 RANK
運動性能 584.3pt 452位 A
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 470.2pt 7499位 D
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 1054.5pt 866位 B
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は584.3点で全10719車種中の452位、ユーティリティ部門は470.2点で7499位、総合得点は1054.5点で866位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したNDERC型 ロードスターRF(FR/6AT) の各種スペックを、オープンカー2000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ロードスターRFの歴代モデル

4代目 ND5RC型 ロードスター
ND5RC ロードスターは2015/05に登場した4代目モデル。参考車両の「NR-A」は全長3915mm、全幅1735mm、全高1235mmの車体に、131PS/15.3kgmを発生するP5型1496ccエンジンを搭載した2人乗りオープンカー。

3代目 NCEC型 ロードスター
NCEC ロードスターは2005/08に登場した3代目モデル。参考車両の「RS-RHT」は全長4020mm、全幅1720mm、全高1255mmの車体に、170PS/19.3kgmを発生するLF型1998ccエンジンを搭載した2人乗りオープンカー。

2代目 NB8C型 ロードスター クーペ
NB8C ロードスター クーペは2003/10に登場した2代目モデル。参考車両の「type-E」は全長3955mm、全幅1680mm、全高1240mmの車体に、154PS/17.0kgmを発生するBP型1839ccエンジンを搭載した2人乗りクーペ。

初代 NA6CE型 ロードスター
NA6CE ロードスターは1989/09に登場した初代モデル。参考車両の「V-Special」は全長3970mm、全幅1675mm、全高1235mmの車体に、120PS/14.0kgmを発生するB6型1597ccエンジンを搭載した2人乗りオープンカー。


ロードスター vs ライバル車種対決


ND5RE ロードスター 2024 vs LA400A コペン GR 2019 性能比較
4代目 ロードスター S(2024年式 ND5RE・FR/6MT・1.5L・136PS/15.5kgm・2人乗り)と、2代目 コペン GR GR-Sport(2019年式 LA400A・FF/5MT・0.66L+ターボ・64PS/9.4kgm・2人乗り)を比較。

NA8C ロードスター 1996 vs NA6CE ロードスター 1993 性能比較
初代 ロードスター V-Special(1996年式 NA8C・FR/5MT・1.9L・130PS/16.0kgm・2人乗り)と、初代 ロードスター V-Special(1993年式 NA6CE・FR/5MT・1.6L・120PS/14.0kgm・2人乗り)を比較。

NB8C ロードスター 2004 vs NB6C ロードスター 2004 性能比較
2代目 ロードスター RS-II(2004年式 NB8C・FR/6MT・1.9L・160PS/17.3kgm・2人乗り)と、2代目 ロードスター NR-A(2004年式 NB6C・FR/5MT・1.6L・125PS/14.5kgm・2人乗り)を比較。

ND5RC ロードスター 2015 vs NCEC ロードスター 2009 新旧比較
4代目 ロードスター S|990kg(2015年式 ND5RC・FR/6MT・1.5L・131PS/15.3kgm・2人乗り)と、3代目 ロードスター RS-RHT(2009年式 NCEC・FR/6MT・2.0L・170PS/19.3kgm・2人乗り)を比較。

NCEC ロードスター 2009 vs NB8C ロードスター 2004 新旧比較
3代目 ロードスター RS-RHT(2009年式 NCEC・FR/6MT・2.0L・170PS/19.3kgm・2人乗り)と、2代目 ロードスター RS-II(2004年式 NB8C・FR/6MT・1.9L・160PS/17.3kgm・2人乗り)を比較。

NA6CE ロードスター 1993 vs EA21R カプチーノ 1995 性能比較
初代 カプチーノ(1995年式 EA21R・FR/5MT・0.66L+ターボ・64PS/10.5kgm・2人乗り)と、初代 ロードスター V-Special(1993年式 NA6CE・FR/5MT・1.6L・120PS/14.0kgm・2人乗り)を比較。

NB6C ロードスター 2004 vs NA6CE ロードスター 1993 新旧比較
2代目 ロードスター NR-A(2004年式 NB6C・FR/5MT・1.6L・125PS/14.5kgm・2人乗り)と、初代 ロードスター V-Special(1993年式 NA6CE・FR/5MT・1.6L・120PS/14.0kgm・2人乗り)を比較。

NA6CE ロードスター 1993 vs ND5RE ロードスター 2024 新旧比較
初代 ロードスター V-Special(1993年式 NA6CE・FR/5MT・1.6L・120PS/14.0kgm・2人乗り)と、4代目 ロードスター S(2024年式 ND5RE・FR/6MT・1.5L・136PS/15.5kgm・2人乗り)を比較。

NCEC ロードスター 2009 vs SE3P RX-8 2005 性能比較
初代 RX-8 type-S(2005年式 SE3P・FR/6MT・1.4L・250PS/22.0kgm・4人乗り)と、3代目 ロードスター RS-RHT(2009年式 NCEC・FR/6MT・2.0L・170PS/19.3kgm・2人乗り)を比較。

NDERC ロードスターRF 2018 vs RZ34 フェアレディZ 2022 性能比較
4代目 ロードスターRF S(2018年式 NDERC・FR/6MT・2.0L・184PS/20.9kgm・2人乗り)と、6代目 フェアレディZ(2022年式 RZ34・FR/6MT・3.0L+ツインターボ・405PS/48.4kgm・2人乗り)を比較。

NA6CE ロードスター 1993 vs AE86 スプリンター トレノ GTV 1983 性能比較
5代目 スプリンター トレノ GTV GTV Fin4.300(1983年式 AE86・FR/5MT・1.6L・130PS/15.2kgm・5人乗り)と、初代 ロードスター V-Special(1993年式 NA6CE・FR/5MT・1.6L・120PS/14.0kgm・2人乗り)を比較。

NCEC ロードスター RS 2009 vs ZZW30 MR-S 2005 性能比較
初代 MR-S(2005年式 ZZW30・MR/6MT・1.8L・140PS/17.4kgm・2人乗り)と、3代目 ロードスター RS-RHT(2009年式 NCEC・FR/6MT・2.0L・170PS/19.3kgm・2人乗り)を比較。

NB8C ロードスター 2004 vs S15 シルビア ヴァリエッタ 2000 性能比較
7代目 シルビア ヴァリエッタ Varietta(2000年式 S15・FR/5MT・2.0L・165PS/19.6kgm・4人乗り)と、2代目 ロードスター RS-II(2004年式 NB8C・FR/6MT・1.9L・160PS/17.3kgm・2人乗り)を比較。

NB8C ロードスター RS-II 2004 vs ZZW30 MR-S 2005 性能比較
初代 MR-S(2005年式 ZZW30・MR/6MT・1.8L・140PS/17.4kgm・2人乗り)と、2代目 ロードスター RS-II(2004年式 NB8C・FR/6MT・1.9L・160PS/17.3kgm・2人乗り)を比較。