URJ201W:LXの性能と維持費 4WD/8AT 8人 1100万円 2015年式

このページでは、レクサスの5ドア・8人乗りSUV、初代のDBA-URJ201W型LX LX570【2015/08モデル・377PS/54.5kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

URJ201W LX
販売期間:2015/08 - 2021/10

画像はレクサスより引用
http://lexus.jp/index.html
投稿:2015/08/21|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長5065mm×全幅1980mm×全高1910mm、排気量は5662ccであることから、大雑把に分類すると5.7リットルクラス(5700cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:350PS~400PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5065mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


URJ201W型 LX [5662cc/377PS 4WD/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代LXの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2020/08
URJ201W型
[LX570 8人乗り]
5.7L-NA・4WD/8AT・1135.6万円
377PS・54.5kgm・6.6km/L
377PS
54.5kgm
6.6km/L
2020/08
URJ201W型
[LX570 5人乗り]
5.7L-NA・4WD/8AT・1135.6万円
377PS・54.5kgm・6.6km/L
377PS
54.5kgm
6.6km/L
2017/08
URJ201W型
[LX570 5人乗り]
5.7L-NA・4WD/8AT・1115.0万円
377PS・54.5kgm・6.5km/L
377PS
54.5kgm
6.5km/L
初代LXの車両型式・グレード一覧【全4車種】
LXの新型モデル
2代目 VJA310W型LX
VJA310W型LXは2022/01に登場した2代目モデル。参考車両の「LX600 5人乗り」は全長5100mm、全幅1990mm、全高1885mmの車体に、415PS/66.3kgmを発生するV35A型3444ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー レクサス
車名&
グレード
LX
LX570
その他 -
お値段 11000000円
車両型式 DBA-URJ201W
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 5ドア/8名乗車
車体寸法 長5065×幅1980×高1910mm
室内寸法 長2760×幅1650×高1170mm
軸距&
輪距
2850mm
前1645mm/後1640mm
最小半径 5.9m
最低高 225mm
タイヤ 前輪:285/50R20
後輪:285/50R20
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2720kg
エンジン諸元
原動機型式 3UR-FE
気筒配列 V型8気筒
排気量5662cc
圧縮比10.2
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 377PS[277kW]/5600rpm
最大トルク 54.5kgm[534Nm]/3200rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 6.5km/L(15.3mpg)
100km燃費 15.4L/100km
3UR-FE型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税88000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税24600円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額9500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2015/08モデルのLXを9年落ちの中古で726.0万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    LXの2015/08モデルの場合、2024年現在では9年が経過しているため、新車価格の60%である660万円に諸経費として66.0万円を足した726.0万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2015年式を9年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年未満 88000円
自動車重量税(1年分) 3.0トン以下 13年未満 24600円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.0×185円/L 308330円
オイル交換(5000km毎) 1回9000円×2回 18000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本24000円×4本÷5年 19200円
任意保険料(月額9500円) 月額9500円×12ヶ月 114000円
ローン完済後の年間維持費 581000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額121000円×12ヶ月 1452000円
ローン返済中の年間維持費 2033000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 69900円
名目 金額
自動車税(1年分) 88000円
自動車重量税(1年分) 24600円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
308330円
(215830円)
(154170円)
(92500円)
オイル交換(5000km毎) 18000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 19200円
任意保険料(月額9500円) 114000円
ローン完済後の年間維持費 581000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1452000円
ローン返済中の年間維持費 2033000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
69900円
  • 初度登録から9年経過車の場合、「6000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は88000円、「3.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は24600円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに9000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額9500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした69900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ48500円(ローン完済前は169500円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をLXに吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

LXの維持費は高い?安い?

「LXの年間維持費は581000円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「6000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてLXの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いセンチュリー391600円-189400円
IS446100円-134900円
LC コンバーチブル477600円-103400円
基準6000ccクラス平均561100円-19900円
グランドチェロキー566800円-14200円
LXの維持費581000円
レンジローバー635400円+54400円
レンジローバー ヴォーグ667400円+86400円
高い7シリーズ719600円+138600円

LXの年間維持費を、6000ccクラスで最も維持費が安いセンチュリーと比較して189400円高く、最も高い7シリーズと比較して138600円安く、6000ccクラスの平均維持費との比較では19900円高くなっています。

最低額のセンチュリーと最高額の7シリーズは極端な例としても、6000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、LXの維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 6000ccクラスの車 ランキング

LXを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%760万円64万円50万円
15%500万円42万円33万円
20%380万円32万円25万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は760万円(総支給額64万円/月、手取り50万円/月)、ここから月額維持費4.8万円を支払うと残りは45.2万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は500万円(総支給額42万円/月、手取り33万円/月)、4.8万円を支払うと残りは28.2万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が380万円(総支給額32万円/月、手取り25万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.8万円を引くと残りは20.2万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代31万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
225010円
[-83320円]
-25円
160円/L
266680円
[-41650円]
-10円
175円/L
291680円
[-16650円]
185円/L308330円
[0円]
+10円
195円/L
325010円
[+16680円]
+25円
210円/L
350010円
[+41680円]
+50円
235円/L
391680円
[+83350円]

燃費6.0km/LのURJ201W型 LXで10000km走行するのに必要な燃料は1666.7L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は308330円になります。

参考までに、LXの燃料タンクは93リットルですので、1666.7Lの給油回数は18回、1回あたりの燃料代は約17130円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては16680円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると41680円、50円も違ってくると83350円にもなります。

これをURJ201W型 LXの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を581000円としたとき、135円/Lに値下がりすれば497680円(85.7%)に、235円/Lに値上がりすれば664350円(114.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(88000円)なり重量税(24600円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 27%
自動車重量税 1年分 24600円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 92500円 28%
オイル交換 年1回 9000円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 4%
任意保険料 80% 91200円 27%
合計
[1万kmとの差額]
327000円
-254000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 22%
自動車重量税 1年分 24600円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 154170円 39%
オイル交換 年1回 9000円 2%
タイヤ交換 6年毎 12800円 3%
任意保険料 85% 96960円 26%
合計
[1万kmとの差額]
394400円
-186600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 19%
自動車重量税 1年分 24600円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 215830円 46%
オイル交換 年1回 12600円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 3%
任意保険料 90% 102600円 22%
合計
[1万kmとの差額]
465300円
-115700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料114000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて254000円安い327000円に、5000km走行では186600円安い394400円に、7000km走行では115700円安い465300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 11%
自動車重量税 1年分 24600円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 462500円 59%
オイル交換 年3回 54000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 28800円 4%
任意保険料 100% 114000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
780800円
+199800円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 9%
自動車重量税 1年分 24600円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 616660円 64%
オイル交換 年4回 72000円 7%
タイヤ交換 2年毎 38400円 4%
任意保険料 100% 114000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
962500円
+381500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
レクサスの小型車&普通車編
5000cc超クラス編
小型車&普通車の新車編
7人乗りSUV・RV編

LXの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 6.5km/L
燃料タンク容量 93L
航続距離(カタログ燃費) 604.5km
航続距離(80%燃費) 483.6km
満タンプライス 17205円
1km走行コスト 28.46円
1万円でどこまで行ける? 351.4km

JC08モード燃費が6.5km/L、燃料タンク容量93リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は604.5kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.9km/L)とすると航続距離は548.7km、80%(5.2km/L)だと483.6km、70%(4.5km/L)では418.5kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から93リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では17205円、上で計算した航続距離を踏まえると604.5km(80%燃費時483.6km)を走行するのに17205円かかる計算です。

燃費を6.0km/Lとしたときの1km走行コストは28.46円、10万km走行したときの燃料代は284.6万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら28.5万円/年、7年10万kmなら40.7万円/年、5年10万kmなら56.9万円/年、3年10万kmなら94.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば351.4km(往復なら片道175.7km)、カタログ値の80%なら281.1km(片道140.5km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

3UR-FE型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3200回転時の馬力 244PS
5600回転時の馬力 377PS
各回転域でのトルク
3200回転時のトルク 54.5kgm
5600回転時のトルク 48.2kgm
3UR-FE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している3UR型5662cc、V型8気筒の自然吸気エンジンは5600回転時に最高出力377馬力を、3200回転時に最大トルク54.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3200rpmから最高出力が発生する5600rpmまで」の2400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は42.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc超クラス編
レクサスの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc超クラス編
レクサスの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.215kg/PS(2720kg/377PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.215kg/PS
車体+1人7.361kg/PS
車体+8人8.382kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.374kg/PS
車体+70kg7.401kg/PS
車体+80kg7.427kg/PS
車体+90kg7.454kg/PS
車体+100kg7.480kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.361kg/PS(2775kg/377PS)となり、数値としては0.146kg、比率にすると2.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの8人が搭乗した場合、車両重量に440kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.382kg/PS(3160kg/377PS)となり、数値としては1.167kg、比率にすると16.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

URJ201W LXのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2015/08

-
LX
7.361kg/PS
2775kg/377PS|5.7L-NA
[車体のみPWR:7.215]
2017/09

車種詳細
スイフト スポーツ
7.321kg/PS
1025kg/140PS|1.4L-TB
車体のみPWR:6.929
2010/12

車種詳細
FJクルーザー
7.228kg/PS
1995kg/276PS|4.0L-NA
車体のみPWR:7.029
2012/08

車種詳細
ラングラー アンリミテッド
7.377kg/PS
2095kg/284PS|3.7L-NA
車体のみPWR:7.183
2010/06

車種詳細
コルト Ralliart-R
7.147kg/PS
1165kg/163PS|1.5L-TB
車体のみPWR:6.810
2017/09

車種詳細
シビック
7.555kg/PS
1375kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.253

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.361kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.140kg/PSから7.582kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC33S型 スイフト スポーツ」、トヨタの5人乗りSUV「GSJ15W型 FJクルーザー」、JEEPの5人乗りSUV「JK36L型 ラングラー アンリミテッド」、三菱の5人乗りハッチバック「Z27AG型 コルト Ralliart-R」、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

URJ201W型 LX [LX570]のライバル車種|7.361kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は138.6PS/tとなっています。


LXがバイクと競争するなら…?


車種詳細
XLディグリー|249cc
7.360kg/PS
184kg/25.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:5.160]
1速ギヤ速度:39.7km/h
最小TWR:0.679
2015/08

-
LX|5662cc
7.361kg/PS
2775kg/377PS/54.5kgm
[車体のみPWR:7.215]
1速ギヤ速度:52.8km/h
最小TWR:1.248

車種詳細
TMAX|499cc
7.368kg/PS
280kg/38.0PS/4.60kgm
[車体のみPWR:5.921]
1速ギヤ速度:66.5km/h
最小TWR:1.150

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではLXとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MD26 XLディグリーと競争してみる

まずLXより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのXLディグリーが挙げられます。PWRの7.360kg/PSは車両重量129kgにライダーの体重55kgを加えた184kgを、最高出力25.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はXLディグリーに13.1km/h勝り、1速TWRは0.569kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SJ04J TMAXと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのTMAXが挙げられます。PWRの7.368kg/PSは車両重量225kg+55kgの280kgを、最高出力38.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は13.7km/h劣り、1速TWRは0.098kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.735
平均ピストンスピード 19.04m/s
トルクウェイトレシオ 49.91kg/kgm
1馬力あたりのお値段 29178円
排気量1Lあたり馬力 66.58PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.63kgm/L
1気筒あたりの馬力 47.1PS
1気筒あたりのトルク 6.8kgm
パワーバンド比率 42.9%
燃費×馬力 2277.1pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
5.0L超のPWR

トルクウェイトレシオは49.91kg/kgm(2720kg/54.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が11000000円、最高出力が377馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は29178円、逆に1万円あたりでは0.34馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は201835円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
レクサス編
5000cc超の車編
7人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は66.58PS/L、トルクは9.63kgm/L、1気筒あたりの馬力は47.1馬力、トルクは6.8kgmとなり、このエンジンが377馬力を5600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.04m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が102.0mmである3UR型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は5880回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.735になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が6.04km/L、最高出力が377PSであるこの車の獲得ポイントは2277.1ptになります。
戯れに車両重量2720kgを100kg単位にした27.2で割ってみたところ、その数値は83.72ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 5.328m³
1人あたりのスペース 0.666m³
室内長/全長 54.5%
室内幅/全幅 83.3%
室内高/全高 61.3%
室内容積/車両体積 27.8%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は5.328m³です。この車の乗車定員は8人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.666m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は54.5%、同じく室内幅と全幅の比率は83.3%、同じく室内高と全高の比率は61.3%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は27.8%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


LXでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.773m
期待される荷室の幅 1.550m
対角線の長さ 2.355m
期待される荷室の面積 2.748m²

縦方向の長さが1.773m(対角線では2.355m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6100rpm|タイヤサイズ 285/50R20|タイヤ直径 79.3cm|円周長 249.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.795 15.86 -
-
57km/h 10610rpm 2179.6kgm
2速 2.811 9.30 0.586 1-2/
3570rpm
98km/h 6220rpm 1277.8kgm
3速 1.844 6.10 0.656 2-3/
4000rpm
150km/h 4080rpm 838.2kgm
4速 1.429 4.73 0.775 3-4/
4730rpm
193km/h 3160rpm 649.6kgm
5速 1.213 4.01 0.849 4-5/
5180rpm
227km/h 2680rpm 551.4kgm
6速 1.000 3.31 0.824 5-6/
5030rpm
276km/h 2210rpm 454.6kgm
7速 0.817 2.70 0.817 6-7/
4980rpm
337km/h 1810rpm 371.4kgm
8速 0.672 2.22 0.823 7-8/
5020rpm
410km/h 1490rpm 305.5kgm
Final 3.307 レシオカバレッジ(変速比幅)7.135

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3200rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.307)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(54.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.307)÷タイヤの有効半径(0.3965m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの410km(5600rpmでは376.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3200回転で最大トルク54.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば49.91kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.215kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2179.6kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2720kg)を1速ギヤの最大駆動力(2179.6kgm)で割ってみると1.248kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5600回転でのトルク(48.2kgm)からTWRを算出すると1.411kg/kgmとなり、3200-5600回転の回転域では1.248-1.411kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5600rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

URJ201W型LXに搭載された3UR型5662ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5600rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5600rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ53km/h-
2速ギヤ90km/h3280rpm
3速ギヤ137km/h3670rpm
4速ギヤ177km/h4340rpm
5速ギヤ209km/h4750rpm
6速ギヤ253km/h4610rpm
7速ギヤ310km/h4580rpm
8速ギヤ377km/h4610rpm

まず1速ギヤで5600rpmまで引っ張ると53km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5600rpmから3280rpmまで落ち、そこから5600rpmまで加速を続けると速度は90km/h(+37km/h)になります。

3速ギヤでは3670rpmまで落ちて5600rpmで137km/h(+47km/h)に、4速ギヤでは4340rpmまで落ちて5600rpmで177km/h(+40km/h)に、5速ギヤでは4750rpmまで落ちて5600rpmで209km/h(+32km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4610rpmまで落ちて5600rpmで253km/h(+44km/h)に、7速ギヤでは4580rpmまで落ちて5600rpmで310km/h(+57km/h)に、8速ギヤでは4610rpmまで落ちて5600rpmで377km/h(+67km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4240 6370 8490 10610 12730 14850 19100
2速 2490 3730 4980 6220 7460 8710 11200
3速 1630 2450 3260 4080 4900 5710 7340
4速 1260 1900 2530 3160 3790 4430 5690
5速 1070 1610 2150 2680 3220 3760 4830
6速 890 1330 1770 2210 2660 3100 3980
7速 720 1080 1450 1810 2170 2530 3250
8速 590 890 1190 1490 1780 2080 2680
※赤い数字は暫定レブリミット(6100rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.672)を選択して時速100kmにて走行すると1490回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは890回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1040回転、一般的な高速道路の80km/hでは1190回転、100km/hでは1490回転、制限速度が120km/hになると1780回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2680回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 19 28 38 47 57 66 75
2速 16 32 48 64 80 96 113 129
3速 25 49 74 98 123 147 172 196
4速 32 63 95 127 158 190 221 253
5速 37 75 112 149 186 224 261 298
6速 45 90 136 181 226 271 316 362
7速 55 111 166 221 277 332 387 443
8速 67 135 202 269 336 404 471 538

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの285/50R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 285/50R20 | 直径 793mm

-20mm
幅265mm
-10mm
幅275mm
変更なし
幅285mm
+10mm
幅295mm
+20mm
幅305mm
-5%
45
扁平
265/45R20
37.7km/h
直径747mm
径差-46mm
275/45R20
38.1km/h
直径756mm
径差-37mm
285/45R20
38.6km/h
直径765mm
径差-28mm
295/45R20
39.0km/h
直径774mm
径差-19mm
305/45R20
39.5km/h
直径783mm
径差-10mm
0%
50
扁平
265/50R20
39.0km/h
直径773mm
径差-20mm
275/50R20
39.5km/h
直径783mm
径差-10mm
285/50R20
40.0km/h
793mm
0mm
295/50R20
40.5km/h
直径803mm
径差+10mm
305/50R20
41.0km/h
直径813mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
265/55R20
40.4km/h
直径800mm
径差+7mm
275/55R20
40.9km/h
直径811mm
径差+18mm
285/55R20
41.5km/h
直径822mm
径差+29mm
295/55R20
42.0km/h
直径833mm
径差+40mm
305/55R20
42.6km/h
直径844mm
径差+51mm
+10%
60
扁平
265/60R20
41.7km/h
直径826mm
径差+33mm
275/60R20
42.3km/h
直径838mm
径差+45mm
285/60R20
42.9km/h
直径850mm
径差+57mm
295/60R20
43.5km/h
直径862mm
径差+69mm
305/60R20
44.1km/h
直径874mm
径差+81mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、265/50R20 、275/45R20、275/50R20 、285/45R20 、295/45R20 、305/45R20あたりのタイヤがおすすめです。

285/50R20のタイヤ幅を265mmから315mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、285/50R20の適応サイズと性能の変化 [URJ201W型LX編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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URJ201W型LX[5.7L-NA 4WD/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.215kg/ps56.99
1速ギヤ加速性能1.248kg/kgm57.01
1L換算馬力66.58ps/L44.87
1L換算トルク9.63kgm/L51.95
WB/TR比1.73553.92
ワイド&ロー指数0.96544.76
前面の面積3.782m²17.66
最低地上高225mm21.34
スポーツ性能部門の得点348.50

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費6.5km/L32.58
年間維持費581000円26.70
100kmh回転数1490rpm63.25
航続距離604.5km43.68
車の大きさ19.155m³80.51
室内の広さ5.328m³68.18
最小回転半径5.9m35.10
馬力単価29178円39.98
ユーティリティ部門の得点389.98

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した URJ201W型LX[5.7L-NA 4WD/8AT] の総合得点は 738.48 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したURJ201W型LX(4WD/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての7人乗SUV」、「5000cc超の7人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

LXの歴代モデル

2代目 VJA310W型 LX
VJA310W LXは2022/01に登場した2代目モデル。参考車両の「LX600 5人乗り」は全長5100mm、全幅1990mm、全高1885mmの車体に、415PS/66.3kgmを発生するV35A型3444ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 URJ201W型 LX
URJ201W LXは2015/08に登場した初代モデル。参考車両の「LX570 5人乗り」は全長5080mm、全幅1980mm、全高1910mmの車体に、377PS/54.5kgmを発生する3UR型5662ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。