NDERC ロードスターRFの性能と維持費 FR/6MT 337万円 2018年式

このページでは、マツダ株式会社の2ドア・2人乗りオープンカー、4代目の5BA-NDERC型ロードスターRF S【2018/07モデル・184PS/20.9kgm・FR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

NDERC ロードスターRF
販売期間:2015/05 -

画像はマツダ株式会社より引用
http://www.mazda.co.jp/
投稿:2018/09/12|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長3915mm×全幅1735mm×全高1245mm、排気量は1997ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3915mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


NDERC型 ロードスターRF [1997cc/184PS FR/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目ロードスターRFの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2018/07
ND5RC型
[S|990kg]
1.5L-NA | FR/6MT
| 249.5万円
132PS
15.5kgm
16.8km/L
2018/07
ND5RC型
[RS|i-ELOOP+i-stop]
1.5L-NA | FR/6MT
| 329.4万円
132PS
15.5kgm
17.4km/L
2018/07
NDERC型
[S]
2.0L-NA | FR/6AT
| 339.7万円
184PS
20.9kgm
15.2km/L
4代目ロードスターRFの車両型式・グレード一覧【全11車種】
ロードスターRFの旧型モデル
3代目 NCEC型ロードスター
NCEC型ロードスターは2005/08に登場した3代目モデル。参考車両の「RS-RHT」は全長4020mm、全幅1720mm、全高1255mmの車体に、170PS/19.3kgmを発生するLF型1998ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MAZDA
車名&
グレード
ロードスターRF
S
その他 VS|RS
お値段 3369600円
車両型式 5BA-NDERC
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 2ドア/2名乗車
車体寸法 長3915×幅1735×高1245mm
室内寸法 長940×幅1425×高1040mm
軸距&
輪距
2310mm
前1495mm/後1505mm
最小半径 4.7m
最低高 145mm
タイヤ 前輪:205/45R17
後輪:205/45R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1100kg
エンジン諸元
原動機型式 PE-VPR[RS]
気筒配列 直列4気筒
排気量1997cc
圧縮比13.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 184PS[135kW]/7000rpm
最大トルク 20.9kgm[205Nm]/4000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 15.8km/L(37.2mpg)
100km燃費 6.3L/100km
PE-VPR[RS]型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、ロードスターRFの新車を387.6万円(諸費用として50.6万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 39500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷15.8km/L×180円/L
7000km÷15.8km/L×180円/L
5000km÷15.8km/L×180円/L
3000km÷15.8km/L×180円/L
113920円
(79740円)
(56960円)
(34180円)
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 261600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額64590円×12ヶ月 775080円
ローン返済中の年間維持費 1036700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 39500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
113920円
(79740円)
(56960円)
(34180円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 261600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 775080円
ローン返済中の年間維持費 1036700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から6年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は39500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。ロードスターRF【S】の場合、維持費の月額は21800円(ローン完済前は86400円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費15.8km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
82290円
[-31630円]
-25円
155円/L
98120円
[-15800円]
-10円
170円/L
107610円
[-6310円]
180円/L113920円
[0円]
+10円
190円/L
120270円
[+6350円]
+25円
205円/L
129770円
[+15850円]
+50円
230円/L
145590円
[+31670円]

燃費15.8km/LのNDERC型 ロードスターRFで10000km走行するのに必要な燃料は633L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は113920円になります。

参考までに、ロードスターRFの燃料タンクは45リットルですので、633Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約7600円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6350円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると15850円、50円も違ってくると31670円にもなります。

これをNDERC型 ロードスターRFの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を261600円としたとき、130円/Lに値下がりすれば229970円(87.9%)に、230円/Lに値上がりすれば293270円(112.1%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 25%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 34180円 21%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 5%
任意保険料 80% 52800円 32%
合計
[1万kmとの差額]
160200円
-101400円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 21%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 56960円 31%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 85% 56160円 30%
合計
[1万kmとの差額]
186300円
-75300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 18%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 79740円 37%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 90% 59400円 28%
合計
[1万kmとの差額]
214100円
-47500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて101400円安い160200円に、5000km走行では75300円安い186300円に、7000km走行では47500円安い214100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 12%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 170880円 50%
オイル交換 年3回 27000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 5%
任意保険料 100% 66000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
342600円
+81000円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 10%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 227840円 55%
オイル交換 年4回 36000円 9%
タイヤ交換 2年毎 24000円 6%
任意保険料 100% 66000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
414500円
+152900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(11.8km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(16.0km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(18.3km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(15.8km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代113920円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地11.8km/L → 12.2km/L
郊外16.0km/L → 16.5km/L
高速道路18.3km/L → 18.8km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km137290円
[132790円]
郊外500km5620円
[5450円]
高速道路500km4910円
[4790円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
147820円
+33900円
12.2km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
143030円
-4790円
12.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が11.8km/Lではガソリン762.7Lを消費して、ガソリン代は137290円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が16.0km/Lではガソリン31.2Lを消費して、ガソリン代は5620円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が18.3km/Lではガソリン27.3Lを消費して、ガソリン代は4910円になります。

このパターンでは使用した燃料量が821.2L、かかったガソリン代が147820円となり、平均燃費は12.2km/L(-3.6km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+33900円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は143030円となり、4790円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で23950円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km76270円
[73760円]
郊外5000km56250円
[54540円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
132520円
+18600円
13.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
128300円
-4220円
14.0km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が11.8km/Lでは423.7Lを消費して、ガソリン代は76270円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が16.0km/Lでは312.5Lを消費して、ガソリン代は56250円になります。

このパターンでは使用した燃料量が736.2L、かかったガソリン代が132520円となり、平均燃費は13.6km/L(-2.2km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+18600円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が128300円となり、1年間で4220円、5年間で21100円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km50800円
[49140円]
郊外3340km37580円
[36430円]
高速道路3330km32760円
[31880円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
121140円
+7220円
14.9km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
117450円
-3690円
15.3km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が11.8km/Lでは282.2Lを消費して、ガソリン代は50800円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が16.0km/Lでは208.8Lを消費して、ガソリン代は37580円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が18.3km/Lでは182.0Lを消費して、ガソリン代は32760円になります。

このパターンでは使用した燃料量が673.0L、かかったガソリン代が121140円となり、平均燃費は14.9km/L(-0.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+7220円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が117450円となり、1年間で3690円、5年間で18450円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km7630円
[7380円]
郊外9000km101250円
[98190円]
高速道路500km4910円
[4790円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
113790円
-130円
15.8km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
110360円
-3430円
16.3km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が11.8km/Lでは42.4Lを消費して、ガソリン代は7630円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が16.0km/Lでは562.5Lを消費して、ガソリン代は101250円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が18.3km/Lでは27.3Lを消費して、ガソリン代は4910円になります。

このパターンでは使用した燃料量が632.2L、かかったガソリン代が113790円となり、平均燃費は15.8km/L(0.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-130円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が110360円となり、1年間で3430円、5年間で17150円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(12.2km/L・13.6km/L・14.9km/L・15.8km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(147820円・132520円・121140円・113790円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
15.8km/L
711.0km
市街地燃費
11.8km/L
531.0km
[-180.0km]
郊外燃費
16.0km/L
720.0km
[+9.0km]
高速道路燃費
18.3km/L
823.5km
[+112.5km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を45Lとしたとき、市街地モード燃費11.8km/Lでの航続距離は531.0km(-180.0km)、郊外モード燃費16.0km/Lでの航続距離は720.0km(+9.0km)、高速道路モード燃費18.3km/Lでの航続距離は823.5km(+112.5km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


ロードスターRFの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 15.8km/L
燃料タンク容量 45L
航続距離(カタログ燃費) 711.0km
航続距離(80%燃費) 567.0km
満タンプライス 8100円
1km走行コスト 11.39円
1万円でどこまで行ける? 877.8km
車両価格/航続距離 4739円/km

WLTCモード燃費が15.8km/L、燃料タンク容量45リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は711.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.2km/L)とすると639.0km、80%(12.6km/L)だと567.0km、70%(11.1km/L)では499.5kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で45リットルの給油をすると8100円、上で計算した航続距離を踏まえると711.0km(80%燃費時567.0km)を走行するのに8100円かかる計算です。

燃費を15.8km/Lとしたときの1km走行コストは11.39円、10万km走行したときの燃料代は113.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら11.4万円/年、7年10万kmなら16.3万円/年、5年10万kmなら22.8万円/年、3年10万kmなら38.0万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば877.8km(往復なら片道438.9km)、カタログ値の80%なら702.2km(片道351.1km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で711.0kmの距離を移動できるNDERC型 ロードスターRF [S]という乗り物を、337.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「4739円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

PE-VPR[RS]型エンジン簡易性能曲線図
PE-VPR[RS]型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 117PS
7000回転時の馬力 184PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 20.9kgm
7000回転時のトルク 18.8kgm
PE-VPR[RS]型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているPE型1997cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは7000回転時に最高出力184馬力を、4000回転時に最大トルク20.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する7000rpmまで」の3000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は42.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.978kg/PS(1100kg/184PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.978kg/PS
車体+1人6.277kg/PS
車体+2人6.576kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg6.304kg/PS
車体+70kg6.359kg/PS
車体+80kg6.413kg/PS
車体+90kg6.467kg/PS
車体+100kg6.522kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは6.277kg/PS(1155kg/184PS)となり、数値としては0.299kg、比率にすると5.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.576kg/PS(1210kg/184PS)となり、数値としては0.598kg、比率にすると10.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


NDERC ロードスターRFのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2018/07

-
ロードスターRF
6.277kg/PS
1155kg/184PS|2.0L-NA
[車体のみPWR:5.978]
2010/02

車種詳細
クラウン ハイブリッド
6.368kg/PS
1885kg/296PS|3.5L-NA
車体のみPWR:6.182
2001/05

車種詳細
アコード
6.295kg/PS
1385kg/220PS|2.2L-NA
車体のみPWR:6.045
2009/08

車種詳細
SC
6.411kg/PS
1795kg/280PS|4.3L-NA
車体のみPWR:6.214
2017/10

車種詳細
アルテオン
6.268kg/PS
1755kg/280PS|2.0L-TB
車体のみPWR:6.071
2005/10

車種詳細
クラウン
6.387kg/PS
1635kg/256PS|3.0L-NA
車体のみPWR:6.172

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ6.277kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

6.089kg/PSから6.465kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの5人乗りセダン「GWS204型 クラウン ハイブリッド」、ホンダの5人乗りセダン「CL1型 アコード」、レクサスの4人乗りオープンカー「UZZ40型 SC」、フォルクスワーゲンの5人乗りセダン「3HDJHF型 アルテオン」、トヨタの5人乗りセダン「GRS182型 クラウン」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

NDERC型 ロードスターRF [S]とパワーウェイトレシオが近い車種|6.277kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は167.3PS/tとなっています。


ロードスターRFがバイクと競争するなら…?


車種詳細
エリミネーター250V|249cc
6.237kg/PS
237kg/38.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:4.789]
1速ギヤ速度:54.3km/h
最小TWR:0.807
2018/07

-
ロードスターRF|1997cc
6.277kg/PS
1155kg/184PS/20.9kgm
[車体のみPWR:5.978]
1速ギヤ速度:55.7km/h
最小TWR:1.112

車種詳細
ゼルビス|249cc
6.306kg/PS
227kg/36.0PS/2.60kgm
[車体のみPWR:4.778]
1速ギヤ速度:58.6km/h
最小TWR:0.894

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではロードスターRFとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VN250A エリミネーター250Vと競争してみる

まずロードスターRFより少しPWRが低いバイクとして、カワサキのエリミネーター250Vが挙げられます。PWRの6.237kg/PSは車両重量182kgにライダーの体重55kgを加えた237kgを、最高出力38.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はエリミネーター250Vに1.4km/h勝り、1速TWRは0.305kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MC25 ゼルビスと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのゼルビスが挙げられます。PWRの6.306kg/PSは車両重量172kg+55kgの227kgを、最高出力36.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は2.9km/h劣り、1速TWRは0.218kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.540
平均ピストンスピード 21.28m/s
トルクウェイトレシオ 52.63kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18313円
排気量1Lあたり馬力 92.14PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.47kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.0PS
1気筒あたりのトルク 5.2kgm
パワーバンド比率 42.9%
燃費×馬力 2907.2pt
各種ランキング
オープンカーのPWR
1.8~2.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは52.63kg/kgm(1100kg/20.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3369600円、最高出力が184馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18313円、逆に1万円あたりでは0.55馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は161225円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
マツダ編
2000cc以下の車編
オープンカー編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は92.14PS/L、トルクは10.47kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.0馬力、トルクは5.2kgmとなり、このエンジンが184馬力を7000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは21.28m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が91.2mmであるPE型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6580回転です。●最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.540になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、真っ直ぐ進むよりも小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が15.8km/L、最高出力が184PSであるこの車の獲得ポイントは2907.2ptになります。
戯れに車両重量1100kgを100kg単位にした11.0で割ってみたところ、その数値は264.29ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 1.39m³
1人あたりのスペース 約0.69m³
室内長/全長 24.0%
室内幅/全幅 82.1%
室内高/全高 83.5%
室内容積/車両体積 16.4%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は1.39m³です。この車の乗車定員は2人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.69m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は24.0%、同じく室内幅と全幅の比率は82.1%、同じく室内高と全高の比率は83.5%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は16.4%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合7000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7500rpm|タイヤサイズ 205/45R17|タイヤ直径 61.6cm|円周長 193.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.087 14.58 -
-
60km/h 12560rpm 989.3kgm
2速 2.991 8.57 0.588 1-2/
4410rpm
102km/h 7380rpm 581.7kgm
3速 2.035 5.83 0.680 2-3/
5100rpm
149km/h 5020rpm 395.8kgm
4速 1.594 4.57 0.783 3-4/
5870rpm
191km/h 3930rpm 310.0kgm
5速 1.286 3.69 0.807 4-5/
6050rpm
236km/h 3170rpm 250.1kgm
6速 1.000 2.87 0.778 5-6/
5840rpm
304km/h 2470rpm 194.5kgm
Final 2.866 レシオカバレッジ(変速比幅)5.087

ギヤの繋がりイメージ
NDERC型ロードスターRF6MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.866)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(20.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.866)÷タイヤの有効半径(0.308m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの304km(7000rpmでは283.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:7000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

7000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ56km/h-
2速ギヤ95km/h4120rpm
3速ギヤ139km/h4760rpm
4速ギヤ178km/h5480rpm
5速ギヤ221km/h5650rpm
6速ギヤ284km/h5450rpm

NDERC型ロードスターRFに搭載されたPE型1997ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する7000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで7000rpmまで引っ張ると56km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は7000rpmから4120rpmまで落ち、そこから7000rpmまで加速を続けると速度は95km/h(+39km/h)になります。

3速ギヤでは4760rpmまで落ちて7000rpmで139km/h(+44km/h)に、4速ギヤでは5480rpmまで落ちて7000rpmで178km/h(+39km/h)になります。

続いて5速ギヤでは5650rpmまで落ちて7000rpmで221km/h(+43km/h)に、6速ギヤでは5450rpmまで落ちて7000rpmで284km/h(+63km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク20.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば52.63kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.978kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと989.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1100kg)を1速ギヤの最大駆動力(989.3kgm)で割ってみると1.112kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する7000回転でのトルク(18.8kgm)からTWRを算出すると1.24kg/kgmとなり、4000-7000回転の回転域では1.112-1.24kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5020 7530 10050 12560 15070 17580 22600
2速 2950 4430 5910 7380 8860 10340 13290
3速 2010 3010 4020 5020 6030 7030 9040
4速 1570 2360 3150 3930 4720 5510 7080
5速 1270 1900 2540 3170 3810 4440 5710
6速 990 1480 1970 2470 2960 3460 4440
※赤い数字は暫定レブリミット(7500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(1.000)を選択して時速100kmにて走行すると2470回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1480回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1730回転、一般的な高速道路の80km/hでは1970回転、100km/hでは2470回転、制限速度が120km/hになると2960回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4440回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 24 32 40 48 56 64
2速 14 27 41 54 68 81 95 108
3速 20 40 60 80 100 119 139 159
4速 25 51 76 102 127 152 178 203
5速 32 63 95 126 158 189 221 252
6速 41 81 122 162 203 243 284 324

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの205/45R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/45R17 | 直径 616mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
40
扁平
185/40R17
37.7km/h
直径580mm
径差-36mm
195/40R17
38.2km/h
直径588mm
径差-28mm
205/40R17
38.7km/h
直径596mm
径差-20mm
215/40R17
39.2km/h
直径604mm
径差-12mm
225/40R17
39.7km/h
直径612mm
径差-4mm
0%
45
扁平
185/45R17
38.9km/h
直径599mm
径差-17mm
195/45R17
39.5km/h
直径608mm
径差-8mm
205/45R17
40.0km/h
616mm
0mm
215/45R17
40.6km/h
直径626mm
径差+10mm
225/45R17
41.2km/h
直径635mm
径差+19mm
+5%
50
扁平
185/50R17
40.1km/h
直径617mm
径差+1mm
195/50R17
40.7km/h
直径627mm
径差+11mm
205/50R17
41.4km/h
直径637mm
径差+21mm
215/50R17
42.0km/h
直径647mm
径差+31mm
225/50R17
42.7km/h
直径657mm
径差+41mm
+10%
55
扁平
185/55R17
41.3km/h
直径636mm
径差+20mm
195/55R17
42.0km/h
直径647mm
径差+31mm
205/55R17
42.7km/h
直径658mm
径差+42mm
215/55R17
43.4km/h
直径669mm
径差+53mm
225/55R17
44.2km/h
直径680mm
径差+64mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/45R17 、195/40R17、195/45R17 、205/40R17 、215/40R17 、225/40R17あたりのタイヤがおすすめです。

205/45R17のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/45R17の適応サイズと性能の変化 [NDERC型ロードスターRF編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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NDERC型ロードスターRF[2.0L-NA FR/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.978kg/ps60.36
1速ギヤ加速性能1.112kg/kgm59.89
1L換算馬力92.14ps/L65.09
1L換算トルク10.47kgm/L62.20
WB/TR比1.54074.02
ワイド&ロー指数0.71862.66
前面の面積2.160m²63.04
最低地上高145mm53.82
スポーツ性能部門の得点501.08

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費15.8km/L49.09
年間維持費261600円56.02
100kmh回転数2470rpm50.25
航続距離711.0km49.84
車の大きさ8.457m³38.14
室内の広さ1.393m³30.76
最小回転半径4.7m60.00
馬力単価18313円54.19
ユーティリティ部門の得点388.29

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した NDERC型ロードスターRF[2.0L-NA FR/6MT] の総合得点は 889.37 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したNDERC型ロードスターRF(FR/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのオープンカー」、「2000ccのオープンカー」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ロードスターRFの歴代モデル

4代目 ND5RC型 ロードスター
ND5RC ロードスターは2015/05に登場した4代目モデル。参考車両の「NR-A」は全長3915mm、全幅1735mm、全高1235mmの車体に、131PS/15.3kgmを発生するP5型1496ccエンジンを搭載した2人乗りオープンカー。

3代目 NCEC型 ロードスター
NCEC ロードスターは2005/08に登場した3代目モデル。参考車両の「RS-RHT」は全長4020mm、全幅1720mm、全高1255mmの車体に、170PS/19.3kgmを発生するLF型1998ccエンジンを搭載した2人乗りオープンカー。

2代目 NB8C型 ロードスター クーペ
NB8C ロードスター クーペは2003/10に登場した2代目モデル。参考車両の「type-E」は全長3955mm、全幅1680mm、全高1240mmの車体に、154PS/17.0kgmを発生するBP型1839ccエンジンを搭載した2人乗りクーペ。

初代 NA6CE型 ロードスター
NA6CE ロードスターは1989/09に登場した初代モデル。参考車両の「V-Special」は全長3970mm、全幅1675mm、全高1235mmの車体に、120PS/14.0kgmを発生するB6型1597ccエンジンを搭載した2人乗りオープンカー。