FL4 シビック e:HEVの性能と維持費 FF/CVT 395万円 2022年式

このページでは、本田技研工業の5ドア・5人乗りハッチバック、11代目の6AA-FL4型シビック e:HEV e:HEV【2022/07モデル・141PS/18.6kgm・FF/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

FL4 シビック e:HEV
販売期間:2021/08 - 現行車

画像は本田技研工業より引用
http://www.honda.co.jp/
投稿:2023/02/21|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4550mm×全幅1800mm×全高1415mm、排気量は1993ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4550mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


FL4型 シビック e:HEV [1993cc/141PS FF/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

11代目シビック e:HEVの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2022/09
FL5型
[type-R]
2.0L-TB・FF/6MT・499.7万円
330PS・42.8kgm・12.5km/L
330PS
42.8kgm
12.5km/L
2021/08
FL1型
[LX]
1.5L-TB・FF/6MT・319.0万円
182PS・24.5kgm・16.3km/L
182PS
24.5kgm
16.3km/L
2021/08
FL1型
[LX]
1.5L-TB・FF/CVT・319.0万円
182PS・24.5kgm・16.3km/L
182PS
24.5kgm
16.3km/L
11代目シビック e:HEVの車両型式・グレード一覧【全4車種】
シビック e:HEVの旧型モデル
10代目 FK8型シビック タイプR
FK8型シビック タイプRは2017/09に登場した10代目モデル。参考車両の「type-R」は全長4560mm、全幅1875mm、全高1435mmの車体に、320PS/40.8kgmを発生するK20C型1995ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー 本田技研工業
車名&
グレード
シビック e:HEV
e:HEV
その他 -
お値段 3940200円
車両型式 6AA-FL4
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
(無段変速機)
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4550×幅1800×高1415mm
室内寸法 長1915×幅1545×高1145mm
軸距&
輪距
2735mm
前1535mm/後1565mm
最小半径 5.7m
最低高 135mm
タイヤ 前輪:235/40R18
後輪:235/40R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1460kg
エンジン諸元
原動機型式 LFC-H4
気筒配列 直列4気筒+モーター
排気量1993cc
圧縮比13.9
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 141PS[104kW]/6000rpm
最大トルク 18.6kgm[182Nm]/4500rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
WLTC燃費 24.2km/L(56.9mpg)
100km燃費 4.1L/100km
モーター諸元
電動機型式H4
出力135kW/5000-6000rpm
トルク315Nm/0-2000rpm
LFC-H4型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。モーターを組み合わせることでハイブリッドカーとなります。
これまでに登場したハイブリッドカーの一覧
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税36000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、シビック e:HEVの新車を453.1万円(諸費用として59.1万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 36000円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷24.2km/L×175円/L 72310円
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 218900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額75520円×12ヶ月 906240円
ローン返済中の年間維持費 1125100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 36000円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
72310円
(50620円)
(36160円)
(21690円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 218900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 906240円
ローン返済中の年間維持費 1125100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から2年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は36000円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

シビック e:HEV【e:HEV】の場合、維持費の月額は18300円です。これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたコスパ重視のスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。

シビック e:HEVの維持費は高い?安い?

「シビック e:HEVの年間維持費は218900円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてシビック e:HEVの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス189800円-29100円
シビック e:HEVの維持費218900円
ヴォクシー ハイブリッド227000円+8100円
スイフト スポーツ275300円+56400円
シビック タイプR312300円+93400円
基準2000ccクラス平均316600円+97700円
アコード345200円+126300円
WRX STI364700円+145800円
エクスプローラー413900円+195000円
高いBX484900円+266000円

シビック e:HEVの年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して29100円高く、最も高いBXと比較して266000円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では97700円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、シビック e:HEVの維持費は ものすごく安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

シビック e:HEVを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%280万円24万円19万円
15%190万円16万円13万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は280万円(総支給額24万円/月、手取り19万円/月)、ここから月額維持費1.8万円を支払うと残りは17.2万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は190万円(総支給額16万円/月、手取り13万円/月)、1.8万円を支払うと残りは11.2万円になります。

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり175円を基準として、-50円となる125円から、+50円となる225円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費24.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
125円/L
51670円
[-20640円]
-25円
150円/L
62000円
[-10310円]
-10円
165円/L
68200円
[-4110円]
175円/L72310円
[0円]
+10円
185円/L
76470円
[+4160円]
+25円
200円/L
82660円
[+10350円]
+50円
225円/L
93000円
[+20690円]

燃費24.2km/LのFL4型 シビック e:HEVで10000km走行するのに必要な燃料は413.3L、1リットルあたり175円としたときの燃料代は72310円になります。

参考までに、シビック e:HEVの燃料タンクは40リットルですので、413.3Lの給油回数は11回、1回あたりの燃料代は約6580円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては4160円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると10350円、50円も違ってくると20690円にもなります。

これをFL4型 シビック e:HEVの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり175円の場合を218900円としたとき、125円/Lに値下がりすれば198260円(90.6%)に、225円/Lに値上がりすれば239590円(109.5%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(36000円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 25%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 21690円 15%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 7%
任意保険料 80% 52800円 36%
合計
[1万kmとの差額]
145800円
-73100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 22%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 36160円 22%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 6%
任意保険料 85% 56160円 34%
合計
[1万kmとの差額]
163600円
-55300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 20%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 7000km分 50620円 28%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 5%
任意保険料 90% 59400円 32%
合計
[1万kmとの差額]
183100円
-35800円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて73100円安い145800円に、5000km走行では55300円安い163600円に、7000km走行では35800円安い183100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 13%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 108470円 39%
オイル交換 年3回 27000円 10%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 8%
任意保険料 100% 66000円 23%
合計
[1万kmとの差額]
280200円
+61300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 11%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 20000km分 144620円 43%
オイル交換 年4回 36000円 11%
タイヤ交換 2年毎 28800円 9%
任意保険料 100% 66000円 19%
合計
[1万kmとの差額]
332600円
+113700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
ホンダの小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
ハッチバック編

【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率が変わると?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(21.7km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(27.6km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(23.4km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(24.2km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代72310円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル175円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地21.7km/L → 22.4km/L
郊外27.6km/L → 28.4km/L
高速道路23.4km/L → 24.1km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km72570円
[70320円]
郊外500km3170円
[3080円]
高速道路500km3750円
[3620円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
79490円
+7180円
22.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
77020円
-2470円
22.7km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が21.7km/Lではガソリン414.7Lを消費して、ガソリン代は72570円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が27.6km/Lではガソリン18.1Lを消費して、ガソリン代は3170円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が23.4km/Lではガソリン21.4Lを消費して、ガソリン代は3750円になります。

このパターンでは使用した燃料量が454.2L、かかったガソリン代が79490円となり、平均燃費は22.0km/L(-2.2km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+7180円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は77020円となり、2470円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で12350円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km40320円
[39060円]
郊外5000km31710円
[30820円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
72030円
-280円
24.3km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
69880円
-2150円
25.0km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が21.7km/Lでは230.4Lを消費して、ガソリン代は40320円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が27.6km/Lでは181.2Lを消費して、ガソリン代は31710円になります。

このパターンでは使用した燃料量が411.6L、かかったガソリン代が72030円となり、平均燃費は24.3km/L(+0.1km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-280円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が69880円となり、1年間で2150円、5年間で10750円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km26860円
[26020円]
郊外3340km21180円
[20580円]
高速道路3330km24900円
[24190円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
72940円
+630円
24.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
70790円
-2150円
24.7km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が21.7km/Lでは153.5Lを消費して、ガソリン代は26860円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が27.6km/Lでは121.0Lを消費して、ガソリン代は21180円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が23.4km/Lでは142.3Lを消費して、ガソリン代は24900円になります。

このパターンでは使用した燃料量が416.8L、かかったガソリン代が72940円となり、平均燃費は24.0km/L(-0.2km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+630円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が70790円となり、1年間で2150円、5年間で10750円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km4030円
[3900円]
郊外9000km57070円
[55460円]
高速道路500km3750円
[3620円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
64850円
-7460円
27.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
62980円
-1870円
27.8km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が21.7km/Lでは23.0Lを消費して、ガソリン代は4030円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が27.6km/Lでは326.1Lを消費して、ガソリン代は57070円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が23.4km/Lでは21.4Lを消費して、ガソリン代は3750円になります。

このパターンでは使用した燃料量が370.5L、かかったガソリン代が64850円となり、平均燃費は27.0km/L(+2.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-7460円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が62980円となり、1年間で1870円、5年間で9350円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(22.0km/L・24.3km/L・24.0km/L・27.0km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(79490円・72030円・72940円・64850円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
燃料タンク容量 40リットル
WLTCモード燃費
24.2km/L
968.0km
市街地燃費
21.7km/L
868.0km
[-100.0km]
郊外燃費
27.6km/L
1104.0km
[+136.0km]
高速道路燃費
23.4km/L
936.0km
[-32.0km]
満タン給油価格 7000円
1km走行コスト 7.23円
1万円走行距離 1382.9km

WLTCモード燃費が24.2km/L、燃料タンク容量40リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は968.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(21.8km/L)とすると航続距離は872.0km、80%(19.4km/L)だと776.0km、70%(16.9km/L)では676.0kmになります。

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を40Lとしたとき、市街地モード燃費21.7km/Lでの航続距離は868.0km(-100.0km)、郊外モード燃費27.6km/Lでの航続距離は1104.0km(+136.0km)、高速道路モード燃費23.4km/Lでの航続距離は936.0km(-32.0km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から40リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり175円では7000円、上で計算した航続距離を踏まえると968.0km(80%燃費時776.0km)を走行するのに7000円かかる計算です。

燃費を24.2km/Lとしたときの1km走行コストは7.23円、10万km走行したときの燃料代は72.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら7.2万円/年、7年10万kmなら10.3万円/年、5年10万kmなら14.5万円/年、3年10万kmなら24.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1382.9km(往復なら片道691.4km)、カタログ値の80%なら1106.3km(片道553.1km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

LFC-H4型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4500回転時の馬力 117PS
6000回転時の馬力 141PS
各回転域でのトルク
4500回転時のトルク 18.6kgm
6000回転時のトルク 16.8kgm
LFC-H4型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているLFC型1993cc、直列4気筒+モーターの自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力141馬力を、4500回転時に最大トルク18.6kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4500rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の1500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は25.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
ホンダの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
ホンダの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.355kg/PS(1460kg/141PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.355kg/PS
車体+1人10.745kg/PS
車体+5人12.305kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.780kg/PS
車体+70kg10.851kg/PS
車体+80kg10.922kg/PS
車体+90kg10.993kg/PS
車体+100kg11.064kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.745kg/PS(1515kg/141PS)となり、数値としては0.390kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.305kg/PS(1735kg/141PS)となり、数値としては1.950kg、比率にすると18.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

FL4 シビック e:HEVのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2022/07

-
シビック e:HEV
10.745kg/PS
1515kg/141PS|2.0L-NA
[車体のみPWR:10.355]
2014/09

車種詳細
デミオ
10.810kg/PS
1135kg/105PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.286
2017/12

車種詳細
クロスビー
10.657kg/PS
1055kg/99PS|1.0L-TB
車体のみPWR:10.101
2016/09

車種詳細
フリード
10.802kg/PS
1415kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.382
2016/02

車種詳細
イグニス
10.714kg/PS
975kg/91PS|1.3L-NA
車体のみPWR:10.110
2013/12

車種詳細
ハリアー
10.695kg/PS
1615kg/151PS|2.0L-NA
車体のみPWR:10.331

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.745kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.638kg/PSから10.852kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、マツダの5人乗りハッチバック「DJ5FS型 デミオ」、スズキの5人乗りSUV「MN71S型 クロスビー」、ホンダの7人乗りミニバン「GB5型 フリード」、スズキの5人乗りSUV「FF21S型 イグニス」、トヨタの5人乗りSUV「ZSU60W型 ハリアー」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

FL4型 シビック e:HEV [e:HEV]のライバル車種|10.745kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は96.6PS/tとなっています。


シビック e:HEVがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スカイウェイブ250|249cc
10.739kg/PS
247kg/23.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:8.348]
2022/07

-
シビック e:HEV|1993cc
10.745kg/PS
1515kg/141PS/18.6kgm
[車体のみPWR:10.355]

車種詳細
ドラッグスター250|248cc
10.750kg/PS
215kg/20.0PS/1.90kgm
[車体のみPWR:8.000]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではシビック e:HEVとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CJ43A スカイウェイブ250と競争してみる

まずシビック e:HEVより少しPWRが低いバイクとして、スズキのスカイウェイブ250が挙げられます。PWRの10.739kg/PSは車両重量192kgにライダーの体重55kgを加えた247kgを、最高出力23.0PSで割ったものです。

VG05J ドラッグスター250と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのドラッグスター250が挙げられます。PWRの10.750kg/PSは車両重量160kg+55kgの215kgを、最高出力20.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.765
平均ピストンスピード 19.34m/s
トルクウェイトレシオ 78.49kg/kgm
1馬力あたりのお値段 27945円
排気量1Lあたり馬力 70.75PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.33kgm/L
1気筒あたりの馬力 35.2PS
1気筒あたりのトルク 4.7kgm
パワーバンド比率 25.0%
燃費×馬力 3412.2pt
各種ランキング
ハッチバックのPWR
1.8~2.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは78.49kg/kgm(1460kg/18.6kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3940200円、最高出力が141馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は27945円、逆に1万円あたりでは0.36馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は211839円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
ホンダ編
2000cc以下の車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は70.75PS/L、トルクは9.33kgm/L、1気筒あたりの馬力は35.2馬力、トルクは4.7kgmとなり、このエンジンが141馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.34m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が96.7mmであるLFC型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6200回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.765になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が24.2km/L、最高出力が141PSであるこの車の獲得ポイントは3412.2ptになります。
戯れに車両重量1460kgを100kg単位にした14.6で割ってみたところ、その数値は233.71ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.388m³
1人あたりのスペース 0.678m³
室内長/全長 42.1%
室内幅/全幅 85.8%
室内高/全高 80.9%
室内容積/車両体積 29.2%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.388m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.678m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は42.1%、同じく室内幅と全幅の比率は85.8%、同じく室内高と全高の比率は80.9%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は29.2%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


シビック e:HEVでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.593m
期待される荷室の幅 1.445m
対角線の長さ 2.151m
期待される荷室の面積 2.302m²

縦方向の長さが1.593m(対角線では2.151m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

純正装着タイヤの235/40R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/40R18 | 直径 645mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
-5%
35
扁平
215/35R18
37.7km/h
直径608mm
径差-37mm
225/35R18
38.1km/h
直径615mm
径差-30mm
235/35R18
38.6km/h
直径622mm
径差-23mm
245/35R18
39.0km/h
直径629mm
径差-16mm
255/35R18
39.4km/h
直径636mm
径差-9mm
0%
40
扁平
215/40R18
39.0km/h
直径629mm
径差-16mm
225/40R18
39.5km/h
直径637mm
径差-8mm
235/40R18
40.0km/h
645mm
0mm
245/40R18
40.5km/h
直径653mm
径差+8mm
255/40R18
41.0km/h
直径661mm
径差+16mm
+5%
45
扁平
215/45R18
40.4km/h
直径651mm
径差+6mm
225/45R18
40.9km/h
直径660mm
径差+15mm
235/45R18
41.5km/h
直径669mm
径差+24mm
245/45R18
42.0km/h
直径678mm
径差+33mm
255/45R18
42.6km/h
直径687mm
径差+42mm
+10%
50
扁平
215/50R18
41.7km/h
直径672mm
径差+27mm
225/50R18
42.3km/h
直径682mm
径差+37mm
235/50R18
42.9km/h
直径692mm
径差+47mm
245/50R18
43.5km/h
直径702mm
径差+57mm
255/50R18
44.2km/h
直径712mm
径差+67mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/40R18 、225/35R18、225/40R18 、235/35R18 、245/35R18 、255/35R18あたりのタイヤがおすすめです。

235/40R18のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを18インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが235/40R18のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】235/40R18のタイヤ銘柄と通販価格

FL4型シビック e:HEV[2.0L-NA FF/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.355kg/ps48.39
1速ギヤ加速性能-39.90
1L換算馬力70.75ps/L48.15
1L換算トルク9.33kgm/L48.29
WB/TR比1.76550.82
ワイド&ロー指数0.78657.74
前面の面積2.547m²52.24
最低地上高135mm57.93
スポーツ性能部門の得点403.46

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費24.2km/L66.35
年間維持費218900円59.87
100kmh回転数-43.42
航続距離968.0km64.74
車の大きさ11.589m³50.53
室内の広さ3.388m³49.71
最小回転半径5.7m39.18
馬力単価27945円41.60
ユーティリティ部門の得点415.40

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した FL4型シビック e:HEV[2.0L-NA FF/CVT] の総合得点は 818.86 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したFL4型シビック e:HEV(FF/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「2000ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

シビック e:HEVの歴代モデル

11代目 FL1型 シビック
FL1 シビックは2021/08に登場した11代目モデル。参考車両の「LX」は全長4550mm、全幅1800mm、全高1415mmの車体に、182PS/24.5kgmを発生するL15C型1496ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

10代目 FC1型 シビック
FC1 シビックは2017/09に登場した10代目モデル。参考車両の「Sedan」は全長4650mm、全幅1800mm、全高1415mmの車体に、173PS/22.4kgmを発生するL15B型1496ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

9代目 FK2型 シビック タイプR
FK2 シビック タイプRは2015/12に登場した9代目モデル。参考車両の「type-R」は全長4390mm、全幅1880mm、全高1460mmの車体に、310PS/40.8kgmを発生するK20C型1995ccエンジンを搭載した4人乗りハッチバック。

8代目 FD2型 シビック タイプR
FD2 シビック タイプRは2005/09に登場した8代目モデル。参考車両の「type-R」は全長4540mm、全幅1770mm、全高1430mmの車体に、225PS/21.9kgmを発生するK20A型1998ccエンジンを搭載した4人乗りセダン。

7代目 EU2型 シビック
EU2 シビックは2000/09に登場した7代目モデル。参考車両の「G4」は全長4285mm、全幅1695mm、全高1515mmの車体に、115PS/14.2kgmを発生するD15B型1493ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

6代目 EK9型 シビック タイプR
EK9 シビック タイプRは1995/09に登場した6代目モデル。参考車両の「type-R」は全長4185mm、全幅1695mm、全高1360mmの車体に、185PS/16.3kgmを発生するB16B型1595ccエンジンを搭載した4人乗りハッチバック。

5代目 EG6型 シビック
EG6 シビックは1991/09に登場した5代目モデル。参考車両の「SiR-II」は全長4070mm、全幅1695mm、全高1350mmの車体に、170PS/16.0kgmを発生するB16A型1595ccエンジンを搭載した4人乗りハッチバック。

4代目 EF9型 シビック
EF9 シビックは1987/09に登場した4代目モデル。参考車両の「SiR-II」は全長3995mm、全幅1680mm、全高1335mmの車体に、160PS/15.5kgmを発生するB16A型1595ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。