NHP160V プロボックス バンの性能と維持費 FF/CVT 179万円

このページでは、トヨタ自動車の5ドア・5人乗りボンネットバン、2代目の6AE-NHP160V型プロボックス バン GX Hybrid【2022/01モデル・73PS/11.3kgm・FF/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

NHP160V プロボックス バン
販売期間:2014/08 -

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2023/01/13|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4245mm×全幅1690mm×全高1525mm、排気量は1496ccであることから、排気量でざっくりと分ける乗用車的な分類をすると1.5リットルクラスに属しています。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

貨物車の区分としては、乗車定員が5名、最大積載量が350kg、車両総重量が1635kg、エンジンの排気量が1496ccであることから、4ナンバーの貨客兼用車に分類され、自動車税は排気量1.5L以下&最大積載量1トン以下のクラス、重量税は車両総重量2トン以下のクラスに該当します。


さて、貨物車(商用車とも)には貨物車の流儀というものがありまして、「荷物が主、人は従」という絶対的な主従関係が存在しています。もしこの関係が崩れると途端に「乗用車」という道楽品、贅沢品として扱われ、行く先には重い重い税負担が待ち構えます。

貨物室の寸法
荷室長1810mm
荷室幅1420mm
荷室高935mm
荷室容積2403.1L
荷室床面地上高585mm
最大積載量350kg
荷室が広い貨物車ランキング

貨物車には乗用車で言うところの「室内長・室内幅・室内高」の代わりに「荷室長・荷室幅・荷室高」というものがあり、室内長幅高が乗客のスペースを示すのに対し、荷室長幅高は荷物を載せられるスペースを示しています。

表中の荷室容積2403.1Lとは、荷室長1810mm×荷室幅1420mm×荷室高935mmの数値を掛けたもので、荷室床面地上高585mmは読んで字のごとく地面から荷物を載せる床面までの高さを示したものです。

最大積載量350kgもまた同様で、「プロボックス バンには350kgを超える荷物を載せてはいけません!」と定めてあるものです。これは「車両総重量」と密接に関係しており、この重量を基準に重量税が確定します。乗用車の重量税は乗員数や荷物を考慮しない「車両重量」で決まりますが、貨物車は「車両総重量」で決まる点が異なります。


NHP160V型 プロボックス バン [1496cc/73PS FF/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目プロボックス バンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2022/01
NSP160V型
[G]
1.3L-NA | FF/CVT
| 149.1万円
95PS
12.3kgm
16.6km/L
2022/01
NCP160V型
[G]
1.5L-NA | FF/CVT
| 167.0万円
109PS
13.9kgm
17.2km/L
2022/01
NCP165V型
[G]
1.5L-NA | 4WD/CVT
| 183.2万円
103PS
13.5kgm
14.6km/L
2代目プロボックス バンの車両型式・グレード一覧【全4車種】
プロボックス バンの旧型モデル
初代 NCP51V型プロボックス バン
NCP51V型プロボックス バンは2002/07に登場した初代モデル。参考車両の「DX」は全長4195mm、全幅1690mm、全高1525mmの車体に、109PS/14.4kgmを発生する1NZ型1496ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
プロボックス バン
GX Hybrid
その他 6AE-NHP160V-EXXCB | 5名乗車時:荷室長1040mm/荷室幅1415mm/荷室高935mm
お値段 1790000円
車両型式 6AE-NHP160V
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
(無段変速機)
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4245×幅1690×高1525mm
軸距&
輪距
2550mm
前1485mm/後1465mm
最小半径 4.9m
最低高 140mm
タイヤ 前輪:155/80R14
後輪:155/80R14
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 1160kg
エンジン諸元
原動機型式 1NZ-FXE
気筒配列 直列4気筒+モーター
排気量1496cc
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 73PS[54kW]/4800rpm
最大トルク 11.3kgm[111Nm]/3600-4400rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
WLTC燃費 22.6km/L(53.2mpg)
JC08燃費 27.8km/L(65.4mpg)
100km燃費 4.4L/100km
モーター諸元
電動機型式1LM
出力45kW
トルク169Nm
1NZ-FXE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。モーターを組み合わせることでハイブリッドカーとなります。
これまでに登場したハイブリッドカーの一覧
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(14300円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(6600円/年)と自賠責保険料(12850円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、プロボックス バンの新車を205.9万円(諸費用として26.9万円を加算)にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1.5L以下&1.0トン以下 13年未満 14300円
自動車重量税(1年分) 2トン以下 13年未満 6600円
自賠責保険料(1年分) 貨客兼用車 12850円
燃料代(年間1万km) 10000km÷22.6km/L×170円/L 75220円
オイル交換(5000km毎) 1回4000円×2回 8000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料(月額5000円) 月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 183370円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額42890円×12ヶ月 514680円
ローン返済中の年間維持費 698050円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 22450円
名目 金額
自動車税(1年分) 14300円
自動車重量税(1年分) 6600円
自賠責保険料(1年分) 12850円
燃料代(年間1万km) 75220円
オイル交換(5000km毎) 8000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 6400円
任意保険料(月額5000円) 60000円
ローン完済後の年間維持費 183370円
名目 金額
車のローン額(1年分) 514680円
ローン返済中の年間維持費 698050円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
22450円
  • 初度登録から2年経過車の場合、自動車税の区分は「排気量1.5L以下&最大積載量1.0トン以下の13年未満」で税額は14300円、重量税の区分は「車両総重量2トン以下の13年未満」で税額は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額22,450円の他に法定12ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

プロボックス バン【GX Hybrid】の場合、維持費の月額は15300円(ローン完済前は58200円)になり、これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費22.6km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
53100円
[-22120円]
-25円
145円/L
64170円
[-11050円]
-10円
160円/L
70800円
[-4420円]
170円/L75220円
[0円]
+10円
180円/L
79650円
[+4430円]
+25円
195円/L
86290円
[+11070円]
+50円
220円/L
97350円
[+22130円]

燃費22.6km/LのNHP160V型 プロボックス バンで10000km走行するのに必要な燃料は442.5L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は75220円になります。

参考までに、プロボックス バンの燃料タンクは42リットルですので、442.5Lの給油回数は11回、1回あたりの燃料代は約6840円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては4430円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると11070円、50円も違ってくると22130円にもなります。

これをNHP160V型 プロボックス バンの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を183370円としたとき、120円/Lに値下がりすれば161250円(87.9%)に、220円/Lに値上がりすれば205500円(112.1%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(14300円)なり重量税(6600円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 14300円 13%
自動車重量税 1年分 6600円 6%
自賠責保険料 1年分 12850円 11%
燃料代 3000km分 22570円 20%
オイル交換 年1回 4000円 4%
タイヤ交換 6年毎 4270円 4%
任意保険料 80% 48000円 42%
合計
[1万kmとの差額]
112590円
-70780円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 14300円 11%
自動車重量税 1年分 6600円 5%
自賠責保険料 1年分 12850円 10%
燃料代 5000km分 37610円 29%
オイル交換 年1回 4000円 3%
タイヤ交換 6年毎 4270円 3%
任意保険料 85% 51000円 39%
合計
[1万kmとの差額]
130630円
-52740円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 14300円 10%
自動車重量税 1年分 6600円 4%
自賠責保険料 1年分 12850円 9%
燃料代 7000km分 52650円 35%
オイル交換 年1回 5600円 4%
タイヤ交換 6年毎 4270円 3%
任意保険料 90% 54000円 35%
合計
[1万kmとの差額]
150270円
-33100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて70780円安い112590円に、5000km走行では52740円安い130630円に、7000km走行では33100円安い150270円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。燃料代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 14300円 6%
自動車重量税 1年分 6600円 3%
自賠責保険料 1年分 12850円 5%
燃料代 15000km分 112830円 47%
オイル交換 年3回 24000円 10%
タイヤ交換 2.7年毎 9600円 4%
任意保険料 100% 60000円 25%
合計
[1万kmとの差額]
240180円
+56810円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 14300円 5%
自動車重量税 1年分 6600円 2%
自賠責保険料 1年分 12850円 4%
燃料代 20000km分 150440円 52%
オイル交換 年4回 32000円 11%
タイヤ交換 2年毎 12800円 4%
任意保険料 100% 60000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
288990円
+105620円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(22.0km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(23.7km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(22.2km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(22.6km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費での燃料代75220円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル170円として計算。
  • []内の金額は低燃費タイヤ(エコタイヤ)装着で燃費が3%向上すると仮定した場合の燃料代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地22.0km/L → 22.7km/L
郊外23.7km/L → 24.4km/L
高速道路22.2km/L → 22.9km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km69550円
[67410円]
郊外500km3590円
[3490円]
高速道路500km3830円
[3710円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
76970円
+1750円
22.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
74610円
-2360円
22.8km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が22.0km/Lでは409.1Lを消費して、燃料代は69550円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が23.7km/Lでは21.1Lを消費して、燃料代は3590円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が22.2km/Lでは22.5Lを消費して、燃料代は3830円になります。

このパターンでは使用した燃料量が452.7L、かかった燃料代が76970円となり、平均燃費は22.1km/L(-0.5km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は+1750円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行すると燃料代は74610円となり、2360円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で11800円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km38640円
[37450円]
郊外5000km35870円
[34830円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
74510円
-710円
22.8km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
72280円
-2230円
23.5km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が22.0km/Lでは227.3Lを消費して、燃料代は38640円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が23.7km/Lでは211.0Lを消費して、燃料代は35870円になります。

このパターンでは使用した燃料量が438.3L、かかった燃料代が74510円となり、平均燃費は22.8km/L(+0.2km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は-710円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が72280円となり、1年間で2230円、5年間で11150円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km25740円
[24940円]
郊外3340km23950円
[23270円]
高速道路3330km25500円
[24720円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
75190円
-30円
22.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
72930円
-2260円
23.3km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が22.0km/Lでは151.4Lを消費して、燃料代は25740円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が23.7km/Lでは140.9Lを消費して、燃料代は23950円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が22.2km/Lでは150.0Lを消費して、燃料代は25500円になります。

このパターンでは使用した燃料量が442.3L、かかった燃料代が75190円となり、平均燃費は22.6km/L(0.0km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は-30円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が72930円となり、1年間で2260円、5年間で11300円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km3860円
[3740円]
郊外9000km64550円
[62710円]
高速道路500km3830円
[3710円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
72240円
-2980円
23.5km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
70160円
-2080円
24.2km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が22.0km/Lでは22.7Lを消費して、燃料代は3860円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が23.7km/Lでは379.7Lを消費して、燃料代は64550円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が22.2km/Lでは22.5Lを消費して、燃料代は3830円になります。

このパターンでは使用した燃料量が424.9L、かかった燃料代が72240円となり、平均燃費は23.5km/L(+0.9km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は-2980円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が70160円となり、1年間で2080円、5年間で10400円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(22.1km/L・22.8km/L・22.6km/L・23.5km/L)、燃料代のほうもなかなかな違い(76970円・74510円・75190円・72240円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
22.6km/L
949.2km
市街地燃費
22.0km/L
924.0km
[-25.2km]
郊外燃費
23.7km/L
995.4km
[+46.2km]
高速道路燃費
22.2km/L
932.4km
[-16.8km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を42Lとしたとき、市街地モード燃費22.0km/Lでの航続距離は924.0km(-25.2km)、郊外モード燃費23.7km/Lでの航続距離は995.4km(+46.2km)、高速道路モード燃費22.2km/Lでの航続距離は932.4km(-16.8km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


プロボックス バンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 22.6km/L
燃料タンク容量 42L
航続距離(カタログ燃費) 949.2km
航続距離(80%燃費) 760.2km
満タンプライス 7140円
1km走行コスト 7.52円
1万円でどこまで行ける? 1329.4km
車両価格/航続距離 1886円/km

WLTCモード燃費が22.6km/L、燃料タンク容量42リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は949.2kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(20.3km/L)とすると852.6km、80%(18.1km/L)だと760.2km、70%(15.8km/L)では663.6kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で42リットルの給油をすると7140円、上で計算した航続距離を踏まえると949.2km(80%燃費時760.2km)を走行するのに7140円かかる計算です。

燃費を22.6km/Lとしたときの1km走行コストは7.52円、10万km走行したときの燃料代は75.2万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら7.5万円/年、7年10万kmなら10.7万円/年、5年10万kmなら15.0万円/年、3年10万kmなら25.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1329.4km(往復なら片道664.7km)、カタログ値の80%なら1063.5km(片道531.8km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で949.2kmの距離を移動できるNHP160V型 プロボックス バン [GX Hybrid]という乗り物を、179.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「1886円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

1NZ-FXE型エンジン簡易性能曲線図
1NZ-FXE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 57PS
4400回転時の馬力 69PS
4800回転時の馬力 73PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 11.3kgm
4400回転時のトルク 11.3kgm
4800回転時のトルク 10.9kgm
1NZ-FXE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している1NZ型1496cc、直列4気筒+モーターの自然吸気エンジンは4800回転時に最高出力73馬力を、3600-4400回転時に最大トルク11.3kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する4800rpmまで」の1200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は25.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ15.890kg/PS(1160kg/73PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ15.890kg/PS
車体+1人16.644kg/PS
車体+5人19.658kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg16.712kg/PS
車体+70kg16.849kg/PS
車体+80kg16.986kg/PS
車体+90kg17.123kg/PS
車体+100kg17.260kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは16.644kg/PS(1215kg/73PS)となり、数値としては0.754kg、比率にすると4.7%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは19.658kg/PS(1435kg/73PS)となり、数値としては3.768kg、比率にすると23.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


NHP160V プロボックス バンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2022/01

-
プロボックス バン
16.644kg/PS
1215kg/73PS|1.5L-NA
[車体のみPWR:15.890]
2015/07

車種詳細
ピクシス メガ
16.641kg/PS
1065kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:15.781
2011/10

車種詳細
フリード ハイブリッド
16.534kg/PS
1455kg/88PS|1.5L-NA
車体のみPWR:15.909
2014/11

車種詳細
ウェイク
16.641kg/PS
1065kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:15.781
2013/08

車種詳細
カローラ フィールダー
16.689kg/PS
1235kg/74PS|1.5L-NA
車体のみPWR:15.946
2014/02

車種詳細
デイズ ルークス
16.484kg/PS
1055kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:15.625

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ16.644kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

16.478kg/PSから16.810kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの4人乗り軽ミニバン「LA700A型 ピクシス メガ」、ホンダの7人乗りミニバン「GP3型 フリード ハイブリッド」、ダイハツの4人乗り軽ミニバン「LA700S型 ウェイク」、トヨタの5人乗りワゴン「NKE165G型 カローラ フィールダー」、日産の4人乗り軽ミニバン「B21A型 デイズ ルークス」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

NHP160V型 プロボックス バン [GX Hybrid]とパワーウェイトレシオが近い車種|16.644kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は62.9PS/tとなっています。


プロボックス バンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
Dトラッカー125|124cc
16.471kg/PS
168kg/10.2PS/1.00kgm
[車体のみPWR:11.078]
2022/01

-
プロボックス バン|1496cc
16.644kg/PS
1215kg/73PS/11.3kgm
[車体のみPWR:15.890]

車種詳細
リード90|89cc
16.667kg/PS
140kg/8.4PS/1.00kgm
[車体のみPWR:10.119]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではプロボックス バンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

LX125D Dトラッカー125と競争してみる

まずプロボックス バンより少しPWRが低いバイクとして、カワサキのDトラッカー125が挙げられます。PWRの16.471kg/PSは車両重量113kgにライダーの体重55kgを加えた168kgを、最高出力10.2PSで割ったものです。

HF05 リード90と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのリード90が挙げられます。PWRの16.667kg/PSは車両重量85kg+55kgの140kgを、最高出力8.4PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.729
平均ピストンスピード 13.55m/s
トルクウェイトレシオ 102.65kg/kgm
1馬力あたりのお値段 24521円
排気量1Lあたり馬力 48.80PS/L
排気量1Lあたりトルク 7.55kgm/L
1気筒あたりの馬力 18.2PS
1気筒あたりのトルク 2.8kgm
パワーバンド比率 25.0%
燃費×馬力 1649.8pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
1.3~1.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは102.65kg/kgm(1160kg/11.3kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1790000円、最高出力が73馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は24521円、逆に1万円あたりでは0.41馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は158407円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
1500cc以下の車編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は48.80PS/L、トルクは7.55kgm/L、1気筒あたりの馬力は18.2馬力、トルクは2.8kgmとなり、このエンジンが73馬力を4800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは13.55m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が84.7mmである1NZ型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7080回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.729になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が22.6km/L、最高出力が73PSであるこの車の獲得ポイントは1649.8ptになります。
戯れに車両重量1160kgを100kg単位にした11.6で割ってみたところ、その数値は142.22ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



プロボックス バンでの車中泊

荷室寸法
荷室長 1.810m
荷室幅 1.420m
荷室高 0.935m
対角線の長さ 2.301m
荷室の床面積 2.570m²
荷室の容積 2.403m³

商用車(貨物車・バン)は乗用車とは違ってカタログに荷室寸法が明記されておりますので、ここではその寸法を使って車中泊の可能性を探ってみます。

貨物車は荷物がたくさん積めてこそ、フルフラットな荷室があってこそという性質を持った車ですから、車中泊の適性は非常に高いものと思われます。

縦方向の長さが1.810m(対角線では2.301m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

コンパネを1枚そのままポンと置ける長さと幅を持ち得るならば、ベッドを作り、棚を置き、ポータブルな電源を用意すれば立派な移動式住居の完成です。さあ新天地へと旅立ちましょう。
車中泊にあると嬉しいアイテム

プロボックス バンのスペース効率

車体の大きさと荷室の広さの比率
全長に対する荷室長の比率
1.810m÷4.245m
42.6%
全幅に対する荷室幅の比率
1.420m÷1.690m
84.0%
全高に対する荷室高の比率
0.935m÷1.525m
61.3%
車体に対する荷室の比率
2.403m³÷10.940m³
22.0%

貨物車は貨物車であるがゆえに、いかに効率よく大量に荷物を載せ、運搬できるかが重視されます。これはかつて、ある自動車メーカーが標榜したMM思想、いわゆる「マン・マキシマム&メカ・ミニマム」の精神を感じさせ、言うなれば「荷室を最大限に、人と機械は最小限に」ってなものです。

というわけで、荷室の各寸法と車体の各寸法の比率がどの程度であるかを見てみます。己の全てを荷室に捧げるバンは快適性に媚を売るそこらの軟弱乗用車とは違い、ペラペラ内装と紙装甲こそがアイデンティティであり、ドアを閉めればバァン!と轟音を響かせて(バンだけに)アピールしてくるほどですから、かなりの数値が期待ができます。

荷室長の比率は荷室長1.810m÷全長4.245mで42.6%、荷室幅の比率は荷室幅1.420m÷全幅1.690mで84.0%、荷室高の比率は荷室高0.935m÷全高1.525mで61.3%、荷室の比率は荷室容積2.403m³÷車体体積10.940m³で22.0%となりました。


純正装着タイヤの155/80R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 155/80R14 | 直径 604mm

-20mm
幅135mm
-10mm
幅145mm
変更なし
幅155mm
+10mm
幅165mm
+20mm
幅175mm
-5%
75
扁平
135/75R14
37.0km/h
直径559mm
径差-45mm
145/75R14
38.0km/h
直径574mm
径差-30mm
155/75R14
39.0km/h
直径589mm
径差-15mm
165/75R14
40.0km/h
直径604mm
径差0mm
175/75R14
41.0km/h
直径619mm
径差+15mm
0%
80
扁平
135/80R14
37.9km/h
直径572mm
径差-32mm
145/80R14
38.9km/h
直径588mm
径差-16mm
155/80R14
40.0km/h
604mm
0mm
165/80R14
41.1km/h
直径620mm
径差+16mm
175/80R14
42.1km/h
直径636mm
径差+32mm
+5%
85
扁平
135/85R14
38.8km/h
直径586mm
径差-18mm
145/85R14
39.9km/h
直径603mm
径差-1mm
155/85R14
41.1km/h
直径620mm
径差+16mm
165/85R14
42.2km/h
直径637mm
径差+33mm
175/85R14
43.3km/h
直径654mm
径差+50mm
+10%
90
扁平
135/90R14
39.7km/h
直径599mm
径差-5mm
145/90R14
40.9km/h
直径617mm
径差+13mm
155/90R14
42.1km/h
直径635mm
径差+31mm
165/90R14
43.2km/h
直径653mm
径差+49mm
175/90R14
44.4km/h
直径671mm
径差+67mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、135/85R14 、145/75R14、145/80R14、145/85R14 、155/75R14 、165/75R14 あたりのタイヤがおすすめです。

155/80R14のタイヤ幅を135mmから185mmまで、扁平率を65%から95%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを14インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが155/80R14のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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NHP160V型プロボックス バン[1.5L-NA FF/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト15.890kg/ps33.24
1速ギヤ加速性能-39.92
1L換算馬力48.80ps/L30.83
1L換算トルク7.55kgm/L26.59
WB/TR比1.72954.54
ワイド&ロー指数0.90249.32
前面の面積2.577m²51.32
最低地上高140mm55.85
スポーツ性能部門の得点341.61

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費22.6km/L62.78
年間維持費183370円63.18
100kmh回転数-43.39
航続距離949.2km63.75
車の大きさ10.940m³48.02
室内の広さ2.403m³40.37
最小回転半径4.9m55.83
馬力単価24521円45.97
ユーティリティ部門の得点423.29

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した NHP160V型プロボックス バン[1.5L-NA FF/CVT] の総合得点は 764.90 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したNHP160V型プロボックス バン(FF/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての貨物車」、「1500ccの貨物車」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

プロボックス バンの歴代モデル

2代目 NSP160V型 プロボックス バン
NSP160V プロボックス バンは2014/08に登場した2代目モデル。参考車両の「G」は全長4245mm、全幅1690mm、全高1525mmの車体に、95PS/12.3kgmを発生する1NR型1329ccエンジンを搭載した5人乗りボンネットバン。

初代 NCP59G型 プロボックス ワゴン
NCP59G プロボックス ワゴンは2002/07に登場した初代モデル。参考車両の「F」は全長4195mm、全幅1695mm、全高1515mmの車体に、105PS/14.1kgmを発生する1NZ型1496ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。