BB5254W:V70の性能と維持費 FF/6AT 5人 499万円 2011年式

このページでは、ボルボの5ドア・5人乗りワゴン、3代目のDBA-BB5254W型V70 2.5T LE【2011/10モデル・231PS/34.7kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BB5254W V70
販売期間:2007/11 - 2017/02

画像はボルボより引用
http://www.volvocars.com/
投稿:2013/01/01|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4825mm×全幅1890mm×全高1545mm、排気量は2521ccであることから、大雑把に分類すると2.6リットルクラス(2600cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:200PS~250PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4825mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


BB5254W型 V70 [2521cc/231PS FF/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目V70の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2014/12
BB420W型
[T5 SE]
2.0L-TB・FF/8AT・529.0万円
245PS・35.7kgm・14.3km/L
245PS
35.7kgm
14.3km/L
2012/08
BB4164TW型
[T4]
1.6L-TB・FF/6AT・449.0万円
180PS・24.5kgm・13.6km/L
180PS
24.5kgm
13.6km/L
2012/08
BB6304TW型
[T6 AWD]
3.0L-TB・4WD/6AT・709.0万円
304PS・44.9kgm・9.1km/L
304PS
44.9kgm
9.1km/L
3代目V70の車両型式・グレード一覧【全7車種】
V70の旧型モデル
2代目 SB5254AW型V70
SB5254AW型V70は2000/04に登場した2代目モデル。参考車両の「R」は全長4710mm、全幅1805mm、全高1490mmの車体に、300PS/40.8kgmを発生するB5254型2521ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー ボルボ
車名&
グレード
V70
2.5T LE
その他 ノルディック クランベリー インスクリプション Rデザイン
お値段 4990000円
車両型式 DBA-BB5254W
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4825×幅1890×高1545mm
軸距&
輪距
2815mm
前1590mm/後1585mm
最小半径 5.5m
タイヤ 前輪:225/50R17
後輪:225/50R17
ブレーキ 前:ディスク
後:ディスク
車両重量 1750kg
エンジン諸元
原動機型式 B5254
気筒配列 直列5気筒
排気量2521cc
圧縮比9.0
吸気方式 ターボ
最高出力 231PS[170kW]/4800rpm
最大トルク 34.7kgm[340Nm]/1700-4800rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 9.5km/L(22.3mpg)
100km燃費 10.5L/100km
B5254型の過給エンジン諸元と性能
直列5気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に5個配置する方式。直4以上、直6未満の変り種。
直列5気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列5気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/10モデルのV70を13年落ちの中古で219.6万円にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    V70の2011/10モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である199.6万円に諸経費として20.0万円を足した219.6万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷8.1km/L×185円/L 228400円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 421700円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額45740円×12ヶ月 548880円
ローン返済中の年間維持費 970600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 58600円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
228400円
(159880円)
(114200円)
(68520円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 421700円
名目 金額
車のローン額(1年分) 548880円
ローン返済中の年間維持費 970600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、V70【2.5T LE】の場合、維持費の月額は35200円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

V70の維持費は高い?安い?

「V70の年間維持費は421700円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてV70の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いハイエース バン266980円-154720円
GLS327100円-94600円
スープラ335700円-86000円
スカイライン369100円-52600円
基準3000ccクラス平均402400円-19300円
V70の維持費421700円
アリスト439900円+18200円
スカイラインGT-R466200円+44500円
X5503300円+81600円
高いXM ワゴン600800円+179100円

V70の年間維持費を、3000ccクラスで最も維持費が安いハイエース バンと比較して154720円高く、最も高いXM ワゴンと比較して179100円安く、3000ccクラスの平均維持費との比較では19300円高くなっています。

最低額のハイエース バンと最高額のXM ワゴンは極端な例としても、3000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、V70の維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3000ccクラスの車 ランキング

V70を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%550万円46万円36万円
15%370万円31万円24万円
20%270万円23万円18万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は550万円(総支給額46万円/月、手取り36万円/月)、ここから月額維持費3.5万円を支払うと残りは32.5万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は370万円(総支給額31万円/月、手取り24万円/月)、3.5万円を支払うと残りは20.5万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が270万円(総支給額23万円/月、手取り18万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.5万円を引くと残りは14.5万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代23万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費8.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
166680円
[-61720円]
-25円
160円/L
197540円
[-30860円]
-10円
175円/L
216060円
[-12340円]
185円/L228400円
[0円]
+10円
195円/L
240750円
[+12350円]
+25円
210円/L
259270円
[+30870円]
+50円
235円/L
290140円
[+61740円]

燃費8.1km/LのBB5254W型 V70で10000km走行するのに必要な燃料は1234.6L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は228400円になります。

参考までに、V70の燃料タンクは70リットルですので、1234.6Lの給油回数は18回、1回あたりの燃料代は約12690円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては12350円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると30870円、50円も違ってくると61740円にもなります。

これをBB5254W型 V70の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を421700円としたとき、135円/Lに値下がりすれば359980円(85.4%)に、235円/Lに値上がりすれば483440円(114.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 25%
自動車重量税 1年分 22800円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 68520円 29%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 80% 62400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
235700円
-186000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 21%
自動車重量税 1年分 22800円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 114200円 40%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 85% 66360円 23%
合計
[1万kmとの差額]
285300円
-136400円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 17%
自動車重量税 1年分 22800円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 159880円 47%
オイル交換 年1回 9100円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 2%
任意保険料 90% 70200円 21%
合計
[1万kmとの差額]
337500円
-84200円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて186000円安い235700円に、5000km走行では136400円安い285300円に、7000km走行では84200円安い337500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 10%
自動車重量税 1年分 22800円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 342600円 60%
オイル交換 年3回 39000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 3%
任意保険料 100% 78000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
567900円
+146200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 8%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 456800円 65%
オイル交換 年4回 52000円 7%
タイヤ交換 2年毎 24000円 3%
任意保険料 100% 78000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
701100円
+279400円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
3000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
ステーションワゴン編

V70の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 9.5km/L
燃料タンク容量 70L
航続距離(カタログ燃費) 665.0km
航続距離(80%燃費) 532.0km
満タンプライス 12950円
1km走行コスト 19.47円
1万円でどこまで行ける? 513.5km

10・15モード燃費が9.5km/L、燃料タンク容量70リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は665.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.6km/L)とすると航続距離は602.0km、80%(7.6km/L)だと532.0km、70%(6.6km/L)では462.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から70リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では12950円、上で計算した航続距離を踏まえると665.0km(80%燃費時532.0km)を走行するのに12950円かかる計算です。

燃費を8.1km/Lとしたときの1km走行コストは19.47円、10万km走行したときの燃料代は194.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら19.5万円/年、7年10万kmなら27.8万円/年、5年10万kmなら38.9万円/年、3年10万kmなら64.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば513.5km(往復なら片道256.8km)、カタログ値の80%なら410.8km(片道205.4km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

B5254型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
1700回転時の馬力 82PS
4800回転時の馬力 233PS
4800回転時の馬力 231PS
各回転域でのトルク
1700回転時のトルク 34.7kgm
4800回転時のトルク 34.7kgm
4800回転時のトルク 34.5kgm
B5254型の過給エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているB5254型2521cc、直列5気筒のターボエンジンは4800回転時に最高出力231馬力を、1700-4800回転時に最大トルク34.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1700rpmから最高出力が発生する4800rpmまで」の3100rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は64.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.576kg/PS(1750kg/231PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.576kg/PS
車体+1人7.814kg/PS
車体+5人8.766kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.835kg/PS
車体+70kg7.879kg/PS
車体+80kg7.922kg/PS
車体+90kg7.965kg/PS
車体+100kg8.009kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.814kg/PS(1805kg/231PS)となり、数値としては0.238kg、比率にすると3.1%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.766kg/PS(2025kg/231PS)となり、数値としては1.190kg、比率にすると15.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

BB5254W V70のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/10

-
V70
7.814kg/PS
1805kg/231PS|2.6L-TB
[車体のみPWR:7.576]
2017/09

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
1405kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.418
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2015/05

車種詳細
ロードスター
7.977kg/PS
1045kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:7.557
2006/12

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
1035kg/133PS|1.0L-TB
車体のみPWR:7.368
2017/09

車種詳細
シビック
7.832kg/PS
1355kg/173PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.514

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.814kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.580kg/PSから8.048kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、マツダの2人乗りオープンカー「ND5RC型 ロードスター」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M312S型 ブーン X4」、ホンダの5人乗りセダン「FC1型 シビック」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BB5254W型 V70 [2.5T LE]のライバル車種|7.814kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は132.0PS/tとなっています。


V70がバイクと競争するなら…?


車種詳細
デスペラード400X|399cc
7.758kg/PS
256kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.091]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.032
2011/10

-
V70|2521cc
7.814kg/PS
1805kg/231PS/34.7kgm
[車体のみPWR:7.576]
1速ギヤ速度:43.0km/h
最小TWR:1.200

車種詳細
KDX125SR|124cc
7.818kg/PS
172kg/22.0PS/1.90kgm
[車体のみPWR:5.318]
1速ギヤ速度:38.5km/h
最小TWR:0.662

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではV70とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VK52A デスペラード400Xと競争してみる

まずV70より少しPWRが低いバイクとして、スズキのデスペラード400Xが挙げられます。PWRの7.758kg/PSは車両重量201kgにライダーの体重55kgを加えた256kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はデスペラード400Xに4.9km/h劣り、1速TWRは0.168kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

DX125A KDX125SRと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのKDX125SRが挙げられます。PWRの7.818kg/PSは車両重量117kg+55kgの172kgを、最高出力22.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は4.5km/h勝り、1速TWRは0.538kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.773
平均ピストンスピード 14.91m/s
トルクウェイトレシオ 50.43kg/kgm
1馬力あたりのお値段 21602円
排気量1Lあたり馬力 91.63PS/L
排気量1Lあたりトルク 13.76kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.2PS
1気筒あたりのトルク 6.9kgm
パワーバンド比率 64.6%
燃費×馬力 1864.2pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
2.5~3.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは50.43kg/kgm(1750kg/34.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4990000円、最高出力が231馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は21602円、逆に1万円あたりでは0.46馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は143804円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は91.63PS/L、トルクは13.76kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.2馬力、トルクは6.9kgmとなり、このエンジンが231馬力を4800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.91m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が93.2mmであるB5254型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6440回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.773になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が8.07km/L、最高出力が231PSであるこの車の獲得ポイントは1864.2ptになります。
戯れに車両重量1750kgを100kg単位にした17.5で割ってみたところ、その数値は106.52ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



V70での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.689m
期待される荷室の幅 1.490m
対角線の長さ 2.252m
期待される荷室の面積 2.517m²

縦方向の長さが1.689m(対角線では2.252m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4800rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5300回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5300rpm|タイヤサイズ 225/50R17|タイヤ直径 65.7cm|円周長 206.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5300rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.148 13.81 -
-
48km/h 11150rpm 1458.6kgm
2速 2.370 7.89 0.571 1-2/
3030rpm
83km/h 6370rpm 833.4kgm
3速 1.556 5.18 0.657 2-3/
3480rpm
127km/h 4180rpm 547.2kgm
4速 1.155 3.84 0.742 3-4/
3930rpm
171km/h 3100rpm 406.2kgm
5速 0.859 2.86 0.744 4-5/
3940rpm
230km/h 2310rpm 302.1kgm
6速 0.686 2.28 0.799 5-6/
4230rpm
287km/h 1840rpm 241.2kgm
Final 3.329 レシオカバレッジ(変速比幅)6.047

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1700-4800rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.329)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(34.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.329)÷タイヤの有効半径(0.3285m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの287km(4800rpmでは260.3km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1700-4800回転で最大トルク34.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば50.43kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.576kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1458.6kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1750kg)を1速ギヤの最大駆動力(1458.6kgm)で割ってみると1.200kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4800回転でのトルク(34.5kgm)からTWRを算出すると1.207kg/kgmとなり、1700-4800回転の回転域では1.200-1.207kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:4800rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

BB5254W型V70に搭載されたB5254型2521ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4800rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

4800rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ43km/h-
2速ギヤ75km/h2740rpm
3速ギヤ115km/h3150rpm
4速ギヤ155km/h3560rpm
5速ギヤ208km/h3570rpm
6速ギヤ260km/h3840rpm

まず1速ギヤで4800rpmまで引っ張ると43km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4800rpmから2740rpmまで落ち、そこから4800rpmまで加速を続けると速度は75km/h(+32km/h)になります。

3速ギヤでは3150rpmまで落ちて4800rpmで115km/h(+40km/h)に、4速ギヤでは3560rpmまで落ちて4800rpmで155km/h(+40km/h)になります。

続いて5速ギヤでは3570rpmまで落ちて4800rpmで208km/h(+53km/h)に、6速ギヤでは3840rpmまで落ちて4800rpmで260km/h(+52km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4460 6690 8920 11150 13380 15610 20070
2速 2550 3820 5100 6370 7650 8920 11470
3速 1670 2510 3350 4180 5020 5860 7530
4速 1240 1860 2480 3100 3730 4350 5590
5速 920 1390 1850 2310 2770 3230 4160
6速 740 1110 1480 1840 2210 2580 3320
※赤い数字は暫定レブリミット(5300rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.686)を選択して時速100kmにて走行すると1840回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1110回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1290回転、一般的な高速道路の80km/hでは1480回転、100km/hでは1840回転、制限速度が120km/hになると2210回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3320回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 36 45 54 63 72
2速 16 31 47 63 78 94 110 126
3速 24 48 72 96 120 143 167 191
4速 32 64 97 129 161 193 225 258
5速 43 87 130 173 217 260 303 346
6速 54 108 163 217 271 325 380 434

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5300回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの225/50R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/50R17 | 直径 657mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
45
扁平
205/45R17
37.6km/h
直径617mm
径差-40mm
215/45R17
38.1km/h
直径626mm
径差-31mm
225/45R17
38.7km/h
直径635mm
径差-22mm
235/45R17
39.2km/h
直径644mm
径差-13mm
245/45R17
39.8km/h
直径653mm
径差-4mm
0%
50
扁平
205/50R17
38.8km/h
直径637mm
径差-20mm
215/50R17
39.4km/h
直径647mm
径差-10mm
225/50R17
40.0km/h
657mm
0mm
235/50R17
40.6km/h
直径667mm
径差+10mm
245/50R17
41.2km/h
直径677mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
205/55R17
40.1km/h
直径658mm
径差+1mm
215/55R17
40.7km/h
直径669mm
径差+12mm
225/55R17
41.4km/h
直径680mm
径差+23mm
235/55R17
42.1km/h
直径691mm
径差+34mm
245/55R17
42.7km/h
直径702mm
径差+45mm
+10%
60
扁平
205/60R17
41.3km/h
直径678mm
径差+21mm
215/60R17
42.0km/h
直径690mm
径差+33mm
225/60R17
42.7km/h
直径702mm
径差+45mm
235/60R17
43.5km/h
直径714mm
径差+57mm
245/60R17
44.2km/h
直径726mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/50R17 、215/45R17、215/50R17 、225/45R17 、235/45R17 、245/45R17あたりのタイヤがおすすめです。

225/50R17のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/50R17の適応サイズと性能の変化 [BB5254W型V70編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】225/50R17のタイヤ銘柄と通販価格

BB5254W型V70[2.6Lターボ FF/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.576kg/ps56.00
1速ギヤ加速性能1.200kg/kgm58.03
1L換算馬力91.63ps/L45.82
1L換算トルク13.76kgm/L43.23
WB/TR比1.77350.00
ワイド&ロー指数0.81755.49
前面の面積2.920m²41.80
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点394.09

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費9.5km/L42.28
年間維持費421700円41.29
100kmh回転数1840rpm58.63
航続距離665.0km47.19
車の大きさ14.089m³60.44
室内の広さ(仮) 2.555m³41.79
最小回転半径5.5m43.27
馬力単価21602円49.95
ユーティリティ部門の得点384.84

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した BB5254W型V70[2.6Lターボ FF/6AT] の総合得点は 778.93 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBB5254W型V70(FF/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「3000ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

V70の歴代モデル

3代目 BB420W型 V70
BB420W V70は2007/11に登場した3代目モデル。参考車両の「T5 SE」は全長4815mm、全幅1890mm、全高1545mmの車体に、245PS/35.7kgmを発生するB420型1968ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

2代目 SB5254AW型 V70
SB5254AW V70は2000/04に登場した2代目モデル。参考車両の「R」は全長4710mm、全幅1805mm、全高1490mmの車体に、300PS/40.8kgmを発生するB5254型2521ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

初代 8B5244AWL型 V70
8B5244AWL V70は1997/02に登場した初代モデル。参考車両の「XC AWD」は全長4735mm、全幅1760mm、全高1500mmの車体に、193PS/27.5kgmを発生するB5244型2434ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。