7PCGEA トゥアレグの性能と維持費 4WD/8AT 898万円 2011年式

このページでは、フォルクスワーゲンの5ドア・5人乗りSUV、2代目のDAA-7PCGEA型トゥアレグ Hybrid【2011/02モデル・333PS/44.9kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

7PCGEA トゥアレグ
販売期間:2011/02 - 2018/04

画像はフォルクスワーゲンより引用
http://www.volkswagen.co.jp/
投稿:2012/01/14|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4800mm×全幅1945mm×全高1740mm、排気量は2994ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:300PS~350PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4800mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


7PCGEA型 トゥアレグ [2994cc/333PS 4WD/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目トゥアレグの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/02
7PCGRS型
[V6]
3.6L-NA・4WD/8AT・623.0万円
280PS・36.7kgm・9.5km/L
280PS
36.7kgm
9.5km/L
トゥアレグの旧型モデル
初代 7LBJNA型トゥアレグ
7LBJNA型トゥアレグは2003/09に登場した初代モデル。参考車両の「W12 Sport」は全長4770mm、全幅1975mm、全高1710mmの車体に、450PS/61.2kgmを発生するBJN型5998ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー フォルクスワーゲン
車名&
グレード
トゥアレグ
Hybrid
その他 ハイブリッド
お値段 8980000円
車両型式 DAA-7PCGEA
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4800×幅1945×高1740mm
軸距&
輪距
2905mm
前1640mm/後1660mm
最小半径 5.5m
タイヤ 前輪:265/50R19
後輪:265/50R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2340kg
エンジン諸元
原動機型式 CGE
気筒配列 V型6気筒+モーター
排気量2994cc
圧縮比10.5
吸気方式 スーパーチャージャー
最高出力 333PS[245kW]/5500-6500rpm
最大トルク 44.9kgm[440Nm]/3000-5250rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 13.8km/L(32.5mpg)
100km燃費 7.2L/100km
CGE型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。モーターを組み合わせることでハイブリッドカーとなります。
これまでに登場したハイブリッドカーの一覧
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税28500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/02モデルのトゥアレグを13年落ちの中古で395.1万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    トゥアレグの2011/02モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である359.2万円に諸経費として35.9万円を足した395.1万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年-17年経過 28500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷11.7km/L×190円/L 162390円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 366200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額65850円×12ヶ月 790200円
ローン返済中の年間維持費 1156400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 77700円
名目 金額
自動車税(1年分) 58600円
自動車重量税(1年分) 28500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
162390円
(113670円)
(81200円)
(48720円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 366200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 790200円
ローン返済中の年間維持費 1156400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
77700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は28500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした77700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、トゥアレグ【Hybrid】の場合、維持費の月額は30600円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

トゥアレグの維持費は高い?安い?

「トゥアレグの年間維持費は366200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてトゥアレグの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いハイエース バン270830円-95370円
GLS331400円-34800円
グランエース347500円-18700円
トゥアレグの維持費366200円
スカイライン374100円+7900円
基準3000ccクラス平均408000円+41800円
アリスト446600円+80400円
スカイラインGT-R473400円+107200円
X5511500円+145300円
高いXM ワゴン611900円+245700円

トゥアレグの年間維持費を、3000ccクラスで最も維持費が安いハイエース バンと比較して95370円高く、最も高いXM ワゴンと比較して245700円安く、3000ccクラスの平均維持費との比較では41800円安くなっています。

最低額のハイエース バンと最高額のXM ワゴンは極端な例としても、3000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、トゥアレグの維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3000ccクラスの車 ランキング

トゥアレグを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%480万円40万円31万円
15%320万円27万円21万円
20%240万円20万円16万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は480万円(総支給額40万円/月、手取り31万円/月)、ここから月額維持費3.1万円を支払うと残りは27.9万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は320万円(総支給額27万円/月、手取り21万円/月)、3.1万円を支払うと残りは17.9万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が240万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.1万円を引くと残りは12.9万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代17万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり190円を基準として、-50円となる140円から、+50円となる240円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費11.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
140円/L
119680円
[-42710円]
-25円
165円/L
141050円
[-21340円]
-10円
180円/L
153870円
[-8520円]
190円/L162390円
[0円]
+10円
200円/L
170960円
[+8570円]
+25円
215円/L
183790円
[+21400円]
+50円
240円/L
205160円
[+42770円]

燃費11.7km/Lの7PCGEA型 トゥアレグで10000km走行するのに必要な燃料は854.8L、1リットルあたり190円としたときの燃料代は162390円になります。

参考までに、トゥアレグの燃料タンクは100リットルですので、854.8Lの給油回数は9回、1回あたりの燃料代は約18050円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては8570円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると21400円、50円も違ってくると42770円にもなります。

これを7PCGEA型 トゥアレグの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり190円の場合を366200円としたとき、140円/Lに値下がりすれば323490円(88.3%)に、240円/Lに値上がりすれば408970円(111.7%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(28500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 26%
自動車重量税 1年分 28500円 13%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 48720円 22%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 5%
任意保険料 80% 62400円 27%
合計
[1万kmとの差額]
224800円
-141400円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 22%
自動車重量税 1年分 28500円 11%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 81200円 31%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 85% 66360円 27%
合計
[1万kmとの差額]
261200円
-105000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 20%
自動車重量税 1年分 28500円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 113670円 38%
オイル交換 年1回 9100円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 90% 70200円 23%
合計
[1万kmとの差額]
300100円
-66100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて141400円安い224800円に、5000km走行では105000円安い261200円に、7000km走行では66100円安い300100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 12%
自動車重量税 1年分 28500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 243590円 51%
オイル交換 年3回 39000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 5%
任意保険料 100% 78000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
481800円
+115600円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 10%
自動車重量税 1年分 28500円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 324780円 56%
オイル交換 年4回 52000円 9%
タイヤ交換 2年毎 33600円 6%
任意保険料 100% 78000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
584400円
+218200円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
3000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

トゥアレグの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 13.8km/L
燃料タンク容量 100L
航続距離(カタログ燃費) 1380.0km
航続距離(80%燃費) 1100.0km
満タンプライス 19000円
1km走行コスト 13.77円
1万円でどこまで行ける? 726.3km

10・15モード燃費が13.8km/L、燃料タンク容量100リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は1380.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.4km/L)とすると航続距離は1240.0km、80%(11.0km/L)だと1100.0km、70%(9.7km/L)では970.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から100リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり190円では19000円、上で計算した航続距離を踏まえると1380.0km(80%燃費時1100.0km)を走行するのに19000円かかる計算です。

燃費を11.7km/Lとしたときの1km走行コストは13.77円、10万km走行したときの燃料代は137.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら13.8万円/年、7年10万kmなら19.7万円/年、5年10万kmなら27.5万円/年、3年10万kmなら45.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば726.3km(往復なら片道363.2km)、カタログ値の80%なら581.1km(片道290.5km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

CGE型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3000回転時の馬力 188PS
5250回転時の馬力 329PS
5500回転時の馬力 333PS
6500回転時の馬力 333PS
各回転域でのトルク
3000回転時のトルク 44.9kgm
5250回転時のトルク 44.9kgm
5500回転時のトルク 43.4kgm
6500回転時のトルク 36.7kgm
CGE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているCGE型2994cc、V型6気筒+モーターのスーパーチャージャー付きエンジンは5500-6500回転時に最高出力333馬力を、3000-5250回転時に最大トルク44.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3000rpmから最高出力が発生する6500rpmまで」の3500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は53.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.027kg/PS(2340kg/333PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.027kg/PS
車体+1人7.192kg/PS
車体+5人7.853kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.207kg/PS
車体+70kg7.237kg/PS
車体+80kg7.267kg/PS
車体+90kg7.297kg/PS
車体+100kg7.327kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.192kg/PS(2395kg/333PS)となり、数値としては0.165kg、比率にすると2.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは7.853kg/PS(2615kg/333PS)となり、数値としては0.826kg、比率にすると11.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

7PCGEA トゥアレグのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/02

-
トゥアレグ
7.192kg/PS
2395kg/333PS|3.0L-SC
[車体のみPWR:7.027]
2017/09

車種詳細
スイフト スポーツ
7.321kg/PS
1025kg/140PS|1.4L-TB
車体のみPWR:6.929
2010/12

車種詳細
FJクルーザー
7.228kg/PS
1995kg/276PS|4.0L-NA
車体のみPWR:7.029
2012/08

車種詳細
ラングラー アンリミテッド
7.377kg/PS
2095kg/284PS|3.7L-NA
車体のみPWR:7.183
2010/06

車種詳細
コルト Ralliart-R
7.147kg/PS
1165kg/163PS|1.5L-TB
車体のみPWR:6.810
2015/08

車種詳細
LX
7.361kg/PS
2775kg/377PS|5.7L-NA
車体のみPWR:7.215

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.192kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

6.976kg/PSから7.408kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC33S型 スイフト スポーツ」、トヨタの5人乗りSUV「GSJ15W型 FJクルーザー」、JEEPの5人乗りSUV「JK36L型 ラングラー アンリミテッド」、三菱の5人乗りハッチバック「Z27AG型 コルト Ralliart-R」、レクサスの8人乗りSUV「URJ201W型 LX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

7PCGEA型 トゥアレグ [Hybrid]のライバル車種|7.192kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は142.3PS/tとなっています。


トゥアレグがバイクと競争するなら…?


車種詳細
TMAX|499cc
7.184kg/PS
273kg/38.0PS/4.50kgm
[車体のみPWR:5.737]
1速ギヤ速度:53.5km/h
最小TWR:0.982
2011/02

-
トゥアレグ|2994cc
7.192kg/PS
2395kg/333PS/44.9kgm
[車体のみPWR:7.027]
1速ギヤ速度:57.0km/h
最小TWR:1.211

車種詳細
Ninja 250R|248cc
7.194kg/PS
223kg/31.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:5.419]
1速ギヤ速度:51.7km/h
最小TWR:0.996

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではトゥアレグとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SJ02J TMAXと競争してみる

まずトゥアレグより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのTMAXが挙げられます。PWRの7.184kg/PSは車両重量218kgにライダーの体重55kgを加えた273kgを、最高出力38.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はTMAXに3.5km/h勝り、1速TWRは0.229kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

EX250K Ninja 250Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのNinja 250Rが挙げられます。PWRの7.194kg/PSは車両重量168kg+55kgの223kgを、最高出力31.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は5.3km/h勝り、1速TWRは0.215kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.761
平均ピストンスピード 19.28m/s
トルクウェイトレシオ 52.12kg/kgm
1馬力あたりのお値段 26967円
排気量1Lあたり馬力 111.22PS/L
排気量1Lあたりトルク 15.00kgm/L
1気筒あたりの馬力 55.5PS
1気筒あたりのトルク 7.5kgm
パワーバンド比率 53.9%
燃費×馬力 3906.1pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
2.5~3.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは52.12kg/kgm(2340kg/44.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が8980000円、最高出力が333馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は26967円、逆に1万円あたりでは0.37馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は200000円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は111.22PS/L、トルクは15.00kgm/L、1気筒あたりの馬力は55.5馬力、トルクは7.5kgmとなり、このエンジンが333馬力を6500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.28m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が89.0mmであるCGE型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6740回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.761になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が11.73km/L、最高出力が333PSであるこの車の獲得ポイントは3906.1ptになります。
戯れに車両重量2340kgを100kg単位にした23.4で割ってみたところ、その数値は166.93ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



トゥアレグでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.680m
期待される荷室の幅 1.545m
対角線の長さ 2.282m
期待される荷室の面積 2.596m²

縦方向の長さが1.680m(対角線では2.282m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500-6500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7000rpm|タイヤサイズ 265/50R19|タイヤ直径 74.8cm|円周長 235.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.918 16.09 -
-
61km/h 11410rpm 1931.9kgm
2速 2.810 9.19 0.571 1-2/
4000rpm
107km/h 6520rpm 1103.8kgm
3速 1.844 6.03 0.656 2-3/
4590rpm
164km/h 4280rpm 724.4kgm
4速 1.429 4.68 0.775 3-4/
5430rpm
211km/h 3320rpm 561.3kgm
5速 1.207 3.95 0.845 4-5/
5920rpm
250km/h 2800rpm 474.1kgm
6速 1.000 3.27 0.829 5-6/
5800rpm
302km/h 2320rpm 392.8kgm
7速 0.826 2.70 0.826 6-7/
5780rpm
365km/h 1920rpm 324.5kgm
8速 0.685 2.24 0.829 7-8/
5800rpm
440km/h 1590rpm 269.1kgm
Final 3.272 レシオカバレッジ(変速比幅)7.180

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3000-5250rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.272)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(44.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.272)÷タイヤの有効半径(0.374m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの440km(6500rpmでは408.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3000-5250回転で最大トルク44.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば52.12kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.027kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1931.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2340kg)を1速ギヤの最大駆動力(1931.9kgm)で割ってみると1.211kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6500回転でのトルク(36.7kgm)からTWRを算出すると1.482kg/kgmとなり、3000-6500回転の回転域では1.211-1.482kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

7PCGEA型トゥアレグに搭載されたCGE型2994ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ57km/h-
2速ギヤ100km/h3710rpm
3速ギヤ152km/h4260rpm
4速ギヤ196km/h5040rpm
5速ギヤ232km/h5490rpm
6速ギヤ280km/h5390rpm
7速ギヤ339km/h5370rpm
8速ギヤ409km/h5390rpm

まず1速ギヤで6500rpmまで引っ張ると57km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6500rpmから3710rpmまで落ち、そこから6500rpmまで加速を続けると速度は100km/h(+43km/h)になります。

3速ギヤでは4260rpmまで落ちて6500rpmで152km/h(+52km/h)に、4速ギヤでは5040rpmまで落ちて6500rpmで196km/h(+44km/h)に、5速ギヤでは5490rpmまで落ちて6500rpmで232km/h(+36km/h)になります。

続いて6速ギヤでは5390rpmまで落ちて6500rpmで280km/h(+48km/h)に、7速ギヤでは5370rpmまで落ちて6500rpmで339km/h(+59km/h)に、8速ギヤでは5390rpmまで落ちて6500rpmで409km/h(+70km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4570 6850 9130 11410 13700 15980 20540
2速 2610 3910 5220 6520 7820 9130 11740
3速 1710 2570 3420 4280 5130 5990 7700
4速 1330 1990 2650 3320 3980 4640 5970
5速 1120 1680 2240 2800 3360 3920 5040
6速 930 1390 1860 2320 2780 3250 4180
7速 770 1150 1530 1920 2300 2680 3450
8速 640 950 1270 1590 1910 2230 2860
※赤い数字は暫定レブリミット(7000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.685)を選択して時速100kmにて走行すると1590回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは950回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1110回転、一般的な高速道路の80km/hでは1270回転、100km/hでは1590回転、制限速度が120km/hになると1910回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2860回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 26 35 44 53 61 70
2速 15 31 46 61 77 92 107 123
3速 23 47 70 93 117 140 164 187
4速 30 60 90 121 151 181 211 241
5速 36 71 107 143 179 214 250 286
6速 43 86 129 172 215 259 302 345
7速 52 104 157 209 261 313 365 417
8速 63 126 189 252 315 377 440 503

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの265/50R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/50R19 | 直径 748mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
45
扁平
245/45R19
37.6km/h
直径704mm
径差-44mm
255/45R19
38.1km/h
直径713mm
径差-35mm
265/45R19
38.6km/h
直径722mm
径差-26mm
275/45R19
39.1km/h
直径731mm
径差-17mm
285/45R19
39.6km/h
直径740mm
径差-8mm
0%
50
扁平
245/50R19
38.9km/h
直径728mm
径差-20mm
255/50R19
39.5km/h
直径738mm
径差-10mm
265/50R19
40.0km/h
748mm
0mm
275/50R19
40.5km/h
直径758mm
径差+10mm
285/50R19
41.1km/h
直径768mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
245/55R19
40.3km/h
直径753mm
径差+5mm
255/55R19
40.9km/h
直径764mm
径差+16mm
265/55R19
41.4km/h
直径775mm
径差+27mm
275/55R19
42.0km/h
直径786mm
径差+38mm
285/55R19
42.6km/h
直径797mm
径差+49mm
+10%
60
扁平
245/60R19
41.6km/h
直径777mm
径差+29mm
255/60R19
42.2km/h
直径789mm
径差+41mm
265/60R19
42.8km/h
直径801mm
径差+53mm
275/60R19
43.5km/h
直径813mm
径差+65mm
285/60R19
44.1km/h
直径825mm
径差+77mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/50R19 、255/45R19、255/50R19 、265/45R19 、275/45R19 、285/45R19あたりのタイヤがおすすめです。

265/50R19のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/50R19の適応サイズと性能の変化 [7PCGEA型トゥアレグ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】265/50R19のタイヤ銘柄と通販価格

7PCGEA型トゥアレグ[3.0L-SC 4WD/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.027kg/ps57.50
1速ギヤ加速性能1.211kg/kgm57.80
1L換算馬力111.22ps/L52.93
1L換算トルク15.00kgm/L47.08
WB/TR比1.76151.24
ワイド&ロー指数0.89549.83
前面の面積3.384m²28.80
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点388.90

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費13.8km/L51.68
年間維持費366200円46.38
100kmh回転数1590rpm61.93
航続距離1380.0km88.60
車の大きさ16.245m³68.98
室内の広さ(仮) 2.946m³45.51
最小回転半径5.5m43.27
馬力単価26967円42.89
ユーティリティ部門の得点449.24

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 7PCGEA型トゥアレグ[3.0L-SC 4WD/8AT] の総合得点は 838.14 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した7PCGEA型トゥアレグ(4WD/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「3000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

トゥアレグの歴代モデル

2代目 7PCGRS型 トゥアレグ
7PCGRS トゥアレグは2011/02に登場した2代目モデル。参考車両の「V6」は全長4800mm、全幅1945mm、全高1740mmの車体に、280PS/36.7kgmを発生するCGR型3598ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 7LBJNA型 トゥアレグ
7LBJNA トゥアレグは2003/09に登場した初代モデル。参考車両の「W12 Sport」は全長4770mm、全幅1975mm、全高1710mmの車体に、450PS/61.2kgmを発生するBJN型5998ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。