GRJ79K ランドクルーザー70の性能と維持費 4WD/5MT 350万円

このページでは、トヨタ自動車の5ドア・5人乗りピックアップトラック、初代のCBF-GRJ79K型ランドクルーザー70 ピックアップ【2014/08モデル・231PS/36.7kgm・PT4WD/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

GRJ79K ランドクルーザー70
販売期間:2014/08 - 2015/07

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿日:2023/12/06

ボディサイズが全長5270mm×全幅1770mm×全高1950mm、排気量は3955ccであることから、排気量でざっくりと分ける乗用車的な分類をすると4.0リットルクラスに属しています。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

貨物車の区分としては、乗車定員が5名、最大積載量が600kg、車両総重量が3095kg、エンジンの排気量が3955ccであることから、1ナンバーの貨客兼用車に分類され、自動車税は排気量1.5L超&最大積載量1トン以下のクラス、重量税は車両総重量4トン以下のクラスに該当します。


さて、貨物車(商用車とも)には貨物車の流儀というものがありまして、「荷物が主、人は従」という絶対的な主従関係が存在しています。もしこの関係が崩れると途端に「乗用車」という道楽品、贅沢品として扱われ、行く先には重い重い税負担が待ち構えます。

貨物室の寸法
荷室長1520mm
荷室幅1600mm
荷室高
(仮の荷室高)
400mm
(1700mm)
荷室容積4134.4L
最大積載量600kg
荷室が広い貨物車ランキング

貨物車には乗用車で言うところの「室内長・室内幅・室内高」の代わりに「荷室長・荷室幅・荷室高」というものがあり、室内長幅高が乗客のスペースを示すのに対し、荷室長幅高は荷物を載せられるスペースを示しています。

表中の荷室容積4134.4Lとは、荷室長1520mm×荷室幅1600mm×荷室高1700mmの数値を掛けたものです。
※トラックの荷台には屋根がないため、1700mmを仮の荷室高としています。

最大積載量600kgもまた同様で、「ランドクルーザー70には600kgを超える荷物を載せてはいけません!」と定めてあるものです。これは「車両総重量」と密接に関係しており、この重量を基準に重量税が確定します。乗用車の重量税は乗員数や荷物を考慮しない「車両重量」で決まりますが、貨物車は「車両総重量」で決まる点が異なります。


GRJ79K型 ランドクルーザー70 [3955cc/231PS PT4WD/5MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代ランドクルーザー70の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2023/11
GDJ76W型
[AX]
2.8L-TB | 4WD/6AT
| 480.0万円
204PS
51.0kgm
10.1km/L
2014/08
GRJ76K型
[バン]
4.0L-NA | 4WD/5MT
| 360.0万円
231PS
36.7kgm
6.6km/L

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
ランドクルーザー70
ピックアップ
その他 CBF-GRJ79K-DKMNK | 副変速機 High:1.000/Low:2.488 | 30周年記念モデル
お値段 3500000円
車両型式 CBF-GRJ79K
駆動方式
変速機
パートタイム4WD・四輪駆動(AWD)
5速MT・5速マニュアル車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長5270×幅1770×高1950mm
軸距&
輪距
3180mm
前1515mm/後1420mm
最小半径 7.2m
最低高 225mm
タイヤ 前輪:265/70R16
後輪:265/70R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2220kg
エンジン諸元
原動機型式 1GR-FE
気筒配列 V型6気筒
排気量3955cc
圧縮比10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 231PS[170kW]/5200rpm
最大トルク 36.7kgm[360Nm]/3800rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 6.6km/L(15.5mpg)
100km燃費 15.2L/100km
1GR-FE型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(16000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(16400円/年)と自賠責保険料(16900円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2014/08モデルのランドクルーザー70を10年落ちの中古で211.7万円にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ランドクルーザー70の2014/08モデルの場合、2024年現在では10年が経過しているため、新車価格の55%である192.5万円に諸経費として19.2万円を足した211.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2014年式を10年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1.5L超&1.0トン以下 13年未満 16000円
自動車重量税(1年分) 4トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 貨客兼用車 16900円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.1×180円/L 295080円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 456980円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額44110円×12ヶ月 529320円
ローン返済中の年間維持費 986300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 36300円
名目 金額
自動車税(1年分) 16000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 16900円
燃料代(年間1万km) 295080円
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 456980円
名目 金額
車のローン額(1年分) 529320円
ローン返済中の年間維持費 986300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
36300円
  • 初度登録から10年経過車の場合、自動車税の区分は「排気量1.5L超&最大積載量1.0トン以下の13年未満」で税額は16000円、重量税の区分は「車両総重量4トン以下の13年未満」で税額は20500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額36,300円の他に法定12ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

ランドクルーザー70【ピックアップ】の場合、維持費の月額は38100円(ローン完済前は82200円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
213130円
[-81950円]
-25円
155円/L
254110円
[-40970円]
-10円
170円/L
278700円
[-16380円]
180円/L295080円
[0円]
+10円
190円/L
311490円
[+16410円]
+25円
205円/L
336080円
[+41000円]
+50円
230円/L
377070円
[+81990円]

燃費6.1km/LのGRJ79K型 ランドクルーザー70で10000km走行するのに必要な燃料は1639.4L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は295080円になります。

参考までに、ランドクルーザー70の燃料タンクは130リットルですので、1639.4Lの給油回数は13回、1回あたりの燃料代は約22700円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては16410円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると41000円、50円も違ってくると81990円にもなります。

これをGRJ79K型 ランドクルーザー70の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を456980円としたとき、130円/Lに値下がりすれば375030円(82.1%)に、230円/Lに値上がりすれば538970円(117.9%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(16000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 16000円 7%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 16900円 8%
燃料代 3000km分 88520円 40%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 80% 72000円 32%
合計
[1万kmとの差額]
222720円
-234260円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 16000円 6%
自動車重量税 1年分 16400円 6%
自賠責保険料 1年分 16900円 6%
燃料代 5000km分 147540円 52%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 85% 76560円 26%
合計
[1万kmとの差額]
286300円
-170680円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 16000円 5%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 16900円 5%
燃料代 7000km分 206560円 59%
オイル交換 年1回 9100円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 90% 81000円 21%
合計
[1万kmとの差額]
352360円
-104620円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて234260円安い222720円に、5000km走行では170680円安い286300円に、7000km走行では104620円安い352360円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。燃料代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 16000円 3%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 16900円 3%
燃料代 15000km分 442620円 70%
オイル交換 年3回 39000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 2%
任意保険料 100% 90000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
635320円
+178340円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 16000円 2%
自動車重量税 1年分 16400円 2%
自賠責保険料 1年分 16900円 2%
燃料代 20000km分 590160円 74%
オイル交換 年4回 52000円 6%
タイヤ交換 2年毎 19200円 2%
任意保険料 100% 90000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
800660円
+343680円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



ランドクルーザー70の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 6.6km/L
燃料タンク容量 130L
航続距離(カタログ燃費) 858.0km
航続距離(80%燃費) 689.0km
満タンプライス 23400円
1km走行コスト 27.27円
1万円でどこまで行ける? 366.7km
車両価格/航続距離 4079円/km

JC08モード燃費が6.6km/L、燃料タンク容量130リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は858.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.9km/L)とすると767.0km、80%(5.3km/L)だと689.0km、70%(4.6km/L)では598.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で130リットルの給油をすると23400円、上で計算した航続距離を踏まえると858.0km(80%燃費時689.0km)を走行するのに23400円かかる計算です。

燃費を6.1km/Lとしたときの1km走行コストは27.27円、10万km走行したときの燃料代は272.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら27.3万円/年、7年10万kmなら39.0万円/年、5年10万kmなら54.5万円/年、3年10万kmなら90.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば366.7km(往復なら片道183.3km)、カタログ値の80%なら293.3km(片道146.7km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で858.0kmの距離を移動できるGRJ79K型 ランドクルーザー70 [ピックアップ]という乗り物を、350.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「4079円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

1GR-FE型エンジン簡易性能曲線図
1GR-FE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3800回転時の馬力 195PS
5200回転時の馬力 231PS
各回転域でのトルク
3800回転時のトルク 36.7kgm
5200回転時のトルク 31.8kgm
1GR-FE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している1GR型3955cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは5200回転時に最高出力231馬力を、3800回転時に最大トルク36.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3800rpmから最高出力が発生する5200rpmまで」の1400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は26.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.610kg/PS(2220kg/231PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.610kg/PS
車体+1人9.848kg/PS
車体+5人10.801kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.870kg/PS
車体+70kg9.913kg/PS
車体+80kg9.957kg/PS
車体+90kg10.000kg/PS
車体+100kg10.043kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.848kg/PS(2275kg/231PS)となり、数値としては0.238kg、比率にすると2.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.801kg/PS(2495kg/231PS)となり、数値としては1.191kg、比率にすると12.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


GRJ79K ランドクルーザー70のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2014/08

-
ランドクルーザー70
9.848kg/PS
2275kg/231PS|4.0L-NA
[車体のみPWR:9.610]
2010/04

車種詳細
ウィッシュ
9.826kg/PS
1415kg/144PS|1.8L-NA
車体のみPWR:9.444
2013/12

車種詳細
ヴェゼル
10.038kg/PS
1325kg/132PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.621
2019/04

車種詳細
RAV4
9.854kg/PS
1685kg/171PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.532
2011/10

車種詳細
ヴィッツ G’s
10.000kg/PS
1090kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.495
2015/04

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
1675kg/173PS|2.5L-NA
車体のみPWR:9.364

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.848kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.651kg/PSから10.045kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの7人乗りミニバン「ZGE20W型 ウィッシュ」、ホンダの5人乗りSUV「RU3型 ヴェゼル」、トヨタの5人乗りSUV「MXAA54型 RAV4」、トヨタの5人乗りハッチバック「NCP131型 ヴィッツ G’s」、スバルの7人乗りSUV「YAM型 エクシーガ クロスオーバー7」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

GRJ79K型 ランドクルーザー70 [ピックアップ]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.848kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は104.1PS/tとなっています。


ランドクルーザー70がバイクと競争するなら…?


車種詳細
ST250|249cc
9.800kg/PS
196kg/20.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:7.050]
1速ギヤ速度:37.9km/h
最小TWR:0.858
2014/08

-
ランドクルーザー70|3955cc
9.848kg/PS
2275kg/231PS/36.7kgm
[車体のみPWR:9.610]
1速ギヤ速度:39.1km/h
最小TWR:1.207

車種詳細
XLR200R|196cc
9.889kg/PS
178kg/17.9PS/1.70kgm
[車体のみPWR:6.833]
1速ギヤ速度:36.3km/h
最小TWR:0.870

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではランドクルーザー70とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NJ4AA ST250と競争してみる

まずランドクルーザー70より少しPWRが低いバイクとして、スズキのST250が挙げられます。PWRの9.800kg/PSは車両重量141kgにライダーの体重55kgを加えた196kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はST250に1.2km/h勝り、1速TWRは0.349kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MD29 XLR200Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのXLR200Rが挙げられます。PWRの9.889kg/PSは車両重量123kg+55kgの178kgを、最高出力17.9PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は2.8km/h勝り、1速TWRは0.337kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 2.166
平均ピストンスピード 16.47m/s
トルクウェイトレシオ 60.49kg/kgm
1馬力あたりのお値段 15152円
排気量1Lあたり馬力 58.40PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.28kgm/L
1気筒あたりの馬力 38.5PS
1気筒あたりのトルク 6.1kgm
パワーバンド比率 26.9%
燃費×馬力 1418.3pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは60.49kg/kgm(2220kg/36.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3500000円、最高出力が231馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は15152円、逆に1万円あたりでは0.66馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は95368円、1万円あたりでは0.10kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
4000cc以下の車編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は58.40PS/L、トルクは9.28kgm/L、1気筒あたりの馬力は38.5馬力、トルクは6.1kgmとなり、このエンジンが231馬力を5200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.47m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が95.0mmである1GR型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6320回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は2.166になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、小回りよりも真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が6.14km/L、最高出力が231PSであるこの車の獲得ポイントは1418.3ptになります。
戯れに車両重量2220kgを100kg単位にした22.2で割ってみたところ、その数値は63.89ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



ランドクルーザー70での車中泊

荷室寸法
荷室長 1.520m
荷室幅 1.600m
荷室高 0.400m
対角線の長さ 2.207m
荷室の床面積 2.432m²
荷室の容積 4.134m³

商用車(貨物車・バン)は乗用車とは違ってカタログに荷室寸法が明記されておりますので、ここではその寸法を使って車中泊の可能性を探ってみます。

貨物車は荷物がたくさん積めてこそ、フルフラットな荷室があってこそという性質を持った車ですから、車中泊の適性は非常に高いものと思われます。

縦方向の長さが1.520m(対角線では2.207m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。
車中泊にあると嬉しいアイテム

ランドクルーザー70のスペース効率

車体の大きさと荷室の広さの比率
全長に対する荷室長の比率
1.520m÷5.270m
28.8%
全幅に対する荷室幅の比率
1.600m÷1.770m
90.4%
全高に対する荷室高の比率
0.400m÷1.950m
20.5%
車体に対する荷室の比率
4.134m³÷18.189m³
22.7%

貨物車は貨物車であるがゆえに、いかに効率よく大量に荷物を載せ、運搬できるかが重視されます。これはかつて、ある自動車メーカーが標榜したMM思想、いわゆる「マン・マキシマム&メカ・ミニマム」の精神を感じさせ、言うなれば「荷室を最大限に、人と機械は最小限に」ってなものです。

というわけで、荷室の各寸法と車体の各寸法の比率がどの程度であるかを見てみます。己の全てを荷室に捧げるバンは快適性に媚を売るそこらの軟弱乗用車とは違い、ペラペラ内装と紙装甲こそがアイデンティティであり、ドアを閉めればバァン!と轟音を響かせて(バンだけに)アピールしてくるほどですから、かなりの数値が期待ができます。

荷室長の比率は荷室長1.520m÷全長5.270mで28.8%、荷室幅の比率は荷室幅1.600m÷全幅1.770mで90.4%、荷室高の比率は荷室高0.400m÷全高1.950mで20.5%、荷室の比率は荷室容積4.134m³÷車体体積18.189m³で22.7%となりました。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5700rpm|タイヤサイズ 265/70R16|タイヤ直径 77.7cm|円周長 244.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.529 19.47 -
-
43km/h 13300rpm 1839.7kgm
2速 2.464 10.60 0.544 1-2/
3100rpm
79km/h 7230rpm 1000.9kgm
3速 1.490 6.41 0.605 2-3/
3450rpm
130km/h 4370rpm 605.2kgm
4速 1.000 4.30 0.671 3-4/
3820rpm
194km/h 2940rpm 406.2kgm
5速 0.881 3.79 0.881 4-5/
5020rpm
220km/h 2590rpm 357.9kgm
Final 4.300 レシオカバレッジ(変速比幅)5.141

ギヤの繋がりイメージ
GRJ79K型ランドクルーザー705MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3800rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.300)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(36.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.300)÷タイヤの有効半径(0.3885m)で算出。
  • 副変速機のギヤ比が不明のものはHi側に1.000を代入しているので、実際の回転数とは大きく異なる場合があります。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの220km(5200rpmでは201.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5200rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ39km/h-
2速ギヤ72km/h2830rpm
3速ギヤ119km/h3150rpm
4速ギヤ177km/h3490rpm
5速ギヤ201km/h4580rpm

GRJ79K型ランドクルーザー70に搭載された1GR型3955ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5200rpmまで引っ張ると39km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5200rpmから2830rpmまで落ち、そこから5200rpmまで加速を続けると速度は72km/h(+33km/h)になります。

3速ギヤでは3150rpmまで落ちて5200rpmで119km/h(+47km/h)に、4速ギヤでは3490rpmまで落ちて5200rpmで177km/h(+58km/h)に、5速ギヤでは4580rpmまで落ちて5200rpmで201km/h(+24km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3800回転で最大トルク36.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば60.49kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.610kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1839.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2220kg)を1速ギヤの最大駆動力(1839.7kgm)で割ってみると1.207kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5200回転でのトルク(31.8kgm)からTWRを算出すると1.39kg/kgmとなり、3800-5200回転の回転域では1.207-1.39kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5320 7980 10640 13300 15960 18620 23930
2速 2890 4340 5790 7230 8680 10130 13020
3速 1750 2620 3500 4370 5250 6120 7870
4速 1170 1760 2350 2940 3520 4110 5280
5速 1030 1550 2070 2590 3100 3620 4660
※赤い数字は暫定レブリミット(5700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.881)を選択して時速100kmにて走行すると2590回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1550回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1810回転、一般的な高速道路の80km/hでは2070回転、100km/hでは2590回転、制限速度が120km/hになると3100回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4660回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 15 23 30 38 45 53 60
2速 14 28 41 55 69 83 97 111
3速 23 46 69 91 114 137 160 183
4速 34 68 102 136 170 204 238 272
5速 39 77 116 155 193 232 271 309

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの265/70R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/70R16 | 直径 777mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
65
扁平
245/65R16
37.3km/h
直径725mm
径差-52mm
255/65R16
38.0km/h
直径738mm
径差-39mm
265/65R16
38.7km/h
直径751mm
径差-26mm
275/65R16
39.3km/h
直径764mm
径差-13mm
285/65R16
40.0km/h
直径777mm
径差0mm
0%
70
扁平
245/70R16
38.6km/h
直径749mm
径差-28mm
255/70R16
39.3km/h
直径763mm
径差-14mm
265/70R16
40.0km/h
777mm
0mm
275/70R16
40.7km/h
直径791mm
径差+14mm
285/70R16
41.4km/h
直径805mm
径差+28mm
+5%
75
扁平
245/75R16
39.8km/h
直径774mm
径差-3mm
255/75R16
40.6km/h
直径789mm
径差+12mm
265/75R16
41.4km/h
直径804mm
径差+27mm
275/75R16
42.2km/h
直径819mm
径差+42mm
285/75R16
42.9km/h
直径834mm
径差+57mm
+10%
80
扁平
245/80R16
41.1km/h
直径798mm
径差+21mm
255/80R16
41.9km/h
直径814mm
径差+37mm
265/80R16
42.7km/h
直径830mm
径差+53mm
275/80R16
43.6km/h
直径846mm
径差+69mm
285/80R16
44.4km/h
直径862mm
径差+85mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/70R16、245/75R16 、255/65R16、255/70R16 、265/65R16 、275/65R16 、285/65R16あたりのタイヤがおすすめです。

265/70R16のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/70R16の適応サイズと性能の変化 [GRJ79K型ランドクルーザー70編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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GRJ79K型ランドクルーザー70[4.0L-NA PT4WD/5MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.610kg/ps50.42
1速ギヤ加速性能1.207kg/kgm57.87
1L換算馬力58.40ps/L38.42
1L換算トルク9.28kgm/L47.68
WB/TR比2.1669.48
ワイド&ロー指数1.10234.82
前面の面積3.451m²26.77
最低地上高225mm21.30
スポーツ性能部門の得点286.76

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費6.6km/L32.91
年間維持費456980円38.13
100kmh回転数2590rpm48.66
航続距離858.0km58.42
車の大きさ18.189m³76.85
室内の広さ4.134m³56.83
最小回転半径7.2m7.92
馬力単価15152円58.37
ユーティリティ部門の得点378.09

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した GRJ79K型ランドクルーザー70[4.0L-NA PT4WD/5MT] の総合得点は 664.85 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したGRJ79K型ランドクルーザー70(PT4WD/5MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての貨物車」、「4000ccの貨物車」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。