SXV25 カムリの性能と維持費 4WD/4AT 5人 285万円 1999年式

このページでは、トヨタ自動車の4ドア・5人乗りセダン、6代目のGF-SXV25型カムリ 2.2-Four【1999/08モデル・140PS/19.5kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

SXV25 カムリ
販売期間:1994/07 - 2001/09

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2011/07/19|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4800mm×全幅1785mm×全高1430mm、排気量は2163ccであることから、大雑把に分類すると2.2リットルクラス(2200cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4800mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


SXV25型 カムリ [2163cc/140PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

6代目カムリの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1999/08
MCV25W型
[2.5-Four]
2.5L-NA・4WD/4AT・283.5万円
200PS・25.0kgm・9.1km/L
200PS
25.0kgm
9.1km/L
1999/08
MCV21W型
[2.5]
2.5L-NA・FF/4AT・261.5万円
200PS・25.0kgm・9.5km/L
200PS
25.0kgm
9.5km/L
1999/08
MCV21型
[2.5]
2.5L-NA・FF/4AT・255.3万円
200PS・25.0kgm・10.2km/L
200PS
25.0kgm
10.2km/L
6代目 カムリ 型式一覧 V20系まとめ 1994-2001【全10車種】
カムリの新型モデル
7代目 ACV30型カムリ
ACV30型カムリは2001/09に登場した7代目モデル。参考車両の「2.4G」は全長4815mm、全幅1795mm、全高1490mmの車体に、159PS/22.4kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載。

カムリの旧型モデル
5代目 SV42型カムリ
SV42型カムリは1994/07に登場した5代目モデル。参考車両の「ZX-4WS」は全長4625mm、全幅1695mm、全高1410mmの車体に、140PS/19.0kgmを発生する3S型1998ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー トヨタ自動車
車名&
グレード
カムリ
2.2-Four
その他 2.2-Four V-Selection. G-Selection
お値段 2843000円
車両型式 GF-SXV25
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4800×幅1785×高1430mm
室内寸法 長1900×幅1480×高1180mm
軸距&
輪距
2670mm
前1545mm/後1520mm
最小半径 5.5m
タイヤ 前輪:205/65R15
後輪:205/65R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1510kg
エンジン諸元
原動機型式 5S-FE
気筒配列 直列4気筒
排気量2163cc
圧縮比9.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 140PS[103kW]/5600rpm
最大トルク 19.5kgm[191Nm]/4400rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 9.8km/L(23.1mpg)
100km燃費 10.2L/100km
5S-FE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税51700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1999/08モデルのカムリを25年落ちの中古で62.6万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    カムリの1999/08モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である56.86万円に諸経費として5.7万円を足した62.6万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1999年式を25年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 13年経過 51700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷8.3km/L×180円/L 216870円
オイル交換(5000km毎) 1回5000円×2回 10000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 392600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額26060円×12ヶ月 312720円
ローン返済中の年間維持費 705400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
名目 金額
自動車税(1年分) 51700円
自動車重量税(1年分) 25200円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
216870円
(151810円)
(108440円)
(65060円)
オイル交換(5000km毎) 10000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 392600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 312720円
ローン返済中の年間維持費 705400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は51700円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、カムリ【2.2-Four】の場合、維持費の月額は32800円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

カムリの維持費は高い?安い?

「カムリの年間維持費は392600円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてカムリの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いカムリ216500円-176100円
トライトン276340円-116260円
LM307000円-85600円
RS Q3 スポーツバック345100円-47500円
基準2500ccクラス平均354400円-38200円
キャラバン ワゴン367700円-24900円
インプレッサ WRX387800円-4800円
カムリの維持費392600円
キャラバン コーチ419800円+27200円
高い5シリーズ セダン480900円+88300円

カムリの年間維持費を、2500ccクラスで最も維持費が安いカムリと比較して176100円高く、最も高い5シリーズ セダンと比較して88300円安く、2500ccクラスの平均維持費との比較では38200円高くなっています。

最低額のカムリと最高額の5シリーズ セダンは極端な例としても、2500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、カムリの維持費は まあまあ高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2500ccクラスの車 ランキング

カムリを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%510万円43万円34万円
15%340万円29万円23万円
20%260万円22万円17万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は510万円(総支給額43万円/月、手取り34万円/月)、ここから月額維持費3.3万円を支払うと残りは30.7万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は340万円(総支給額29万円/月、手取り23万円/月)、3.3万円を支払うと残りは19.7万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が260万円(総支給額22万円/月、手取り17万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.3万円を引くと残りは13.7万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代22万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費8.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
156640円
[-60230円]
-25円
155円/L
186760円
[-30110円]
-10円
170円/L
204840円
[-12030円]
180円/L216870円
[0円]
+10円
190円/L
228940円
[+12070円]
+25円
205円/L
247010円
[+30140円]
+50円
230円/L
277130円
[+60260円]

燃費8.3km/LのSXV25型 カムリで10000km走行するのに必要な燃料は1204.9L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は216870円になります。

参考までに、カムリの燃料タンクは65リットルですので、1204.9Lの給油回数は19回、1回あたりの燃料代は約11420円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては12070円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると30140円、50円も違ってくると60260円にもなります。

これをSXV25型 カムリの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり180円の場合を392600円としたとき、130円/Lに値下がりすれば332370円(84.7%)に、230円/Lに値上がりすれば452860円(115.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(51700円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 24%
自動車重量税 1年分 25200円 12%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 65060円 30%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 80% 57600円 26%
合計
[1万kmとの差額]
218800円
-173800円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 19%
自動車重量税 1年分 25200円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 108440円 41%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 85% 61200円 24%
合計
[1万kmとの差額]
265700円
-126900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 16%
自動車重量税 1年分 25200円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 151810円 48%
オイル交換 年1回 7000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 90% 64800円 21%
合計
[1万kmとの差額]
314700円
-77900円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて173800円安い218800円に、5000km走行では126900円安い265700円に、7000km走行では77900円安い314700円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 10%
自動車重量税 1年分 25200円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 325310円 62%
オイル交換 年3回 30000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 72000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
525100円
+132500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 8%
自動車重量税 1年分 25200円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 433740円 67%
オイル交換 年4回 40000円 6%
タイヤ交換 2年毎 16000円 2%
任意保険料 100% 72000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
647500円
+254900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
トヨタの小型車&普通車編
2500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

カムリの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 9.8km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 637.0km
航続距離(80%燃費) 507.0km
満タンプライス 11700円
1km走行コスト 18.37円
1万円でどこまで行ける? 544.4km

10・15モード燃費が9.8km/L、燃料タンク容量65リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は637.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.8km/L)とすると航続距離は572.0km、80%(7.8km/L)だと507.0km、70%(6.9km/L)では448.5kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から65リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり180円では11700円、上で計算した航続距離を踏まえると637.0km(80%燃費時507.0km)を走行するのに11700円かかる計算です。

燃費を8.3km/Lとしたときの1km走行コストは18.37円、10万km走行したときの燃料代は183.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら18.4万円/年、7年10万kmなら26.2万円/年、5年10万kmなら36.7万円/年、3年10万kmなら61.2万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば544.4km(往復なら片道272.2km)、カタログ値の80%なら435.6km(片道217.8km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

5S-FE型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4400回転時の馬力 120PS
5600回転時の馬力 140PS
各回転域でのトルク
4400回転時のトルク 19.5kgm
5600回転時のトルク 17.9kgm
5S-FE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している5S型2163cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは5600回転時に最高出力140馬力を、4400回転時に最大トルク19.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4400rpmから最高出力が発生する5600rpmまで」の1200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は21.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.786kg/PS(1510kg/140PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.786kg/PS
車体+1人11.179kg/PS
車体+5人12.750kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg11.214kg/PS
車体+70kg11.286kg/PS
車体+80kg11.357kg/PS
車体+90kg11.429kg/PS
車体+100kg11.500kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.179kg/PS(1565kg/140PS)となり、数値としては0.393kg、比率にすると3.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.750kg/PS(1785kg/140PS)となり、数値としては1.964kg、比率にすると18.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

SXV25 カムリのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1999/08

-
カムリ
11.179kg/PS
1565kg/140PS|2.2L-NA
[車体のみPWR:10.786]
2012/11

車種詳細
スイフト
11.264kg/PS
1025kg/91PS|1.3L-NA
車体のみPWR:10.659
2011/08

車種詳細
ステップワゴン スパーダ
11.167kg/PS
1675kg/150PS|2.0L-NA
車体のみPWR:10.800
2014/09

車種詳細
デミオ
11.286kg/PS
1185kg/105PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.762
2014/12

車種詳細
グレイス
11.136kg/PS
1225kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.636
2015/04

車種詳細
ステップワゴン
11.233kg/PS
1685kg/150PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.867

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.179kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

11.067kg/PSから11.291kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC72S型 スイフト」、ホンダの8人乗りミニバン「RK5型 ステップワゴン スパーダ」、マツダの5人乗りハッチバック「DJ5FS型 デミオ」、ホンダの5人乗りセダン「GM4型 グレイス」、ホンダの7人乗りミニバン「RP1型 ステップワゴン」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

SXV25型 カムリ [2.2-Four]のライバル車種|11.179kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は92.7PS/tとなっています。


カムリがバイクと競争するなら…?


車種詳細
フュージョン|244cc
11.150kg/PS
223kg/20.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:8.400]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.293
1999/08

-
カムリ|2163cc
11.179kg/PS
1565kg/140PS/19.5kgm
[車体のみPWR:10.786]
1速ギヤ速度:56.4km/h
最小TWR:2.069

車種詳細
バンバン200|199cc
11.250kg/PS
180kg/16.0PS/1.50kgm
[車体のみPWR:7.812]
1速ギヤ速度:33.4km/h
最小TWR:0.924

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではカムリとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MF02 フュージョンと競争してみる

まずカムリより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのフュージョンが挙げられます。PWRの11.150kg/PSは車両重量168kgにライダーの体重55kgを加えた223kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はフュージョンに8.5km/h勝り、1速TWRは0.776kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NH41A バンバン200と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのバンバン200が挙げられます。PWRの11.250kg/PSは車両重量125kg+55kgの180kgを、最高出力16.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は23.0km/h勝り、1速TWRは1.145kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.742
平均ピストンスピード 16.99m/s
トルクウェイトレシオ 77.44kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20307円
排気量1Lあたり馬力 64.72PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.02kgm/L
1気筒あたりの馬力 35.0PS
1気筒あたりのトルク 4.9kgm
パワーバンド比率 21.4%
燃費×馬力 1166.2pt
各種ランキング
セダンのPWR
2.0~2.5LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは77.44kg/kgm(1510kg/19.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2843000円、最高出力が140馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20307円、逆に1万円あたりでは0.49馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は145795円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
2500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は64.72PS/L、トルクは9.02kgm/L、1気筒あたりの馬力は35.0馬力、トルクは4.9kgmとなり、このエンジンが140馬力を5600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.99m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が91.0mmである5S型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6590回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.742になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が8.33km/L、最高出力が140PSであるこの車の獲得ポイントは1166.2ptになります。
戯れに車両重量1510kgを100kg単位にした15.1で割ってみたところ、その数値は77.23ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.318m³
1人あたりのスペース 0.664m³
室内長/全長 39.6%
室内幅/全幅 82.9%
室内高/全高 82.5%
室内容積/車両体積 27.1%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.318m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.664m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は39.6%、同じく室内幅と全幅の比率は82.9%、同じく室内高と全高の比率は82.5%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は27.1%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


カムリでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.680m
期待される荷室の幅 1.380m
対角線の長さ 2.174m
期待される荷室の面積 2.318m²

縦方向の長さが1.680m(対角線では2.174m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6100rpm|タイヤサイズ 205/65R15|タイヤ直径 64.8cm|円周長 203.6cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.810 12.13 -
-
61km/h 9930rpm 729.8kgm
2速 1.549 6.68 0.551 1-2/
3360rpm
111km/h 5470rpm 402.3kgm
3速 1.000 4.32 0.646 2-3/
3940rpm
173km/h 3530rpm 259.7kgm
4速 0.735 3.17 0.735 3-4/
4480rpm
235km/h 2600rpm 190.9kgm
Final 4.315 レシオカバレッジ(変速比幅)3.823

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.315)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(19.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.315)÷タイヤの有効半径(0.324m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの235km(5600rpmでは215.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4400回転で最大トルク19.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば77.44kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.786kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと729.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1510kg)を1速ギヤの最大駆動力(729.8kgm)で割ってみると2.069kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5600回転でのトルク(17.9kgm)からTWRを算出すると2.254kg/kgmとなり、4400-5600回転の回転域では2.069-2.254kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5600rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

SXV25型カムリに搭載された5S型2163ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5600rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5600rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ56km/h-
2速ギヤ102km/h3090rpm
3速ギヤ159km/h3620rpm
4速ギヤ216km/h4120rpm

まず1速ギヤで5600rpmまで引っ張ると56km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5600rpmから3090rpmまで落ち、そこから5600rpmまで加速を続けると速度は102km/h(+46km/h)になります。

3速ギヤでは3620rpmまで落ちて5600rpmで159km/h(+57km/h)に、4速ギヤでは4120rpmまで落ちて5600rpmで216km/h(+57km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3970 5960 7940 9930 11910 13900 17870
2速 2190 3280 4380 5470 6570 7660 9850
3速 1410 2120 2830 3530 4240 4950 6360
4速 1040 1560 2080 2600 3120 3630 4670
※赤い数字は暫定レブリミット(6100rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.735)を選択して時速100kmにて走行すると2600回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1560回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1820回転、一般的な高速道路の80km/hでは2080回転、100km/hでは2600回転、制限速度が120km/hになると3120回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4670回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 20 30 40 50 60 71 81
2速 18 37 55 73 91 110 128 146
3速 28 57 85 113 142 170 198 226
4速 39 77 116 154 193 231 270 308

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの205/65R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/65R15 | 直径 648mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
60
扁平
185/60R15
37.2km/h
直径603mm
径差-45mm
195/60R15
38.0km/h
直径615mm
径差-33mm
205/60R15
38.7km/h
直径627mm
径差-21mm
215/60R15
39.4km/h
直径639mm
径差-9mm
225/60R15
40.2km/h
直径651mm
径差+3mm
0%
65
扁平
185/65R15
38.4km/h
直径622mm
径差-26mm
195/65R15
39.2km/h
直径635mm
径差-13mm
205/65R15
40.0km/h
648mm
0mm
215/65R15
40.8km/h
直径661mm
径差+13mm
225/65R15
41.6km/h
直径674mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
185/70R15
39.5km/h
直径640mm
径差-8mm
195/70R15
40.4km/h
直径654mm
径差+6mm
205/70R15
41.2km/h
直径668mm
径差+20mm
215/70R15
42.1km/h
直径682mm
径差+34mm
225/70R15
43.0km/h
直径696mm
径差+48mm
+10%
75
扁平
185/75R15
40.7km/h
直径659mm
径差+11mm
195/75R15
41.6km/h
直径674mm
径差+26mm
205/75R15
42.5km/h
直径689mm
径差+41mm
215/75R15
43.5km/h
直径704mm
径差+56mm
225/75R15
44.4km/h
直径719mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/65R15、185/70R15 、195/65R15 、205/60R15 、215/60R15 あたりのタイヤがおすすめです。

205/65R15のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/65R15の適応サイズと性能の変化 [SXV25型カムリ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】205/65R15のタイヤ銘柄と通販価格

SXV25型カムリ[2.2L-NA 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.786kg/ps47.21
1速ギヤ加速性能2.069kg/kgm39.47
1L換算馬力64.72ps/L43.40
1L換算トルク9.02kgm/L44.51
WB/TR比1.74253.20
ワイド&ロー指数0.80156.65
前面の面積2.553m²52.08
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点380.24

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費9.8km/L42.93
年間維持費392600円43.96
100kmh回転数2600rpm48.61
航続距離637.0km45.57
車の大きさ12.252m³53.16
室内の広さ3.318m³49.05
最小回転半径5.5m43.27
馬力単価20307円51.65
ユーティリティ部門の得点378.20

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した SXV25型カムリ[2.2L-NA 4WD/4AT] の総合得点は 758.44 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したSXV25型カムリ(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

カムリの歴代モデル

10代目 AXVH70型 カムリ
AXVH70 カムリは2017/07に登場した10代目モデル。参考車両の「X」は全長4885mm、全幅1840mm、全高1445mmの車体に、178PS/22.5kgmを発生するA25A型2487ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

9代目 AVV50型 カムリ
AVV50 カムリは2011/09に登場した9代目モデル。参考車両の「Hybrid」は全長4825mm、全幅1825mm、全高1470mmの車体に、160PS/21.7kgmを発生する2AR型2493ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

8代目 ACV45型 カムリ
ACV45 カムリは2006/01に登場した8代目モデル。参考車両の「G-Four」は全長4815mm、全幅1820mm、全高1480mmの車体に、167PS/22.8kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

7代目 ACV35型 カムリ
ACV35 カムリは2001/09に登場した7代目モデル。参考車両の「2.4G」は全長4815mm、全幅1795mm、全高1500mmの車体に、159PS/22.4kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

6代目 MCV21型 カムリ グラシア セダン
MCV21 カムリ グラシア セダンは1996/12に登場した6代目モデル。参考車両の「2.5」は全長4760mm、全幅1785mm、全高1420mmの車体に、200PS/25.0kgmを発生する2MZ型2496ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

5代目 CV43型 カムリ
CV43 カムリは1994/07に登場した5代目モデル。参考車両の「XJ」は全長4625mm、全幅1695mm、全高1435mmの車体に、88PS/19.6kgmを発生する3C型2184ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 VZV31型 カムリ
VZV31 カムリは1990/07に登場した4代目モデル。参考車両の「Prominent-4WS」は全長4670mm、全幅1695mm、全高1380mmの車体に、140PS/18.0kgmを発生する1VZ型1992ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。