ZD72S スイフトの性能と維持費 4WD/CVT 5人 167万円 2013年式

このページでは、スズキ株式会社の5ドア・5人乗りハッチバック、3代目のDBA-ZD72S型スイフト XL-DJE【2013/07モデル・91PS/12.0kgm・4WD/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

ZD72S スイフト
販売期間:2010/09 - 2017/01

画像はスズキ株式会社より引用
http://www.suzuki.co.jp/
投稿:2013/07/22|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長3850mm×全幅1695mm×全高1535mm、排気量は1242ccであることから、大雑把に分類すると1.3リットルクラス(1300cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3850mmであるこの車の場合は「スモール」(Small:3500mm超-3850mm以下・Bセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


ZD72S型 スイフト [1242cc/91PS 4WD/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目スイフトの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2013/07
ZC72S型
[XG-DJE]
1.2L-NA・FF/CVT・139.8万円
91PS・12.0kgm・26.4km/L
91PS
12.0kgm
26.4km/L
2012/11
ZC72S型
[RS]
1.2L-NA・FF/5MT・139.1万円
91PS・12.0kgm・19.4km/L
91PS
12.0kgm
19.4km/L
2011/09
ZC72S型
[XG Idling-Stop]
1.2L-NA・FF/CVT・133.9万円
91PS・12.0kgm・21.8km/L
91PS
12.0kgm
21.8km/L
3代目 スイフト 型式一覧 ZC32S/ZC72S系まとめ 2010-2017【全9車種】
スイフトの新型モデル
4代目 ZC33S型スイフト スポーツ
ZC33S型スイフト スポーツは2017/01に登場した4代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長3890mm、全幅1735mm、全高1500mmの車体に、140PS/23.5kgmを発生するK14C型1371ccエンジンを搭載。

スイフトの旧型モデル
2代目 ZC31S型スイフト スポーツ
ZC31S型スイフト スポーツは2004/11に登場した2代目モデル。参考車両の「Sport 後期ギヤ比」は全長3765mm、全幅1690mm、全高1510mmの車体に、125PS/15.1kgmを発生するM16A型1586ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー スズキ株式会社
車名&
グレード
スイフト
XL-DJE
その他 XG-DJE XS-DJE デュアルジェットエンジン+エネチャージ
お値段 1663200円
車両型式 DBA-ZD72S
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
(無段変速機)
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長3850×幅1695×高1535mm
室内寸法 長1905×幅1385×高1225mm
軸距&
輪距
2430mm
前1480mm/後1485mm
最小半径 5.2m
最低高 140mm
タイヤ 前輪:185/55R16
後輪:185/55R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1090kg
エンジン諸元
原動機型式 K12B
気筒配列 直列4気筒
排気量1242cc
圧縮比12.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 91PS[67kW]/6000rpm
最大トルク 12.0kgm[118Nm]/4400rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費 22.6km/L(53.2mpg)
100km燃費 4.4L/100km
K12B型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税34500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2013/07モデルのスイフトを11年落ちの中古で91.5万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    スイフトの2013/07モデルの場合、2024年現在では11年が経過しているため、新車価格の50%である83.16万円に諸経費として8.3万円を足した91.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2013年式を11年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1500cc以下 13年未満 34500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷21.0×175円/L 83330円
オイル交換(5000km毎) 1回4000円×2回 8000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額5000円) 月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 216600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額38120円×12ヶ月 457440円
ローン返済中の年間維持費 674000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 34500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
83330円
(58330円)
(41670円)
(25000円)
オイル交換(5000km毎) 8000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額5000円) 60000円
ローン完済後の年間維持費 216600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 457440円
ローン返済中の年間維持費 674000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から11年経過車の場合、「1500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は34500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

スイフト【XL-DJE】の場合、維持費の月額は18100円です。これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたコスパ重視のスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。

スイフトの維持費は高い?安い?

「スイフトの年間維持費は216600円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「1500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてスイフトの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いヤリス173300円-43300円
ジェイド210700円-5900円
スイフトの維持費216600円
フリード ハイブリッド224600円+8000円
スイフト スポーツ250200円+33600円
基準1500ccクラス平均251400円+34800円
ステップワゴン スパーダ259700円+43100円
コルト Ralliart-R281600円+65000円
ゴルフ トゥーラン321300円+104700円
高いウーノ367800円+151200円

スイフトの年間維持費を、1500ccクラスで最も維持費が安いヤリスと比較して43300円高く、最も高いウーノと比較して151200円安く、1500ccクラスの平均維持費との比較では34800円安くなっています。

最低額のヤリスと最高額のウーノは極端な例としても、1500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、スイフトの維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 1500ccクラスの車 ランキング

スイフトを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%280万円24万円19万円
15%190万円16万円13万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は280万円(総支給額24万円/月、手取り19万円/月)、ここから月額維持費1.8万円を支払うと残りは17.2万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は190万円(総支給額16万円/月、手取り13万円/月)、1.8万円を支払うと残りは11.2万円になります。

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり175円を基準として、-50円となる125円から、+50円となる225円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費21.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
125円/L
59530円
[-23800円]
-25円
150円/L
71430円
[-11900円]
-10円
165円/L
78580円
[-4750円]
175円/L83330円
[0円]
+10円
185円/L
88100円
[+4770円]
+25円
200円/L
95240円
[+11910円]
+50円
225円/L
107150円
[+23820円]

燃費21.0km/LのZD72S型 スイフトで10000km走行するのに必要な燃料は476.2L、1リットルあたり175円としたときの燃料代は83330円になります。

参考までに、スイフトの燃料タンクは40リットルですので、476.2Lの給油回数は12回、1回あたりの燃料代は約6950円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては4770円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると11910円、50円も違ってくると23820円にもなります。

これをZD72S型 スイフトの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり175円の場合を216600円としたとき、125円/Lに値下がりすれば192800円(89.0%)に、225円/Lに値上がりすれば240420円(111.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(34500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 25%
自動車重量税 1年分 12300円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 25000円 18%
オイル交換 年1回 4000円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 5%
任意保険料 80% 48000円 34%
合計
[1万kmとの差額]
139100円
-77500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 22%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 5000km分 41670円 26%
オイル交換 年1回 4000円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 85% 51000円 31%
合計
[1万kmとの差額]
158700円
-57900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 19%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 7000km分 58330円 32%
オイル交換 年1回 5600円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 90% 54000円 30%
合計
[1万kmとの差額]
180000円
-36600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて77500円安い139100円に、5000km走行では57900円安い158700円に、7000km走行では36600円安い180000円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 12%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 125000円 45%
オイル交換 年3回 24000円 9%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 5%
任意保険料 100% 60000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
279100円
+62500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 10%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 20000km分 166660円 50%
オイル交換 年4回 32000円 10%
タイヤ交換 2年毎 19200円 6%
任意保険料 100% 60000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
333500円
+116900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
スズキの小型車&普通車編
1500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
ハッチバック編

スイフトの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 22.6km/L
燃料タンク容量 40L
航続距離(カタログ燃費) 904.0km
航続距離(80%燃費) 724.0km
満タンプライス 7000円
1km走行コスト 7.74円
1万円でどこまで行ける? 1291.4km

JC08モード燃費が22.6km/L、燃料タンク容量40リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は904.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(20.3km/L)とすると航続距離は812.0km、80%(18.1km/L)だと724.0km、70%(15.8km/L)では632.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から40リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり175円では7000円、上で計算した航続距離を踏まえると904.0km(80%燃費時724.0km)を走行するのに7000円かかる計算です。

燃費を21.0km/Lとしたときの1km走行コストは7.74円、10万km走行したときの燃料代は77.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら7.7万円/年、7年10万kmなら11.1万円/年、5年10万kmなら15.5万円/年、3年10万kmなら25.8万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1291.4km(往復なら片道645.7km)、カタログ値の80%なら1033.1km(片道516.6km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

K12B型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4400回転時の馬力 74PS
6000回転時の馬力 91PS
各回転域でのトルク
4400回転時のトルク 12.0kgm
6000回転時のトルク 10.9kgm
K12B型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているK12B型1242cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力91馬力を、4400回転時に最大トルク12.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4400rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の1600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は26.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
スズキの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
スズキの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ11.978kg/PS(1090kg/91PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ11.978kg/PS
車体+1人12.582kg/PS
車体+5人15.000kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg12.637kg/PS
車体+70kg12.747kg/PS
車体+80kg12.857kg/PS
車体+90kg12.967kg/PS
車体+100kg13.077kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは12.582kg/PS(1145kg/91PS)となり、数値としては0.604kg、比率にすると5.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは15.000kg/PS(1365kg/91PS)となり、数値としては3.022kg、比率にすると25.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

ZD72S スイフトのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2013/07

-
スイフト
12.582kg/PS
1145kg/91PS|1.3L-NA
[車体のみPWR:11.978]
2013/04

車種詳細
500S
12.529kg/PS
1065kg/85PS|0.9L-TB
車体のみPWR:11.882
2015/07

車種詳細
シエンタ
12.523kg/PS
1365kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:12.018
2004/10

車種詳細
インサイト
12.500kg/PS
875kg/70PS|1.0L-NA
車体のみPWR:11.714
2013/07

車種詳細
CLAクラス
12.500kg/PS
1525kg/122PS|1.6L-TB
車体のみPWR:12.049
2015/02

車種詳細
CX-3
12.524kg/PS
1315kg/105PS|1.5L-TB
車体のみPWR:12.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ12.582kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

12.456kg/PSから12.708kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、フィアットの4人乗りハッチバック「31209型 500S」、トヨタの7人乗りミニバン「NSP170G型 シエンタ」、ホンダの2人乗りクーペ「ZE1型 インサイト」、メルセデスベンツの5人乗りセダン「117342型 CLAクラス」、マツダの5人乗りSUV「DK5FW型 CX-3」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

ZD72S型 スイフト [XL-DJE]のライバル車種|12.582kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は83.5PS/tとなっています。


スイフトがバイクと競争するなら…?


車種詳細
GSX-S125|124cc
12.533kg/PS
188kg/15.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:8.867]
1速ギヤ速度:37.5km/h
最小TWR:1.203
2013/07

-
スイフト|1242cc
12.582kg/PS
1145kg/91PS/12.0kgm
[車体のみPWR:11.978]
1速ギヤ速度:45.8km/h
最小TWR:1.841

車種詳細
GSX-R125|124cc
12.600kg/PS
189kg/15.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:8.933]
1速ギヤ速度:37.5km/h
最小TWR:1.212

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではスイフトとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

DL32B GSX-S125と競争してみる

まずスイフトより少しPWRが低いバイクとして、スズキのGSX-S125が挙げられます。PWRの12.533kg/PSは車両重量133kgにライダーの体重55kgを加えた188kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はGSX-S125に8.3km/h勝り、1速TWRは0.638kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

DL33B GSX-R125と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSX-R125が挙げられます。PWRの12.600kg/PSは車両重量134kg+55kgの189kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は8.3km/h勝り、1速TWRは0.629kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.639
平均ピストンスピード 14.84m/s
トルクウェイトレシオ 90.83kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18277円
排気量1Lあたり馬力 73.27PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.66kgm/L
1気筒あたりの馬力 22.8PS
1気筒あたりのトルク 3.0kgm
パワーバンド比率 26.7%
燃費×馬力 1912.8pt
各種ランキング
ハッチバックのPWR
1.0~1.3L以下のPWR

トルクウェイトレシオは90.83kg/kgm(1090kg/12.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1663200円、最高出力が91馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18277円、逆に1万円あたりでは0.55馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は138600円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
スズキ編
1500cc以下の車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は73.27PS/L、トルクは9.66kgm/L、1気筒あたりの馬力は22.8馬力、トルクは3.0kgmとなり、このエンジンが91馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.84m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が74.2mmであるK12B型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8090回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.639になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が21.02km/L、最高出力が91PSであるこの車の獲得ポイントは1912.8ptになります。
戯れに車両重量1090kgを100kg単位にした10.9で割ってみたところ、その数値は175.49ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.232m³
1人あたりのスペース 0.646m³
室内長/全長 49.5%
室内幅/全幅 81.7%
室内高/全高 79.8%
室内容積/車両体積 32.3%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.232m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.646m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は49.5%、同じく室内幅と全幅の比率は81.7%、同じく室内高と全高の比率は79.8%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は32.3%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


スイフトでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.347m
期待される荷室の幅 1.285m
対角線の長さ 1.862m
期待される荷室の面積 1.731m²

縦方向の長さが1.347m(対角線では1.862m)しかないとなると、これはもう常識的に考えてかなり厳しい車中泊を強いられます。運転席あるいは助手席を後ろに倒して寝たほうがまだマシかもしれません。

俗に言う体育座りの体勢で横になれば寝られないこともないでしょうが、寝れども寝れども疲れは取れない上に猛烈な腰痛で目を覚ましかねず、実に爽やかな笑顔で「もう二度と車中泊なんてしないよ!」と後日談を語ることになりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 185/55R16|タイヤ直径 61.0cm|円周長 191.6cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.006 15.05 -
-
50km/h 13090rpm 592.2kgm
2速 0.550 2.07 0.137 1-2/
890rpm
362km/h 1800rpm 81.3kgm
Final 3.757 レシオカバレッジ(変速比幅)7.284

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.757)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(12.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.757)÷タイヤの有効半径(0.305m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は2速ギヤの362km(6000rpmでは333.8km/h)となります。CVTは無段変速機というだけあって、変速比を低速側の4.006から高速側の0.550の間で自由自在に可変できる変速機ですから、実際にはちょうどいい塩梅の妥当な回転数にて妥当な最高速に落ち着くものと思われます。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4400回転で最大トルク12.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば90.83kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(11.978kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと592.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1090kg)を1速ギヤの最大駆動力(592.2kgm)で割ってみると1.841kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(10.9kgm)からTWRを算出すると2.026kg/kgmとなり、4400-6000回転の回転域では1.841-2.026kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5240 7860 10470 13090 15710 18330 23570
2速 720 1080 1440 1800 2160 2520 3240
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.550)を選択して時速100kmにて走行すると1800回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1080回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1260回転、一般的な高速道路の80km/hでは1440回転、100km/hでは1800回転、制限速度が120km/hになると2160回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3230回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 15 23 31 38 46 53 61
2速 56 111 167 223 278 334 389 445

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの185/55R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 185/55R16 | 直径 610mm

-20mm
幅165mm
-10mm
幅175mm
変更なし
幅185mm
+10mm
幅195mm
+20mm
幅205mm
-5%
50
扁平
165/50R16
37.4km/h
直径571mm
径差-39mm
175/50R16
38.1km/h
直径581mm
径差-29mm
185/50R16
38.8km/h
直径591mm
径差-19mm
195/50R16
39.4km/h
直径601mm
径差-9mm
205/50R16
40.1km/h
直径611mm
径差+1mm
0%
55
扁平
165/55R16
38.6km/h
直径588mm
径差-22mm
175/55R16
39.3km/h
直径599mm
径差-11mm
185/55R16
40.0km/h
610mm
0mm
195/55R16
40.7km/h
直径621mm
径差+11mm
205/55R16
41.4km/h
直径632mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
165/60R16
39.6km/h
直径604mm
径差-6mm
175/60R16
40.4km/h
直径616mm
径差+6mm
185/60R16
41.2km/h
直径628mm
径差+18mm
195/60R16
42.0km/h
直径640mm
径差+30mm
205/60R16
42.8km/h
直径652mm
径差+42mm
+10%
65
扁平
165/65R16
40.7km/h
直径621mm
径差+11mm
175/65R16
41.6km/h
直径634mm
径差+24mm
185/65R16
42.4km/h
直径647mm
径差+37mm
195/65R16
43.3km/h
直径660mm
径差+50mm
205/65R16
44.1km/h
直径673mm
径差+63mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、165/55R16、165/60R16 、175/50R16、175/55R16 、185/50R16 、195/50R16 あたりのタイヤがおすすめです。

185/55R16のタイヤ幅を165mmから215mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、185/55R16の適応サイズと性能の変化 [ZD72S型スイフト編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】185/55R16のタイヤ銘柄と通販価格

ZD72S型スイフト[1.3L-NA 4WD/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト11.978kg/ps43.95
1速ギヤ加速性能1.841kg/kgm44.34
1L換算馬力73.27ps/L50.14
1L換算トルク9.66kgm/L52.32
WB/TR比1.63963.81
ワイド&ロー指数0.90649.04
前面の面積2.602m²50.70
最低地上高140mm55.89
スポーツ性能部門の得点410.19

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費22.6km/L57.73
年間維持費216600円60.08
100kmh回転数1800rpm59.16
航続距離904.0km61.03
車の大きさ10.017m³44.30
室内の広さ3.232m³48.23
最小回転半径5.2m49.39
馬力単価18277円54.32
ユーティリティ部門の得点434.24

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した ZD72S型スイフト[1.3L-NA 4WD/CVT] の総合得点は 844.43 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したZD72S型スイフト(4WD/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「1500ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

スイフトの歴代モデル

5代目 ZCEDS型 スイフト
ZCEDS スイフトは2023/12に登場した5代目モデル。参考車両の「Hybrid-MX」は全長3860mm、全幅1695mm、全高1500mmの車体に、82PS/11.0kgmを発生するZ12E型1197ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

4代目 ZC13S型 スイフト
ZC13S スイフトは2017/01に登場した4代目モデル。参考車両の「RSt」は全長3840mm、全幅1695mm、全高1500mmの車体に、102PS/15.3kgmを発生するK10C型996ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

3代目 ZC72S型 スイフト
ZC72S スイフトは2010/09に登場した3代目モデル。参考車両の「XG-DJE」は全長3850mm、全幅1695mm、全高1500mmの車体に、91PS/12.0kgmを発生するK12B型1242ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

2代目 ZC31S型 スイフト スポーツ
ZC31S スイフト スポーツは2004/11に登場した2代目モデル。参考車両の「Sport 前期ギヤ比」は全長3765mm、全幅1690mm、全高1510mmの車体に、125PS/15.1kgmを発生するM16A型1586ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

初代 HT81S型 スイフト スポーツ
HT81S スイフト スポーツは2000/02に登場した初代モデル。参考車両の「Sport」は全長3620mm、全幅1650mm、全高1525mmの車体に、115PS/14.6kgmを発生するM15A型1490ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。