117342:CLAクラスの性能と維持費 FF/7AT 335万円 2013年式

このページでは、メルセデスベンツの4ドア・5人乗りセダン、初代のDBA-117342型CLAクラス CLA180 C117【2013/07モデル・122PS/20.4kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

117342 CLAクラス
販売期間:2013/07 - 2019/08

画像はメルセデスベンツより引用
http://www.mercedes-benz.co.jp/
投稿:2013/07/25|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4640mm×全幅1780mm×全高1430mm、排気量は1595ccであることから、大雑把に分類すると1.6リットルクラス(1600cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4640mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


117342型 CLAクラス [1595cc/122PS FF/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代CLAクラスの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2017/03
117352型
[AMG CLA45 4Matic Racing-Edition C117]
2.0L-TB・4WD/7AT・664.0万円
381PS・48.4kgm・12.6km/L
381PS
48.4kgm
12.6km/L
2015/11
117952型
[CLA45 AMG 4Matic X117]
2.0L-TB・4WD/7AT・792.0万円
381PS・48.4kgm・12.6km/L
381PS
48.4kgm
12.6km/L
2015/06
117942型
[CLA180 X117]
1.6L-TB・FF/7AT・360.0万円
122PS・20.4kgm・15.9km/L
122PS
20.4kgm
15.9km/L
初代CLAクラスの車両型式・グレード一覧【全9車種】
CLAクラスの新型モデル
2代目 118354M型CLAクラス AMG
118354M型CLAクラス AMGは2019/10に登場した2代目モデル。参考車両の「AMG CLA45-S 4matic+ C118」は全長4690mm、全幅1855mm、全高1415mmの車体に、421PS/51.0kgmを発生するM139型1991ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー メルセデスベンツ
車名&
グレード
CLAクラス
CLA180 C117
その他 4ドアクーペ 2.385(3-6-7)/4.133(1-2-4-5-B)
お値段 3350000円
車両型式 DBA-117342
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4640×幅1780×高1430mm
室内寸法 長1840×幅1370×高1165mm
軸距&
輪距
2700mm
前1545mm/後1545mm
最小半径 5.1m
最低高 105mm
タイヤ 前輪:225/40R18
後輪:225/40R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1470kg
エンジン諸元
原動機型式 M270
気筒配列 直列4気筒
排気量1595cc
圧縮比10.3
吸気方式 ターボ
最高出力 122PS[90kW]/5000rpm
最大トルク 20.4kgm[200Nm]/1250-4000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 17.4km/L(40.9mpg)
100km燃費 5.7L/100km
M270型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2013/07モデルのCLAクラスを11年落ちの中古で184.3万円にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    CLAクラスの2013/07モデルの場合、2024年現在では11年が経過しているため、新車価格の50%である167.5万円に諸経費として16.8万円を足した184.3万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2013年式を11年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 39500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷16.2×185円/L 114200円
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 266300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額38390円×12ヶ月 460680円
ローン返済中の年間維持費 727000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 39500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
114200円
(79940円)
(57100円)
(34260円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 266300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 460680円
ローン返済中の年間維持費 727000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から11年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は39500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算22200円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

CLAクラスの維持費は高い?安い?

「CLAクラスの年間維持費は266300円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてCLAクラスの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス189800円-76500円
ヴォクシー ハイブリッド227000円-39300円
CLAクラスの維持費266300円
スイフト スポーツ275300円+9000円
シビック タイプR312300円+46000円
基準2000ccクラス平均316600円+50300円
アコード345200円+78900円
WRX STI364700円+98400円
エクスプローラー413900円+147600円
高いBX484900円+218600円

CLAクラスの年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して76500円高く、最も高いBXと比較して218600円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では50300円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、CLAクラスの維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

CLAクラスを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%350万円30万円24万円
15%230万円20万円16万円
20%170万円15万円12万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は350万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)、ここから月額維持費2.2万円を支払うと残りは21.8万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は230万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)、2.2万円を支払うと残りは13.8万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が170万円(総支給額15万円/月、手取り12万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.2万円を引くと残りは9.8万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代12万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費16.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
83340円
[-30860円]
-25円
160円/L
98770円
[-15430円]
-10円
175円/L
108030円
[-6170円]
185円/L114200円
[0円]
+10円
195円/L
120380円
[+6180円]
+25円
210円/L
129640円
[+15440円]
+50円
235円/L
145070円
[+30870円]

燃費16.2km/Lの117342型 CLAクラスで10000km走行するのに必要な燃料は617.3L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は114200円になります。

参考までに、CLAクラスの燃料タンクは50リットルですので、617.3Lの給油回数は13回、1回あたりの燃料代は約8790円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6180円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると15440円、50円も違ってくると30870円にもなります。

これを117342型 CLAクラスの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を266300円としたとき、135円/Lに値下がりすれば235440円(88.4%)に、235円/Lに値上がりすれば297170円(111.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 24%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 34260円 21%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 6%
任意保険料 80% 52800円 33%
合計
[1万kmとの差額]
162800円
-103500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 21%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 57100円 30%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 5%
任意保険料 85% 56160円 29%
合計
[1万kmとの差額]
189000円
-77300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 18%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 79940円 37%
オイル交換 年1回 7700円 4%
タイヤ交換 6年毎 9600円 4%
任意保険料 90% 59400円 27%
合計
[1万kmとの差額]
217300円
-49000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて103500円安い162800円に、5000km走行では77300円安い189000円に、7000km走行では49000円安い217300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 11%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 171300円 49%
オイル交換 年3回 33000円 9%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 6%
任意保険料 100% 66000円 19%
合計
[1万kmとの差額]
352600円
+86300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 9%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 228400円 53%
オイル交換 年4回 44000円 10%
タイヤ交換 2年毎 28800円 7%
任意保険料 100% 66000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
427900円
+161600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

CLAクラスの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 17.4km/L
燃料タンク容量 50L
航続距離(カタログ燃費) 870.0km
航続距離(80%燃費) 695.0km
満タンプライス 9250円
1km走行コスト 10.63円
1万円でどこまで行ける? 940.5km

JC08モード燃費が17.4km/L、燃料タンク容量50リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は870.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(15.7km/L)とすると航続距離は785.0km、80%(13.9km/L)だと695.0km、70%(12.2km/L)では610.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から50リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では9250円、上で計算した航続距離を踏まえると870.0km(80%燃費時695.0km)を走行するのに9250円かかる計算です。

燃費を16.2km/Lとしたときの1km走行コストは10.63円、10万km走行したときの燃料代は106.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら10.6万円/年、7年10万kmなら15.2万円/年、5年10万kmなら21.3万円/年、3年10万kmなら35.4万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば940.5km(往復なら片道470.3km)、カタログ値の80%なら752.4km(片道376.2km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

M270型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
1250回転時の馬力 36PS
4000回転時の馬力 114PS
5000回転時の馬力 122PS
各回転域でのトルク
1250回転時のトルク 20.4kgm
4000回転時のトルク 20.4kgm
5000回転時のトルク 17.5kgm
M270型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているM270型1595cc、直列4気筒のターボエンジンは5000回転時に最高出力122馬力を、1250-4000回転時に最大トルク20.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1250rpmから最高出力が発生する5000rpmまで」の3750rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は75.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.049kg/PS(1470kg/122PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.049kg/PS
車体+1人12.500kg/PS
車体+5人14.303kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg12.541kg/PS
車体+70kg12.623kg/PS
車体+80kg12.705kg/PS
車体+90kg12.787kg/PS
車体+100kg12.869kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは12.500kg/PS(1525kg/122PS)となり、数値としては0.451kg、比率にすると3.7%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは14.303kg/PS(1745kg/122PS)となり、数値としては2.254kg、比率にすると18.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

117342 CLAクラスのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2013/07

-
CLAクラス
12.500kg/PS
1525kg/122PS|1.6L-TB
[車体のみPWR:12.049]
2013/04

車種詳細
500S
12.529kg/PS
1065kg/85PS|0.9L-TB
車体のみPWR:11.882
2015/07

車種詳細
シエンタ
12.523kg/PS
1365kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:12.018
2004/10

車種詳細
インサイト
12.500kg/PS
875kg/70PS|1.0L-NA
車体のみPWR:11.714
2019/05

車種詳細
MAZDA3 ファストバック
12.387kg/PS
1375kg/111PS|1.5L-NA
車体のみPWR:11.892
2015/02

車種詳細
CX-3
12.524kg/PS
1315kg/105PS|1.5L-TB
車体のみPWR:12.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ12.500kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

12.375kg/PSから12.625kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、フィアットの4人乗りハッチバック「31209型 500S」、トヨタの7人乗りミニバン「NSP170G型 シエンタ」、ホンダの2人乗りクーペ「ZE1型 インサイト」、マツダの5人乗りハッチバック「BP5P型 MAZDA3 ファストバック」、マツダの5人乗りSUV「DK5FW型 CX-3」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

117342型 CLAクラス [CLA180 C117]のライバル車種|12.500kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は83.0PS/tとなっています。


CLAクラスがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CB125R|124cc
12.333kg/PS
185kg/15.0PS/1.20kgm
[車体のみPWR:8.667]
1速ギヤ速度:35.9km/h
最小TWR:1.030
2013/07

-
CLAクラス|1595cc
12.500kg/PS
1525kg/122PS/20.4kgm
[車体のみPWR:12.049]
1速ギヤ速度:37.7km/h
最小TWR:1.440

車種詳細
GSX-S125|124cc
12.533kg/PS
188kg/15.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:8.867]
1速ギヤ速度:37.5km/h
最小TWR:1.203

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではCLAクラスとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

JC91 CB125Rと競争してみる

まずCLAクラスより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCB125Rが挙げられます。PWRの12.333kg/PSは車両重量130kgにライダーの体重55kgを加えた185kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCB125Rに1.8km/h勝り、1速TWRは0.410kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

DL32B GSX-S125と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSX-S125が挙げられます。PWRの12.533kg/PSは車両重量133kg+55kgの188kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は0.2km/h勝り、1速TWRは0.237kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.748
平均ピストンスピード 12.28m/s
トルクウェイトレシオ 72.06kg/kgm
1馬力あたりのお値段 27459円
排気量1Lあたり馬力 76.49PS/L
排気量1Lあたりトルク 12.79kgm/L
1気筒あたりの馬力 30.5PS
1気筒あたりのトルク 5.1kgm
パワーバンド比率 75.0%
燃費×馬力 1974.0pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.5~1.6L以下のPWR

トルクウェイトレシオは72.06kg/kgm(1470kg/20.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3350000円、最高出力が122馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は27459円、逆に1万円あたりでは0.36馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は164216円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は76.49PS/L、トルクは12.79kgm/L、1気筒あたりの馬力は30.5馬力、トルクは5.1kgmとなり、このエンジンが122馬力を5000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.28m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が73.7mmであるM270型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8140回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.748になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が16.18km/L、最高出力が122PSであるこの車の獲得ポイントは1974.0ptになります。
戯れに車両重量1470kgを100kg単位にした14.7で割ってみたところ、その数値は134.28ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 2.937m³
1人あたりのスペース 0.587m³
室内長/全長 39.7%
室内幅/全幅 77.0%
室内高/全高 81.5%
室内容積/車両体積 24.9%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は2.937m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.587m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は39.7%、同じく室内幅と全幅の比率は77.0%、同じく室内高と全高の比率は81.5%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は24.9%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


CLAクラスでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.624m
期待される荷室の幅 1.270m
対角線の長さ 2.062m
期待される荷室の面積 2.062m²

縦方向の長さが1.624m(対角線では2.062m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5500rpm|タイヤサイズ 225/40R18|タイヤ直径 63.7cm|円周長 200.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.857 15.94 -
-
41km/h 13280rpm 1021.0kgm
2速 2.429 10.04 0.630 1-2/
3470rpm
66km/h 8360rpm 643.0kgm
3速 1.676 6.93 0.690 2-3/
3800rpm
95km/h 5770rpm 443.7kgm
4速 1.189 4.91 0.709 3-4/
3900rpm
134km/h 4090rpm 314.8kgm
5速 0.872 3.60 0.733 4-5/
4030rpm
183km/h 3000rpm 230.8kgm
6速 0.670 2.77 0.768 5-6/
4220rpm
238km/h 2310rpm 177.4kgm
7速 0.540 2.23 0.806 6-7/
4430rpm
296km/h 1860rpm 142.9kgm
Final 4.133 レシオカバレッジ(変速比幅)7.143

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1250-4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.133)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(20.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.133)÷タイヤの有効半径(0.3185m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの296km(5000rpmでは269.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1250-4000回転で最大トルク20.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば72.06kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(12.049kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1021.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1470kg)を1速ギヤの最大駆動力(1021.0kgm)で割ってみると1.440kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5000回転でのトルク(17.5kgm)からTWRを算出すると1.678kg/kgmとなり、1250-5000回転の回転域では1.440-1.678kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

117342型CLAクラスに搭載されたM270型1595ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5000rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ38km/h-
2速ギヤ60km/h3150rpm
3速ギヤ87km/h3450rpm
4速ギヤ122km/h3550rpm
5速ギヤ167km/h3670rpm
6速ギヤ217km/h3840rpm
7速ギヤ269km/h4030rpm

まず1速ギヤで5000rpmまで引っ張ると38km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5000rpmから3150rpmまで落ち、そこから5000rpmまで加速を続けると速度は60km/h(+22km/h)になります。

3速ギヤでは3450rpmまで落ちて5000rpmで87km/h(+27km/h)に、4速ギヤでは3550rpmまで落ちて5000rpmで122km/h(+35km/h)に、5速ギヤでは3670rpmまで落ちて5000rpmで167km/h(+45km/h)になります。

続いて6速ギヤでは3840rpmまで落ちて5000rpmで217km/h(+50km/h)に、7速ギヤでは4030rpmまで落ちて5000rpmで269km/h(+52km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5310 7970 10620 13280 15930 18590 23900
2速 3340 5020 6690 8360 10030 11710 15050
3速 2310 3460 4620 5770 6920 8080 10390
4速 1640 2460 3270 4090 4910 5730 7370
5速 1200 1800 2400 3000 3600 4200 5400
6速 920 1380 1850 2310 2770 3230 4150
7速 740 1120 1490 1860 2230 2600 3350
※赤い数字は暫定レブリミット(5500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.540)を選択して時速100kmにて走行すると1860回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1120回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1300回転、一般的な高速道路の80km/hでは1490回転、100km/hでは1860回転、制限速度が120km/hになると2230回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3350回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 15 23 30 38 45 53 60
2速 12 24 36 48 60 72 84 96
3速 17 35 52 69 87 104 121 139
4速 24 49 73 98 122 147 171 195
5速 33 67 100 133 167 200 233 267
6速 43 87 130 173 217 260 303 347
7速 54 108 161 215 269 323 377 430

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの225/40R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/40R18 | 直径 637mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
35
扁平
205/35R18
37.7km/h
直径601mm
径差-36mm
215/35R18
38.2km/h
直径608mm
径差-29mm
225/35R18
38.6km/h
直径615mm
径差-22mm
235/35R18
39.1km/h
直径622mm
径差-15mm
245/35R18
39.5km/h
直径629mm
径差-8mm
0%
40
扁平
205/40R18
39.0km/h
直径621mm
径差-16mm
215/40R18
39.5km/h
直径629mm
径差-8mm
225/40R18
40.0km/h
637mm
0mm
235/40R18
40.5km/h
直径645mm
径差+8mm
245/40R18
41.0km/h
直径653mm
径差+16mm
+5%
45
扁平
205/45R18
40.3km/h
直径642mm
径差+5mm
215/45R18
40.9km/h
直径651mm
径差+14mm
225/45R18
41.4km/h
直径660mm
径差+23mm
235/45R18
42.0km/h
直径669mm
径差+32mm
245/45R18
42.6km/h
直径678mm
径差+41mm
+10%
50
扁平
205/50R18
41.6km/h
直径662mm
径差+25mm
215/50R18
42.2km/h
直径672mm
径差+35mm
225/50R18
42.8km/h
直径682mm
径差+45mm
235/50R18
43.5km/h
直径692mm
径差+55mm
245/50R18
44.1km/h
直径702mm
径差+65mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/40R18 、215/35R18、215/40R18 、225/35R18 、235/35R18 、245/35R18あたりのタイヤがおすすめです。

225/40R18のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/40R18の適応サイズと性能の変化 [117342型CLAクラス編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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117342型CLAクラス[1.6Lターボ FF/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト12.049kg/ps43.76
1速ギヤ加速性能1.440kg/kgm52.91
1L換算馬力76.49ps/L40.33
1L換算トルク12.79kgm/L40.22
WB/TR比1.74852.58
ワイド&ロー指数0.80356.50
前面の面積2.545m²52.30
最低地上高105mm70.12
スポーツ性能部門の得点408.72

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費17.4km/L49.61
年間維持費266300円55.53
100kmh回転数1860rpm58.37
航続距離870.0km59.06
車の大きさ11.811m³51.41
室内の広さ2.937m³45.42
最小回転半径5.1m51.43
馬力単価27459円42.24
ユーティリティ部門の得点413.07

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 117342型CLAクラス[1.6Lターボ FF/7AT] の総合得点は 821.79 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した117342型CLAクラス(FF/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

CLAクラスの歴代モデル

2代目 118384M型 CLAクラス
118384M CLAクラスは2019/10に登場した2代目モデル。参考車両の「CLA180 C118」は全長4690mm、全幅1830mm、全高1430mmの車体に、136PS/20.4kgmを発生するM282型1331ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 117946型 CLAクラス シューティングブレーク
117946 CLAクラス シューティングブレークは2015/06に登場した初代モデル。参考車両の「CLA250 SPORT 4MATIC X117」は全長4685mm、全幅1780mm、全高1435mmの車体に、211PS/35.7kgmを発生する270M20型1991ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。