BNK12 ビュート 性能と維持費 4WD/4AT 5人 269万円 2011年式

このページでは、光岡自動車の4ドア・5人乗りセダン、2代目のDBA-BNK12型ビュート 14LX【2011/04モデル・97PS/13.9kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BNK12 ビュート
販売期間:2005/09 - 2011/06

画像は光岡自動車より引用
http://www.mitsuoka-motor.com/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4400mm×全幅1680mm×全高1520mm、排気量は1386ccであることから、大雑把に分類すると1.4リットルクラス(1400cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4400mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

BNK12型 ビュート [1386cc/97PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ビュートの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/04
YK12型
[15LX]
1.5L-NA・FF/CVT・265.1万円
109PS・15.1kgm・-
109PS
15.1kgm
-
2011/04
AK12型
[12ST]
1.2L-NA・FF/5MT・219.5万円
90PS・12.3kgm・-
90PS
12.3kgm
-
2011/04
AK12型
[12LX]
1.2L-NA・FF/4AT・246.2万円
90PS・12.3kgm・-
90PS
12.3kgm
-
2代目ビュートの車両型式・グレード一覧【全4車種】
ビュートの新型モデル
3代目 NK13型ビュート
NK13型ビュートは2012/05に登場した3代目モデル。参考車両の「12DX」は全長4515mm、全幅1680mm、全高1560mmの車体に、79PS/10.8kgmを発生するHR12型1198ccエンジンを搭載。

ビュートの旧型モデル
初代 謎型ビュート
謎型ビュートは1993/01に登場した初代モデル。参考車両の「Deluxe」は全長4250mm、全幅1640mm、全高1425mmの車体に、79PS/10.8kgmを発生するCG13型1274ccエンジンを搭載。


BNK12 ビュートの主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー 光岡自動車
車名&
グレード
ビュート
14LX
その他 -
お値段 2685000円
車両型式 DBA-BNK12
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 4ドア・5名乗車
ホイールベース 2430mm
トレッド 1470mm/1465mm
WB/TR比 1.655
最小半径 4.4m
タイヤ 前輪:165/70R14
後輪:165/70R14
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 1130kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

ビュートと各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
ビュート
車体寸法
全長 4400mm -
全幅 1680mm -
全高 1520mm -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1000mm
全幅 1480mm以下 +200mm
全高平均 1640mm -120mm
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -300mm
全幅 1700mm以下 -20mm
全高平均 1496mm +24mm
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -243mm
全幅平均 1815mm -135mm
全高平均 1518mm +2mm

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。


BNK12 ビュートの室内広さを各規格の車両と比較

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

ビュートの室内広さを各規格の車両と比較
規格名 規格寸法 増減
ビュート
室内広さ
室内長 1875mm -
室内幅 1350mm -
室内高 1275mm -
軽自動車
新規格
室内長平均 1908mm -33mm
室内幅平均 1280mm +70mm
室内高平均 1283mm -8mm
小型車規格
5ナンバー車
室内長平均 1913mm -38mm
室内幅平均 1404mm -54mm
室内高平均 1196mm +79mm
普通車平均
3ナンバー車
室内長平均 2050mm -175mm
室内幅平均 1483mm -133mm
室内高平均 1195mm +80mm

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に室内が長い・広い・高い。

人間様の占有スペースと容積効率
室内長×室内幅×室内高 3.227m³
1人あたりのスペース 0.645m³
室内長/全長 42.6%
室内幅/全幅 80.4%
室内高/全高 83.9%
室内容積/車両体積 28.7%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.227m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.645m³のスペースが割り当てられることになります。

続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は42.6%、同じく室内幅と全幅の比率は80.4%、同じく室内高と全高の比率は83.9%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は28.7%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ビュートでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.540m
期待される荷室の幅 1.250m
対角線の長さ 1.983m
期待される荷室の面積 1.925m²

縦方向の長さが1.540m(対角線では1.983m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


BNK12 ビュートの税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/04モデルのビュートを14年落ちの中古で103.4万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ビュートの2011/04モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の35%である93.975万円に諸経費として9.4万円を足した103.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 【PR】自動車保険は比較で安くなる!

2011年式を14年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 1500cc以下 13年経過 39600円
自動車重量税
1年分
1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷12.2㎞/L×185円/L 151640円
オイル交換
5000km毎
1回4000円×2回 8000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料
月額5000円
月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 291600円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額43070円×12ヶ月 516840円
ローン返済中の年間維持費 808500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「1500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は39600円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算24300円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

ビュートの維持費は高い?安い?

「ビュートの年間維持費は287500円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「1500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてビュートの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いヤリス HV176100円-111400円
ジェイド215000円-72500円
フリード ハイブリッド229500円-58000円
スイフト スポーツ256800円-30700円
基準1500ccクラス平均258000円-29500円
ステップワゴン スパーダ266600円-20900円
ビュートの維持費287500円
コルト Ralliart-R289200円+1700円
ゴルフ トゥーラン330800円+43300円
高いウーノ381500円+94000円

ビュートの年間維持費を、1500ccクラスで最も維持費が安いヤリス HVと比較して111400円高く、最も高いウーノと比較して94000円安く、1500ccクラスの平均維持費との比較では29500円高くなっています。

最低額のヤリス HVと最高額のウーノは極端な例としても、1500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ビュートの維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 1500ccクラスの車 ランキング

ビュートを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%370万円31万円24万円
15%250万円21万円17万円
20%190万円16万円13万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は370万円(総支給額31万円/月、手取り24万円/月)、ここから月額維持費2.4万円を支払うと残りは21.6万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は250万円(総支給額21万円/月、手取り17万円/月)、2.4万円を支払うと残りは14.6万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が190万円(総支給額16万円/月、手取り13万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.4万円を引くと残りは10.6万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代16万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費12.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
110660円
[-40980円]
-25円
160円/L
131160円
[-20480円]
-10円
175円/L
143450円
[-8190円]
185円/L151640円
[0円]
+10円
195円/L
159850円
[+8210円]
+25円
210円/L
172140円
[+20500円]
+50円
235円/L
192630円
[+40990円]

燃費12.2km/LのBNK12型 ビュートで10000km走行するのに必要な燃料は819.7L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は151640円になります。

参考までに、ビュートの燃料タンクは41リットルですので、819.7Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約7590円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては8210円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると20500円、50円も違ってくると40990円にもなります。

これをBNK12型 ビュートの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり185円の場合を287500円としたとき、135円/Lに値下がりすれば246520円(85.7%)に、235円/Lに値上がりすれば328490円(114.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39600円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
バン・トラックの人気車種ランキング!


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 39600円
自動車重量税 1年分 17100円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 65525円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 65525円 39%
燃料代 3000km分 45490円 27%
オイル交換 年1回 4000円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 3%
任意保険料 80% 48000円 29%
合計
[1万kmとの差額]
167300円
-120200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 65525円 33%
燃料代 5000km分 75820円 38%
オイル交換 年1回 4000円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 2%
任意保険料 85% 51000円 25%
合計
[1万kmとの差額]
200700円
-86800円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 65525円 28%
燃料代 7000km分 106150円 45%
オイル交換 年1回 5600円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 2%
任意保険料 90% 54000円 23%
合計
[1万kmとの差額]
235600円
-51900円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて120200円安い167300円に、5000km走行では86800円安い200700円に、7000km走行では51900円安い235600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

年間10000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 65525円 23%
燃料代 10000km分 151640円 52%
オイル交換 年2回 8000円 3%
タイヤ交換 5年毎 6400円 2%
任意保険料 100% 60000円 20%
合計
[1万kmとの差額]
291600円
-
-
年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 65525円 17%
燃料代 15000km分 227460円 60%
オイル交換 年3回 12000円 3%
タイヤ交換 3年毎 7680円 2%
任意保険料 110% 66000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
378700円
+91200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 65525円 14%
燃料代 20000km分 303280円 65%
オイル交換 年4回 16000円 3%
タイヤ交換 3年毎 10240円 2%
任意保険料 120% 72000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
467100円
+179600円
-
走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
ミツオカの小型車&普通車編
1500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

ビュートの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 12.2km/L
燃料タンク容量 41L
航続距離(カタログ燃費) 500.2km
航続距離(80%燃費) 401.8km
満タンプライス 7585円
1km走行コスト 15.16円/km
1万円でどこまで行ける?
東京から500.2kmの範囲

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので12.2km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量41リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は500.2kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(11.0km/L)とすると航続距離は451.0km、80%(9.8km/L)だと401.8km、70%(8.5km/L)では348.5kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から41リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり185円では7585円、上で計算した航続距離を踏まえると500.2km(80%燃費時401.8km)を走行するのに7585円かかる計算です。

燃費を12.2km/Lとしたときの1km走行コストは15.16円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。

BNK12 ビュートのエンジン諸元とカタログデータ

CR14DE型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 CR14DE
気筒配列 直列4気筒
排気量1386cc
圧縮比 9.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 97PS[71kW]/5600rpm
最大トルク 13.9kgm[136Nm]/3200rpm
パワーバンド 3200-5600rpm, 帯域42.9%
使用燃料 レギュラーガソリン
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
3200rpm 62PS/13.9kgm
5600rpm 97PS/12.4kgm
CR14DE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているCR14型1386cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは5600回転時に最高出力97馬力を、3200回転時に最大トルク13.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3200rpmから最高出力が発生する5600rpmまで」の2400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は42.9%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
ミツオカの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
ミツオカの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ11.649kg/PS(1130kg/97PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ11.649kg/PS
車体+1人12.216kg/PS
車体+5人14.485kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg12.268kg/PS
車体+70kg12.371kg/PS
車体+80kg12.474kg/PS
車体+90kg12.577kg/PS
車体+100kg12.680kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは12.216kg/PS(1185kg/97PS)となり、数値としては0.567kg、比率にすると4.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは14.485kg/PS(1405kg/97PS)となり、数値としては2.836kg、比率にすると24.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

BNK12 ビュートのライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ12.216kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
ビュート
12.216kg/PS
97PS・1.4L-NA
車体のみPWR 11.649
1185kg
+4.9%

車種詳細
アルト ワークス
12.109kg/PS
64PS・0.7L-TB
車体のみPWR 11.250
775kg
+7.6%

車種詳細
ステップワゴン スパーダ
12.167kg/PS
150PS・1.5L-TB
車体のみPWR 11.800
1825kg
+3.1%

車種詳細
CX-3
12.333kg/PS
105PS・1.5L-TB
車体のみPWR 11.810
1295kg
+4.4%

車種詳細
キューブ キュービック
12.248kg/PS
109PS・1.5L-NA
車体のみPWR 11.743
1335kg
+4.3%

車種詳細
シェビー
12.179kg/PS
195PS・5.8L-NA
車体のみPWR 11.897
2375kg
+2.4%


12.094kg/PSから12.338kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの4人乗り軽ハッチバック・HA36S型 アルト ワークス、ホンダの7人乗りミニバン・RP4型 ステップワゴン スパーダ、マツダの5人乗りSUV・DK5FW型 CX-3、日産の7人乗りミニバン・YGNZ11型 キューブ キュービック、シボレーの7人乗りミニバン・謎型 シェビーという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BNK12型 ビュート [14LX]のライバル車種|12.216kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は85.8PS/tとなっています。


ビュートがバイクと競争するなら…?


車種詳細
NMAX155|155cc
12.200kg/PS
183kg/15.0PS/1.40kgm
[車体のみPWR:8.533]
1速ギヤ速度:33.6km/h
最小TWR:1.020
2011/04

-
ビュート|1386cc
12.216kg/PS
1185kg/97PS/13.9kgm
[車体のみPWR:11.649]
1速ギヤ速度:53.2km/h
最小TWR:2.048

車種詳細
CB125R|124cc
12.333kg/PS
185kg/15.0PS/1.20kgm
[車体のみPWR:8.667]
1速ギヤ速度:35.9km/h
最小TWR:1.030

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではビュートとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SG50J NMAX155と競争してみる

まずビュートより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのNMAX155が挙げられます。PWRの12.200kg/PSは車両重量128kgにライダーの体重55kgを加えた183kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNMAX155に19.6km/h勝り、1速TWRは1.028kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

JC91 CB125Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCB125Rが挙げられます。PWRの12.333kg/PSは車両重量130kg+55kgの185kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は17.3km/h勝り、1速TWRは1.018kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.655
平均ピストンスピード 15.46m/s
トルクウェイトレシオ 81.29kg/kgm
1馬力あたりのお値段 27680円
排気量1Lあたり馬力 69.99PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.03kgm/L
1気筒あたりの馬力 24.2PS
1気筒あたりのトルク 3.5kgm
パワーバンド比率 42.9%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
セダンのPWR
1.3~1.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは81.29kg/kgm(1130kg/13.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2685000円、最高出力が97馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は27680円、逆に1万円あたりでは0.36馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は193165円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
ミツオカ編
1500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は69.99PS/L、トルクは10.03kgm/L、1気筒あたりの馬力は24.2馬力、トルクは3.5kgmとなり、このエンジンが97馬力を5600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.46m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が82.8mmであるCR14型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7250回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.655になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

BNK12 ビュートのギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6100rpm|タイヤサイズ 165/70R14|タイヤ直径 58.7cm|円周長 184.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.861 11.65 - - 58km/h 10530rpm 551.7kgm
2速 1.562 6.36 0.546 1-2/
3330rpm
106km/h 5750rpm 301.2kgm
3速 1.000 4.07 0.640 2-3/
3900rpm
166km/h 3680rpm 192.8kgm
4速 0.697 2.84 0.697 3-4/
4250rpm
238km/h 2570rpm 134.4kgm
Final4.072レシオカバレッジ(変速比幅)4.105
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3200rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.072)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(13.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.072)÷タイヤの有効半径(0.2935m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの238km(5600rpmでは218.3km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3200回転で最大トルク13.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば81.29kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(11.649kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと551.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1130kg)を1速ギヤの最大駆動力(551.7kgm)で割ってみると2.048kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5600回転でのトルク(12.4kgm)からTWRを算出すると2.296kg/kgmとなり、3200-5600回転の回転域では2.048-2.296kg/kgmの間で推移することがわかります。


5600rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

BNK12型ビュートに搭載されたCR14型1386ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5600rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5600rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ53km/h-
2速ギヤ97km/h3060rpm
3速ギヤ152km/h3580rpm
4速ギヤ218km/h3900rpm

まず1速ギヤで5600rpmまで引っ張ると53km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5600rpmから3060rpmまで落ち、そこから5600rpmまで加速を続けると速度は97km/h(+44km/h)になります。

3速ギヤでは3580rpmまで落ちて5600rpmで152km/h(+55km/h)に、4速ギヤでは3900rpmまで落ちて5600rpmで218km/h(+66km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4210 6320 8420 10530 12640 14740 18950
2速 2300 3450 4600 5750 6900 8050 10350
3速 1470 2210 2940 3680 4420 5150 6620
4速 1030 1540 2050 2570 3080 3590 4620
※赤い数字は暫定レブリミット(6100rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.697)を選択して時速100kmにて走行すると2570回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1540回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1800回転、一般的な高速道路の80km/hでは2050回転、100km/hでは2570回転、制限速度が120km/hになると3080回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4620回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 19 28 38 47 57 66 76
2速 17 35 52 70 87 104 122 139
3速 27 54 82 109 136 163 190 217
4速 39 78 117 156 195 234 273 312

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの165/70R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 165/70R14 | 直径 587mm

-20mm
幅145mm
-10mm
幅155mm
変更なし
幅165mm
+10mm
幅175mm
+20mm
幅185mm
65 145/65R14
37.1km/h
径 545mm
差 -42mm
155/65R14
38.0km/h
径 558mm
差 -29mm
165/65R14
38.9km/h
径 571mm
差 -16mm
175/65R14
39.8km/h
径 584mm
差 -3mm
185/65R14
40.7km/h
径 597mm
差 +10mm
70 145/70R14
38.1km/h
径 559mm
差 -28mm
155/70R14
39.0km/h
径 573mm
差 -14mm
165/70R14
40.0km/h
587mm
0mm
175/70R14
41.0km/h
径 601mm
差 +14mm
185/70R14
41.9km/h
径 615mm
差 +28mm
75 145/75R14
39.1km/h
径 574mm
差 -13mm
155/75R14
40.1km/h
径 589mm
差 +2mm
165/75R14
41.2km/h
径 604mm
差 +17mm
175/75R14
42.2km/h
径 619mm
差 +32mm
185/75R14
43.2km/h
径 634mm
差 +47mm
80 145/80R14
40.1km/h
径 588mm
差 +1mm
155/80R14
41.2km/h
径 604mm
差 +17mm
165/80R14
42.2km/h
径 620mm
差 +33mm
175/80R14
43.3km/h
径 636mm
差 +49mm
185/80R14
44.4km/h
径 652mm
差 +65mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、145/70R14、145/75R14 、155/65R14、155/70R14 、165/65R14 、175/65R14 あたりのタイヤがおすすめです。

165/70R14のタイヤ幅を145mmから195mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、165/70R14の適応サイズと性能の変化 [BNK12型ビュート編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】165/70R14のタイヤ銘柄と通販価格

BNK12型 ビュート 1.4L-NA 4WD/4ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.78㎏/PS11.65㎏/PS44.9ptD
最高回転数5881rpm5600rpm46.5ptC
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m2.05㎏/㎏m40.1ptD
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h53.2㎞/h52.0ptC
1リットル
換算馬力
73.10PS/L69.99PS/L47.5ptC
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L10.03㎏m/L56.8ptB
WB/TR比1.7731.65562.0ptA
ワイド&
ロー指数
0.8940.90549.2ptC
前面の面積2.631m22.554m252.1ptC
最低地上高154.5mm-43.7ptD
スポーツ性能部門の得点496.5pt
総合評価C

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費335944円287500円54.3ptB
燃費13.0km/L-44.2ptD
100km/h
回転数
2490rpm2570rpm48.9ptC
航続距離643.9km-46.3ptC
車の大きさ11.466m311.236m350.9ptC
車内の広さ3430.7L3227.3L48.0ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.7L645.5L46.1ptC
車内床面積2.793m22.531m246.3ptC
最小回転
半径
5.17m4.4m65.7ptA
ユーティリティ部門の得点502.4pt
総合評価C

※燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10700車種中 RANK
運動性能 496.5pt 5316位 C
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 502.4pt 3797位 C
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 998.9pt 5086位 C
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は496.5点で全10700車種中の5316位、ユーティリティ部門は502.4点で3797位、総合得点は998.9点で5086位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBNK12型 ビュート(4WD/4AT) の各種スペックを、セダン1500ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ビュートの歴代モデル

4代目 MXPA10型 ビュート ストーリー
MXPA10 ビュート ストーリーは2023/09に登場した4代目モデル。参考車両の「15DX」は全長4090mm、全幅1695mm、全高1495mmの車体に、120PS/14.8kgmを発生するM15A型1490ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

3代目 NK13型 ビュート
NK13 ビュートは2012/05に登場した3代目モデル。参考車両の「12DX」は全長4515mm、全幅1680mm、全高1560mmの車体に、79PS/10.8kgmを発生するHR12型1198ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

2代目 YK12型 ビュート
YK12 ビュートは2005/09に登場した2代目モデル。参考車両の「15LX」は全長4400mm、全幅1680mm、全高1520mmの車体に、109PS/15.1kgmを発生するHR15型1498ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 謎型 ビュート
謎 ビュートは1993/01に登場した初代モデル。参考車両の「Deluxe」は全長4250mm、全幅1640mm、全高1425mmの車体に、79PS/10.8kgmを発生するCG13型1274ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。


人気があるセダンの車種比較


EC5A ギャラン VR-4 2000 vs CT9A ランサー Evolution VII GSR 2001 性能比較
8代目 ギャラン VR-4 type-V(2000年式 EC5A・4WD/5MT・2.5L+ツインターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、6代目 ランサー Evolution VII GSR(2001年式 CT9A・4WD/5MT・2.0L+ターボ・280PS/39.0kgm・5人乗り)を比較。

AUCJXF ゴルフR 2017 vs VAB WRX STI RA-R 2018 性能比較
7代目 ゴルフR(2017年式 AUCJXF・4WD/6MT・2.0L+ターボ・310PS/38.7kgm・5人乗り)と、初代 WRX STI type RA-R(2018年式 VAB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・329PS/44.1kgm・5人乗り)を比較。

GE8P クロノス V6 1993 vs CB6A ランサー V6 1994 性能比較
初代 クロノス 18VL(1993年式 GE8P・FF/5MT・1.9L・140PS/16.0kgm・5人乗り)と、4代目 ランサー MX-Saloon V6(1994年式 CB6A・FF/5MT・1.6L・140PS/15.0kgm・5人乗り)を比較。

VBH WRX S4 2021 vs VAG WRX S4 2014 新旧比較
2代目 WRX S4 GT-H(2021年式 VBH・4WD/CVT・2.4L+ターボ・275PS/38.2kgm・5人乗り)と、初代 WRX S4 2.0GT EyeSight(2014年式 VAG・4WD/CVT・2.0L+ターボ・300PS/40.8kgm・5人乗り)を比較。

ZN6 86 ハチロク 2016 vs SXE10 アルテッツァ RS200 2004 性能比較
初代 86 ハチロク G(2016年式 ZN6・FR/6MT・2.0L・207PS/21.6kgm・4人乗り)と、初代 アルテッツァ RS200(2004年式 SXE10・FR/6MT・2.0L・210PS/22.0kgm・5人乗り)を比較。

EC5A ギャラン VR-4 2000 vs EC5W レグナム VR-4 2000 性能比較
8代目 ギャラン VR-4 type-V(2000年式 EC5A・4WD/5MT・2.5L+ツインターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、初代 レグナム VR-4 VR-4 type-S(2000年式 EC5W・4WD/5MT・2.5L+ターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)を比較。

GXE10 アルテッツァ AS200 vs HR34 スカイライン セダン GT 性能比較
初代 アルテッツァ AS200(2004年式 GXE10・FR/6MT・2.0L・160PS/20.4kgm・5人乗り)と、10代目 スカイライン セダン GT(2000年式 HR34・FR/5MT・2.0L・155PS/19.0kgm・5人乗り)を比較。

GG3P マツダスピード アテンザ vs CT9A ランサー Evolution IX 性能比較
初代 マツダスピード アテンザ(2005年式 GG3P・4WD/6MT・2.3L+ターボ・272PS/38.7kgm・5人乗り)と、6代目 ランサー Evolution IX GSR(2005年式 CT9A・4WD/6MT・2.0L+ターボ・280PS/40.8kgm・5人乗り)を比較。