PY50改 ガリュー リムジンS50の性能と維持費 FR/5AT 804万円

このページでは、光岡自動車の4ドア・5人乗りセダン、3代目のDBA-PY50改型ガリュー リムジンS50 350LX【2009/05モデル・313PS/36.5kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

PY50改 ガリュー リムジンS50
販売期間:2008/10 - 2010/07

画像は光岡自動車より引用
http://www.mitsuoka-motor.com/
投稿:2011/12/23|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長5490mm×全幅1805mm×全高1530mm、排気量は3498ccであることから、大雑把に分類すると3.5リットルクラス(3500cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:300PS~350PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5490mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


PY50改型 ガリュー リムジンS50 [3498cc/313PS FR/5AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目ガリュー リムジンS50の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2010/04
型式不明
[V6]
4.0L-NA・FR/5AT・609.0万円
213PS・33.1kgm・-
213PS
33.1kgm
-
2009/05
PNY50改型
[350LX]
3.5L-NA・4WD/5AT・846.3万円
313PS・36.5kgm・-
313PS
36.5kgm
-
2009/05
Y50改型
[250LX]
2.5L-NA・FR/5AT・749.2万円
223PS・26.8kgm・-
223PS
26.8kgm
-
3代目ガリュー リムジンS50の車両型式・グレード一覧【全8車種】
ガリュー リムジンS50の新型モデル
4代目 PJ32型ガリュー
PJ32型ガリューは2010/10に登場した4代目モデル。参考車両の「35LX」は全長4980mm、全幅1795mm、全高1475mmの車体に、252PS/34.2kgmを発生するVQ35型3498ccエンジンを搭載。

ガリュー リムジンS50の旧型モデル
初代 HK30型ガリュー
HK30型ガリューは1996/02に登場した初代モデル。参考車両の「Standard」は全長4860mm、全幅1730mm、全高1450mmの車体に、130PS/17.5kgmを発生するRB20型1998ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー 光岡自動車
車名&
グレード
ガリュー リムジンS50
350LX
その他 -
お値段 8032500円
車両型式 DBA-PY50改
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
5速AT・5速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長5490×幅1805×高1530mm
室内寸法 長2635×幅1535×高1240mm
軸距&
輪距
3390mm
前1535mm/後1550mm
タイヤ 前輪:245/45R18
後輪:245/45R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1860kg
エンジン諸元
原動機型式 VQ35HR
気筒配列 V型6気筒
排気量3498cc
圧縮比10.6
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 313PS[230kW]/6800rpm
最大トルク 36.5kgm[358Nm]/4800rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
VQ35HR型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税66700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2009/05モデルのガリュー リムジンS50を15年落ちの中古で265.1万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ガリュー リムジンS50の2009/05モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の30%である240.975万円に諸経費として24.1万円を足した265.1万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2009年式を15年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年経過 66700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.2km/L×190円/L 306450円
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 515200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額44180円×12ヶ月 530160円
ローン返済中の年間維持費 1045400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 66700円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
306450円
(214520円)
(153230円)
(91940円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額7000円) 84000円
ローン完済後の年間維持費 515200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 530160円
ローン返済中の年間維持費 1045400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は66700円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。もしくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、ある種のカタルシスを感じているかもしれません。

名にし負うガリュー リムジンS50ともなれば、その維持費は月額でさえ43000円(ローン完済前は87200円)という破格の金額。とてもじゃないが頭金0円!一世一代のフルローン!で乗るような車ではありません。どうしても乗りたい言うなら、清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所をノロノロ運転して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…

ガリュー リムジンS50の維持費は高い?安い?

「ガリュー リムジンS50の年間維持費は515200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてガリュー リムジンS50の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いCX-60271400円-243800円
ディグニティ310600円-204600円
Eクラス セダン351800円-163400円
IS387200円-128000円
基準3500ccクラス平均425800円-89400円
911 クーペ502500円-12700円
ガリュー リムジンS50の維持費515200円
カマロ クーペ553300円+38100円
高い5シリーズ セダン736000円+220800円

ガリュー リムジンS50の年間維持費を、3500ccクラスで最も維持費が安いCX-60と比較して243800円高く、最も高い5シリーズ セダンと比較して220800円安く、3500ccクラスの平均維持費との比較では89400円高くなっています。

最低額のCX-60と最高額の5シリーズ セダンは極端な例としても、3500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ガリュー リムジンS50の維持費は まあまあ高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3500ccクラスの車 ランキング

ガリュー リムジンS50を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%670万円56万円44万円
15%450万円38万円30万円
20%330万円28万円22万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は670万円(総支給額56万円/月、手取り44万円/月)、ここから月額維持費4.3万円を支払うと残りは39.7万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は450万円(総支給額38万円/月、手取り30万円/月)、4.3万円を支払うと残りは25.7万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が330万円(総支給額28万円/月、手取り22万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.3万円を引くと残りは17.7万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代31万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり190円を基準として、-50円となる140円から、+50円となる240円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
140円/L
225820円
[-80630円]
-25円
165円/L
266150円
[-40300円]
-10円
180円/L
290340円
[-16110円]
190円/L306450円
[0円]
+10円
200円/L
322600円
[+16150円]
+25円
215円/L
346800円
[+40350円]
+50円
240円/L
387120円
[+80670円]

燃費6.2km/LのPY50改型 ガリュー リムジンS50で10000km走行するのに必要な燃料は1613L、1リットルあたり190円としたときの燃料代は306450円になります。

参考までに、ガリュー リムジンS50の燃料タンクは80リットルですので、1613Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約14600円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては16150円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると40350円、50円も違ってくると80670円にもなります。

これをPY50改型 ガリュー リムジンS50の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり190円の場合を515200円としたとき、140円/Lに値下がりすれば434570円(84.3%)に、240円/Lに値上がりすれば595870円(115.7%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(66700円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 24%
自動車重量税 1年分 22800円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 91940円 34%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 4%
任意保険料 80% 67200円 25%
合計
[1万kmとの差額]
273100円
-242100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 20%
自動車重量税 1年分 22800円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 153230円 45%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 85% 71400円 20%
合計
[1万kmとの差額]
338600円
-176600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 16%
自動車重量税 1年分 22800円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 214520円 53%
オイル交換 年1回 8400円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 2%
任意保険料 90% 75600円 19%
合計
[1万kmとの差額]
406500円
-108700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料84000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて242100円安い273100円に、5000km走行では176600円安い338600円に、7000km走行では108700円安い406500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 10%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 459680円 66%
オイル交換 年3回 36000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 3%
任意保険料 100% 84000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
699700円
+184500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 8%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 612900円 70%
オイル交換 年4回 48000円 6%
タイヤ交換 2年毎 28800円 3%
任意保険料 100% 84000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
872100円
+356900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
ミツオカの小型車&普通車編
3500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

ガリュー リムジンS50の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 6.2km/L
燃料タンク容量 80L
航続距離(カタログ燃費) 496.0km
航続距離(80%燃費) 400.0km
満タンプライス 15200円
1km走行コスト 30.65円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので6.2km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量80リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は496.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.6km/L)とすると航続距離は448.0km、80%(5.0km/L)だと400.0km、70%(4.3km/L)では344.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から80リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり190円では15200円、上で計算した航続距離を踏まえると496.0km(80%燃費時400.0km)を走行するのに15200円かかる計算です。

燃費を6.2km/Lとしたときの1km走行コストは30.65円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

VQ35HR型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4800回転時の馬力 245PS
6800回転時の馬力 313PS
各回転域でのトルク
4800回転時のトルク 36.5kgm
6800回転時のトルク 33.0kgm
VQ35HR型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているVQ35型3498cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6800回転時に最高出力313馬力を、4800回転時に最大トルク36.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4800rpmから最高出力が発生する6800rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は29.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3500cc以下クラス編
ミツオカの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3500cc以下クラス編
ミツオカの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.942kg/PS(1860kg/313PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.942kg/PS
車体+1人6.118kg/PS
車体+5人6.821kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg6.134kg/PS
車体+70kg6.166kg/PS
車体+80kg6.198kg/PS
車体+90kg6.230kg/PS
車体+100kg6.262kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは6.118kg/PS(1915kg/313PS)となり、数値としては0.176kg、比率にすると3.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.821kg/PS(2135kg/313PS)となり、数値としては0.879kg、比率にすると14.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

PY50改 ガリュー リムジンS50のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2009/05

-
ガリュー リムジンS50
6.118kg/PS
1915kg/313PS|3.5L-NA
[車体のみPWR:5.942]
2005/06

車種詳細
マツダスピード アテンザ
5.938kg/PS
1615kg/272PS|2.3L-TB
車体のみPWR:5.735
1998/09

車種詳細
シビック タイプR
6.081kg/PS
1125kg/185PS|1.6L-NA
車体のみPWR:5.784
2005/12

車種詳細
セリカ
6.184kg/PS
1175kg/190PS|1.8L-NA
車体のみPWR:5.895
2009/05

車種詳細
RX-8
5.979kg/PS
1405kg/235PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.745
2001/05

車種詳細
アコード
6.295kg/PS
1385kg/220PS|2.2L-NA
車体のみPWR:6.045

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ6.118kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.934kg/PSから6.302kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、マツダの5人乗りセダン「GG3P型 マツダスピード アテンザ」、ホンダの4人乗りハッチバック「EK9型 シビック タイプR」、トヨタの4人乗りクーペ「ZZT231型 セリカ」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」、ホンダの5人乗りセダン「CL1型 アコード」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

PY50改型 ガリュー リムジンS50 [350LX]のライバル車種|6.118kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は168.3PS/tとなっています。


ガリュー リムジンS50がバイクと競争するなら…?


車種詳細
MT-25|249cc
6.111kg/PS
220kg/36.0PS/2.30kgm
[車体のみPWR:4.583]
1速ギヤ速度:57.0km/h
最小TWR:0.904
2009/05

-
ガリュー リムジンS50|3498cc
6.118kg/PS
1915kg/313PS/36.5kgm
[車体のみPWR:5.942]
1速ギヤ速度:67.4km/h
最小TWR:1.340

車種詳細
YZF-R25|249cc
6.139kg/PS
221kg/36.0PS/2.30kgm
[車体のみPWR:4.611]
1速ギヤ速度:57.0km/h
最小TWR:0.910

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではガリュー リムジンS50とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

RG10J MT-25と競争してみる

まずガリュー リムジンS50より少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのMT-25が挙げられます。PWRの6.111kg/PSは車両重量165kgにライダーの体重55kgを加えた220kgを、最高出力36.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はMT-25に10.4km/h勝り、1速TWRは0.436kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

RG10J YZF-R25と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのYZF-R25が挙げられます。PWRの6.139kg/PSは車両重量166kg+55kgの221kgを、最高出力36.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は10.4km/h勝り、1速TWRは0.430kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 2.197
平均ピストンスピード 18.45m/s
トルクウェイトレシオ 50.96kg/kgm
1馬力あたりのお値段 25663円
排気量1Lあたり馬力 89.48PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.43kgm/L
1気筒あたりの馬力 52.2PS
1気筒あたりのトルク 6.1kgm
パワーバンド比率 29.4%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
セダンのPWR
3.0~3.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは50.96kg/kgm(1860kg/36.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が8032500円、最高出力が313馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は25663円、逆に1万円あたりでは0.39馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は220068円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
ミツオカ編
3500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は89.48PS/L、トルクは10.43kgm/L、1気筒あたりの馬力は52.2馬力、トルクは6.1kgmとなり、このエンジンが313馬力を6800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.45m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が81.4mmであるVQ35型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7370回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は2.197になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、小回りよりも真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 5.015m³
1人あたりのスペース 1.003m³
室内長/全長 48.0%
室内幅/全幅 85.0%
室内高/全高 81.0%
室内容積/車両体積 33.1%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は5.015m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約1.003m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は48.0%、同じく室内幅と全幅の比率は85.0%、同じく室内高と全高の比率は81.0%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は33.1%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ガリュー リムジンS50での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.921m
期待される荷室の幅 1.435m
対角線の長さ 2.398m
期待される荷室の面積 2.757m²

縦方向の長さが1.921m(対角線では2.398m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6800rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7300回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7300rpm|タイヤサイズ 245/45R18|タイヤ直径 67.8cm|円周長 213.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7300rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.841 12.89 -
-
72km/h 10090rpm 1388.3kgm
2速 2.352 7.90 0.612 1-2/
4470rpm
118km/h 6180rpm 850.1kgm
3速 1.529 5.13 0.650 2-3/
4750rpm
182km/h 4020rpm 552.7kgm
4速 1.000 3.36 0.654 3-4/
4770rpm
278km/h 2630rpm 361.4kgm
5速 0.839 2.82 0.839 4-5/
6120rpm
331km/h 2200rpm 303.3kgm
Final 3.357 レシオカバレッジ(変速比幅)4.578

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4800rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.357)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(36.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.357)÷タイヤの有効半径(0.339m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの331km(6800rpmでは308.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4800回転で最大トルク36.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば50.96kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.942kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1388.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1860kg)を1速ギヤの最大駆動力(1388.3kgm)で割ってみると1.340kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6800回転でのトルク(33.0kgm)からTWRを算出すると1.482kg/kgmとなり、4800-6800回転の回転域では1.340-1.482kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6800rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

PY50改型ガリュー リムジンS50に搭載されたVQ35型3498ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6800rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6800rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ67km/h-
2速ギヤ110km/h4160rpm
3速ギヤ169km/h4420rpm
4速ギヤ259km/h4450rpm
5速ギヤ309km/h5710rpm

まず1速ギヤで6800rpmまで引っ張ると67km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6800rpmから4160rpmまで落ち、そこから6800rpmまで加速を続けると速度は110km/h(+43km/h)になります。

3速ギヤでは4420rpmまで落ちて6800rpmで169km/h(+59km/h)に、4速ギヤでは4450rpmまで落ちて6800rpmで259km/h(+90km/h)に、5速ギヤでは5710rpmまで落ちて6800rpmで309km/h(+50km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4040 6050 8070 10090 12110 14130 18160
2速 2470 3710 4940 6180 7410 8650 11120
3速 1610 2410 3210 4020 4820 5620 7230
4速 1050 1580 2100 2630 3150 3680 4730
5速 880 1320 1760 2200 2640 3090 3970
※赤い数字は暫定レブリミット(7300rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.839)を選択して時速100kmにて走行すると2200回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1320回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1540回転、一般的な高速道路の80km/hでは1760回転、100km/hでは2200回転、制限速度が120km/hになると2650回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3970回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 20 30 40 50 59 69 79
2速 16 32 49 65 81 97 113 129
3速 25 50 75 100 124 149 174 199
4速 38 76 114 152 190 228 266 305
5速 45 91 136 182 227 272 318 363

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7300回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの245/45R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 245/45R18 | 直径 678mm

-20mm
幅225mm
-10mm
幅235mm
変更なし
幅245mm
+10mm
幅255mm
+20mm
幅265mm
-5%
40
扁平
225/40R18
37.6km/h
直径637mm
径差-41mm
235/40R18
38.1km/h
直径645mm
径差-33mm
245/40R18
38.5km/h
直径653mm
径差-25mm
255/40R18
39.0km/h
直径661mm
径差-17mm
265/40R18
39.5km/h
直径669mm
径差-9mm
0%
45
扁平
225/45R18
38.9km/h
直径660mm
径差-18mm
235/45R18
39.5km/h
直径669mm
径差-9mm
245/45R18
40.0km/h
678mm
0mm
255/45R18
40.5km/h
直径687mm
径差+9mm
265/45R18
41.1km/h
直径696mm
径差+18mm
+5%
50
扁平
225/50R18
40.2km/h
直径682mm
径差+4mm
235/50R18
40.8km/h
直径692mm
径差+14mm
245/50R18
41.4km/h
直径702mm
径差+24mm
255/50R18
42.0km/h
直径712mm
径差+34mm
265/50R18
42.6km/h
直径722mm
径差+44mm
+10%
55
扁平
225/55R18
41.6km/h
直径705mm
径差+27mm
235/55R18
42.2km/h
直径716mm
径差+38mm
245/55R18
42.9km/h
直径727mm
径差+49mm
255/55R18
43.5km/h
直径738mm
径差+60mm
265/55R18
44.2km/h
直径749mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、225/45R18 、235/40R18、235/45R18 、245/40R18 、255/40R18 、265/40R18あたりのタイヤがおすすめです。

245/45R18のタイヤ幅を225mmから275mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、245/45R18の適応サイズと性能の変化 [PY50改型ガリュー リムジンS50編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】245/45R18のタイヤ銘柄と通販価格

PY50改型ガリュー リムジンS50[3.5L-NA FR/5AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.942kg/ps60.47
1速ギヤ加速性能1.340kg/kgm55.04
1L換算馬力89.48ps/L62.93
1L換算トルク10.43kgm/L61.71
WB/TR比2.1976.29
ワイド&ロー指数0.84853.24
前面の面積2.762m²46.22
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点389.62

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費515200円32.73
100kmh回転数2200rpm53.88
航続距離-26.05
車の大きさ15.161m³64.69
室内の広さ5.016m³65.20
最小回転半径-39.45
馬力単価25663円44.61
ユーティリティ部門の得点368.01

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した PY50改型ガリュー リムジンS50[3.5L-NA FR/5AT] の総合得点は 757.63 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したPY50改型ガリュー リムジンS50(FR/5AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「3500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ガリュー リムジンS50の歴代モデル

5代目 L33型 ガリュー
L33 ガリューは2015/09に登場した5代目モデル。参考車両の「25ST」は全長4980mm、全幅1830mm、全高1470mmの車体に、173PS/23.9kgmを発生するQR25型2488ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 ZRE144型 ガリュー204
ZRE144 ガリュー204は2008/02に登場した4代目モデル。参考車両の「18LX」は全長4570mm、全幅1695mm、全高1470mmの車体に、136PS/16.7kgmを発生する2ZR型1797ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

3代目 PNY50改型 ガリュー リムジンS50
PNY50改 ガリュー リムジンS50は2008/10に登場した3代目モデル。参考車両の「350LX」は全長5490mm、全幅1805mm、全高1545mmの車体に、313PS/36.5kgmを発生するVQ35型3498ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 HK30型 ガリュー
HK30 ガリューは1996/02に登場した初代モデル。参考車両の「Standard」は全長4860mm、全幅1730mm、全高1450mmの車体に、130PS/17.5kgmを発生するRB20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。