C215:CLクラスの性能と維持費 FR/5AT 4人 2699万円 2004年式

このページでは、メルセデスベンツの2ドア・4人乗りクーペ、2代目のC215型CLクラス C215 CL65-AMG【2004/07モデル・612PS/102.0kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

C215 CLクラス
販売期間:1999/10 - 2006/11

画像はメルセデスベンツより引用
http://www.mercedes-benz.co.jp/
投稿:2011/12/09|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4993mm×全幅1857mm×全高1398mm、排気量は5980ccであることから、大雑把に分類すると6.0リットルクラス(6000cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4993mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


C215型 CLクラス [5980cc/612PS FR/5AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目CLクラスの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2004/07
215376型
[CL600 C215]
5.5L-TB | FR/5AT
| 1774.5万円
500PS
81.6kgm
5.4km/L
2004/07
215375型
[CL500 C215]
5.0L-NA | FR/7AT
| 1296.8万円
306PS
46.9kgm
6.7km/L
2002/03
C215型
[C215 CL63-AMG]
6.3L-NA | FR/5AT
| 2160.0万円
444PS
63.2kgm
-
2代目CLクラスの車両型式・グレード一覧【全5車種】
CLクラスの新型モデル
3代目 216379型CLクラス
216379型CLクラスは2006/11に登場した3代目モデル。参考車両の「CL65 AMG C216」は全長5110mm、全幅1870mm、全高1420mmの車体に、629PS/102.0kgmを発生する275M60型5980ccエンジンを搭載。

CLクラスの旧型モデル
初代 140076型CLクラス
140076型CLクラスは1996/08に登場した初代モデル。参考車両の「CL600 C140」は全長5065mm、全幅1910mm、全高1445mmの車体に、394PS/58.2kgmを発生するM120型5987ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MERCEDES_BENZ
車名&
グレード
CLクラス
C215 CL65-AMG
その他 -
お値段 26985000円
車両型式 C215
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
5速AT・5速オートマ車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4993×幅1857×高1398mm
軸距&
輪距
2885mm
前1581mm/後1583mm
タイヤ 前輪:245/40R19
後輪:275/35R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2155kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 V型12気筒
排気量5980cc
圧縮比9.0
吸気方式 ツインターボ
最高出力 612PS[450kW]/4800-5100rpm
最大トルク 102.0kgm[1000Nm]/2000-4000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン

V型12気筒とは‥シリンダをV字型に交互で12個配置する方式。満足度の高さはピカイチ。
V型12気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税101100円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税31500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額9500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2004/07モデルのCLクラスを20年落ちの中古で593.7万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    CLクラスの2004/07モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である539.7万円に諸経費として54万円を足した593.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2004年式を20年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年経過 101100円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 18年経過 31500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷5.7km/L×180円/L
7000km÷5.7km/L×180円/L
5000km÷5.7km/L×180円/L
3000km÷5.7km/L×180円/L
315790円
(221050円)
(157900円)
(94740円)
オイル交換(5000km毎) 1回11000円×2回 22000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額9500円) 月額9500円×12ヶ月 114000円
ローン完済後の年間維持費 610100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額98950円×12ヶ月 1187400円
ローン返済中の年間維持費 1797500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 83700円
名目 金額
自動車税(1年分) 101100円
自動車重量税(1年分) 31500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
315790円
(221050円)
(157900円)
(94740円)
オイル交換(5000km毎) 22000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額9500円) 114000円
ローン完済後の年間維持費 610100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1187400円
ローン返済中の年間維持費 1797500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
83700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「6000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は101100円、「2.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は31500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに11000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額9500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした83700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ50900円(ローン完済前は149800円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をCLクラスに吸い取られ泣くハメになりそうです。ということは、この車のステータス性は抜群であると言えます。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
228080円
[-87710円]
-25円
155円/L
271940円
[-43850円]
-10円
170円/L
298250円
[-17540円]
180円/L315790円
[0円]
+10円
190円/L
333340円
[+17550円]
+25円
205円/L
359660円
[+43870円]
+50円
230円/L
403520円
[+87730円]

燃費5.7km/LのC215型 CLクラスで10000km走行するのに必要な燃料は1754.4L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は315790円になります。

参考までに、CLクラスの燃料タンクは88リットルですので、1754.4Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約15790円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては17550円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると43870円、50円も違ってくると87730円にもなります。

これをC215型 CLクラスの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を610100円としたとき、130円/Lに値下がりすれば522390円(85.6%)に、230円/Lに値上がりすれば697830円(114.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(101100円)なり重量税(31500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 29%
自動車重量税 1年分 31500円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 94740円 27%
オイル交換 年1回 11000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 80% 91200円 26%
合計
[1万kmとの差額]
349600円
-260500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 24%
自動車重量税 1年分 31500円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 157900円 38%
オイル交換 年1回 11000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 85% 96960円 22%
合計
[1万kmとの差額]
418500円
-191600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 21%
自動車重量税 1年分 31500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 221050円 45%
オイル交換 年1回 15400円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 2%
任意保険料 90% 102600円 21%
合計
[1万kmとの差額]
491700円
-118400円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料114000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて260500円安い349600円に、5000km走行では191600円安い418500円に、7000km走行では118400円安い491700円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 12%
自動車重量税 1年分 31500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 473690円 58%
オイル交換 年3回 66000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 3%
任意保険料 100% 114000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
820400円
+210300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 10%
自動車重量税 1年分 31500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 631580円 63%
オイル交換 年4回 88000円 9%
タイヤ交換 2年毎 33600円 3%
任意保険料 100% 114000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
1008700円
+398600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



CLクラスの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 5.7km/L
燃料タンク容量 88L
航続距離(カタログ燃費) 501.6km
航続距離(80%燃費) 404.8km
満タンプライス 15840円
1km走行コスト 31.58円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので5.7km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量88リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は501.6kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.1km/L)とすると448.8km、80%(4.6km/L)だと404.8km、70%(4.0km/L)では352.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で88リットルの給油をすると15840円、上で計算した航続距離を踏まえると501.6km(80%燃費時404.8km)を走行するのに15840円かかる計算です。

燃費を5.7km/Lとしたときの1km走行コストは31.58円、10万km走行したときの燃料代は315.8万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら31.6万円/年、7年10万kmなら45.1万円/年、5年10万kmなら63.2万円/年、3年10万kmなら105.3万円/年となります。



カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
2000回転時の馬力 285PS
4000回転時の馬力 570PS
4800回転時の馬力 612PS
5100回転時の馬力 612PS
各回転域でのトルク
2000回転時のトルク 102.0kgm
4000回転時のトルク 102.0kgm
4800回転時のトルク 91.3kgm
5100回転時のトルク 86.0kgm

まずおさらいとして、搭載しているV型12気筒、5980ccのツインターボエンジンは4800-5100回転時に最高出力612馬力を、2000-4000回転時に最大トルク102.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2000rpmから最高出力が発生する5100rpmまで」の3100rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は60.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.521kg/PS(2155kg/612PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.521kg/PS
車体+1人3.611kg/PS
車体+4人3.881kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.619kg/PS
車体+70kg3.636kg/PS
車体+80kg3.652kg/PS
車体+90kg3.668kg/PS
車体+100kg3.685kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.611kg/PS(2210kg/612PS)となり、数値としては0.090kg、比率にすると2.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは3.881kg/PS(2375kg/612PS)となり、数値としては0.360kg、比率にすると10.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


C215 CLクラスのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2004/07

-
CLクラス
3.611kg/PS
2210kg/612PS|6.0L-TT
[車体のみPWR:3.521]
2015/01

車種詳細
RC-F
3.847kg/PS
1835kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.732
2015/11

車種詳細
GS-F
3.952kg/PS
1885kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.836
2016/08

車種詳細
NSX
3.619kg/PS
1835kg/507PS|3.5L-TT
車体のみPWR:3.511
2001/01

車種詳細
340R
3.567kg/PS
635kg/178PS|1.8L-NA
車体のみPWR:3.258
2014/06

車種詳細
Sクラス セダン AMG
3.722kg/PS
2345kg/630PS|6.0L-TT
車体のみPWR:3.635

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.611kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

3.250kg/PSから3.972kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、レクサスの4人乗りクーペ「USC10型 RC-F」、レクサスの5人乗りセダン「URL10型 GS-F」、ホンダの2人乗りクーペ「NC1型 NSX」、ロータスの2人乗りオープンカー「謎型 340R」、メルセデスベンツの5人乗りセダン「222179C型 Sクラス セダン AMG」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

C215型 CLクラス [C215 CL65-AMG]とパワーウェイトレシオが近い車種|3.611kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は284.0PS/tとなっています。


CLクラスがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CBR600RR|599cc
3.609kg/PS
249kg/69.3PS/5.20kgm
[車体のみPWR:2.812]
2004/07

-
CLクラス|5980cc
3.611kg/PS
2210kg/612PS/102.0kgm
[車体のみPWR:3.521]

車種詳細
テネレ700|688cc
3.611kg/PS
260kg/72.0PS/6.80kgm
[車体のみPWR:2.847]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではCLクラスとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

PC37 CBR600RRと競争してみる

まずCLクラスより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCBR600RRが挙げられます。PWRの3.609kg/PSは車両重量194kgにライダーの体重55kgを加えた249kgを、最高出力69.3PSで割ったものです。

DM09J テネレ700と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのテネレ700が挙げられます。PWRの3.611kg/PSは車両重量205kg+55kgの260kgを、最高出力72.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.824
平均ピストンスピード 15.81m/s
トルクウェイトレシオ 21.13kg/kgm
1馬力あたりのお値段 44093円
排気量1Lあたり馬力 102.34PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.06kgm/L
1気筒あたりの馬力 51.0PS
1気筒あたりのトルク 8.5kgm
パワーバンド比率 60.8%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
クーペのPWR
5.0L超のPWR

トルクウェイトレシオは21.13kg/kgm(2155kg/102.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が26985000円、最高出力が612馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は44093円、逆に1万円あたりでは0.23馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は264559円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
5000cc超の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は102.34PS/L、トルクは17.06kgm/L、1気筒あたりの馬力は51.0馬力、トルクは8.5kgmとなり、このエンジンが612馬力を5100回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.81m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が93.0mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6450回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.824になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


CLクラスでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.75m
期待される荷室の幅 1.46m
対角線の長さ 2.28m
期待される荷室の面積 2.55m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.75m(対角線では2.28m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


純正装着タイヤの275/35R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 275/35R19 | 直径 675mm

-20mm
幅255mm
-10mm
幅265mm
変更なし
幅275mm
+10mm
幅285mm
+20mm
幅295mm
-5%
30
扁平
255/30R19
37.7km/h
直径636mm
径差-39mm
265/30R19
38.0km/h
直径642mm
径差-33mm
275/30R19
38.4km/h
直径648mm
径差-27mm
285/30R19
38.8km/h
直径654mm
径差-21mm
295/30R19
39.1km/h
直径660mm
径差-15mm
0%
35
扁平
255/35R19
39.2km/h
直径662mm
径差-13mm
265/35R19
39.6km/h
直径669mm
径差-6mm
275/35R19
40.0km/h
675mm
0mm
285/35R19
40.5km/h
直径683mm
径差+8mm
295/35R19
40.9km/h
直径690mm
径差+15mm
+5%
40
扁平
255/40R19
40.7km/h
直径687mm
径差+12mm
265/40R19
41.2km/h
直径695mm
径差+20mm
275/40R19
41.7km/h
直径703mm
径差+28mm
285/40R19
42.1km/h
直径711mm
径差+36mm
295/40R19
42.6km/h
直径719mm
径差+44mm
+10%
45
扁平
255/45R19
42.3km/h
直径713mm
径差+38mm
265/45R19
42.8km/h
直径722mm
径差+47mm
275/45R19
43.3km/h
直径731mm
径差+56mm
285/45R19
43.9km/h
直径740mm
径差+65mm
295/45R19
44.4km/h
直径749mm
径差+74mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、255/35R19 、265/30R19、265/35R19 、275/30R19 、285/30R19 、295/30R19あたりのタイヤがおすすめです。

275/35R19のタイヤ幅を255mmから305mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを19インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが275/35R19のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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C215型CLクラス[6.0L-TT FR/5AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.521kg/ps67.09
1速ギヤ加速性能-39.92
1L換算馬力102.34ps/L49.82
1L換算トルク17.06kgm/L53.66
WB/TR比1.82444.74
ワイド&ロー指数0.75360.12
前面の面積2.596m²50.79
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点409.86

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費610100円24.12
100kmh回転数-43.39
航続距離-25.83
車の大きさ12.962m³56.06
室内の広さ(仮) 2.350m³39.87
最小回転半径-39.21
馬力単価44093円20.07
ユーティリティ部門の得点289.95

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した C215型CLクラス[6.0L-TT FR/5AT] の総合得点は 699.81 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したC215型CLクラス(FR/5AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「5000cc超のクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

CLクラスの歴代モデル

3代目 216371型 CLクラス
216371 CLクラスは2006/11に登場した3代目モデル。参考車両の「CL550 C216」は全長5075mm、全幅1870mm、全高1420mmの車体に、387PS/54.0kgmを発生するM273型5461ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

2代目 215378型 CLクラス
215378 CLクラスは1999/10に登場した2代目モデル。参考車両の「CL600 C215」は全長5000mm、全幅1855mm、全高1400mmの車体に、367PS/54.1kgmを発生するM137型5785ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

初代 140076型 CLクラス
140076 CLクラスは1996/08に登場した初代モデル。参考車両の「CL600 C140」は全長5065mm、全幅1910mm、全高1445mmの車体に、394PS/58.2kgmを発生するM120型5987ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。