VXFA55:LSの性能と維持費 4WD/10AT 5人 1112万円 2021年式

このページでは、レクサスの4ドア・5人乗りセダン、2代目の3BA-VXFA55型LS LS500 I-package【2021/10モデル・421PS/61.2kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

VXFA55 LS
販売期間:2017/10 -

画像はレクサスより引用
http://lexus.jp/index.html
投稿:2022/11/16|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長5235mm×全幅1900mm×全高1460mm、排気量は3444ccであることから、大雑把に分類すると3.5リットルクラス(3500cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5235mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


VXFA55型 LS [3444cc/421PS 4WD/10AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目LSの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/10
VXFA50型
[LS500 I-package]
3.4L-TB | FR/10AT
| 1071.0万円
421PS
61.2kgm
10.2km/L
2021/10
GVF55型
[LS500h Executive Advanced-Drive]
3.5L-NA | 4WD/CVT
| 1792.0万円
299PS
36.3kgm
12.6km/L
2021/10
GVF50型
[LS500h I-package]
3.5L-NA | FR/CVT
| 1222.0万円
299PS
36.3kgm
13.6km/L
2代目LSの車両型式・グレード一覧【全9車種】
LSの旧型モデル
初代 UVF45型LS
UVF45型LSは2006/09に登場した初代モデル。参考車両の「LS600h」は全長5060mm、全幅1875mm、全高1475mmの車体に、394PS/53.0kgmを発生する2UR型4968ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー LEXUS
車名&
グレード
LS
LS500 I-package
その他 3BA-VXFA55-AEUQT | Iパッケージ | Fスポーツ 245/45RF20:275/40RF20 | バージョンL | エグゼクティブ
お値段 11120000円
車両型式 3BA-VXFA55
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
10速AT・10速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長5235×幅1900×高1460mm
室内寸法 長2120×幅1615×高1160mm
軸距&
輪距
3125mm
前1635mm/後1635mm
最小半径 6.0m
最低高 130mm
タイヤ 前輪:245/50R19
後輪:245/50R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2230kg
エンジン諸元
原動機型式 V35A-FTS
気筒配列 V型6気筒
排気量3444cc
吸気方式 ツインターボ
最高出力 421PS[309kW]/6000rpm
最大トルク 61.2kgm[600Nm]/1600-4800rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 9.5km/L(22.3mpg)
100km燃費 10.5L/100km
V35A-FTS型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税57000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税20500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、LSの新車を1278.8万円(諸費用として166.8万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年未満 57000円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年未満 20500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷9.5km/L×180円/L
7000km÷9.5km/L×180円/L
5000km÷9.5km/L×180円/L
3000km÷9.5km/L×180円/L
189470円
(132630円)
(94740円)
(56840円)
オイル交換(5000km毎) 1回7500円×2回 15000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 391600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額213130円×12ヶ月 2557560円
ローン返済中の年間維持費 2949200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 61700円
名目 金額
自動車税(1年分) 57000円
自動車重量税(1年分) 20500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
189470円
(132630円)
(94740円)
(56840円)
オイル交換(5000km毎) 15000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額7000円) 84000円
ローン完済後の年間維持費 391600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 2557560円
ローン返済中の年間維持費 2949200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
61700円
  • 初度登録から3年経過車の場合、「3500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は57000円、「2.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は20500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに7500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした61700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

LS【LS500 I-package】の場合、維持費の月額は32700円(ローン完済前は245800円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費9.5km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
136860円
[-52610円]
-25円
155円/L
163170円
[-26300円]
-10円
170円/L
178960円
[-10510円]
180円/L189470円
[0円]
+10円
190円/L
200020円
[+10550円]
+25円
205円/L
215810円
[+26340円]
+50円
230円/L
242130円
[+52660円]

燃費9.5km/LのVXFA55型 LSで10000km走行するのに必要な燃料は1052.7L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は189470円になります。

参考までに、LSの燃料タンクは82リットルですので、1052.7Lの給油回数は13回、1回あたりの燃料代は約14580円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては10550円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると26340円、50円も違ってくると52660円にもなります。

これをVXFA55型 LSの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を391600円としたとき、130円/Lに値下がりすれば338990円(86.6%)に、230円/Lに値上がりすれば444260円(113.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(57000円)なり重量税(20500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 57000円 25%
自動車重量税 1年分 20500円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 56840円 25%
オイル交換 年1回 7500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 5%
任意保険料 80% 67200円 29%
合計
[1万kmとの差額]
229100円
-162500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 57000円 21%
自動車重量税 1年分 20500円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 94740円 35%
オイル交換 年1回 7500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 85% 71400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
271200円
-120400円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 57000円 18%
自動車重量税 1年分 20500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 132630円 42%
オイル交換 年1回 10500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 90% 75600円 24%
合計
[1万kmとの差額]
316300円
-75300円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料84000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて162500円安い229100円に、5000km走行では120400円安い271200円に、7000km走行では75300円安い316300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 57000円 11%
自動車重量税 1年分 20500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 284210円 54%
オイル交換 年3回 45000円 9%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 5%
任意保険料 100% 84000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
524800円
+133200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 57000円 9%
自動車重量税 1年分 20500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 378940円 59%
オイル交換 年4回 60000円 9%
タイヤ交換 2年毎 33600円 5%
任意保険料 100% 84000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
642900円
+251300円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(6.3km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(9.6km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(12.1km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(9.5km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代189470円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    たった3%のようですが、もともとの燃費が…なため、お財布には劇的な効果があります。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地6.3km/L → 6.5km/L
郊外9.6km/L → 9.9km/L
高速道路12.1km/L → 12.5km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km257150円
[249230円]
郊外500km9380円
[9090円]
高速道路500km7430円
[7200円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
273960円
+84490円
6.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
265520円
-8440円
6.8km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が6.3km/Lではガソリン1428.6Lを消費して、ガソリン代は257150円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が9.6km/Lではガソリン52.1Lを消費して、ガソリン代は9380円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が12.1km/Lではガソリン41.3Lを消費して、ガソリン代は7430円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1522.0L、かかったガソリン代が273960円となり、平均燃費は6.6km/L(-2.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+84490円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は265520円となり、8440円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で42200円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km142870円
[138460円]
郊外5000km93740円
[90920円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
236610円
+47140円
7.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
229380円
-7230円
7.8km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が6.3km/Lでは793.7Lを消費して、ガソリン代は142870円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が9.6km/Lでは520.8Lを消費して、ガソリン代は93740円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1314.5L、かかったガソリン代が236610円となり、平均燃費は7.6km/L(-1.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+47140円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が229380円となり、1年間で7230円、5年間で36150円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km95150円
[92210円]
郊外3340km62620円
[60730円]
高速道路3330km49540円
[47950円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
207310円
+17840円
8.7km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
200890円
-6420円
9.0km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が6.3km/Lでは528.6Lを消費して、ガソリン代は95150円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が9.6km/Lでは347.9Lを消費して、ガソリン代は62620円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が12.1km/Lでは275.2Lを消費して、ガソリン代は49540円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1151.7L、かかったガソリン代が207310円となり、平均燃費は8.7km/L(-0.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+17840円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が200890円となり、1年間で6420円、5年間で32100円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km14290円
[13840円]
郊外9000km168750円
[163640円]
高速道路500km7430円
[7200円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
190470円
+1000円
9.5km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
184680円
-5790円
9.7km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が6.3km/Lでは79.4Lを消費して、ガソリン代は14290円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が9.6km/Lでは937.5Lを消費して、ガソリン代は168750円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が12.1km/Lでは41.3Lを消費して、ガソリン代は7430円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1058.2L、かかったガソリン代が190470円となり、平均燃費は9.5km/L(0.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+1000円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が184680円となり、1年間で5790円、5年間で28950円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(6.6km/L・7.6km/L・8.7km/L・9.5km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(273960円・236610円・207310円・190470円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
9.5km/L
779.0km
市街地燃費
6.3km/L
516.6km
[-262.4km]
郊外燃費
9.6km/L
787.2km
[+8.2km]
高速道路燃費
12.1km/L
992.2km
[+213.2km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を82Lとしたとき、市街地モード燃費6.3km/Lでの航続距離は516.6km(-262.4km)、郊外モード燃費9.6km/Lでの航続距離は787.2km(+8.2km)、高速道路モード燃費12.1km/Lでの航続距離は992.2km(+213.2km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


LSの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 9.5km/L
燃料タンク容量 82L
航続距離(カタログ燃費) 779.0km
航続距離(80%燃費) 623.2km
満タンプライス 14760円
1km走行コスト 18.95円
1万円でどこまで行ける? 527.8km
車両価格/航続距離 14275円/km

WLTCモード燃費が9.5km/L、燃料タンク容量82リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は779.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.6km/L)とすると705.2km、80%(7.6km/L)だと623.2km、70%(6.6km/L)では541.2kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で82リットルの給油をすると14760円、上で計算した航続距離を踏まえると779.0km(80%燃費時623.2km)を走行するのに14760円かかる計算です。

燃費を9.5km/Lとしたときの1km走行コストは18.95円、10万km走行したときの燃料代は189.5万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら18.9万円/年、7年10万kmなら27.1万円/年、5年10万kmなら37.9万円/年、3年10万kmなら63.2万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば527.8km(往復なら片道263.9km)、カタログ値の80%なら422.2km(片道211.1km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で779.0kmの距離を移動できるVXFA55型 LS [LS500 I-package]という乗り物を、1112.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「14275円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

V35A-FTS型エンジン簡易性能曲線図
V35A-FTS型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1600回転時の馬力 137PS
4800回転時の馬力 410PS
6000回転時の馬力 421PS
各回転域でのトルク
1600回転時のトルク 61.2kgm
4800回転時のトルク 61.2kgm
6000回転時のトルク 50.3kgm
V35A-FTS型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているV35A型3444cc、V型6気筒のツインターボエンジンは6000回転時に最高出力421馬力を、1600-4800回転時に最大トルク61.2kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1600rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の4400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は73.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3500cc以下クラス編
レクサスの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3500cc以下クラス編
レクサスの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.297kg/PS(2230kg/421PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.297kg/PS
車体+1人5.428kg/PS
車体+5人5.950kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.439kg/PS
車体+70kg5.463kg/PS
車体+80kg5.487kg/PS
車体+90kg5.511kg/PS
車体+100kg5.534kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.428kg/PS(2285kg/421PS)となり、数値としては0.131kg、比率にすると2.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは5.950kg/PS(2505kg/421PS)となり、数値としては0.653kg、比率にすると12.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


VXFA55 LSのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2021/10

-
LS
5.428kg/PS
2285kg/421PS|3.5L-TT
[車体のみPWR:5.297]
2014/06

車種詳細
レヴォーグ
5.383kg/PS
1615kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.200
2014/08

車種詳細
WRX S4
5.317kg/PS
1595kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.133
2005/10

車種詳細
RX-8
5.460kg/PS
1365kg/250PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.240
2012/09

車種詳細
レガシィ ツーリングワゴン
5.517kg/PS
1655kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.333
2007/10

車種詳細
S2000
5.300kg/PS
1325kg/250PS|2.0L-NA
車体のみPWR:5.080

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.428kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.211kg/PSから5.645kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りワゴン「VMG型 レヴォーグ」、スバルの5人乗りセダン「VAG型 WRX S4」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」、スバルの5人乗りワゴン「BRG型 レガシィ ツーリングワゴン」、ホンダの2人乗りオープンカー「AP1型 S2000」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

VXFA55型 LS [LS500 I-package]とパワーウェイトレシオが近い車種|5.428kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は188.8PS/tとなっています。


LSがバイクと競争するなら…?


車種詳細
X-ADV|745cc
5.426kg/PS
293kg/54.0PS/6.90kgm
[車体のみPWR:4.407]
1速ギヤ速度:59.0km/h
最小TWR:0.863
2021/10

-
LS|3444cc
5.428kg/PS
2285kg/421PS/61.2kgm
[車体のみPWR:5.297]
1速ギヤ速度:56.9km/h
最小TWR:0.917

車種詳細
CBR250RR|249cc
5.439kg/PS
223kg/41.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:4.098]
1速ギヤ速度:59.4km/h
最小TWR:0.815

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではLSとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

RC95 X-ADVと競争してみる

まずLSより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのX-ADVが挙げられます。PWRの5.426kg/PSは車両重量238kgにライダーの体重55kgを加えた293kgを、最高出力54.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はX-ADVに2.1km/h劣り、1速TWRは0.054kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MC51 CBR250RRと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCBR250RRが挙げられます。PWRの5.439kg/PSは車両重量168kg+55kgの223kgを、最高出力41.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は2.5km/h劣り、1速TWRは0.102kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.911
平均ピストンスピード 20.00m/s
トルクウェイトレシオ 36.44kg/kgm
1馬力あたりのお値段 26413円
排気量1Lあたり馬力 122.20PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.77kgm/L
1気筒あたりの馬力 70.2PS
1気筒あたりのトルク 10.2kgm
パワーバンド比率 73.3%
燃費×馬力 3999.5pt
各種ランキング
セダンのPWR
3.0~3.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは36.44kg/kgm(2230kg/61.2kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が11120000円、最高出力が421馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は26413円、逆に1万円あたりでは0.38馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は181699円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
レクサス編
3500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は122.20PS/L、トルクは17.77kgm/L、1気筒あたりの馬力は70.2馬力、トルクは10.2kgmとなり、このエンジンが421馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは20.00m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が100.0mmであるV35A型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6000回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.911になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が9.5km/L、最高出力が421PSであるこの車の獲得ポイントは3999.5ptになります。
戯れに車両重量2230kgを100kg単位にした22.3で割ってみたところ、その数値は179.35ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.97m³
1人あたりのスペース 約0.79m³
室内長/全長 40.5%
室内幅/全幅 85.0%
室内高/全高 79.5%
室内容積/車両体積 27.3%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.97m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.79m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は40.5%、同じく室内幅と全幅の比率は85.0%、同じく室内高と全高の比率は79.5%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は27.3%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


LSでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.83m
期待される荷室の幅 1.51m
対角線の長さ 2.37m
期待される荷室の面積 2.76m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.83m(対角線では2.37m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 245/50R19|タイヤ直径 72.8cm|円周長 228.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.923 14.46 -
-
62km/h 10540rpm 2431.0kgm
2速 3.153 9.26 0.640 1-2/
4160rpm
96km/h 6750rpm 1557.0kgm
3速 2.349 6.90 0.745 2-3/
4840rpm
129km/h 5030rpm 1159.9kgm
4速 1.879 5.52 0.800 3-4/
5200rpm
162km/h 4020rpm 927.9kgm
5速 1.462 4.29 0.778 4-5/
5060rpm
208km/h 3130rpm 721.9kgm
6速 1.193 3.50 0.816 5-6/
5300rpm
255km/h 2550rpm 589.1kgm
7速 1.000 2.94 0.838 6-7/
5450rpm
304km/h 2140rpm 493.8kgm
8速 0.792 2.33 0.792 7-8/
5150rpm
383km/h 1700rpm 391.1kgm
9速 0.640 1.88 0.808 8-9/
5250rpm
475km/h 1370rpm 316.0kgm
10速 0.598 1.76 0.934 9-10/
6070rpm
508km/h 1280rpm 295.3kgm
Final 2.937 レシオカバレッジ(変速比幅)8.232

ギヤの繋がりイメージ
VXFA55型LS10AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1600-4800rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.937)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(61.2kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.937)÷タイヤの有効半径(0.364m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は10速ギヤの508km(6000rpmでは468.8km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ57km/h-
2速ギヤ89km/h3840rpm
3速ギヤ119km/h4470rpm
4速ギヤ149km/h4800rpm
5速ギヤ192km/h4670rpm
6速ギヤ235km/h4900rpm
7速ギヤ280km/h5030rpm
8速ギヤ354km/h4750rpm
9速ギヤ438km/h4850rpm
10速ギヤ469km/h5600rpm

VXFA55型LSに搭載されたV35A型3444ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると57km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3840rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は89km/h(+32km/h)になります。

3速ギヤでは4470rpmまで落ちて6000rpmで119km/h(+30km/h)に、4速ギヤでは4800rpmまで落ちて6000rpmで149km/h(+30km/h)に、5速ギヤでは4670rpmまで落ちて6000rpmで192km/h(+43km/h)になります。

6速ギヤでは4900rpmまで落ちて6000rpmで235km/h(+43km/h)に、7速ギヤでは5030rpmまで落ちて6000rpmで280km/h(+45km/h)に、8速ギヤでは4750rpmまで落ちて6000rpmで354km/h(+74km/h)と続きます。

さらに9速ギヤでは4850rpmまで落ちて6000rpmで438km/h(+84km/h)に、10速ギヤでは5600rpmまで落ちて6000rpmで469km/h(+31km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1600-4800回転で最大トルク61.2kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば36.44kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.297kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2431.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2230kg)を1速ギヤの最大駆動力(2431.0kgm)で割ってみると0.917kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(50.3kgm)からTWRを算出すると1.12kg/kgmとなり、1600-6000回転の回転域では0.917-1.12kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4210 6320 8430 10540 12640 14750 18970
2速 2700 4050 5400 6750 8100 9450 12150
3速 2010 3020 4020 5030 6030 7040 9050
4速 1610 2410 3220 4020 4830 5630 7240
5速 1250 1880 2500 3130 3760 4380 5630
6速 1020 1530 2040 2550 3060 3570 4600
7速 860 1280 1710 2140 2570 3000 3850
8速 680 1020 1360 1700 2030 2370 3050
9速 550 820 1100 1370 1640 1920 2470
10速 510 770 1020 1280 1540 1790 2300
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.598)を選択して時速100kmにて走行すると1280回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは770回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは900回転、一般的な高速道路の80km/hでは1020回転、100km/hでは1280回転、制限速度が120km/hになると1540回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2300回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 19 28 38 47 57 66 76
2速 15 30 44 59 74 89 104 119
3速 20 40 60 80 99 119 139 159
4速 25 50 75 99 124 149 174 199
5速 32 64 96 128 160 192 224 256
6速 39 78 117 157 196 235 274 313
7速 47 93 140 187 234 280 327 374
8速 59 118 177 236 295 354 413 472
9速 73 146 219 292 365 438 511 584
10速 78 156 234 313 391 469 547 625

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの245/50R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 245/50R19 | 直径 728mm

-20mm
幅225mm
-10mm
幅235mm
変更なし
幅245mm
+10mm
幅255mm
+20mm
幅265mm
-5%
45
扁平
225/45R19
37.7km/h
直径686mm
径差-42mm
235/45R19
38.2km/h
直径695mm
径差-33mm
245/45R19
38.7km/h
直径704mm
径差-24mm
255/45R19
39.2km/h
直径713mm
径差-15mm
265/45R19
39.7km/h
直径722mm
径差-6mm
0%
50
扁平
225/50R19
38.9km/h
直径708mm
径差-20mm
235/50R19
39.5km/h
直径718mm
径差-10mm
245/50R19
40.0km/h
728mm
0mm
255/50R19
40.5km/h
直径738mm
径差+10mm
265/50R19
41.1km/h
直径748mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
225/55R19
40.2km/h
直径731mm
径差+3mm
235/55R19
40.8km/h
直径742mm
径差+14mm
245/55R19
41.4km/h
直径753mm
径差+25mm
255/55R19
42.0km/h
直径764mm
径差+36mm
265/55R19
42.6km/h
直径775mm
径差+47mm
+10%
60
扁平
225/60R19
41.4km/h
直径753mm
径差+25mm
235/60R19
42.0km/h
直径765mm
径差+37mm
245/60R19
42.7km/h
直径777mm
径差+49mm
255/60R19
43.4km/h
直径789mm
径差+61mm
265/60R19
44.0km/h
直径801mm
径差+73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、225/50R19 、235/45R19、235/50R19 、245/45R19 、255/45R19 、265/45R19あたりのタイヤがおすすめです。

245/50R19のタイヤ幅を225mmから275mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、245/50R19の適応サイズと性能の変化 [VXFA55型LS編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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VXFA55型LS[3.5L-TT 4WD/10AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.297kg/ps62.23
1速ギヤ加速性能0.917kg/kgm64.05
1L換算馬力122.20ps/L57.10
1L換算トルク17.77kgm/L55.88
WB/TR比1.91135.77
ワイド&ロー指数0.76859.04
前面の面積2.774m²45.79
最低地上高130mm59.92
スポーツ性能部門の得点439.78

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費9.5km/L36.42
年間維持費391600円44.12
100kmh回転数1280rpm66.06
航続距離779.0km53.81
車の大きさ14.522m³62.27
室内の広さ3.972m³55.28
最小回転半径6.0m32.92
馬力単価26413円43.47
ユーティリティ部門の得点394.35

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した VXFA55型LS[3.5L-TT 4WD/10AT] の総合得点は 834.13 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したVXFA55型LS(4WD/10AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「3500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

LSの歴代モデル

2代目 VXFA50型 LS
VXFA50 LSは2017/10に登場した2代目モデル。参考車両の「LS500」は全長5235mm、全幅1900mm、全高1450mmの車体に、421PS/61.2kgmを発生するV35A型3444ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 1LNAM87型 LS
1LNAM87 LSは1999/10に登場した初代モデル。参考車両の「V8」は全長4940mm、全幅1860mm、全高1455mmの車体に、256PS/36.9kgmを発生するV35A型3949ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。