UVF45:LSの性能と維持費 4WD/CVT 5人 1000万円 2009年式

このページでは、レクサスの4ドア・5人乗りセダン、初代のDAA-UVF45型LS LS600h【2009/11モデル・394PS/53.0kgm・4WD/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

UVF45 LS
販売期間:2006/09 - 2017/10

画像はレクサスより引用
http://lexus.jp/index.html
投稿:2011/06/22|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長5060mm×全幅1875mm×全高1475mm、排気量は4968ccであることから、大雑把に分類すると5.0リットルクラス(5000cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5060mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


UVF45型 LS [4968cc/394PS 4WD/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代LSの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2015/09
UVF46型
[LS600hL]
5.0L-NA | 4WD/CVT
| 1410.2万円
394PS
53.0kgm
11.6km/L
2012/10
USF40型
[LS460 F-Sport]
4.6L-NA | FR/8AT
| 980.0万円
392PS
51.0kgm
8.4km/L
2009/10
USF40型
[LS460]
4.6L-NA | FR/8AT
| 796.0万円
385PS
51.0kgm
9.1km/L
初代LSの車両型式・グレード一覧【全6車種】
LSの新型モデル
2代目 VXFA50型LS
VXFA50型LSは2017/10に登場した2代目モデル。参考車両の「LS500」は全長5235mm、全幅1900mm、全高1450mmの車体に、421PS/61.2kgmを発生するV35A型3444ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー LEXUS
車名&
グレード
LS
LS600h
その他 -
お値段 10000000円
車両型式 DAA-UVF45
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
(無段変速機)
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長5060×幅1875×高1475mm
室内寸法 長2150×幅1600×高1185mm
軸距&
輪距
2970mm
前1615mm/後1615mm
最小半径 5.7m
最低高 130mm
タイヤ 前輪:235/50R18
後輪:235/50R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2230kg
エンジン諸元
原動機型式 2UR-FSE
気筒配列 V型8気筒+モーター
排気量4968cc
圧縮比11.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 394PS[290kW]/6400rpm
最大トルク 53.0kgm[520Nm]/4000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 11.0km/L(25.9mpg)
10・15燃費 12.2km/L(28.7mpg)
100km燃費 9.1L/100km
2UR-FSE型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。モーターを組み合わせることでハイブリッドカーとなります。
これまでに登場したハイブリッドカーの一覧
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税101100円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税28500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2009/11モデルのLSを15年落ちの中古で330万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    LSの2009/11モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の30%である300万円に諸経費として30万円を足した330万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2009年式を15年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年経過 101100円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年-17年経過 28500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷10.2×180円/L
7000km÷10.2km/L×180円/L
5000km÷10.2km/L×180円/L
3000km÷10.2km/L×180円/L
176470円
(123530円)
(88240円)
(52940円)
オイル交換(5000km毎) 1回7500円×2回 15000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額8500円) 月額8500円×12ヶ月 102000円
ローン完済後の年間維持費 446300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額55000円×12ヶ月 660000円
ローン返済中の年間維持費 1106300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 77700円
名目 金額
自動車税(1年分) 101100円
自動車重量税(1年分) 28500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
176470円
(123530円)
(88240円)
(52940円)
オイル交換(5000km毎) 15000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額8500円) 102000円
ローン完済後の年間維持費 446300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 660000円
ローン返済中の年間維持費 1106300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
77700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「6000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は101100円、「2.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は28500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに7500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした77700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

LS【LS600h】の場合、維持費の月額は37200円(ローン完済前は92200円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費10.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
127460円
[-49010円]
-25円
155円/L
151970円
[-24500円]
-10円
170円/L
166670円
[-9800円]
180円/L176470円
[0円]
+10円
190円/L
186280円
[+9810円]
+25円
205円/L
200990円
[+24520円]
+50円
230円/L
225500円
[+49030円]

燃費10.2km/LのUVF45型 LSで10000km走行するのに必要な燃料は980.4L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は176470円になります。

参考までに、LSの燃料タンクは84リットルですので、980.4Lの給油回数は12回、1回あたりの燃料代は約14710円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては9810円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると24520円、50円も違ってくると49030円にもなります。

これをUVF45型 LSの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を446300円としたとき、130円/Lに値下がりすれば397290円(89.0%)に、230円/Lに値上がりすれば495330円(111.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(101100円)なり重量税(28500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 35%
自動車重量税 1年分 28500円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 52940円 18%
オイル交換 年1回 7500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 80% 81600円 28%
合計
[1万kmとの差額]
290100円
-156200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 31%
自動車重量税 1年分 28500円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 88240円 27%
オイル交換 年1回 7500円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 85% 86760円 25%
合計
[1万kmとの差額]
330600円
-115700円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 27%
自動車重量税 1年分 28500円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 123530円 33%
オイル交換 年1回 10500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 90% 91800円 24%
合計
[1万kmとの差額]
373900円
-72400円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料102000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて156200円安い290100円に、5000km走行では115700円安い330600円に、7000km走行では72400円安い373900円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 18%
自動車重量税 1年分 28500円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 264710円 46%
オイル交換 年3回 45000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 4%
任意保険料 100% 102000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
571800円
+125500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 15%
自動車重量税 1年分 28500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 352940円 52%
オイル交換 年4回 60000円 9%
タイヤ交換 2年毎 28800円 4%
任意保険料 100% 102000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
682200円
+235900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



LSの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 11.0km/L
燃料タンク容量 84L
航続距離(カタログ燃費) 924.0km
航続距離(80%燃費) 739.2km
満タンプライス 15120円
1km走行コスト 16.36円
1万円でどこまで行ける? 611.1km
車両価格/航続距離 10823円/km

JC08モード燃費が11.0km/L、燃料タンク容量84リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は924.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(9.9km/L)とすると831.6km、80%(8.8km/L)だと739.2km、70%(7.7km/L)では646.8kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で84リットルの給油をすると15120円、上で計算した航続距離を踏まえると924.0km(80%燃費時739.2km)を走行するのに15120円かかる計算です。

燃費を10.2km/Lとしたときの1km走行コストは16.36円、10万km走行したときの燃料代は163.6万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら16.4万円/年、7年10万kmなら23.4万円/年、5年10万kmなら32.7万円/年、3年10万kmなら54.5万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば611.1km(往復なら片道305.6km)、カタログ値の80%なら488.9km(片道244.4km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で924.0kmの距離を移動できるUVF45型 LS [LS600h]という乗り物を、1000.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「10823円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

2UR-FSE型エンジン簡易性能曲線図
2UR-FSE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 296PS
6400回転時の馬力 394PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 53.0kgm
6400回転時のトルク 44.1kgm
2UR-FSE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している2UR型4968cc、V型8気筒+モーターの自然吸気エンジンは6400回転時に最高出力394馬力を、4000回転時に最大トルク53.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する6400rpmまで」の2400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は37.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc以下クラス編
レクサスの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc以下クラス編
レクサスの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.660kg/PS(2230kg/394PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.660kg/PS
車体+1人5.799kg/PS
車体+5人6.358kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.812kg/PS
車体+70kg5.838kg/PS
車体+80kg5.863kg/PS
車体+90kg5.888kg/PS
車体+100kg5.914kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.799kg/PS(2285kg/394PS)となり、数値としては0.139kg、比率にすると2.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.358kg/PS(2505kg/394PS)となり、数値としては0.698kg、比率にすると12.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


UVF45 LSのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2009/11

-
LS
5.799kg/PS
2285kg/394PS|5.0L-NA
[車体のみPWR:5.660]
2012/11

車種詳細
フォレスター
5.875kg/PS
1645kg/280PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.679
2004/09

車種詳細
インテグラ
5.659kg/PS
1245kg/220PS|2.0L-NA
車体のみPWR:5.409
2005/06

車種詳細
マツダスピード アテンザ
5.938kg/PS
1615kg/272PS|2.3L-TB
車体のみPWR:5.735
2010/06

車種詳細
インプレッサ
5.660kg/PS
1415kg/250PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.440
2009/05

車種詳細
RX-8
5.979kg/PS
1405kg/235PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.745

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.799kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.567kg/PSから6.031kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りSUV「SJG型 フォレスター」、ホンダの4人乗りクーペ「DC5型 インテグラ」、マツダの5人乗りセダン「GG3P型 マツダスピード アテンザ」、スバルの5人乗りハッチバック「GH8型 インプレッサ」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

UVF45型 LS [LS600h]とパワーウェイトレシオが近い車種|5.799kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は176.7PS/tとなっています。


LSがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CBR250RR|249cc
5.789kg/PS
220kg/38.0PS/2.30kgm
[車体のみPWR:4.342]
2009/11

-
LS|4968cc
5.799kg/PS
2285kg/394PS/53.0kgm
[車体のみPWR:5.660]

車種詳細
アクロス|248cc
5.800kg/PS
232kg/40.0PS/2.70kgm
[車体のみPWR:4.425]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではLSとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MC51 CBR250RRと競争してみる

まずLSより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCBR250RRが挙げられます。PWRの5.789kg/PSは車両重量165kgにライダーの体重55kgを加えた220kgを、最高出力38.0PSで割ったものです。

GJ75A アクロスと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのアクロスが挙げられます。PWRの5.800kg/PSは車両重量177kg+55kgの232kgを、最高出力40.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.839
平均ピストンスピード 19.09m/s
トルクウェイトレシオ 42.08kg/kgm
1馬力あたりのお値段 25381円
排気量1Lあたり馬力 79.31PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.67kgm/L
1気筒あたりの馬力 49.2PS
1気筒あたりのトルク 6.6kgm
パワーバンド比率 37.5%
燃費×馬力 4030.6pt
各種ランキング
セダンのPWR
4.5~5.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは42.08kg/kgm(2230kg/53.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が10000000円、最高出力が394馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は25381円、逆に1万円あたりでは0.39馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は188679円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
レクサス編
5000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は79.31PS/L、トルクは10.67kgm/L、1気筒あたりの馬力は49.2馬力、トルクは6.6kgmとなり、このエンジンが394馬力を6400回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.09m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が89.5mmである2UR型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6700回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.839になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が10.23km/L、最高出力が394PSであるこの車の獲得ポイントは4030.6ptになります。
戯れに車両重量2230kgを100kg単位にした22.3で割ってみたところ、その数値は180.75ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 4.08m³
1人あたりのスペース 約0.82m³
室内長/全長 42.5%
室内幅/全幅 85.3%
室内高/全高 80.3%
室内容積/車両体積 29.2%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は4.08m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.82m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は42.5%、同じく室内幅と全幅の比率は85.3%、同じく室内高と全高の比率は80.3%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は29.2%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


LSでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.77m
期待される荷室の幅 1.50m
対角線の長さ 2.32m
期待される荷室の面積 2.66m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.77m(対角線では2.32m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


純正装着タイヤの235/50R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/50R18 | 直径 692mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
-5%
45
扁平
215/45R18
37.6km/h
直径651mm
径差-41mm
225/45R18
38.2km/h
直径660mm
径差-32mm
235/45R18
38.7km/h
直径669mm
径差-23mm
245/45R18
39.2km/h
直径678mm
径差-14mm
255/45R18
39.7km/h
直径687mm
径差-5mm
0%
50
扁平
215/50R18
38.8km/h
直径672mm
径差-20mm
225/50R18
39.4km/h
直径682mm
径差-10mm
235/50R18
40.0km/h
692mm
0mm
245/50R18
40.6km/h
直径702mm
径差+10mm
255/50R18
41.2km/h
直径712mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
215/55R18
40.1km/h
直径694mm
径差+2mm
225/55R18
40.8km/h
直径705mm
径差+13mm
235/55R18
41.4km/h
直径716mm
径差+24mm
245/55R18
42.0km/h
直径727mm
径差+35mm
255/55R18
42.7km/h
直径738mm
径差+46mm
+10%
60
扁平
215/60R18
41.3km/h
直径715mm
径差+23mm
225/60R18
42.0km/h
直径727mm
径差+35mm
235/60R18
42.7km/h
直径739mm
径差+47mm
245/60R18
43.4km/h
直径751mm
径差+59mm
255/60R18
44.1km/h
直径763mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/50R18 、225/45R18、225/50R18 、235/45R18 、245/45R18 、255/45R18あたりのタイヤがおすすめです。

235/50R18のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを18インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが235/50R18のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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UVF45型LS[5.0L-NA 4WD/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.660kg/ps61.23
1速ギヤ加速性能-39.92
1L換算馬力79.31ps/L54.95
1L換算トルク10.67kgm/L64.63
WB/TR比1.83943.20
ワイド&ロー指数0.78757.66
前面の面積2.766m²46.01
最低地上高130mm59.92
スポーツ性能部門の得点427.52

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費11.0km/L39.74
年間維持費446300円39.11
100kmh回転数-43.39
航続距離924.0km62.28
車の大きさ13.994m³60.17
室内の広さ4.076m³56.28
最小回転半径5.7m39.17
馬力単価25381円44.84
ユーティリティ部門の得点384.98

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した UVF45型LS[5.0L-NA 4WD/CVT] の総合得点は 812.50 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したUVF45型LS(4WD/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「5000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

LSの歴代モデル

2代目 VXFA50型 LS
VXFA50 LSは2017/10に登場した2代目モデル。参考車両の「LS500」は全長5235mm、全幅1900mm、全高1450mmの車体に、421PS/61.2kgmを発生するV35A型3444ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 1LNAM87型 LS
1LNAM87 LSは1999/10に登場した初代モデル。参考車両の「V8」は全長4940mm、全幅1860mm、全高1455mmの車体に、256PS/36.9kgmを発生するV35A型3949ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。