URZ100:LC クーペの性能と維持費 FR/10AT 1327万円 2021年式

このページでは、レクサスの2ドア・4人乗りクーペ、初代の5BA-URZ100型LC クーペ LC500【2021/11モデル・477PS/55.1kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

URZ100 LC クーペ
販売期間:2017/03 -

画像はレクサスより引用
http://lexus.jp/index.html
投稿:2022/12/10|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4770mm×全幅1920mm×全高1345mm、排気量は4968ccであることから、大雑把に分類すると5.0リットルクラス(5000cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4770mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


URZ100型 LC クーペ [4968cc/477PS FR/10AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代LC クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/11
GWZ100型
[LC500h S-package]
3.5L-NA | FR/CVT
| 1500.0万円
299PS
36.3kgm
14.4km/L
2021/11
GWZ100型
[LC500h]
3.5L-NA | FR/CVT
| 1377.0万円
299PS
36.3kgm
14.4km/L
2017/03
URZ100型
[LC500]
5.0L-NA | FR/10AT
| 1300.0万円
477PS
55.1kgm
7.8km/L
初代LC クーペの車両型式・グレード一覧【全8車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー LEXUS
車名&
グレード
LC クーペ
LC500
その他 5BA-URZ100-ACUBH | Sパッケージ 245/40RF21:275/35RF21 最小回転半径5.3m | Lパッケージ
お値段 13270000円
車両型式 5BA-URZ100
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
10速AT・10速オートマ車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4770×幅1920×高1345mm
室内寸法 長1870×幅1550×高1075mm
軸距&
輪距
2870mm
前1630mm/後1635mm
最小半径 5.4m
最低高 135mm
タイヤ 前輪:245/45R20
後輪:275/40R20
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1940kg
エンジン諸元
原動機型式 2UR-GSE
気筒配列 V型8気筒
排気量4968cc
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 477PS[351kW]/7100rpm
最大トルク 55.1kgm[540Nm]/4800rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 8.4km/L(19.8mpg)
100km燃費 11.9L/100km
2UR-GSE型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税87000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、LC クーペの新車を1526.1万円(諸費用として199.1万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年未満 87000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷8.4km/L×180円/L
7000km÷8.4km/L×180円/L
5000km÷8.4km/L×180円/L
3000km÷8.4km/L×180円/L
214290円
(150000円)
(107150円)
(64290円)
オイル交換(5000km毎) 1回7500円×2回 15000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本24000円×4本÷5年 19200円
任意保険料(月額8500円) 月額8500円×12ヶ月 102000円
ローン完済後の年間維持費 462800円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額254340円×12ヶ月 3052080円
ローン返済中の年間維持費 3514800円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 87000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
214290円
(150000円)
(107150円)
(64290円)
オイル交換(5000km毎) 15000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 19200円
任意保険料(月額8500円) 102000円
ローン完済後の年間維持費 462800円
名目 金額
車のローン額(1年分) 3052080円
ローン返済中の年間維持費 3514800円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から3年経過車の場合、「6000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は87000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに7500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

LC クーペ【LC500】の場合、維持費の月額は38600円(ローン完済前は292900円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費8.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
154770円
[-59520円]
-25円
155円/L
184530円
[-29760円]
-10円
170円/L
202390円
[-11900円]
180円/L214290円
[0円]
+10円
190円/L
226200円
[+11910円]
+25円
205円/L
244060円
[+29770円]
+50円
230円/L
273820円
[+59530円]

燃費8.4km/LのURZ100型 LC クーペで10000km走行するのに必要な燃料は1190.5L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は214290円になります。

参考までに、LC クーペの燃料タンクは82リットルですので、1190.5Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約14290円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては11910円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると29770円、50円も違ってくると59530円にもなります。

これをURZ100型 LC クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を462800円としたとき、130円/Lに値下がりすれば403280円(87.1%)に、230円/Lに値上がりすれば522330円(112.9%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(87000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87000円 31%
自動車重量税 1年分 16400円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 64290円 23%
オイル交換 年1回 7500円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 5%
任意保険料 80% 81600円 29%
合計
[1万kmとの差額]
278500円
-184300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87000円 27%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 107150円 33%
オイル交換 年1回 7500円 2%
タイヤ交換 6年毎 12800円 4%
任意保険料 85% 86760円 26%
合計
[1万kmとの差額]
326500円
-136300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87000円 23%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 150000円 40%
オイル交換 年1回 10500円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 3%
任意保険料 90% 91800円 25%
合計
[1万kmとの差額]
377400円
-85400円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料102000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて184300円安い278500円に、5000km走行では136300円安い326500円に、7000km走行では85400円安い377400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87000円 14%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 321440円 53%
オイル交換 年3回 45000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 28800円 5%
任意保険料 100% 102000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
609500円
+146700円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87000円 12%
自動車重量税 1年分 16400円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 428580円 58%
オイル交換 年4回 60000円 8%
タイヤ交換 2年毎 38400円 5%
任意保険料 100% 102000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
741300円
+278500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(5.0km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(8.9km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(11.2km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(8.4km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代214290円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    たった3%のようですが、もともとの燃費が…なため、お財布には劇的な効果があります。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地5.0km/L → 5.2km/L
郊外8.9km/L → 9.2km/L
高速道路11.2km/L → 11.5km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km324000円
[311540円]
郊外500km10120円
[9770円]
高速道路500km8030円
[7830円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
342150円
+127860円
5.3km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
329140円
-13010円
5.5km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が5.0km/Lではガソリン1800.0Lを消費して、ガソリン代は324000円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が8.9km/Lではガソリン56.2Lを消費して、ガソリン代は10120円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が11.2km/Lではガソリン44.6Lを消費して、ガソリン代は8030円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1900.8L、かかったガソリン代が342150円となり、平均燃費は5.3km/L(-3.1km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+127860円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は329140円となり、13010円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で65050円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km180000円
[173070円]
郊外5000km101120円
[97830円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
281120円
+66830円
6.4km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
270900円
-10220円
6.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が5.0km/Lでは1000.0Lを消費して、ガソリン代は180000円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が8.9km/Lでは561.8Lを消費して、ガソリン代は101120円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1561.8L、かかったガソリン代が281120円となり、平均燃費は6.4km/L(-2.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+66830円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が270900円となり、1年間で10220円、5年間で51100円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km119880円
[115270円]
郊外3340km67550円
[65340円]
高速道路3330km53510円
[52130円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
240940円
+26650円
7.5km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
232740円
-8200円
7.7km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が5.0km/Lでは666.0Lを消費して、ガソリン代は119880円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が8.9km/Lでは375.3Lを消費して、ガソリン代は67550円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が11.2km/Lでは297.3Lを消費して、ガソリン代は53510円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1338.6L、かかったガソリン代が240940円となり、平均燃費は7.5km/L(-0.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+26650円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が232740円となり、1年間で8200円、5年間で41000円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km18000円
[17320円]
郊外9000km182020円
[176090円]
高速道路500km8030円
[7830円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
208050円
-6240円
8.7km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
201240円
-6810円
8.9km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が5.0km/Lでは100.0Lを消費して、ガソリン代は18000円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が8.9km/Lでは1011.2Lを消費して、ガソリン代は182020円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が11.2km/Lでは44.6Lを消費して、ガソリン代は8030円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1155.8L、かかったガソリン代が208050円となり、平均燃費は8.7km/L(+0.3km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-6240円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が201240円となり、1年間で6810円、5年間で34050円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(5.3km/L・6.4km/L・7.5km/L・8.7km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(342150円・281120円・240940円・208050円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
8.4km/L
688.8km
市街地燃費
5.0km/L
410.0km
[-278.8km]
郊外燃費
8.9km/L
729.8km
[+41.0km]
高速道路燃費
11.2km/L
918.4km
[+229.6km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を82Lとしたとき、市街地モード燃費5.0km/Lでの航続距離は410.0km(-278.8km)、郊外モード燃費8.9km/Lでの航続距離は729.8km(+41.0km)、高速道路モード燃費11.2km/Lでの航続距離は918.4km(+229.6km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


LC クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 8.4km/L
燃料タンク容量 82L
航続距離(カタログ燃費) 688.8km
航続距離(80%燃費) 549.4km
満タンプライス 14760円
1km走行コスト 21.43円
1万円でどこまで行ける? 466.7km
車両価格/航続距離 19265円/km

WLTCモード燃費が8.4km/L、燃料タンク容量82リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は688.8kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.6km/L)とすると623.2km、80%(6.7km/L)だと549.4km、70%(5.9km/L)では483.8kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で82リットルの給油をすると14760円、上で計算した航続距離を踏まえると688.8km(80%燃費時549.4km)を走行するのに14760円かかる計算です。

燃費を8.4km/Lとしたときの1km走行コストは21.43円、10万km走行したときの燃料代は214.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら21.4万円/年、7年10万kmなら30.6万円/年、5年10万kmなら42.9万円/年、3年10万kmなら71.4万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば466.7km(往復なら片道233.3km)、カタログ値の80%なら373.3km(片道186.7km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で688.8kmの距離を移動できるURZ100型 LC クーペ [LC500]という乗り物を、1327.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「19265円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

2UR-GSE型エンジン簡易性能曲線図
2UR-GSE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4800回転時の馬力 369PS
7100回転時の馬力 477PS
各回転域でのトルク
4800回転時のトルク 55.1kgm
7100回転時のトルク 48.1kgm
2UR-GSE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している2UR型4968cc、V型8気筒の自然吸気エンジンは7100回転時に最高出力477馬力を、4800回転時に最大トルク55.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4800rpmから最高出力が発生する7100rpmまで」の2300rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は32.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc以下クラス編
レクサスの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc以下クラス編
レクサスの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ4.067kg/PS(1940kg/477PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ4.067kg/PS
車体+1人4.182kg/PS
車体+4人4.528kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg4.193kg/PS
車体+70kg4.214kg/PS
車体+80kg4.235kg/PS
車体+90kg4.256kg/PS
車体+100kg4.277kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは4.182kg/PS(1995kg/477PS)となり、数値としては0.115kg、比率にすると2.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.528kg/PS(2160kg/477PS)となり、数値としては0.461kg、比率にすると11.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


URZ100 LC クーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2021/11

-
LC クーペ
4.182kg/PS
1995kg/477PS|5.0L-NA
[車体のみPWR:4.067]
2015/12

車種詳細
Aクラス
4.239kg/PS
1615kg/381PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.094
2013/09

車種詳細
IS-F
4.058kg/PS
1745kg/430PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.930
2002/06

車種詳細
インプレッサWRX
4.328kg/PS
1385kg/320PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.156
1996/01

車種詳細
スカイラインGT-R
4.013kg/PS
1605kg/400PS|2.8L-TT
車体のみPWR:3.875
2002/11

車種詳細
コルベット クーペ
4.296kg/PS
1525kg/355PS|5.7L-NA
車体のみPWR:4.141

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ4.182kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

3.973kg/PSから4.391kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、メルセデスベンツの5人乗りハッチバック「176052型 Aクラス」、レクサスの4人乗りセダン「USE20型 IS-F」、スバルの5人乗りセダン「GDB型 インプレッサWRX」、日産の4人乗りクーペ「BCNR33型 スカイラインGT-R」、シボレーの2人乗りクーペ「CY25E型 コルベット クーペ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

URZ100型 LC クーペ [LC500]とパワーウェイトレシオが近い車種|4.182kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は245.9PS/tとなっています。


LC クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
RMX250S|249cc
4.175kg/PS
167kg/40.0PS/4.00kgm
[車体のみPWR:2.800]
1速ギヤ速度:56.1km/h
最小TWR:0.521
2021/11

-
LC クーペ|4968cc
4.182kg/PS
1995kg/477PS/55.1kgm
[車体のみPWR:4.067]
1速ギヤ速度:67.4km/h
最小TWR:0.886

車種詳細
ゴールドウイング|1832cc
4.330kg/PS
472kg/109.0PS/16.40kgm
[車体のみPWR:3.826]
1速ギヤ速度:60.4km/h
最小TWR:0.740

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではLC クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SJ14A RMX250Sと競争してみる

まずLC クーペより少しPWRが低いバイクとして、スズキのRMX250Sが挙げられます。PWRの4.175kg/PSは車両重量112kgにライダーの体重55kgを加えた167kgを、最高出力40.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はRMX250Sに11.3km/h勝り、1速TWRは0.365kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SC68 ゴールドウイングと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのゴールドウイングが挙げられます。PWRの4.330kg/PSは車両重量417kg+55kgの472kgを、最高出力109.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は7.0km/h勝り、1速TWRは0.146kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.758
平均ピストンスピード 21.18m/s
トルクウェイトレシオ 35.21kg/kgm
1馬力あたりのお値段 27820円
排気量1Lあたり馬力 96.00PS/L
排気量1Lあたりトルク 11.09kgm/L
1気筒あたりの馬力 59.6PS
1気筒あたりのトルク 6.9kgm
パワーバンド比率 32.4%
燃費×馬力 4006.8pt
各種ランキング
クーペのPWR
4.5~5.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは35.21kg/kgm(1940kg/55.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が13270000円、最高出力が477馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は27820円、逆に1万円あたりでは0.36馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は240835円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
レクサス編
5000cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は96.00PS/L、トルクは11.09kgm/L、1気筒あたりの馬力は59.6馬力、トルクは6.9kgmとなり、このエンジンが477馬力を7100回転で発生させているときの平均ピストンスピードは21.18m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が89.5mmである2UR型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6700回転です。●最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.758になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が8.4km/L、最高出力が477PSであるこの車の獲得ポイントは4006.8ptになります。
戯れに車両重量1940kgを100kg単位にした19.4で割ってみたところ、その数値は206.54ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.12m³
1人あたりのスペース 約0.78m³
室内長/全長 39.2%
室内幅/全幅 80.7%
室内高/全高 79.9%
室内容積/車両体積 25.3%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.12m³です。この車の乗車定員は4人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.78m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は39.2%、同じく室内幅と全幅の比率は80.7%、同じく室内高と全高の比率は79.9%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は25.3%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


LC クーペでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.67m
期待される荷室の幅 1.45m
対角線の長さ 2.21m
期待される荷室の面積 2.42m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.67m(対角線では2.21m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合7100rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7600回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7600rpm|タイヤサイズ 275/40R20|タイヤ直径 72.8cm|円周長 228.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7600rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.923 14.46 -
-
72km/h 10540rpm 2188.7kgm
2速 3.153 9.26 0.640 1-2/
4860rpm
113km/h 6750rpm 1401.8kgm
3速 2.349 6.90 0.745 2-3/
5660rpm
151km/h 5030rpm 1044.3kgm
4速 1.879 5.52 0.800 3-4/
6080rpm
189km/h 4020rpm 835.4kgm
5速 1.462 4.29 0.778 4-5/
5910rpm
243km/h 3130rpm 650.0kgm
6速 1.193 3.50 0.816 5-6/
6200rpm
298km/h 2550rpm 530.4kgm
7速 1.000 2.94 0.838 6-7/
6370rpm
355km/h 2140rpm 444.6kgm
8速 0.792 2.33 0.792 7-8/
6020rpm
448km/h 1700rpm 352.1kgm
9速 0.640 1.88 0.808 8-9/
6140rpm
555km/h 1370rpm 284.5kgm
10速 0.598 1.76 0.934 9-10/
7100rpm
594km/h 1280rpm 265.9kgm
Final 2.937 レシオカバレッジ(変速比幅)8.232

ギヤの繋がりイメージ
URZ100型LC クーペ10AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4800rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.937)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(55.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.937)÷タイヤの有効半径(0.364m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は10速ギヤの594km(7100rpmでは554.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:7100rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

7100rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ67km/h-
2速ギヤ105km/h4540rpm
3速ギヤ141km/h5290rpm
4速ギヤ177km/h5680rpm
5速ギヤ227km/h5520rpm
6速ギヤ278km/h5790rpm
7速ギヤ332km/h5950rpm
8速ギヤ419km/h5620rpm
9速ギヤ518km/h5740rpm
10速ギヤ555km/h6630rpm

URZ100型LC クーペに搭載された2UR型4968ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する7100rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで7100rpmまで引っ張ると67km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は7100rpmから4540rpmまで落ち、そこから7100rpmまで加速を続けると速度は105km/h(+38km/h)になります。

3速ギヤでは5290rpmまで落ちて7100rpmで141km/h(+36km/h)に、4速ギヤでは5680rpmまで落ちて7100rpmで177km/h(+36km/h)に、5速ギヤでは5520rpmまで落ちて7100rpmで227km/h(+50km/h)になります。

6速ギヤでは5790rpmまで落ちて7100rpmで278km/h(+51km/h)に、7速ギヤでは5950rpmまで落ちて7100rpmで332km/h(+54km/h)に、8速ギヤでは5620rpmまで落ちて7100rpmで419km/h(+87km/h)と続きます。

さらに9速ギヤでは5740rpmまで落ちて7100rpmで518km/h(+99km/h)に、10速ギヤでは6630rpmまで落ちて7100rpmで555km/h(+37km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4800回転で最大トルク55.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば35.21kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(4.067kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2188.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1940kg)を1速ギヤの最大駆動力(2188.7kgm)で割ってみると0.886kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する7100回転でのトルク(48.1kgm)からTWRを算出すると1.02kg/kgmとなり、4800-7100回転の回転域では0.886-1.02kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4210 6320 8430 10540 12640 14750 18970
2速 2700 4050 5400 6750 8100 9450 12150
3速 2010 3020 4020 5030 6030 7040 9050
4速 1610 2410 3220 4020 4830 5630 7240
5速 1250 1880 2500 3130 3760 4380 5630
6速 1020 1530 2040 2550 3060 3570 4600
7速 860 1280 1710 2140 2570 3000 3850
8速 680 1020 1360 1700 2030 2370 3050
9速 550 820 1100 1370 1640 1920 2470
10速 510 770 1020 1280 1540 1790 2300
※赤い数字は暫定レブリミット(7600rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.598)を選択して時速100kmにて走行すると1280回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは770回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは900回転、一般的な高速道路の80km/hでは1020回転、100km/hでは1280回転、制限速度が120km/hになると1540回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2300回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 19 28 38 47 57 66 76
2速 15 30 44 59 74 89 104 119
3速 20 40 60 80 99 119 139 159
4速 25 50 75 99 124 149 174 199
5速 32 64 96 128 160 192 224 256
6速 39 78 117 157 196 235 274 313
7速 47 93 140 187 234 280 327 374
8速 59 118 177 236 295 354 413 472
9速 73 146 219 292 365 438 511 584
10速 78 156 234 313 391 469 547 625

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7600回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの275/40R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 275/40R20 | 直径 728mm

-20mm
幅255mm
-10mm
幅265mm
変更なし
幅275mm
+10mm
幅285mm
+20mm
幅295mm
-5%
35
扁平
255/35R20
37.7km/h
直径687mm
径差-41mm
265/35R20
38.1km/h
直径694mm
径差-34mm
275/35R20
38.5km/h
直径701mm
径差-27mm
285/35R20
38.9km/h
直径708mm
径差-20mm
295/35R20
39.3km/h
直径715mm
径差-13mm
0%
40
扁平
255/40R20
39.1km/h
直径712mm
径差-16mm
265/40R20
39.6km/h
直径720mm
径差-8mm
275/40R20
40.0km/h
728mm
0mm
285/40R20
40.4km/h
直径736mm
径差+8mm
295/40R20
40.9km/h
直径744mm
径差+16mm
+5%
45
扁平
255/45R20
40.5km/h
直径738mm
径差+10mm
265/45R20
41.0km/h
直径747mm
径差+19mm
275/45R20
41.5km/h
直径756mm
径差+28mm
285/45R20
42.0km/h
直径765mm
径差+37mm
295/45R20
42.5km/h
直径774mm
径差+46mm
+10%
50
扁平
255/50R20
41.9km/h
直径763mm
径差+35mm
265/50R20
42.5km/h
直径773mm
径差+45mm
275/50R20
43.0km/h
直径783mm
径差+55mm
285/50R20
43.6km/h
直径793mm
径差+65mm
295/50R20
44.1km/h
直径803mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、255/40R20 、265/35R20、265/40R20 、275/35R20 、285/35R20 、295/35R20あたりのタイヤがおすすめです。

275/40R20のタイヤ幅を255mmから305mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、275/40R20の適応サイズと性能の変化 [URZ100型LC クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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URZ100型LC クーペ[5.0L-NA FR/10AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト4.067kg/ps65.59
1速ギヤ加速性能0.886kg/kgm64.71
1L換算馬力96.00ps/L68.14
1L換算トルク11.09kgm/L69.76
WB/TR比1.75851.55
ワイド&ロー指数0.70163.89
前面の面積2.582m²51.18
最低地上高135mm57.89
スポーツ性能部門の得点492.71

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費8.4km/L34.21
年間維持費462800円37.60
100kmh回転数1280rpm66.06
航続距離688.8km48.54
車の大きさ12.318m³53.50
室内の広さ3.116m³47.15
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価27820円41.61
ユーティリティ部門の得点374.09

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した URZ100型LC クーペ[5.0L-NA FR/10AT] の総合得点は 866.80 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したURZ100型LC クーペ(FR/10AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「5000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。