LA40 ディスカバリー3 性能と維持費 4WD/6AT 5人 498万円 2006年

このページでは、ランドローバーの5ドア・5人乗りSUV、3代目のABA-LA40型ディスカバリー3 G4-Challenge【2006/07モデル・215PS/36.7kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

LA40 ディスカバリー3
販売期間:2005/05 - 2009/06

画像はランドローバーより引用
http://www.landrover.co.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4850mm×全幅1920mm×全高1880mm、排気量は4009ccであることから、大雑把に分類すると4.1リットルクラス(4100cc、自動車税は4.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:200PS~250PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4850mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

LA40型 ディスカバリー3 [4009cc/215PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目ディスカバリー3の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2008/11
LA40A型
[SE]
4.0L-NA・4WD/6AT・735.0万円
215PS・36.7kgm・6.2km/L
215PS
36.7kgm
6.2km/L
2008/11
LA44型
[HSE]
4.4L-NA・4WD/6AT・845.0万円
299PS・43.3kgm・6.0km/L
299PS
43.3kgm
6.0km/L
ディスカバリー3の新型モデル
4代目 LA5N型ディスカバリー4
LA5N型ディスカバリー4は2009/06に登場した4代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1890mmの車体に、375PS/52.0kgmを発生する508PN型4999ccエンジンを搭載。

ディスカバリー3の旧型モデル
2代目 LT94A型ディスカバリー
LT94A型ディスカバリーは2000/11に登場した2代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4720mm、全幅1890mm、全高1940mmの車体に、185PS/34.7kgmを発生する94D型3947ccエンジンを搭載。


LA40 ディスカバリー3の主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー ランドローバー
車名&
グレード
ディスカバリー3
G4-Challenge
その他 G4チャレンジ
お値段 4980000円
車両型式 ABA-LA40
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア・5名乗車
ホイールベース 2885mm
トレッド 1605mm/1610mm
WB/TR比 1.794
最小半径 5.5m
タイヤ 前輪:235/70R17
後輪:235/70R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2400kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

ディスカバリー3と各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
ディスカバリー3
車体寸法
全長 4850mm -
全幅 1920mm -
全高 1880mm -
大きさ 17.51m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1450mm
全幅 1480mm以下 +440mm
全高平均 1640mm +240mm
大きさ平均 8.13m3 +9.38m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 +150mm
全幅 1700mm以下 +220mm
全高平均 1496mm +384mm
大きさ平均 10.47m3 +7.04m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm +207mm
全幅平均 1815mm +105mm
全高平均 1518mm +362mm
大きさ平均 12.84m3 +4.67m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。



ディスカバリー3での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.698m
期待される荷室の幅 1.520m
対角線の長さ 2.279m
期待される荷室の面積 2.581m²

縦方向の長さが1.698m(対角線では2.279m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


LA40 ディスカバリー3の税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税87900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税31500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2006/07モデルのディスカバリー3を19年落ちの中古で109.6万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ディスカバリー3の2006/07モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である99.6万円に諸経費として10.0万円を足した109.6万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2006年式を19年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 4500cc以下 13年経過 87900円
自動車重量税
1年分
2.5トン以下 18年経過 31500円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷5.3㎞/L×195円/L 367920円
オイル交換
5000km毎
1回7000円×2回 14000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料
月額8000円
月額8000円×12ヶ月 96000円
ローン完済後の年間維持費 618200円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額45650円×12ヶ月 547800円
ローン返済中の年間維持費 1166000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 83700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は87900円、「2.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は31500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに7000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした83700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ51600円(ローン完済前は97200円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をディスカバリー3に吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

ディスカバリー3の維持費は高い?安い?

「ディスカバリー3の年間維持費は618200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてディスカバリー3の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いクイックデリバリー200359780円-258420円
7シリーズ444500円-173700円
セルシオ494000円-124200円
ソアラ510300円-107900円
基準4500ccクラス平均541300円-76900円
RS4 セダン548000円-70200円
ランドクルーザー80594000円-24200円
ディスカバリー3の維持費618200円
プレジデント621400円+3200円
高いサファリ697900円+79700円

ディスカバリー3の年間維持費を、4500ccクラスで最も維持費が安いクイックデリバリー200と比較して258420円高く、最も高いサファリと比較して79700円安く、4500ccクラスの平均維持費との比較では76900円高くなっています。

最低額のクイックデリバリー200と最高額のサファリは極端な例としても、4500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ディスカバリー3の維持費は まあまあ高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4500ccクラスの車 ランキング

ディスカバリー3を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%800万円67万円52万円
15%540万円45万円35万円
20%400万円34万円27万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は800万円(総支給額67万円/月、手取り52万円/月)、ここから月額維持費5.2万円を支払うと残りは46.8万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は540万円(総支給額45万円/月、手取り35万円/月)、5.2万円を支払うと残りは29.8万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が400万円(総支給額34万円/月、手取り27万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。5.2万円を引くと残りは21.8万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代37万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 273590円 -94330円
170円/L 320760円 -47160円
185円/L 349060円 -18860円
195円/L 367920円 -
205円/L 386800円 +18880円
220円/L 415100円 +47180円
245円/L 462270円 +94350円

燃費5.3km/LのLA40型 ディスカバリー3で10000km走行するのに必要な燃料は1886.8L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は367920円になります。

参考までに、ディスカバリー3の燃料タンクは86リットルですので、1886.8Lの給油回数は22回、1回あたりの燃料代は約16730円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては18880円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると47180円、50円も違ってくると94350円にもなります。

これをLA40型 ディスカバリー3の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を618200円としたとき、145円/Lに値下がりすれば523870円(84.7%)に、245円/Lに値上がりすれば712550円(115.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(87900円)なり重量税(31500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 87900円
自動車重量税 1年分 31500円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 128225円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 110380円 183960円 257540円
オイル交換 7000円 7000円 9800円
タイヤ交換 8000円 8000円 8000円
任意保険料 76800円 81600円 86400円
税金 自賠責 一律 128225円
合計 330500円 408800円 490000円
1万km差額 -287700円 -209400円 -128200円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料96000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて287700円安い330500円に、5000km走行では209400円安い408800円に、7000km走行では128200円安い490000円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 367920円 551880円 735840円
オイル交換 14000円 21000円 28000円
タイヤ交換 12000円 14400円 19200円
任意保険料 96000円 105600円 115200円
税金 自賠責 一律 128225円
合計 618200円 821200円 1026500円
1万km差額 - +203000円 +408300円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

ディスカバリー3の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 6.2km/L
燃料タンク容量 86L
航続距離(カタログ燃費) 533.2km
航続距離(80%燃費) 430.0km
満タンプライス 16770円
1km走行コスト 31.45円/km
1万円でどこまで行ける? 317.9km
東京から533.2kmの範囲

10・15モード燃費が6.2km/L、燃料タンク容量86リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は533.2kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.6km/L)とすると航続距離は481.6km、80%(5.0km/L)だと430.0km、70%(4.3km/L)では369.8kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から86リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では16770円、上で計算した航続距離を踏まえると533.2km(80%燃費時430.0km)を走行するのに16770円かかる計算です。

燃費を5.3km/Lとしたときの1km走行コストは31.45円、10万km走行したときの燃料代は314.5万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら31.4万円/年、7年10万kmなら44.9万円/年、5年10万kmなら62.9万円/年、3年10万kmなら104.8万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば317.9km(往復なら片道159.0km)、カタログ値の80%なら254.4km(片道127.2km)離れたところまで行くことができます。

LA40 ディスカバリー3のエンジン諸元とカタログデータ

406PN型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 406PN
気筒配列 V型6気筒
排気量4009cc
圧縮比 9.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 215PS[158kW]/4500rpm
最大トルク 36.7kgm[360Nm]/3000rpm
パワーバンド 3000-4500rpm, 帯域33.3%
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費6.2km/L(14.6mpg)
100km燃費16.1L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
3000rpm 154PS/36.7kgm
4500rpm 215PS/34.2kgm
406PN型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載している406PN型4009cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは4500回転時に最高出力215馬力を、3000回転時に最大トルク36.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3000rpmから最高出力が発生する4500rpmまで」の1500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は33.3%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ11.163kg/PS(2400kg/215PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ11.163kg/PS
車体+1人11.419kg/PS
車体+5人12.442kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg11.442kg/PS
車体+70kg11.488kg/PS
車体+80kg11.535kg/PS
車体+90kg11.581kg/PS
車体+100kg11.628kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.419kg/PS(2455kg/215PS)となり、数値としては0.256kg、比率にすると2.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.442kg/PS(2675kg/215PS)となり、数値としては1.279kg、比率にすると11.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

LA40 ディスカバリー3のライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.419kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
ディスカバリー3
11.419kg/PS
215PS・4.1L-NA
車体のみPWR 11.163
2455kg
+2.3%

車種詳細
フリード
11.314kg/PS
118PS・1.5L-NA
車体のみPWR 10.847
1335kg
+4.3%

車種詳細
シャトル
11.318kg/PS
110PS・1.5L-NA
車体のみPWR 10.818
1245kg
+4.6%

車種詳細
デリカD:2
11.484kg/PS
91PS・1.3L-NA
車体のみPWR 10.879
1045kg
+5.6%

車種詳細
ソリオ
11.484kg/PS
91PS・1.3L-NA
車体のみPWR 10.879
1045kg
+5.6%

車種詳細
ノート
11.480kg/PS
98PS・1.2L-SC
車体のみPWR 10.918
1125kg
+5.1%


11.305kg/PSから11.533kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの7人乗りミニバン・GB3型 フリード、ホンダの5人乗りワゴン・GP7型 シャトル、三菱の5人乗りミニバン・MB36S型 デリカD:2、スズキの5人乗りミニバン・MA36S型 ソリオ、日産の5人乗りハッチバック・E12型 ノートという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

LA40型 ディスカバリー3 [G4-Challenge]のライバル車種|11.419kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は89.6PS/tとなっています。


ディスカバリー3がバイクと競争するなら…?


車種詳細
バーグマン200|199cc
11.368kg/PS
216kg/19.0PS/1.70kgm
[車体のみPWR:8.474]
1速ギヤ速度:37.8km/h
最小TWR:1.186
2006/07

-
ディスカバリー3|4009cc
11.419kg/PS
2455kg/215PS/36.7kgm
[車体のみPWR:11.163]
1速ギヤ速度:41.5km/h
最小TWR:1.599

車種詳細
バンバン200|199cc
11.438kg/PS
183kg/16.0PS/1.50kgm
[車体のみPWR:8.000]
1速ギヤ速度:33.4km/h
最小TWR:0.946

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではディスカバリー3とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CH41A バーグマン200と競争してみる

まずディスカバリー3より少しPWRが低いバイクとして、スズキのバーグマン200が挙げられます。PWRの11.368kg/PSは車両重量161kgにライダーの体重55kgを加えた216kgを、最高出力19.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はバーグマン200に3.7km/h勝り、1速TWRは0.413kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NH42A バンバン200と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのバンバン200が挙げられます。PWRの11.438kg/PSは車両重量128kg+55kgの183kgを、最高出力16.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は8.1km/h勝り、1速TWRは0.653kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.794
平均ピストンスピード 12.66m/s
トルクウェイトレシオ 65.40kg/kgm
1馬力あたりのお値段 23163円
排気量1Lあたり馬力 53.63PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.15kgm/L
1気筒あたりの馬力 35.8PS
1気筒あたりのトルク 6.1kgm
パワーバンド比率 33.3%
燃費×馬力 1133.0pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
4.0~4.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは65.40kg/kgm(2400kg/36.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4980000円、最高出力が215馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は23163円、逆に1万円あたりでは0.43馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は135695円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4500cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は53.63PS/L、トルクは9.15kgm/L、1気筒あたりの馬力は35.8馬力、トルクは6.1kgmとなり、このエンジンが215馬力を4500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.66m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が84.4mmである406PN型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7110回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.794になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が5.27km/L、最高出力が215PSであるこの車の獲得ポイントは1133.0ptになります。
戯れに車両重量2400kgを100kg単位にした24.0で割ってみたところ、その数値は47.21ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


LA40 ディスカバリー3のギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5000rpm|タイヤサイズ 235/70R17|タイヤ直径 76.1cm|円周長 239.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.171 15.56 - - 46km/h 10840rpm 1500.6kgm
2速 2.340 8.73 0.561 1-2/
2810rpm
82km/h 6080rpm 841.9kgm
3速 1.521 5.67 0.650 2-3/
3250rpm
126km/h 3950rpm 547.2kgm
4速 1.143 4.26 0.751 3-4/
3760rpm
168km/h 2970rpm 411.2kgm
5速 0.867 3.23 0.759 4-5/
3800rpm
222km/h 2250rpm 311.9kgm
6速 0.691 2.58 0.797 5-6/
3990rpm
278km/h 1800rpm 248.6kgm
Final3.730レシオカバレッジ(変速比幅)6.036
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(36.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)÷タイヤの有効半径(0.3805m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの278km(4500rpmでは250.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3000回転で最大トルク36.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば65.40kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(11.163kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1500.6kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2400kg)を1速ギヤの最大駆動力(1500.6kgm)で割ってみると1.599kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4500回転でのトルク(34.2kgm)からTWRを算出すると1.716kg/kgmとなり、3000-4500回転の回転域では1.599-1.716kg/kgmの間で推移することがわかります。


4500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

LA40型ディスカバリー3に搭載された406PN型4009ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

4500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ41km/h-
2速ギヤ74km/h2520rpm
3速ギヤ114km/h2930rpm
4速ギヤ151km/h3380rpm
5速ギヤ200km/h3420rpm
6速ギヤ250km/h3590rpm

まず1速ギヤで4500rpmまで引っ張ると41km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4500rpmから2520rpmまで落ち、そこから4500rpmまで加速を続けると速度は74km/h(+33km/h)になります。

3速ギヤでは2930rpmまで落ちて4500rpmで114km/h(+40km/h)に、4速ギヤでは3380rpmまで落ちて4500rpmで151km/h(+37km/h)になります。

続いて5速ギヤでは3420rpmまで落ちて4500rpmで200km/h(+49km/h)に、6速ギヤでは3590rpmまで落ちて4500rpmで250km/h(+50km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4340 6510 8680 10840 13010 15180 19520
2速 2430 3650 4870 6080 7300 8520 10950
3速 1580 2370 3160 3950 4750 5540 7120
4速 1190 1780 2380 2970 3570 4160 5350
5速 900 1350 1800 2250 2710 3160 4060
6速 720 1080 1440 1800 2160 2520 3230
※赤い数字は暫定レブリミット(5000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.691)を選択して時速100kmにて走行すると1800回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1080回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1260回転、一般的な高速道路の80km/hでは1440回転、100km/hでは1800回転、制限速度が120km/hになると2160回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3230回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 28 37 46 55 65 74
2速 16 33 49 66 82 99 115 131
3速 25 51 76 101 126 152 177 202
4速 34 67 101 135 168 202 236 269
5速 44 89 133 177 222 266 311 355
6速 56 111 167 223 278 334 390 445

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの235/70R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/70R17 | 直径 761mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
65 215/65R17
37.4km/h
径 712mm
差 -49mm
225/65R17
38.1km/h
径 725mm
差 -36mm
235/65R17
38.8km/h
径 738mm
差 -23mm
245/65R17
39.5km/h
径 751mm
差 -10mm
255/65R17
40.2km/h
径 764mm
差 +3mm
70 215/70R17
38.5km/h
径 733mm
差 -28mm
225/70R17
39.3km/h
径 747mm
差 -14mm
235/70R17
40.0km/h
761mm
0mm
245/70R17
40.7km/h
径 775mm
差 +14mm
255/70R17
41.5km/h
径 789mm
差 +28mm
75 215/75R17
39.7km/h
径 755mm
差 -6mm
225/75R17
40.5km/h
径 770mm
差 +9mm
235/75R17
41.3km/h
径 785mm
差 +24mm
245/75R17
42.0km/h
径 800mm
差 +39mm
255/75R17
42.8km/h
径 815mm
差 +54mm
80 215/80R17
40.8km/h
径 776mm
差 +15mm
225/80R17
41.6km/h
径 792mm
差 +31mm
235/80R17
42.5km/h
径 808mm
差 +47mm
245/80R17
43.3km/h
径 824mm
差 +63mm
255/80R17
44.2km/h
径 840mm
差 +79mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/70R17、215/75R17 、225/65R17、225/70R17 、235/65R17 、245/65R17 あたりのタイヤがおすすめです。

235/70R17のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、235/70R17の適応サイズと性能の変化 [LA40型ディスカバリー3編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】235/70R17のタイヤ銘柄と通販価格

LA40型 ディスカバリー3 4.1L-NA 4WD/6ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS11.16㎏/PS46.3ptC
最高回転数5880rpm4500rpm33.0ptE
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.60㎏/㎏m49.5ptC
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h41.5㎞/h41.2ptD
1リットル
換算馬力
73.10PS/L53.63PS/L34.6ptE
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L9.15㎏m/L46.1ptC
WB/TR比1.7731.79447.9ptC
ワイド&
ロー指数
0.8940.97943.9ptD
前面の面積2.631m23.610m222.6ptF
最低地上高154.5mm-43.7ptD
スポーツ性能部門の得点391.0pt
総合評価F

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340674円618200円25.8ptF
10-15燃費13.0km/L6.2km/L35.1ptE
100km/h
回転数
2489rpm1800rpm59.1ptB
航続距離644.1km453.2km39.0ptD
車の大きさ11.468m317.507m326.1ptF
車内の広さ3431.7L-46.6ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.9L-44.2ptD
車内床面積2.793m2-46.0ptC
最小回転
半径
5.18m5.5m43.5ptD
ユーティリティ部門の得点417.1pt
総合評価E

※10-15燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10715車種中 RANK
運動性能 391.0pt 10353位 F
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 417.1pt 10506位 E
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 808.1pt 10638位 F
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は391.0点で全10715車種中の10353位、ユーティリティ部門は417.1点で10506位、総合得点は808.1点で10638位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したLA40型 ディスカバリー3(4WD/6AT) の各種スペックを、5人乗SUV4500ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ディスカバリー3の歴代モデル

4代目 LA5N型 ディスカバリー4
LA5N ディスカバリー4は2009/06に登場した4代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1890mmの車体に、375PS/52.0kgmを発生する508PN型4999ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

3代目 LA44型 ディスカバリー3
LA44 ディスカバリー3は2005/05に登場した3代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1940mmの車体に、299PS/43.3kgmを発生する448PN型4393ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

2代目 LT56型 ディスカバリー
LT56 ディスカバリーは2000/11に登場した2代目モデル。参考車両の「V8i-S」は全長4680mm、全幅1890mm、全高1880mmの車体に、185PS/34.7kgmを発生する94D型3947ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 LJR型 ディスカバリー
LJR ディスカバリーは1991/10に登場した初代モデル。参考車両の「V8i-ES 7人乗り」は全長4510mm、全幅1800mm、全高1950mmの車体に、180PS/31.8kgmを発生する36D型3947ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。


人気があるSUVの車種比較


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