LA40A ディスカバリー3の性能と維持費 4WD/6AT 735万円 2008年式

このページでは、ランドローバーの5ドア・7人乗りSUV、3代目のABA-LA40A型ディスカバリー3 SE【2008/11モデル・215PS/36.7kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

LA40A ディスカバリー3
販売期間:2005/05 - 2009/06

画像はランドローバーより引用
http://www.landrover.co.jp/
投稿:2012/05/06|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4850mm×全幅1920mm×全高1940mm、排気量は4009ccであることから、大雑把に分類すると4.1リットルクラス(4100cc、自動車税は4.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4850mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


LA40A型 ディスカバリー3 [4009cc/215PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目ディスカバリー3の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2008/11
LA44型
[HSE]
4.4L-NA | 4WD/6AT
| 845.0万円
299PS
43.3kgm
6.0km/L
2006/07
LA40型
[G4-Challenge]
4.0L-NA | 4WD/6AT
| 498.0万円
215PS
36.7kgm
6.2km/L
ディスカバリー3の新型モデル
4代目 LA5N型ディスカバリー4
LA5N型ディスカバリー4は2009/06に登場した4代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1890mmの車体に、375PS/52.0kgmを発生する508PN型4999ccエンジンを搭載。

ディスカバリー3の旧型モデル
2代目 LT94A型ディスカバリー
LT94A型ディスカバリーは2000/11に登場した2代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4720mm、全幅1890mm、全高1940mmの車体に、185PS/34.7kgmを発生する94D型3947ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー LAND_ROVER
車名&
グレード
ディスカバリー3
SE
その他 S
お値段 7350000円
車両型式 ABA-LA40A
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/7名乗車
車体寸法 長4850×幅1920×高1940mm
軸距&
輪距
2885mm
前1605mm/後1610mm
最小半径 5.5m
タイヤ 前輪:255/60R18
後輪:255/60R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2500kg
エンジン諸元
原動機型式 406PN
気筒配列 V型6気筒
排気量4009cc
圧縮比9.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 215PS[158kW]/4500rpm
最大トルク 36.7kgm[360Nm]/3000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 6.2km/L(14.6mpg)
100km燃費 16.1L/100km
406PN型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税87900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税28500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2008/11モデルのディスカバリー3を16年落ちの中古で202.2万円にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ディスカバリー3の2008/11モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の25%である183.8万円に諸経費として18.4万円を足した202.2万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2008年式を16年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4500cc以下 13年経過 87900円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年-17年経過 28500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷5.3km/L×180円/L
7000km÷5.3km/L×180円/L
5000km÷5.3km/L×180円/L
3000km÷5.3km/L×180円/L
339620円
(237730円)
(169810円)
(101890円)
オイル交換(5000km毎) 1回7000円×2回 14000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額8000円) 月額8000円×12ヶ月 96000円
ローン完済後の年間維持費 589300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額42120円×12ヶ月 505440円
ローン返済中の年間維持費 1094700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 77700円
名目 金額
自動車税(1年分) 87900円
自動車重量税(1年分) 28500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
339620円
(237730円)
(169810円)
(101890円)
オイル交換(5000km毎) 14000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額8000円) 96000円
ローン完済後の年間維持費 589300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 505440円
ローン返済中の年間維持費 1094700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
77700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は87900円、「2.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は28500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに7000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした77700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。

名にし負うディスカバリー3ともなると、維持費は月額でさえ49200円(ローン完済前は91300円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所を一周して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
245290円
[-94330円]
-25円
155円/L
292460円
[-47160円]
-10円
170円/L
320760円
[-18860円]
180円/L339620円
[0円]
+10円
190円/L
358500円
[+18880円]
+25円
205円/L
386800円
[+47180円]
+50円
230円/L
433970円
[+94350円]

燃費5.3km/LのLA40A型 ディスカバリー3で10000km走行するのに必要な燃料は1886.8L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は339620円になります。

参考までに、ディスカバリー3の燃料タンクは86リットルですので、1886.8Lの給油回数は22回、1回あたりの燃料代は約15440円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては18880円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると47180円、50円も違ってくると94350円にもなります。

これをLA40A型 ディスカバリー3の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を589300円としたとき、130円/Lに値下がりすれば494970円(84.0%)に、230円/Lに値上がりすれば683650円(116.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(87900円)なり重量税(28500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 27%
自動車重量税 1年分 28500円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 101890円 32%
オイル交換 年1回 7000円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 80% 76800円 24%
合計
[1万kmとの差額]
320600円
-268700円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 22%
自動車重量税 1年分 28500円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 169810円 43%
オイル交換 年1回 7000円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 2%
任意保険料 85% 81600円 22%
合計
[1万kmとの差額]
393300円
-196000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 19%
自動車重量税 1年分 28500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 237730円 51%
オイル交換 年1回 9800円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 2%
任意保険料 90% 86400円 18%
合計
[1万kmとの差額]
468800円
-120500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料96000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて268700円安い320600円に、5000km走行では196000円安い393300円に、7000km走行では120500円安い468800円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 11%
自動車重量税 1年分 28500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 509430円 64%
オイル交換 年3回 42000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 3%
任意保険料 100% 96000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
794300円
+205000円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 9%
自動車重量税 1年分 28500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 679240円 69%
オイル交換 年4回 56000円 6%
タイヤ交換 2年毎 28800円 3%
任意保険料 100% 96000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
985300円
+396000円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



ディスカバリー3の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 6.2km/L
燃料タンク容量 86L
航続距離(カタログ燃費) 533.2km
航続距離(80%燃費) 430.0km
満タンプライス 15480円
1km走行コスト 29.03円
1万円でどこまで行ける? 344.4km
車両価格/航続距離 13785円/km

10・15モード燃費が6.2km/L、燃料タンク容量86リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は533.2kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.6km/L)とすると481.6km、80%(5.0km/L)だと430.0km、70%(4.3km/L)では369.8kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で86リットルの給油をすると15480円、上で計算した航続距離を踏まえると533.2km(80%燃費時430.0km)を走行するのに15480円かかる計算です。

燃費を5.3km/Lとしたときの1km走行コストは29.03円、10万km走行したときの燃料代は290.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら29.0万円/年、7年10万kmなら41.5万円/年、5年10万kmなら58.1万円/年、3年10万kmなら96.8万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば344.4km(往復なら片道172.2km)、カタログ値の80%なら275.6km(片道137.8km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で533.2kmの距離を移動できるLA40A型 ディスカバリー3 [SE]という乗り物を、735.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「13785円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

406PN型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3000回転時の馬力 153.7PS
4500回転時の馬力 215PS
各回転域でのトルク
3000回転時のトルク 36.7kgm
4500回転時のトルク 34.2kgm
406PN型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している406PN型4009cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは4500回転時に最高出力215馬力を、3000回転時に最大トルク36.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3000rpmから最高出力が発生する4500rpmまで」の1500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ11.628kg/PS(2500kg/215PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ11.628kg/PS
車体+1人11.884kg/PS
車体+7人13.419kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg11.907kg/PS
車体+70kg11.953kg/PS
車体+80kg12.000kg/PS
車体+90kg12.047kg/PS
車体+100kg12.093kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.884kg/PS(2555kg/215PS)となり、数値としては0.256kg、比率にすると2.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの7人が搭乗した場合、車両重量に385kgがプラスされてパワーウェイトレシオは13.419kg/PS(2885kg/215PS)となり、数値としては1.791kg、比率にすると15.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


LA40A ディスカバリー3のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2008/11

-
ディスカバリー3
11.884kg/PS
2555kg/215PS|4.1L-NA
[車体のみPWR:11.628]
2015/02

車種詳細
ジェイド
11.947kg/PS
1565kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:11.527
2019/09

車種詳細
カローラ ツーリング
11.853kg/PS
1375kg/116PS|1.2L-TB
車体のみPWR:11.379
2016/11

車種詳細
ルーミー
11.786kg/PS
1155kg/98PS|1.0L-TB
車体のみPWR:11.224
2008/12

車種詳細
パッソ セッテ
11.881kg/PS
1295kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:11.376
2017/04

車種詳細
Q2
11.767kg/PS
1365kg/116PS|1.0L-TB
車体のみPWR:11.293

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.884kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

11.765kg/PSから12.003kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの6人乗りミニバン「FR4型 ジェイド」、トヨタの5人乗りワゴン「NRE210W型 カローラ ツーリング」、トヨタの5人乗りミニバン「M900A型 ルーミー」、トヨタの7人乗りミニバン「M512E型 パッソ セッテ」、アウディの5人乗りSUV「GACHZ型 Q2」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

LA40A型 ディスカバリー3 [SE]とパワーウェイトレシオが近い車種|11.884kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は86.0PS/tとなっています。


ディスカバリー3がバイクと競争するなら…?


車種詳細
CB223S|223cc
11.875kg/PS
190kg/16.3PS/1.84kgm
[車体のみPWR:8.438]
1速ギヤ速度:31.7km/h
最小TWR:0.902
2008/11

-
ディスカバリー3|4009cc
11.884kg/PS
2555kg/215PS/36.7kgm
[車体のみPWR:11.628]
1速ギヤ速度:41.6km/h
最小TWR:1.670

車種詳細
NSR80|79cc
11.917kg/PS
143kg/12.0PS/0.97kgm
[車体のみPWR:7.333]
1速ギヤ速度:32.9km/h
最小TWR:0.791

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではディスカバリー3とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MC40 CB223Sと競争してみる

まずディスカバリー3より少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCB223Sが挙げられます。PWRの11.875kg/PSは車両重量135kgにライダーの体重55kgを加えた190kgを、最高出力16.3PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCB223Sに9.9km/h勝り、1速TWRは0.768kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

HC06 NSR80と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのNSR80が挙げられます。PWRの11.917kg/PSは車両重量88kg+55kgの143kgを、最高出力12.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は8.7km/h勝り、1速TWRは0.879kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.794
平均ピストンスピード 12.66m/s
トルクウェイトレシオ 68.12kg/kgm
1馬力あたりのお値段 34186円
排気量1Lあたり馬力 53.63PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.15kgm/L
1気筒あたりの馬力 35.8PS
1気筒あたりのトルク 6.1kgm
パワーバンド比率
燃費×馬力 1133.0pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
4.0~4.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは68.12kg/kgm(2500kg/36.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が7350000円、最高出力が215馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は34186円、逆に1万円あたりでは0.29馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は200272円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4500cc以下の車編
7人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は53.63PS/L、トルクは9.15kgm/L、1気筒あたりの馬力は35.8馬力、トルクは6.1kgmとなり、このエンジンが215馬力を4500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.66m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が84.4mmである406PN型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7110回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.794になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が5.27km/L、最高出力が215PSであるこの車の獲得ポイントは1133.0ptになります。
戯れに車両重量2500kgを100kg単位にした25.0で割ってみたところ、その数値は45.32ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



ディスカバリー3での車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.70m
期待される荷室の幅 1.52m
対角線の長さ 2.28m
期待される荷室の面積 2.58m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.70m(対角線では2.28m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5000rpm|タイヤサイズ 255/60R18|タイヤ直径 76.3cm|円周長 239.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.171 15.56 -
-
46km/h 10820rpm 1496.7kgm
2速 2.340 8.73 0.561 1-2/
2810rpm
82km/h 6070rpm 839.6kgm
3速 1.521 5.67 0.650 2-3/
3250rpm
127km/h 3940rpm 545.8kgm
4速 1.143 4.26 0.751 3-4/
3760rpm
169km/h 2960rpm 410.1kgm
5速 0.867 3.23 0.759 4-5/
3800rpm
222km/h 2250rpm 311.1kgm
6速 0.691 2.58 0.797 5-6/
3990rpm
279km/h 1790rpm 247.9kgm
Final 3.730 レシオカバレッジ(変速比幅)6.036

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(36.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)÷タイヤの有効半径(0.3815m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの279km(4500rpmでは251.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ42km/h-
2速ギヤ74km/h2520rpm
3速ギヤ114km/h2930rpm
4速ギヤ152km/h3380rpm
5速ギヤ200km/h3420rpm
6速ギヤ251km/h3590rpm

LA40A型ディスカバリー3に搭載された406PN型4009ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4500rpmまで引っ張ると42km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4500rpmから2520rpmまで落ち、そこから4500rpmまで加速を続けると速度は74km/h(+32km/h)になります。

3速ギヤでは2930rpmまで落ちて4500rpmで114km/h(+40km/h)に、4速ギヤでは3380rpmまで落ちて4500rpmで152km/h(+38km/h)になります。

続いて5速ギヤでは3420rpmまで落ちて4500rpmで200km/h(+48km/h)に、6速ギヤでは3590rpmまで落ちて4500rpmで251km/h(+51km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3000回転で最大トルク36.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば68.12kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(11.628kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1496.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2500kg)を1速ギヤの最大駆動力(1496.7kgm)で割ってみると1.670kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4500回転でのトルク(34.2kgm)からTWRを算出すると1.79kg/kgmとなり、3000-4500回転の回転域では1.670-1.79kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4330 6490 8650 10820 12980 15140 19470
2速 2430 3640 4860 6070 7280 8500 10920
3速 1580 2370 3160 3940 4730 5520 7100
4速 1190 1780 2370 2960 3560 4150 5340
5速 900 1350 1800 2250 2700 3150 4050
6速 720 1080 1430 1790 2150 2510 3230
※赤い数字は暫定レブリミット(5000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.691)を選択して時速100kmにて走行すると1790回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1080回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1250回転、一般的な高速道路の80km/hでは1430回転、100km/hでは1790回転、制限速度が120km/hになると2150回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3230回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 28 37 46 55 65 74
2速 16 33 49 66 82 99 115 132
3速 25 51 76 101 127 152 177 203
4速 34 67 101 135 169 202 236 270
5速 44 89 133 178 222 267 311 356
6速 56 112 167 223 279 335 391 446

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの255/60R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/60R18 | 直径 763mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
55
扁平
235/55R18
37.5km/h
直径716mm
径差-47mm
245/55R18
38.1km/h
直径727mm
径差-36mm
255/55R18
38.7km/h
直径738mm
径差-25mm
265/55R18
39.3km/h
直径749mm
径差-14mm
275/55R18
39.8km/h
直径760mm
径差-3mm
0%
60
扁平
235/60R18
38.7km/h
直径739mm
径差-24mm
245/60R18
39.4km/h
直径751mm
径差-12mm
255/60R18
40.0km/h
763mm
0mm
265/60R18
40.6km/h
直径775mm
径差+12mm
275/60R18
41.3km/h
直径787mm
径差+24mm
+5%
65
扁平
235/65R18
40.0km/h
直径763mm
径差0mm
245/65R18
40.7km/h
直径776mm
径差+13mm
255/65R18
41.4km/h
直径789mm
径差+26mm
265/65R18
42.0km/h
直径802mm
径差+39mm
275/65R18
42.7km/h
直径815mm
径差+52mm
+10%
70
扁平
235/70R18
41.2km/h
直径786mm
径差+23mm
245/70R18
41.9km/h
直径800mm
径差+37mm
255/70R18
42.7km/h
直径814mm
径差+51mm
265/70R18
43.4km/h
直径828mm
径差+65mm
275/70R18
44.1km/h
直径842mm
径差+79mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/60R18、235/65R18 、245/55R18、245/60R18 、255/55R18 、265/55R18 、275/55R18あたりのタイヤがおすすめです。

255/60R18のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、255/60R18の適応サイズと性能の変化 [LA40A型ディスカバリー3編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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LA40A型ディスカバリー3[4.1L-NA 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト11.628kg/ps44.89
1速ギヤ加速性能1.670kg/kgm47.99
1L換算馬力53.63ps/L34.64
1L換算トルク9.15kgm/L46.10
WB/TR比1.79447.84
ワイド&ロー指数1.01041.46
前面の面積3.725m²19.26
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点325.90

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費6.2km/L35.05
年間維持費589300円25.96
100kmh回転数1790rpm59.29
航続距離533.2km39.51
車の大きさ18.065m³76.20
室内の広さ(仮) 3.276m³48.66
最小回転半径5.5m43.33
馬力単価34186円33.21
ユーティリティ部門の得点361.21

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した LA40A型ディスカバリー3[4.1L-NA 4WD/6AT] の総合得点は 687.11 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したLA40A型ディスカバリー3(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての7人乗SUV」、「4500ccの7人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ディスカバリー3の歴代モデル

4代目 LA5N型 ディスカバリー4
LA5N ディスカバリー4は2009/06に登場した4代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1890mmの車体に、375PS/52.0kgmを発生する508PN型4999ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

3代目 LA40型 ディスカバリー3
LA40 ディスカバリー3は2005/05に登場した3代目モデル。参考車両の「G4-Challenge」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1880mmの車体に、215PS/36.7kgmを発生する406PN型4009ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 LT56型 ディスカバリー
LT56 ディスカバリーは2000/11に登場した2代目モデル。参考車両の「V8i-S」は全長4680mm、全幅1890mm、全高1880mmの車体に、185PS/34.7kgmを発生する94D型3947ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 LJR型 ディスカバリー
LJR ディスカバリーは1991/10に登場した初代モデル。参考車両の「V8i-ES 7人乗り」は全長4510mm、全幅1800mm、全高1950mmの車体に、180PS/31.8kgmを発生する36D型3947ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。