BV13PM レネゲードの性能と維持費 FF/6AT 5人 308万円 2021年式

このページでは、JEEPの5ドア・5人乗りSUV、初代の3BA-BV13PM型レネゲード Longitude【2021/08モデル・151PS/27.5kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BV13PM レネゲード
販売期間:2015/09 -

画像はJEEPより引用
http://www.jeep-japan.com/
投稿:2022/09/03|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4255mm×全幅1805mm×全高1695mm、排気量は1331ccであることから、大雑把に分類すると1.4リットルクラス(1400cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4255mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


BV13PM型 レネゲード [1331cc/151PS FF/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代レネゲードの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/08
BV13PM型
[Trailhawk]
1.3L-TB | 4WD/9AT
| 397.0万円
151PS
27.5kgm
12.1km/L
2019/05
BU13型
[Trailhawk]
1.3L-TB | 4WD/6AT
| 380.0万円
179PS
27.5kgm
11.9km/L
2019/05
BU13型
[Longitude]
1.3L-TB | FF/6AT
| 293.5万円
151PS
27.5kgm
13.5km/L
初代レネゲードの車両型式・グレード一覧【全8車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー JEEP
車名&
グレード
レネゲード
Longitude
その他 ロンジチュード | リミテッド 205/60R17
お値段 3080000円
車両型式 3BA-BV13PM
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4255×幅1805×高1695mm
軸距&
輪距
2570mm
前1550mm/後1555mm
最小半径 5.5m
最低高 170mm
タイヤ 前輪:215/65R16
後輪:215/65R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1410kg
エンジン諸元
原動機型式 55282328
気筒配列 直列4気筒
排気量1331cc
吸気方式 ターボ
最高出力 151PS[111kW]/5500rpm
最大トルク 27.5kgm[270Nm]/1850rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 14.3km/L(33.6mpg)
100km燃費 7.0L/100km
55282328型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税30500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、レネゲードの新車を354.2万円(諸費用として46.2万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1500cc以下 13年未満 30500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷14.3km/L×180円/L
7000km÷14.3km/L×180円/L
5000km÷14.3km/L×180円/L
3000km÷14.3km/L×180円/L
125870円
(88110円)
(62940円)
(37760円)
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額5000円) 月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 256100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額59030円×12ヶ月 708360円
ローン返済中の年間維持費 964500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 30500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
125870円
(88110円)
(62940円)
(37760円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額5000円) 60000円
ローン完済後の年間維持費 256100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 708360円
ローン返済中の年間維持費 964500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から3年経過車の場合、「1500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は30500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。レネゲード【Longitude】の場合、維持費の月額は21400円(ローン完済前は80400円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費14.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
90930円
[-34940円]
-25円
155円/L
108410円
[-17460円]
-10円
170円/L
118900円
[-6970円]
180円/L125870円
[0円]
+10円
190円/L
132890円
[+7020円]
+25円
205円/L
143380円
[+17510円]
+50円
230円/L
160870円
[+35000円]

燃費14.3km/LのBV13PM型 レネゲードで10000km走行するのに必要な燃料は699.4L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は125870円になります。

参考までに、レネゲードの燃料タンクは48リットルですので、699.4Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約8400円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7020円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると17510円、50円も違ってくると35000円にもなります。

これをBV13PM型 レネゲードの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を256100円としたとき、130円/Lに値下がりすれば221160円(86.4%)に、230円/Lに値上がりすれば291100円(113.7%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(30500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 21%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 37760円 25%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 80% 48000円 33%
合計
[1万kmとの差額]
148300円
-107800円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 17%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 62940円 36%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 85% 51000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
176500円
-79600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 15%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 88110円 43%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 90% 54000円 26%
合計
[1万kmとの差額]
206500円
-49600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて107800円安い148300円に、5000km走行では79600円安い176500円に、7000km走行では49600円安い206500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 9%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 188810円 55%
オイル交換 年3回 27000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 4%
任意保険料 100% 60000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
341900円
+85800円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 7%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 251740円 60%
オイル交換 年4回 36000円 9%
タイヤ交換 2年毎 19200円 5%
任意保険料 100% 60000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
418600円
+162500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(10.8km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(14.8km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(16.3km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(14.3km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代125870円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地10.8km/L → 11.1km/L
郊外14.8km/L → 15.2km/L
高速道路16.3km/L → 16.8km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km149990円
[145940円]
郊外500km6080円
[5920円]
高速道路500km5530円
[5360円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
161600円
+35730円
11.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
157220円
-4380円
11.4km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が10.8km/Lではガソリン833.3Lを消費して、ガソリン代は149990円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が14.8km/Lではガソリン33.8Lを消費して、ガソリン代は6080円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が16.3km/Lではガソリン30.7Lを消費して、ガソリン代は5530円になります。

このパターンでは使用した燃料量が897.8L、かかったガソリン代が161600円となり、平均燃費は11.1km/L(-3.2km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+35730円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は157220円となり、4380円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で21900円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km83340円
[81090円]
郊外5000km60800円
[59200円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
144140円
+18270円
12.5km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
140290円
-3850円
12.8km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が10.8km/Lでは463.0Lを消費して、ガソリン代は83340円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が14.8km/Lでは337.8Lを消費して、ガソリン代は60800円になります。

このパターンでは使用した燃料量が800.8L、かかったガソリン代が144140円となり、平均燃費は12.5km/L(-1.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+18270円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が140290円となり、1年間で3850円、5年間で19250円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km55490円
[54000円]
郊外3340km40630円
[39550円]
高速道路3330km36770円
[35680円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
132890円
+7020円
13.5km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
129230円
-3660円
13.9km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が10.8km/Lでは308.3Lを消費して、ガソリン代は55490円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が14.8km/Lでは225.7Lを消費して、ガソリン代は40630円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が16.3km/Lでは204.3Lを消費して、ガソリン代は36770円になります。

このパターンでは使用した燃料量が738.3L、かかったガソリン代が132890円となり、平均燃費は13.5km/L(-0.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+7020円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が129230円となり、1年間で3660円、5年間で18300円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km8330円
[8100円]
郊外9000km109460円
[106580円]
高速道路500km5530円
[5360円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
123320円
-2550円
14.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
120040円
-3280円
15.0km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が10.8km/Lでは46.3Lを消費して、ガソリン代は8330円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が14.8km/Lでは608.1Lを消費して、ガソリン代は109460円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が16.3km/Lでは30.7Lを消費して、ガソリン代は5530円になります。

このパターンでは使用した燃料量が685.1L、かかったガソリン代が123320円となり、平均燃費は14.6km/L(+0.3km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-2550円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が120040円となり、1年間で3280円、5年間で16400円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(11.1km/L・12.5km/L・13.5km/L・14.6km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(161600円・144140円・132890円・123320円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
14.3km/L
686.4km
市街地燃費
10.8km/L
518.4km
[-168.0km]
郊外燃費
14.8km/L
710.4km
[+24.0km]
高速道路燃費
16.3km/L
782.4km
[+96.0km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を48Lとしたとき、市街地モード燃費10.8km/Lでの航続距離は518.4km(-168.0km)、郊外モード燃費14.8km/Lでの航続距離は710.4km(+24.0km)、高速道路モード燃費16.3km/Lでの航続距離は782.4km(+96.0km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


レネゲードの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 14.3km/L
燃料タンク容量 48L
航続距離(カタログ燃費) 686.4km
航続距離(80%燃費) 547.2km
満タンプライス 8640円
1km走行コスト 12.59円
1万円でどこまで行ける? 794.4km
車両価格/航続距離 4487円/km

WLTCモード燃費が14.3km/L、燃料タンク容量48リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は686.4kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.9km/L)とすると619.2km、80%(11.4km/L)だと547.2km、70%(10.0km/L)では480.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で48リットルの給油をすると8640円、上で計算した航続距離を踏まえると686.4km(80%燃費時547.2km)を走行するのに8640円かかる計算です。

燃費を14.3km/Lとしたときの1km走行コストは12.59円、10万km走行したときの燃料代は125.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら12.6万円/年、7年10万kmなら18.0万円/年、5年10万kmなら25.2万円/年、3年10万kmなら42.0万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば794.4km(往復なら片道397.2km)、カタログ値の80%なら635.6km(片道317.8km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で686.4kmの距離を移動できるBV13PM型 レネゲード [Longitude]という乗り物を、308.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「4487円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

55282328型エンジン簡易性能曲線図
55282328型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1850回転時の馬力 71PS
5500回転時の馬力 151PS
各回転域でのトルク
1850回転時のトルク 27.5kgm
5500回転時のトルク 19.7kgm
55282328型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している55282328型1331cc、直列4気筒のターボエンジンは5500回転時に最高出力151馬力を、1850回転時に最大トルク27.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1850rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の3650rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は66.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.338kg/PS(1410kg/151PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.338kg/PS
車体+1人9.702kg/PS
車体+5人11.159kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.735kg/PS
車体+70kg9.801kg/PS
車体+80kg9.868kg/PS
車体+90kg9.934kg/PS
車体+100kg10.000kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.702kg/PS(1465kg/151PS)となり、数値としては0.364kg、比率にすると3.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.159kg/PS(1685kg/151PS)となり、数値としては1.821kg、比率にすると19.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


BV13PM レネゲードのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2021/08

-
レネゲード
9.702kg/PS
1465kg/151PS|1.4L-TB
[車体のみPWR:9.338]
2010/04

車種詳細
ウィッシュ
9.826kg/PS
1415kg/144PS|1.8L-NA
車体のみPWR:9.444
2019/04

車種詳細
RAV4
9.854kg/PS
1685kg/171PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.532
2012/02

車種詳細
CX-5
9.571kg/PS
1675kg/175PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.257
2015/04

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
1675kg/173PS|2.5L-NA
車体のみPWR:9.364
2009/09

車種詳細
オデッセイ
9.566kg/PS
1655kg/173PS|2.4L-NA
車体のみPWR:9.249

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.702kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.508kg/PSから9.896kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの7人乗りミニバン「ZGE20W型 ウィッシュ」、トヨタの5人乗りSUV「MXAA54型 RAV4」、マツダの5人乗りSUV「KE2AW型 CX-5」、スバルの7人乗りSUV「YAM型 エクシーガ クロスオーバー7」、ホンダの7人乗りミニバン「RB3型 オデッセイ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BV13PM型 レネゲード [Longitude]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.702kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は107.1PS/tとなっています。


レネゲードがバイクと競争するなら…?


車種詳細
ボルティー|249cc
9.700kg/PS
194kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:6.950]
1速ギヤ速度:37.8km/h
最小TWR:0.885
2021/08

-
レネゲード|1331cc
9.702kg/PS
1465kg/151PS/27.5kgm
[車体のみPWR:9.338]
1速ギヤ速度:38.6km/h
最小TWR:0.954

車種詳細
GSX250R|248cc
9.708kg/PS
233kg/24.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:7.417]
1速ギヤ速度:36.8km/h
最小TWR:0.988

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではレネゲードとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NJ47A ボルティーと競争してみる

まずレネゲードより少しPWRが低いバイクとして、スズキのボルティーが挙げられます。PWRの9.700kg/PSは車両重量139kgにライダーの体重55kgを加えた194kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はボルティーに0.8km/h勝り、1速TWRは0.069kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

DN11A GSX250Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSX250Rが挙げられます。PWRの9.708kg/PSは車両重量178kg+55kgの233kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は1.8km/h勝り、1速TWRは0.034kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.655
平均ピストンスピード 15.86m/s
トルクウェイトレシオ 51.27kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20397円
排気量1Lあたり馬力 113.40PS/L
排気量1Lあたりトルク 20.66kgm/L
1気筒あたりの馬力 37.8PS
1気筒あたりのトルク 6.9kgm
パワーバンド比率 66.4%
燃費×馬力 2159.3pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
1.3~1.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは51.27kg/kgm(1410kg/27.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3080000円、最高出力が151馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20397円、逆に1万円あたりでは0.49馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は112000円、1万円あたりでは0.09kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
1500cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は113.40PS/L、トルクは20.66kgm/L、1気筒あたりの馬力は37.8馬力、トルクは6.9kgmとなり、このエンジンが151馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.86m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が86.5mmである55282328型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6940回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.655になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が14.3km/L、最高出力が151PSであるこの車の獲得ポイントは2159.3ptになります。
戯れに車両重量1410kgを100kg単位にした14.1で割ってみたところ、その数値は153.14ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



レネゲードでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.49m
期待される荷室の幅 1.41m
対角線の長さ 2.05m
期待される荷室の面積 2.10m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.49m(対角線では2.05m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。

普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6000rpm|タイヤサイズ 215/65R16|タイヤ直径 68.6cm|円周長 215.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.154 18.44 -
-
42km/h 14260rpm 1478.1kgm
2速 2.360 10.47 0.568 1-2/
3410rpm
74km/h 8100rpm 839.7kgm
3速 1.435 6.37 0.608 2-3/
3650rpm
122km/h 4930rpm 510.6kgm
4速 0.978 4.34 0.682 3-4/
4090rpm
179km/h 3360rpm 348.0kgm
5速 0.755 3.35 0.772 4-5/
4630rpm
232km/h 2590rpm 268.6kgm
6速 0.622 2.76 0.824 5-6/
4940rpm
281km/h 2130rpm 221.3kgm
Final 4.438 レシオカバレッジ(変速比幅)6.678

ギヤの繋がりイメージ
BV13PM型レネゲード6AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1850rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.438)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(27.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.438)÷タイヤの有効半径(0.343m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの281km(5500rpmでは257.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ39km/h-
2速ギヤ68km/h3120rpm
3速ギヤ112km/h3340rpm
4速ギヤ164km/h3750rpm
5速ギヤ212km/h4250rpm
6速ギヤ258km/h4530rpm

BV13PM型レネゲードに搭載された55282328型1331ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5500rpmまで引っ張ると39km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5500rpmから3120rpmまで落ち、そこから5500rpmまで加速を続けると速度は68km/h(+29km/h)になります。

3速ギヤでは3340rpmまで落ちて5500rpmで112km/h(+44km/h)に、4速ギヤでは3750rpmまで落ちて5500rpmで164km/h(+52km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4250rpmまで落ちて5500rpmで212km/h(+48km/h)に、6速ギヤでは4530rpmまで落ちて5500rpmで258km/h(+46km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1850回転で最大トルク27.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば51.27kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.338kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1478.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1410kg)を1速ギヤの最大駆動力(1478.1kgm)で割ってみると0.954kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5500回転でのトルク(19.7kgm)からTWRを算出すると1.33kg/kgmとなり、1850-5500回転の回転域では0.954-1.33kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5700 8550 11410 14260 17110 19960 25660
2速 3240 4860 6480 8100 9720 11340 14580
3速 1970 2960 3940 4930 5910 6900 8870
4速 1340 2010 2690 3360 4030 4700 6040
5速 1040 1550 2070 2590 3110 3630 4660
6速 850 1280 1710 2130 2560 2990 3840
※赤い数字は暫定レブリミット(6000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.622)を選択して時速100kmにて走行すると2130回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1280回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1490回転、一般的な高速道路の80km/hでは1710回転、100km/hでは2130回転、制限速度が120km/hになると2560回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3840回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 14 21 28 35 42 49 56
2速 12 25 37 49 62 74 86 99
3速 20 41 61 81 102 122 142 162
4速 30 60 89 119 149 179 209 238
5速 39 77 116 154 193 232 270 309
6速 47 94 141 187 234 281 328 375

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/65R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/65R16 | 直径 686mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
60
扁平
195/60R16
37.3km/h
直径640mm
径差-46mm
205/60R16
38.0km/h
直径652mm
径差-34mm
215/60R16
38.7km/h
直径664mm
径差-22mm
225/60R16
39.4km/h
直径676mm
径差-10mm
235/60R16
40.1km/h
直径688mm
径差+2mm
0%
65
扁平
195/65R16
38.5km/h
直径660mm
径差-26mm
205/65R16
39.2km/h
直径673mm
径差-13mm
215/65R16
40.0km/h
686mm
0mm
225/65R16
40.8km/h
直径699mm
径差+13mm
235/65R16
41.5km/h
直径712mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
195/70R16
39.6km/h
直径679mm
径差-7mm
205/70R16
40.4km/h
直径693mm
径差+7mm
215/70R16
41.2km/h
直径707mm
径差+21mm
225/70R16
42.0km/h
直径721mm
径差+35mm
235/70R16
42.9km/h
直径735mm
径差+49mm
+10%
75
扁平
195/75R16
40.8km/h
直径699mm
径差+13mm
205/75R16
41.6km/h
直径714mm
径差+28mm
215/75R16
42.5km/h
直径729mm
径差+43mm
225/75R16
43.4km/h
直径744mm
径差+58mm
235/75R16
44.3km/h
直径759mm
径差+73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/65R16、195/70R16 、205/60R16、205/65R16 、215/60R16 、225/60R16 あたりのタイヤがおすすめです。

215/65R16のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/65R16の適応サイズと性能の変化 [BV13PM型レネゲード編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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BV13PM型レネゲード[1.4Lターボ FF/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.338kg/ps51.17
1速ギヤ加速性能0.954kg/kgm63.26
1L換算馬力113.40ps/L53.87
1L換算トルク20.66kgm/L64.91
WB/TR比1.65562.16
ワイド&ロー指数0.93946.64
前面の面積3.059m²37.78
最低地上高170mm43.66
スポーツ性能部門の得点423.45

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費14.3km/L46.08
年間維持費256100円56.52
100kmh回転数2130rpm54.77
航続距離686.4km48.40
車の大きさ13.018m³56.28
室内の広さ(仮) 2.361m³39.96
最小回転半径5.5m43.33
馬力単価20397円51.43
ユーティリティ部門の得点396.77

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した BV13PM型レネゲード[1.4Lターボ FF/6AT] の総合得点は 820.22 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBV13PM型レネゲード(FF/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「1500ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。