WK36A グランドチェロキーの性能と維持費 4WD/5AT 523万円 2013年式

このページでは、JEEPの5ドア・5人乗りSUV、4代目のABA-WK36A型グランドチェロキー Limited【2013/01モデル・286PS/35.4kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

WK36A グランドチェロキー
販売期間:2011/03 - 2021/10

画像はJEEPより引用
http://www.jeep-japan.com/
投稿:2013/01/06|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4825mm×全幅1935mm×全高1770mm、排気量は3604ccであることから、大雑把に分類すると3.7リットルクラス(3700cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:250PS~300PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4825mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


WK36A型 グランドチェロキー [3604cc/286PS 4WD/5AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目グランドチェロキーの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2016/07
型式不明
[TrackHawk]
6.2L-SC・4WD/8AT・1230.0万円
717PS・89.2kgm・-
717PS
89.2kgm
-
2016/07
WK64型
[SRT8]
6.4L-NA・4WD/8AT・805.7万円
468PS・63.6kgm・-
468PS
63.6kgm
-
2013/01
WK57A型
[SRT8]
6.4L-NA・4WD/5AT・688.0万円
468PS・63.6kgm・5.3km/L
468PS
63.6kgm
5.3km/L
4代目グランドチェロキーの車両型式・グレード一覧【全5車種】
グランドチェロキーの新型モデル
5代目 WL36L型グランドチェロキー
WL36L型グランドチェロキーは2022/02に登場した5代目モデル。参考車両の「L Limited」は全長5200mm、全幅1980mm、全高1815mmの車体に、286PS/35.1kgmを発生するG型3604ccエンジンを搭載。

グランドチェロキーの旧型モデル
3代目 WH型グランドチェロキー
WH型グランドチェロキーは2005/07に登場した3代目モデル。参考車両の「SRT8」は全長4780mm、全幅1910mm、全高1730mmの車体に、426PS/58.0kgmを発生する6.1L型6059ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー JEEP
車名&
グレード
グランドチェロキー
Limited
その他 アルティテュード リミテッド オーバーランド ラレード(WK36) クライスラージープ
お値段 5230000円
車両型式 ABA-WK36A
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
5速AT・5速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4825×幅1935×高1770mm
軸距&
輪距
2915mm
前1630mm/後1635mm
最小半径 5.7m
最低高 210mm
タイヤ 前輪:265/60R18
後輪:265/60R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 2200kg
エンジン諸元
原動機型式 G
気筒配列 V型6気筒
排気量3604cc
圧縮比10.2
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 286PS[210kW]/6350rpm
最大トルク 35.4kgm[347Nm]/4300rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費 7.7km/L(18.1mpg)
100km燃費 13.0L/100km
G型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税66500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税20500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2013/01モデルのグランドチェロキーを11年落ちの中古で287.6万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    グランドチェロキーの2013/01モデルの場合、2024年現在では11年が経過しているため、新車価格の50%である261.5万円に諸経費として26.1万円を足した287.6万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2013年式を11年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年未満 66500円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年未満 20500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.2×175円/L 243060円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 456300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額47940円×12ヶ月 575280円
ローン返済中の年間維持費 1031600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 61700円
名目 金額
自動車税(1年分) 66500円
自動車重量税(1年分) 20500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
243060円
(170140円)
(121530円)
(72920円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 456300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 575280円
ローン返済中の年間維持費 1031600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
61700円
  • 初度登録から11年経過車の場合、「4000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は66500円、「2.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は20500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした61700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、グランドチェロキー【Limited】の場合、維持費の月額は38100円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

グランドチェロキーの維持費は高い?安い?

「グランドチェロキーの年間維持費は456300円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてグランドチェロキーの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー398100円-58200円
フェアレディZ442700円-13600円
グランドチェロキーの維持費456300円
ラングラー アンリミテッド463300円+7000円
FJクルーザー469600円+13300円
基準4000ccクラス平均491000円+34700円
Gクラス 4x4507700円+51400円
チェロキー564600円+108300円
ディスカバリー631500円+175200円
高いランドクルーザー80720300円+264000円

グランドチェロキーの年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して58200円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して264000円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では34700円安くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、グランドチェロキーの維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

グランドチェロキーを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%590万円50万円39万円
15%400万円34万円27万円
20%300万円25万円20万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は590万円(総支給額50万円/月、手取り39万円/月)、ここから月額維持費3.8万円を支払うと残りは35.2万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は400万円(総支給額34万円/月、手取り27万円/月)、3.8万円を支払うと残りは23.2万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が300万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.8万円を引くと残りは16.2万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代25万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり175円を基準として、-50円となる125円から、+50円となる225円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
125円/L
173620円
[-69440円]
-25円
150円/L
208340円
[-34720円]
-10円
165円/L
229170円
[-13890円]
175円/L243060円
[0円]
+10円
185円/L
256950円
[+13890円]
+25円
200円/L
277780円
[+34720円]
+50円
225円/L
312510円
[+69450円]

燃費7.2km/LのWK36A型 グランドチェロキーで10000km走行するのに必要な燃料は1388.9L、1リットルあたり175円としたときの燃料代は243060円になります。

参考までに、グランドチェロキーの燃料タンクは93リットルですので、1388.9Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約16210円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13890円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると34720円、50円も違ってくると69450円にもなります。

これをWK36A型 グランドチェロキーの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり175円の場合を456300円としたとき、125円/Lに値下がりすれば386860円(84.8%)に、225円/Lに値上がりすれば525750円(115.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(66500円)なり重量税(20500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 26%
自動車重量税 1年分 20500円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 72920円 28%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 4%
任意保険料 80% 72000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
256900円
-199400円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 21%
自動車重量税 1年分 20500円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 121530円 39%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 85% 76560円 25%
合計
[1万kmとの差額]
310100円
-146200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 18%
自動車重量税 1年分 20500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 170140円 47%
オイル交換 年1回 9100円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 90% 81000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
365700円
-90600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて199400円安い256900円に、5000km走行では146200円安い310100円に、7000km走行では90600円安い365700円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 11%
自動車重量税 1年分 20500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 364590円 60%
オイル交換 年3回 39000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 4%
任意保険料 100% 90000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
611100円
+154800円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 9%
自動車重量税 1年分 20500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 486120円 65%
オイル交換 年4回 52000円 7%
タイヤ交換 2年毎 28800円 4%
任意保険料 100% 90000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
752800円
+296500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

グランドチェロキーの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 7.7km/L
燃料タンク容量 93L
航続距離(カタログ燃費) 716.1km
航続距離(80%燃費) 576.6km
満タンプライス 16275円
1km走行コスト 22.73円
1万円でどこまで行ける? 440.0km

JC08モード燃費が7.7km/L、燃料タンク容量93リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は716.1kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.9km/L)とすると航続距離は641.7km、80%(6.2km/L)だと576.6km、70%(5.4km/L)では502.2kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から93リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり175円では16275円、上で計算した航続距離を踏まえると716.1km(80%燃費時576.6km)を走行するのに16275円かかる計算です。

燃費を7.2km/Lとしたときの1km走行コストは22.73円、10万km走行したときの燃料代は227.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら22.7万円/年、7年10万kmなら32.5万円/年、5年10万kmなら45.5万円/年、3年10万kmなら75.8万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば440.0km(往復なら片道220.0km)、カタログ値の80%なら352.0km(片道176.0km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

G型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4300回転時の馬力 213PS
6350回転時の馬力 286PS
各回転域でのトルク
4300回転時のトルク 35.4kgm
6350回転時のトルク 32.3kgm
G型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているG型3604cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6350回転時に最高出力286馬力を、4300回転時に最大トルク35.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4300rpmから最高出力が発生する6350rpmまで」の2050rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は32.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.692kg/PS(2200kg/286PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.692kg/PS
車体+1人7.885kg/PS
車体+5人8.654kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.902kg/PS
車体+70kg7.937kg/PS
車体+80kg7.972kg/PS
車体+90kg8.007kg/PS
車体+100kg8.042kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.885kg/PS(2255kg/286PS)となり、数値としては0.193kg、比率にすると2.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.654kg/PS(2475kg/286PS)となり、数値としては0.962kg、比率にすると12.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

WK36A グランドチェロキーのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2013/01

-
グランドチェロキー
7.885kg/PS
2255kg/286PS|3.7L-NA
[車体のみPWR:7.692]
2017/09

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
1405kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.418
2014/10

車種詳細
ノート
8.107kg/PS
1135kg/140PS|1.6L-NA
車体のみPWR:7.714
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2015/05

車種詳細
ロードスター
7.977kg/PS
1045kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:7.557
2006/12

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
1035kg/133PS|1.0L-TB
車体のみPWR:7.368

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.885kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.648kg/PSから8.122kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、日産の5人乗りハッチバック「E12改型 ノート」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、マツダの2人乗りオープンカー「ND5RC型 ロードスター」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M312S型 ブーン X4」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

WK36A型 グランドチェロキー [Limited]のライバル車種|7.885kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は130.0PS/tとなっています。


グランドチェロキーがバイクと競争するなら…?


車種詳細
VRXロードスター|398cc
7.879kg/PS
260kg/33.0PS/3.50kgm
[車体のみPWR:6.212]
1速ギヤ速度:54.6km/h
最小TWR:1.131
2013/01

-
グランドチェロキー|3604cc
7.885kg/PS
2255kg/286PS/35.4kgm
[車体のみPWR:7.692]
1速ギヤ速度:83.5km/h
最小TWR:2.168

車種詳細
スカイウェイブ400|385cc
7.938kg/PS
254kg/32.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.219]
1速ギヤ速度:53.3km/h
最小TWR:1.136

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではグランドチェロキーとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NC33 VRXロードスターと競争してみる

まずグランドチェロキーより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのVRXロードスターが挙げられます。PWRの7.879kg/PSは車両重量205kgにライダーの体重55kgを加えた260kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はVRXロードスターに28.9km/h勝り、1速TWRは1.037kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

CK43A スカイウェイブ400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのスカイウェイブ400が挙げられます。PWRの7.938kg/PSは車両重量199kg+55kgの254kgを、最高出力32.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は30.2km/h勝り、1速TWRは1.032kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.785
平均ピストンスピード 17.57m/s
トルクウェイトレシオ 62.15kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18287円
排気量1Lあたり馬力 79.36PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.82kgm/L
1気筒あたりの馬力 47.7PS
1気筒あたりのトルク 5.9kgm
パワーバンド比率 32.3%
燃費×馬力 2047.8pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは62.15kg/kgm(2200kg/35.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が5230000円、最高出力が286馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18287円、逆に1万円あたりでは0.55馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は147740円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は79.36PS/L、トルクは9.82kgm/L、1気筒あたりの馬力は47.7馬力、トルクは5.9kgmとなり、このエンジンが286馬力を6350回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.57m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が83.0mmであるG型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7230回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.785になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が7.16km/L、最高出力が286PSであるこの車の獲得ポイントは2047.8ptになります。
戯れに車両重量2200kgを100kg単位にした22.0で割ってみたところ、その数値は93.08ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



グランドチェロキーでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.689m
期待される荷室の幅 1.535m
対角線の長さ 2.282m
期待される荷室の面積 2.593m²

縦方向の長さが1.689m(対角線では2.282m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6350rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6850回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6850rpm|タイヤサイズ 265/60R18|タイヤ直径 77.5cm|円周長 243.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6850rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.595 11.11 -
-
90km/h 7600rpm 1014.8kgm
2速 2.186 6.75 0.608 1-2/
4160rpm
148km/h 4620rpm 617.1kgm
3速 1.405 4.34 0.643 2-3/
4400rpm
231km/h 2970rpm 396.6kgm
4速 1.000 3.09 0.712 3-4/
4880rpm
324km/h 2110rpm 282.3kgm
5速 0.831 2.57 0.831 4-5/
5690rpm
390km/h 1760rpm 234.6kgm
Final 3.090 レシオカバレッジ(変速比幅)4.326

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4300rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.090)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(35.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.090)÷タイヤの有効半径(0.3875m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの390km(6350rpmでは361.3km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4300回転で最大トルク35.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば62.15kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.692kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1014.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2200kg)を1速ギヤの最大駆動力(1014.8kgm)で割ってみると2.168kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6350回転でのトルク(32.3kgm)からTWRを算出すると2.376kg/kgmとなり、4300-6350回転の回転域では2.168-2.376kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6350rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

WK36A型グランドチェロキーに搭載されたG型3604ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6350rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6350rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ84km/h-
2速ギヤ137km/h3860rpm
3速ギヤ214km/h4080rpm
4速ギヤ300km/h4520rpm
5速ギヤ361km/h5280rpm

まず1速ギヤで6350rpmまで引っ張ると84km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6350rpmから3860rpmまで落ち、そこから6350rpmまで加速を続けると速度は137km/h(+53km/h)になります。

3速ギヤでは4080rpmまで落ちて6350rpmで214km/h(+77km/h)に、4速ギヤでは4520rpmまで落ちて6350rpmで300km/h(+86km/h)に、5速ギヤでは5280rpmまで落ちて6350rpmで361km/h(+61km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3040 4560 6080 7600 9120 10640 13690
2速 1850 2770 3700 4620 5550 6470 8320
3速 1190 1780 2380 2970 3570 4160 5350
4速 850 1270 1690 2110 2540 2960 3810
5速 700 1050 1410 1760 2110 2460 3160
※赤い数字は暫定レブリミット(6850rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.831)を選択して時速100kmにて走行すると1760回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1050回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1230回転、一般的な高速道路の80km/hでは1410回転、100km/hでは1760回転、制限速度が120km/hになると2110回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3160回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 13 26 39 53 66 79 92 105
2速 22 43 65 87 108 130 151 173
3速 34 67 101 135 168 202 236 269
4速 47 95 142 189 236 284 331 378
5速 57 114 171 228 284 341 398 455

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6850回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの265/60R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/60R18 | 直径 775mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
55
扁平
245/55R18
37.5km/h
直径727mm
径差-48mm
255/55R18
38.1km/h
直径738mm
径差-37mm
265/55R18
38.7km/h
直径749mm
径差-26mm
275/55R18
39.2km/h
直径760mm
径差-15mm
285/55R18
39.8km/h
直径771mm
径差-4mm
0%
60
扁平
245/60R18
38.8km/h
直径751mm
径差-24mm
255/60R18
39.4km/h
直径763mm
径差-12mm
265/60R18
40.0km/h
775mm
0mm
275/60R18
40.6km/h
直径787mm
径差+12mm
285/60R18
41.2km/h
直径799mm
径差+24mm
+5%
65
扁平
245/65R18
40.1km/h
直径776mm
径差+1mm
255/65R18
40.7km/h
直径789mm
径差+14mm
265/65R18
41.4km/h
直径802mm
径差+27mm
275/65R18
42.1km/h
直径815mm
径差+40mm
285/65R18
42.7km/h
直径828mm
径差+53mm
+10%
70
扁平
245/70R18
41.3km/h
直径800mm
径差+25mm
255/70R18
42.0km/h
直径814mm
径差+39mm
265/70R18
42.7km/h
直径828mm
径差+53mm
275/70R18
43.5km/h
直径842mm
径差+67mm
285/70R18
44.2km/h
直径856mm
径差+81mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/60R18 、255/55R18、255/60R18 、265/55R18 、275/55R18 、285/55R18あたりのタイヤがおすすめです。

265/60R18のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/60R18の適応サイズと性能の変化 [WK36A型グランドチェロキー編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】265/60R18のタイヤ銘柄と通販価格

WK36A型グランドチェロキー[3.7L-NA 4WD/5AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.692kg/ps55.68
1速ギヤ加速性能2.168kg/kgm37.35
1L換算馬力79.36ps/L54.94
1L換算トルク9.82kgm/L54.27
WB/TR比1.78548.76
ワイド&ロー指数0.91548.38
前面の面積3.425m²27.66
最低地上高210mm27.44
スポーツ性能部門の得点354.48

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費7.7km/L34.45
年間維持費456300円38.12
100kmh回転数1760rpm59.69
航続距離716.1km50.15
車の大きさ16.525m³70.09
室内の広さ(仮) 2.997m³45.99
最小回転半径5.7m39.18
馬力単価18287円54.30
ユーティリティ部門の得点391.97

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した WK36A型グランドチェロキー[3.7L-NA 4WD/5AT] の総合得点は 746.45 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したWK36A型グランドチェロキー(4WD/5AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「4000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

グランドチェロキーの歴代モデル

5代目 WL20型 グランドチェロキー
WL20 グランドチェロキーは2022/10に登場した5代目モデル。参考車両の「Limited」は全長4900mm、全幅1980mm、全高1810mmの車体に、272PS/40.8kgmを発生するN型1995ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

4代目 WK57A型 グランドチェロキー
WK57A グランドチェロキーは2011/03に登場した4代目モデル。参考車両の「Overland-Summit」は全長4825mm、全幅1935mm、全高1770mmの車体に、352PS/53.0kgmを発生するG型5654ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

3代目 WH57型 グランドチェロキー
WH57 グランドチェロキーは2005/07に登場した3代目モデル。参考車両の「Overland 5.7 HEMI」は全長4760mm、全幅1880mm、全高1750mmの車体に、326PS/51.0kgmを発生する7型5654ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 WJ47型 グランドチェロキー
WJ47 グランドチェロキーは1999/05に登場した2代目モデル。参考車両の「Limited-V8」は全長4630mm、全幅1860mm、全高1710mmの車体に、227PS/39.8kgmを発生する661型4700ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 ZG40型 グランドチェロキー
ZG40 グランドチェロキーは1993/01に登場した初代モデル。参考車両の「TSi」は全長4500mm、全幅1800mm、全高1690mmの車体に、190PS/31.1kgmを発生するMX型3959ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。