ハマー:H2の性能と維持費 6.2L/4WD/6AT 7人 956万円 2007年式

このページでは、ハマーの5ドア・7人乗りSUV、初代のH2 type-G【2007/11モデル・398PS/57.4kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

H2
販売期間:2003/02 - 2010/02

画像はハマーより引用

投稿:2013/01/10|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長5170mm×全幅2060mm×全高2010mm、排気量は6162ccであることから、大雑把に分類すると6.2リットルクラス(6200cc、自動車税は6.0L超を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5170mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


H2 [6162cc/398PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代H2の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2006/12
型式不明
[type-G]
6.0L-NA | 4WD/4AT
| 908.2万円
330PS
50.5kgm
-

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー HUMMER
車名&
グレード
H2
type-G
その他 タイプS 5人乗りあり
お値段 9555000円
車両型式
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/7人
車体寸法 長5170×幅2060×高2010mm
軸距&
輪距
3120mm
前0mm/後0mm
タイヤ 前輪:315/70R17
後輪:315/70R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 3050kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 V型8気筒
排気量6162cc
圧縮比10.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 398PS[293kW]/5700rpm
最大トルク 57.4kgm[563Nm]/4300rpm
使用燃料 レギュラーガソリン

V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税127600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税39900円/年と自賠責保険料10005円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額10000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2007/11モデルのH2を16年落ちの中古で262.8万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    H2の2007/11モデルの場合、2023年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の25%である238.9万円に諸経費として23.9万円を足した262.8万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

2007年式を16年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc超 13年経過 127600円
自動車重量税(1年分) 3.5トン以下 13年-17年経過 39900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 10005円
燃料代(年間1万km) 10000km÷4.1km/L×165円/L 402440円
オイル交換(5000km毎) 1回10000円×2回 20000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額10000円) 月額10000円×12ヶ月 120000円
ローン完済後の年間維持費 732000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額43800円×12ヶ月 525600円
ローン返済中の年間維持費 1257600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 102900円
名目 金額
自動車税(1年分) 127600円
自動車重量税(1年分) 39900円
自賠責保険料(1年分) 10005円
燃料代(年間1万km) 402440円
オイル交換(5000km毎) 20000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額10000円) 120000円
ローン完済後の年間維持費 732000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 525600円
ローン返済中の年間維持費 1257600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
102900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「6000cc超で13年経過」クラスの自動車税は127600円、「3.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は39900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに10000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額10000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2017年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした102900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ61000円(ローン完済前は104800円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をH2に吸い取られ泣くハメになりそうです。ということは、この車のステータス性は抜群であると言えます。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 127600円 31%
自動車重量税 1年分 39900円 10%
自賠責保険料 1年分 10005円 2%
燃料代 3000km分 120730円 29%
オイル交換 年1回 10000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 2%
任意保険料 80% 96000円 24%
合計
[1万kmとの差額]
412300円
-319700円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 127600円 26%
自動車重量税 1年分 39900円 8%
自賠責保険料 1年分 10005円 2%
燃料代 5000km分 201220円 40%
オイル交換 年1回 10000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 2%
任意保険料 85% 102000円 20%
合計
[1万kmとの差額]
498800円
-233200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 127600円 22%
自動車重量税 1年分 39900円 7%
自賠責保険料 1年分 10005円 2%
燃料代 7000km分 281710円 48%
オイル交換 年1回 14000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 1%
任意保険料 90% 108000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
589300円
-142700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料120000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて319700円安い412300円に、5000km走行では233200円安い498800円に、7000km走行では142700円安い589300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 127600円 13%
自動車重量税 1年分 39900円 4%
自賠責保険料 1年分 10005円 1%
燃料代 15000km分 603660円 62%
オイル交換 年3回 60000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 2%
任意保険料 100% 120000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
979200円
+247200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 127600円 11%
自動車重量税 1年分 39900円 3%
自賠責保険料 1年分 10005円 1%
燃料代 20000km分 804880円 67%
オイル交換 年4回 80000円 7%
タイヤ交換 2年毎 24000円 2%
任意保険料 100% 120000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
1206400円
+474400円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km400円8800円10.4万円
20km800円17600円20.8万円
30km1210円26600円31.5万円
50km2010円44200円52.3万円
100km4020円88400円104.5万円

さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を165円、燃費を4.1km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは40.24円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmならガソリン代は400円/日となり、20km走行なら800円/日、30km走行なら1210円/日、50km走行なら2010円/日、100km走行なら4020円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmでガソリン代は26600円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmでガソリン代は31.5万円/年という塩梅です。


カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4300回転時の馬力 345PS
5700回転時の馬力 398PS
5700回転時の馬力 398PS
各回転域でのトルク
4300回転時のトルク 57.4kgm
5700回転時のトルク 50.0kgm
5700回転時のトルク 50.0kgm

まずおさらいとして、搭載しているV型8気筒、6162ccの自然吸気エンジンは5700回転時に最高出力398馬力を、4300回転時に最大トルク57.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4300rpmから最高出力が発生する5700rpmまで」の1400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は24.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.663kg/PS(3050kg/398PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.663kg/PS
車体+1人7.802kg/PS
車体+7人8.631kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.814kg/PS
車体+70kg7.839kg/PS
車体+80kg7.864kg/PS
車体+90kg7.889kg/PS
車体+100kg7.915kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.802kg/PS(3105kg/398PS)となり、数値としては0.139kg、比率にすると1.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの7人が搭乗した場合、車両重量に385kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.631kg/PS(3435kg/398PS)となり、数値としては0.968kg、比率にすると12.6%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


H2のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2007/11

-
H2
7.802kg/PS
3105kg/398PS|6.2L-NA
[車体のみPWR:7.663]
2017/09

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
1405kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.418
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2015/05

車種詳細
ロードスター
7.977kg/PS
1045kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:7.557
2006/12

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
1035kg/133PS|1.0L-TB
車体のみPWR:7.368
2008/10

車種詳細
フーガ
7.780kg/PS
1735kg/223PS|2.5L-NA
車体のみPWR:7.534

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.802kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.568kg/PSから8.036kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、マツダの2人乗りオープンカー「ND5RC型 ロードスター」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M312S型 ブーン X4」、日産の5人乗りセダン「Y50型 フーガ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

H2 [type-G]とパワーウェイトレシオが近い車種|7.802kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は130.5PS/tとなっています。


H2がバイクと競争するなら…?


車種詳細
デスペラード400X|399cc
7.758kg/PS
256kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.091]
2007/11

-
H2|6162cc
7.802kg/PS
3105kg/398PS/57.4kgm
[車体のみPWR:7.663]

車種詳細
KDX125SR|124cc
7.818kg/PS
172kg/22.0PS/1.90kgm
[車体のみPWR:5.318]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではH2とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VK52A デスペラード400Xと競争してみる

まずH2より少しPWRが低いバイクとして、スズキのデスペラード400Xが挙げられます。PWRの7.758kg/PSは車両重量201kgにライダーの体重55kgを加えた256kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。

DX125A KDX125SRと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのKDX125SRが挙げられます。PWRの7.818kg/PSは車両重量117kg+55kgの172kgを、最高出力22.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 No data
平均ピストンスピード 17.48m/s
トルクウェイトレシオ 53.14kg/kgm
1馬力あたりのお値段 24008円
排気量1Lあたり馬力 64.59PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.32kgm/L
1気筒あたりの馬力 49.8PS
1気筒あたりのトルク 7.2kgm
パワーバンド比率 24.6%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
5.0L超のPWR

トルクウェイトレシオは53.14kg/kgm(3050kg/57.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が9555000円、最高出力が398馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は24008円、逆に1万円あたりでは0.42馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は166463円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
5000cc超の車編
7人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は64.59PS/L、トルクは9.32kgm/L、1気筒あたりの馬力は49.8馬力、トルクは7.2kgmとなり、このエンジンが398馬力を5700回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.48m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.0mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6520回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング


H2での車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.81m
期待される荷室の幅 1.66m
対角線の長さ 2.46m
期待される荷室の面積 3.00m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.81m(対角線では2.46m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


H2の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 4.1km/L
燃料タンク容量 121L
航続距離(カタログ燃費) 496.1km
航続距離(80%燃費) 399.3km
満タンプライス 19965円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので4.1km/Lを仮の燃費とすると、燃料タンクの容量が121リットルですと航続可能距離は496.1kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(3.7km/L)とすると447.7km、80%(3.3km/L)だと399.3km、70%(2.9km/L)では350.9kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン121リットルの給油で19965円、上で計算した航続距離を踏まえると496.1km(80%燃費時399.3km)を走行するのに19965円かかる計算です。



純正装着タイヤの315/70R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 315/70R17 | 直径 873mm

-20mm
幅295mm
-10mm
幅305mm
変更なし
幅315mm
+10mm
幅325mm
+20mm
幅335mm
-5%
65
扁平
295/65R17
37.4km/h
直径816mm
径差-57mm
305/65R17
38.0km/h
直径829mm
径差-44mm
315/65R17
38.6km/h
直径842mm
径差-31mm
325/65R17
39.2km/h
直径855mm
径差-18mm
335/65R17
39.8km/h
直径868mm
径差-5mm
0%
70
扁平
295/70R17
38.7km/h
直径845mm
径差-28mm
305/70R17
39.4km/h
直径859mm
径差-14mm
315/70R17
40.0km/h
873mm
0mm
325/70R17
40.6km/h
直径887mm
径差+14mm
335/70R17
41.3km/h
直径901mm
径差+28mm
+5%
75
扁平
295/75R17
40.1km/h
直径875mm
径差+2mm
305/75R17
40.8km/h
直径890mm
径差+17mm
315/75R17
41.5km/h
直径905mm
径差+32mm
325/75R17
42.2km/h
直径920mm
径差+47mm
335/75R17
42.8km/h
直径935mm
径差+62mm
+10%
80
扁平
295/80R17
41.4km/h
直径904mm
径差+31mm
305/80R17
42.2km/h
直径920mm
径差+47mm
315/80R17
42.9km/h
直径936mm
径差+63mm
325/80R17
43.6km/h
直径952mm
径差+79mm
335/80R17
44.4km/h
直径968mm
径差+95mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、295/70R17 、305/65R17、305/70R17 、315/65R17 、325/65R17 、335/65R17あたりのタイヤがおすすめです。

315/70R17のタイヤ幅を295mmから345mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを17インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが315/70R17のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。


H2[6.2L-NA 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.663kg/ps55.66
1速ギヤ加速性能-39.91
1L換算馬力64.59ps/L43.27
1L換算トルク9.32kgm/L48.17
WB/TR比-31.72
ワイド&ロー指数0.97643.66
前面の面積4.141m²5.90
最低地上高-43.65
スポーツ性能部門の得点311.94

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費732000円12.15
100kmh回転数-43.41
航続距離-25.56
車の大きさ21.407m³90.70
室内の広さ(仮) 3.882m³54.85
最小回転半径-39.23
馬力単価24008円46.28
ユーティリティ部門の得点353.58

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計したH2[6.2L-NA 4WD/6AT] の総合得点は 665.52 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したH2 [type-G] (4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての7人乗SUV」、「5000cc超の7人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。