1FMEU74 エクスプローラーの性能と維持費 4WD/5AT 430万円

このページでは、フォードの5ドア・7人乗りSUV、3代目のABA-1FMEU74型エクスプローラー XLT【2009/03モデル・213PS/35.1kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

1FMEU74 エクスプローラー
販売期間:2001/10 - 2011/08

画像はフォードより引用
http://www.ford.co.jp/
投稿:2013/01/10|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4930mm×全幅1870mm×全高1835mm、排気量は4009ccであることから、大雑把に分類すると4.1リットルクラス(4100cc、自動車税は4.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:200PS~250PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4930mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


1FMEU74型 エクスプローラー [4009cc/213PS 4WD/5AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目エクスプローラーの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/01
1FMWU74型
[V8]
4.6L-NA・4WD/6AT・580.0万円
296PS・41.5kgm・7.3km/L
296PS
41.5kgm
7.3km/L
2004/11
1FMWU74型
[Eddie-bauer]
4.6L-NA・4WD/5AT・488.2万円
242PS・39.0kgm・6.0km/L
242PS
39.0kgm
6.0km/L
エクスプローラーの新型モデル
4代目 1FM5KT型エクスプローラー
1FM5KT型エクスプローラーは2011/05に登場した4代目モデル。参考車両の「Titanium EcoBoost」は全長5050mm、全幅2000mm、全高1820mmの車体に、370PS/48.3kgmを発生するT型3495ccエンジンを搭載。

エクスプローラーの旧型モデル
2代目 1FMXSU34型エクスプローラー
1FMXSU34型エクスプローラーは1995/03に登場した2代目モデル。参考車両の「XL-Sport」は全長4855mm、全幅1875mm、全高1780mmの車体に、213PS/33.2kgmを発生するXS型4009ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー フォード
車名&
グレード
エクスプローラー
XLT
その他 スーパーエクスクルーシブ アドベンチャーアメリカ アクアフィール プレミアム アピアランス
お値段 4300000円
車両型式 ABA-1FMEU74
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
5速AT・5速オートマ車
ドア/定員 5ドア/7名乗車
車体寸法 長4930×幅1870×高1835mm
室内寸法 長2505×幅1495×高1175mm
軸距&
輪距
2890mm
前1550mm/後1580mm
最小半径 5.5m
タイヤ 前輪:245/65R17
後輪:245/65R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 2160kg
エンジン諸元
原動機型式 XS
気筒配列 V型6気筒
排気量4009cc
圧縮比9.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 213PS[157kW]/5100rpm
最大トルク 35.1kgm[344Nm]/3700rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 6.3km/L(14.8mpg)
100km燃費 15.9L/100km
XS型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税87900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税28500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2009/03モデルのエクスプローラーを15年落ちの中古で141.9万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    エクスプローラーの2009/03モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の30%である129万円に諸経費として12.9万円を足した141.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2009年式を15年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4500cc以下 13年経過 87900円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年-17年経過 28500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷5.4km/L×175円/L 324070円
オイル交換(5000km毎) 1回7000円×2回 14000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額8000円) 月額8000円×12ヶ月 96000円
ローン完済後の年間維持費 571300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額39420円×12ヶ月 473040円
ローン返済中の年間維持費 1044400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 77700円
名目 金額
自動車税(1年分) 87900円
自動車重量税(1年分) 28500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
324070円
(226850円)
(162040円)
(97220円)
オイル交換(5000km毎) 14000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額8000円) 96000円
ローン完済後の年間維持費 571300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 473040円
ローン返済中の年間維持費 1044400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
77700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は87900円、「2.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は28500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに7000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした77700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ47700円(ローン完済前は87100円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をエクスプローラーに吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

エクスプローラーの維持費は高い?安い?

「エクスプローラーの年間維持費は571300円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてエクスプローラーの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いクイックデリバリー200348670円-222630円
7シリーズ433500円-137800円
M8 グランクーペ437500円-133800円
セルシオ483200円-88100円
基準4500ccクラス平均526100円-45200円
XJ562100円-9200円
エクスプローラーの維持費571300円
S6 セダン596900円+25600円
レンジローバー ヴォーグ610700円+39400円
高いサファリ672900円+101600円

エクスプローラーの年間維持費を、4500ccクラスで最も維持費が安いクイックデリバリー200と比較して222630円高く、最も高いサファリと比較して101600円安く、4500ccクラスの平均維持費との比較では45200円高くなっています。

最低額のクイックデリバリー200と最高額のサファリは極端な例としても、4500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、エクスプローラーの維持費は まあまあ高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4500ccクラスの車 ランキング

エクスプローラーを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%740万円62万円48万円
15%500万円42万円33万円
20%370万円31万円24万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は740万円(総支給額62万円/月、手取り48万円/月)、ここから月額維持費4.8万円を支払うと残りは43.2万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は500万円(総支給額42万円/月、手取り33万円/月)、4.8万円を支払うと残りは28.2万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が370万円(総支給額31万円/月、手取り24万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.8万円を引くと残りは19.2万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代33万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり175円を基準として、-50円となる125円から、+50円となる225円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
125円/L
231490円
[-92580円]
-25円
150円/L
277790円
[-46280円]
-10円
165円/L
305570円
[-18500円]
175円/L324070円
[0円]
+10円
185円/L
342610円
[+18540円]
+25円
200円/L
370380円
[+46310円]
+50円
225円/L
416680円
[+92610円]

燃費5.4km/Lの1FMEU74型 エクスプローラーで10000km走行するのに必要な燃料は1851.9L、1リットルあたり175円としたときの燃料代は324070円になります。

参考までに、エクスプローラーの燃料タンクは85リットルですので、1851.9Lの給油回数は22回、1回あたりの燃料代は約14740円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては18540円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると46310円、50円も違ってくると92610円にもなります。

これを1FMEU74型 エクスプローラーの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり175円の場合を571300円としたとき、125円/Lに値下がりすれば478720円(83.8%)に、225円/Lに値上がりすれば663910円(116.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(87900円)なり重量税(28500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 28%
自動車重量税 1年分 28500円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 97220円 31%
オイル交換 年1回 7000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 80% 76800円 24%
合計
[1万kmとの差額]
314300円
-257000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 23%
自動車重量税 1年分 28500円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 162040円 42%
オイル交換 年1回 7000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 2%
任意保険料 85% 81600円 22%
合計
[1万kmとの差額]
383900円
-187400円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 19%
自動車重量税 1年分 28500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 226850円 50%
オイル交換 年1回 9800円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 2%
任意保険料 90% 86400円 19%
合計
[1万kmとの差額]
456300円
-115000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料96000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて257000円安い314300円に、5000km走行では187400円安い383900円に、7000km走行では115000円安い456300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 11%
自動車重量税 1年分 28500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 486110円 63%
オイル交換 年3回 42000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 2%
任意保険料 100% 96000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
767400円
+196100円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 9%
自動車重量税 1年分 28500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 648140円 68%
オイル交換 年4回 56000円 6%
タイヤ交換 2年毎 24000円 3%
任意保険料 100% 96000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
949400円
+378100円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
7人乗りSUV・RV編

エクスプローラーの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 6.3km/L
燃料タンク容量 85L
航続距離(カタログ燃費) 535.5km
航続距離(80%燃費) 425.0km
満タンプライス 14875円
1km走行コスト 27.78円
1万円でどこまで行ける? 360.0km

10・15モード燃費が6.3km/L、燃料タンク容量85リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は535.5kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.7km/L)とすると航続距離は484.5km、80%(5.0km/L)だと425.0km、70%(4.4km/L)では374.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から85リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり175円では14875円、上で計算した航続距離を踏まえると535.5km(80%燃費時425.0km)を走行するのに14875円かかる計算です。

燃費を5.4km/Lとしたときの1km走行コストは27.78円、10万km走行したときの燃料代は277.8万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら27.8万円/年、7年10万kmなら39.7万円/年、5年10万kmなら55.6万円/年、3年10万kmなら92.6万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば360.0km(往復なら片道180.0km)、カタログ値の80%なら288.0km(片道144.0km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

XS型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3700回転時の馬力 181PS
5100回転時の馬力 213PS
各回転域でのトルク
3700回転時のトルク 35.1kgm
5100回転時のトルク 29.9kgm
XS型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているXS型4009cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは5100回転時に最高出力213馬力を、3700回転時に最大トルク35.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3700rpmから最高出力が発生する5100rpmまで」の1400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は27.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.141kg/PS(2160kg/213PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.141kg/PS
車体+1人10.399kg/PS
車体+7人11.948kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.423kg/PS
車体+70kg10.469kg/PS
車体+80kg10.516kg/PS
車体+90kg10.563kg/PS
車体+100kg10.610kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.399kg/PS(2215kg/213PS)となり、数値としては0.258kg、比率にすると2.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの7人が搭乗した場合、車両重量に385kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.948kg/PS(2545kg/213PS)となり、数値としては1.807kg、比率にすると17.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

1FMEU74 エクスプローラーのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2009/03

-
エクスプローラー
10.399kg/PS
2215kg/213PS|4.1L-NA
[車体のみPWR:10.141]
2015/05

車種詳細
ジェイド RS
10.433kg/PS
1565kg/150PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.067
2013/09

車種詳細
フィット ハイブリッド
10.318kg/PS
1135kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.818
2019/11

車種詳細
ライズ
10.459kg/PS
1025kg/98PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.898
2015/05

車種詳細
2シリーズ アクティブツアラー
10.367kg/PS
1555kg/150PS|2.0L-TB
車体のみPWR:10.000
2009/06

車種詳細
ストリーム
10.321kg/PS
1445kg/140PS|1.8L-NA
車体のみPWR:9.929

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.399kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.295kg/PSから10.503kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの6人乗りミニバン「FR5型 ジェイド RS」、ホンダの5人乗りハッチバック「GP5型 フィット ハイブリッド」、トヨタの5人乗りSUV「A200A型 ライズ」、BMWの5人乗りハッチバック「2C20型 2シリーズ アクティブツアラー」、ホンダの7人乗りミニバン「RN6型 ストリーム」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

1FMEU74型 エクスプローラー [XLT]のライバル車種|10.399kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は98.6PS/tとなっています。


エクスプローラーがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スカイウェイブSS|249cc
10.385kg/PS
270kg/26.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:8.269]
1速ギヤ速度:38.7km/h
最小TWR:1.178
2009/03

-
エクスプローラー|4009cc
10.399kg/PS
2215kg/213PS/35.1kgm
[車体のみPWR:10.141]
1速ギヤ速度:60.0km/h
最小TWR:1.922

車種詳細
エストレヤ|249cc
10.400kg/PS
208kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:7.650]
1速ギヤ速度:39.7km/h
最小TWR:1.020

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではエクスプローラーとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CJ46A スカイウェイブSSと競争してみる

まずエクスプローラーより少しPWRが低いバイクとして、スズキのスカイウェイブSSが挙げられます。PWRの10.385kg/PSは車両重量215kgにライダーの体重55kgを加えた270kgを、最高出力26.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスカイウェイブSSに21.3km/h勝り、1速TWRは0.744kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

BJ250A エストレヤと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのエストレヤが挙げられます。PWRの10.400kg/PSは車両重量153kg+55kgの208kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は20.3km/h勝り、1速TWRは0.902kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.847
平均ピストンスピード 14.35m/s
トルクウェイトレシオ 61.54kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20188円
排気量1Lあたり馬力 53.13PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.76kgm/L
1気筒あたりの馬力 35.5PS
1気筒あたりのトルク 5.9kgm
パワーバンド比率 27.4%
燃費×馬力 1139.5pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
4.0~4.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは61.54kg/kgm(2160kg/35.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4300000円、最高出力が213馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20188円、逆に1万円あたりでは0.50馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は122507円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4500cc以下の車編
7人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は53.13PS/L、トルクは8.76kgm/L、1気筒あたりの馬力は35.5馬力、トルクは5.9kgmとなり、このエンジンが213馬力を5100回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.35m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が84.4mmであるXS型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7110回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.847になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が5.35km/L、最高出力が213PSであるこの車の獲得ポイントは1139.5ptになります。
戯れに車両重量2160kgを100kg単位にした21.6で割ってみたところ、その数値は52.76ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 4.400m³
1人あたりのスペース 0.629m³
室内長/全長 50.8%
室内幅/全幅 79.9%
室内高/全高 64.0%
室内容積/車両体積 26.0%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は4.400m³です。この車の乗車定員は7人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.629m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は50.8%、同じく室内幅と全幅の比率は79.9%、同じく室内高と全高の比率は64.0%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は26.0%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


エクスプローラーでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.726m
期待される荷室の幅 1.395m
対角線の長さ 2.219m
期待される荷室の面積 2.408m²

縦方向の長さが1.726m(対角線では2.219m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5100rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5600回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5600rpm|タイヤサイズ 245/65R17|タイヤ直径 75.0cm|円周長 235.6cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5600rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.219 12.01 -
-
66km/h 8490rpm 1123.8kgm
2速 2.292 8.55 0.712 1-2/
3990rpm
93km/h 6050rpm 800.2kgm
3速 1.545 5.76 0.674 2-3/
3770rpm
137km/h 4080rpm 539.4kgm
4速 1.000 3.73 0.647 3-4/
3620rpm
212km/h 2640rpm 349.1kgm
5速 0.712 2.66 0.712 4-5/
3990rpm
298km/h 1880rpm 248.6kgm
Final 3.730 レシオカバレッジ(変速比幅)4.521

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3700rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(35.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)÷タイヤの有効半径(0.375m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの298km(5100rpmでは271.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3700回転で最大トルク35.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば61.54kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.141kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1123.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2160kg)を1速ギヤの最大駆動力(1123.8kgm)で割ってみると1.922kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5100回転でのトルク(29.9kgm)からTWRを算出すると2.256kg/kgmとなり、3700-5100回転の回転域では1.922-2.256kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5100rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

1FMEU74型エクスプローラーに搭載されたXS型4009ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5100rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5100rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ60km/h-
2速ギヤ84km/h3630rpm
3速ギヤ125km/h3440rpm
4速ギヤ193km/h3300rpm
5速ギヤ271km/h3630rpm

まず1速ギヤで5100rpmまで引っ張ると60km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5100rpmから3630rpmまで落ち、そこから5100rpmまで加速を続けると速度は84km/h(+24km/h)になります。

3速ギヤでは3440rpmまで落ちて5100rpmで125km/h(+41km/h)に、4速ギヤでは3300rpmまで落ちて5100rpmで193km/h(+68km/h)に、5速ギヤでは3630rpmまで落ちて5100rpmで271km/h(+78km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3400 5100 6800 8490 10190 11890 15290
2速 2420 3630 4840 6050 7260 8470 10890
3速 1630 2450 3260 4080 4890 5710 7340
4速 1060 1580 2110 2640 3170 3690 4750
5速 750 1130 1500 1880 2250 2630 3380
※赤い数字は暫定レブリミット(5600rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.712)を選択して時速100kmにて走行すると1880回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1130回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1320回転、一般的な高速道路の80km/hでは1500回転、100km/hでは1880回転、制限速度が120km/hになると2250回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3380回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 12 24 35 47 59 71 82 94
2速 17 33 50 66 83 99 116 132
3速 25 49 74 98 123 147 172 196
4速 38 76 114 152 189 227 265 303
5速 53 106 160 213 266 319 373 426

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5600回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの245/65R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 245/65R17 | 直径 750mm

-20mm
幅225mm
-10mm
幅235mm
変更なし
幅245mm
+10mm
幅255mm
+20mm
幅265mm
-5%
60
扁平
225/60R17
37.4km/h
直径702mm
径差-48mm
235/60R17
38.1km/h
直径714mm
径差-36mm
245/60R17
38.7km/h
直径726mm
径差-24mm
255/60R17
39.4km/h
直径738mm
径差-12mm
265/60R17
40.0km/h
直径750mm
径差0mm
0%
65
扁平
225/65R17
38.7km/h
直径725mm
径差-25mm
235/65R17
39.4km/h
直径738mm
径差-12mm
245/65R17
40.0km/h
750mm
0mm
255/65R17
40.7km/h
直径764mm
径差+14mm
265/65R17
41.4km/h
直径777mm
径差+27mm
+5%
70
扁平
225/70R17
39.8km/h
直径747mm
径差-3mm
235/70R17
40.6km/h
直径761mm
径差+11mm
245/70R17
41.3km/h
直径775mm
径差+25mm
255/70R17
42.1km/h
直径789mm
径差+39mm
265/70R17
42.8km/h
直径803mm
径差+53mm
+10%
75
扁平
225/75R17
41.1km/h
直径770mm
径差+20mm
235/75R17
41.9km/h
直径785mm
径差+35mm
245/75R17
42.7km/h
直径800mm
径差+50mm
255/75R17
43.5km/h
直径815mm
径差+65mm
265/75R17
44.3km/h
直径830mm
径差+80mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、225/65R17、225/70R17 、235/60R17、235/65R17 、245/60R17 、255/60R17 、265/60R17あたりのタイヤがおすすめです。

245/65R17のタイヤ幅を225mmから275mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、245/65R17の適応サイズと性能の変化 [1FMEU74型エクスプローラー編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】オートウェイのタイヤ通販

1FMEU74型エクスプローラー[4.1L-NA 4WD/5AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.141kg/ps48.98
1速ギヤ加速性能1.922kg/kgm42.61
1L換算馬力53.13ps/L34.26
1L換算トルク8.76kgm/L41.34
WB/TR比1.84742.37
ワイド&ロー指数0.98143.60
前面の面積3.431m²27.49
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点324.37

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費6.3km/L35.27
年間維持費571300円27.59
100kmh回転数1880rpm58.11
航続距離535.5km39.69
車の大きさ16.917m³71.64
室内の広さ4.400m³59.35
最小回転半径5.5m43.27
馬力単価20188円51.80
ユーティリティ部門の得点386.72

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 1FMEU74型エクスプローラー[4.1L-NA 4WD/5AT] の総合得点は 711.09 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した1FMEU74型エクスプローラー(4WD/5AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての7人乗SUV」、「4500ccの7人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

エクスプローラーの歴代モデル

4代目 1FM5KH型 エクスプローラー
1FM5KH エクスプローラーは2011/05に登場した4代目モデル。参考車両の「XLT EcoBoost」は全長5050mm、全幅2000mm、全高1820mmの車体に、261PS/42.8kgmを発生するH型2260ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

3代目 1FMWU74型 エクスプローラー
1FMWU74 エクスプローラーは2001/10に登場した3代目モデル。参考車両の「Eddie-bauer」は全長4825mm、全幅1880mm、全高1820mmの車体に、242PS/39.0kgmを発生するV2型4600ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

2代目 1FMXU34型 エクスプローラー
1FMXU34 エクスプローラーは1995/03に登場した2代目モデル。参考車両の「XL」は全長4805mm、全幅1875mm、全高1730mmの車体に、162PS/31.1kgmを発生するX型3958ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 FMUX4型 エクスプローラー
FMUX4 エクスプローラーは1990/10に登場した初代モデル。参考車両の「XLT」は全長4680mm、全幅1785mm、全高1720mmの車体に、160PS/30.4kgmを発生するX型3958ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。