A1LLV:CTS-Vの性能と維持費 FR/8AT 5人 1330万円 2016年式

このページでは、キャデラックの4ドア・5人乗りセダン、3代目のABA-A1LLV型CTS-V spec-A【2016/01モデル・649PS/87.2kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

A1LLV CTS-V
販売期間:2014/04 - 2019/07

画像はキャデラックより引用
http://www.cadillacjapan.com/
投稿:2015/12/18|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長5045mm×全幅1870mm×全高1435mm、排気量は6162ccであることから、大雑把に分類すると6.2リットルクラス(6200cc、自動車税は6.0L超を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5045mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


A1LLV型 CTS-V [6162cc/649PS FR/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目CTS-Vの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2016/01
A1LL型
[Premium]
2.0L-TB・4WD/8AT・790.0万円
276PS・40.8kgm・-
276PS
40.8kgm
-
2015/07
A1LL型
[Premium]
2.0L-TB・4WD/6AT・719.0万円
276PS・40.8kgm・11.0km/L
276PS
40.8kgm
11.0km/L
2015/01
A1LL型
[Luxury]
2.0L-TB・FR/6AT・599.0万円
276PS・40.8kgm・11.8km/L
276PS
40.8kgm
11.8km/L
3代目CTS-Vの車両型式・グレード一覧【全4車種】
CTS-Vの旧型モデル
2代目 X322V型CTS セダン
X322V型CTS セダンは2008/01に登場した2代目モデル。参考車両の「CTS-V」は全長4870mm、全幅1850mm、全高1470mmの車体に、564PS/76.1kgmを発生する6H型6156ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー キャデラック
車名&
グレード
CTS-V
spec-A
その他 Spec-B 2016年発売予定
お値段 13300000円
車両型式 ABA-A1LLV
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長5045×幅1870×高1435mm
軸距&
輪距
2910mm
前1575mm/後1555mm
最低高 125mm
タイヤ 前輪:265/35R19
後輪:295/30R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1910kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 V型8気筒
排気量6162cc
吸気方式 スーパーチャージャー
最高出力 649PS[477kW]/6400rpm
最大トルク 87.2kgm[855Nm]/3600rpm
使用燃料 ハイオクガソリン

V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税111000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額10000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2016/01モデルのCTS-Vを8年落ちの中古で951.0万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    CTS-Vの2016/01モデルの場合、2024年現在では8年が経過しているため、新車価格の65%である864.5万円に諸経費として86.5万円を足した951.0万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2016年式を8年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc超 13年未満 111000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.9km/L×185円/L 268120円
オイル交換(5000km毎) 1回13000円×2回 26000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額10000円) 月額10000円×12ヶ月 120000円
ローン完済後の年間維持費 567200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額158490円×12ヶ月 1901880円
ローン返済中の年間維持費 2469100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 111000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
268120円
(187680円)
(134060円)
(80440円)
オイル交換(5000km毎) 26000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額10000円) 120000円
ローン完済後の年間維持費 567200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1901880円
ローン返済中の年間維持費 2469100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から8年経過車の場合、「6000cc超で13年未満」クラスの自動車税は111000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに13000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額10000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ47300円(ローン完済前は205800円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をCTS-Vに吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

CTS-Vの維持費は高い?安い?

「CTS-Vの年間維持費は567200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「6000cc超クラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてCTS-Vの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いコルベット クーペ512300円-54900円
7シリーズ559100円-8100円
CTS-Vの維持費567200円
Cクラス ステーションワゴン AMG586400円+19200円
コルベット コンバーチブル620300円+53100円
基準6000cc超クラス平均633800円+66600円
Eクラス セダン659800円+92600円
グランドチェロキー666900円+99700円
Sクラス セダン AMG713100円+145900円
高いSLクラス766100円+198900円

CTS-Vの年間維持費を、6000cc超クラスで最も維持費が安いコルベット クーペと比較して54900円高く、最も高いSLクラスと比較して198900円安く、6000cc超クラスの平均維持費との比較では66600円安くなっています。

最低額のコルベット クーペと最高額のSLクラスは極端な例としても、6000cc超クラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、CTS-Vの維持費は かなり安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 6000cc超クラスの車 ランキング

CTS-Vを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%740万円62万円48万円
15%490万円41万円32万円
20%370万円31万円24万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は740万円(総支給額62万円/月、手取り48万円/月)、ここから月額維持費4.7万円を支払うと残りは43.3万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は490万円(総支給額41万円/月、手取り32万円/月)、4.7万円を支払うと残りは27.3万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が370万円(総支給額31万円/月、手取り24万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.7万円を引くと残りは19.3万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代27万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.9km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
195660円
[-72460円]
-25円
160円/L
231890円
[-36230円]
-10円
175円/L
253630円
[-14490円]
185円/L268120円
[0円]
+10円
195円/L
282620円
[+14500円]
+25円
210円/L
304360円
[+36240円]
+50円
235円/L
340590円
[+72470円]

燃費6.9km/LのA1LLV型 CTS-Vで10000km走行するのに必要な燃料は1449.3L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は268120円になります。

参考までに、CTS-Vの燃料タンクは72リットルですので、1449.3Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約12770円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14500円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると36240円、50円も違ってくると72470円にもなります。

これをA1LLV型 CTS-Vの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を567200円としたとき、135円/Lに値下がりすれば494740円(87.2%)に、235円/Lに値上がりすれば639670円(112.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(111000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 111000円 33%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 80440円 24%
オイル交換 年1回 13000円 4%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 80% 96000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
336900円
-230300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 111000円 28%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 134060円 34%
オイル交換 年1回 13000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 85% 102000円 26%
合計
[1万kmとの差額]
396500円
-170700円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 111000円 24%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 187680円 41%
オイル交換 年1回 18200円 4%
タイヤ交換 6年毎 11200円 2%
任意保険料 90% 108000円 23%
合計
[1万kmとの差額]
461400円
-105800円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料120000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて230300円安い336900円に、5000km走行では170700円安い396500円に、7000km走行では105800円安い461400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 111000円 15%
自動車重量税 1年分 16400円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 402180円 53%
オイル交換 年3回 78000円 10%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 3%
任意保険料 100% 120000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
761700円
+194500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 111000円 12%
自動車重量税 1年分 16400円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 536240円 58%
オイル交換 年4回 104000円 11%
タイヤ交換 2年毎 33600円 4%
任意保険料 100% 120000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
930100円
+362900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
5000cc超クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

CTS-Vの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 6.9km/L
燃料タンク容量 72L
航続距離(カタログ燃費) 496.8km
航続距離(80%燃費) 396.0km
満タンプライス 13320円
1km走行コスト 26.81円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので6.9km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量72リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は496.8kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.2km/L)とすると航続距離は446.4km、80%(5.5km/L)だと396.0km、70%(4.8km/L)では345.6kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から72リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では13320円、上で計算した航続距離を踏まえると496.8km(80%燃費時396.0km)を走行するのに13320円かかる計算です。

燃費を6.9km/Lとしたときの1km走行コストは26.81円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 438PS
6400回転時の馬力 649PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 87.2kgm
6400回転時のトルク 72.6kgm

まずおさらいとして、搭載しているV型8気筒、6162ccのスーパーチャージャー付きエンジンは6400回転時に最高出力649馬力を、3600回転時に最大トルク87.2kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する6400rpmまで」の2800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は43.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ2.943kg/PS(1910kg/649PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ2.943kg/PS
車体+1人3.028kg/PS
車体+5人3.367kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.035kg/PS
車体+70kg3.051kg/PS
車体+80kg3.066kg/PS
車体+90kg3.082kg/PS
車体+100kg3.097kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.028kg/PS(1965kg/649PS)となり、数値としては0.085kg、比率にすると2.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは3.367kg/PS(2185kg/649PS)となり、数値としては0.424kg、比率にすると14.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

A1LLV CTS-Vのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2016/01

-
CTS-V
3.028kg/PS
1965kg/649PS|6.2L-SC
[車体のみPWR:2.943]
2010/12

車種詳細
LFA
2.741kg/PS
1535kg/560PS|4.9L-NA
車体のみPWR:2.643
2014/04

車種詳細
GT-R Nismo
2.958kg/PS
1775kg/600PS|3.8L-TT
車体のみPWR:2.867
2016/07

車種詳細
GT-R
3.184kg/PS
1815kg/570PS|3.8L-TT
車体のみPWR:3.088
2012/08

車種詳細
コルベット クーペ
2.926kg/PS
1495kg/511PS|7.0L-NA
車体のみPWR:2.818
2019/10

車種詳細
GT-R Nismo
2.958kg/PS
1775kg/600PS|3.8L-TT
車体のみPWR:2.867

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.028kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

2.725kg/PSから3.331kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、レクサスの2人乗りクーペ「LFA10型 LFA」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R Nismo」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R」、シボレーの2人乗りクーペ「X245A型 コルベット クーペ」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R Nismo」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

A1LLV型 CTS-V [spec-A]のライバル車種|3.028kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は339.8PS/tとなっています。


CTS-Vがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CRF1000L|998cc
3.021kg/PS
287kg/95.0PS/10.00kgm
[車体のみPWR:2.442]
1速ギヤ速度:72.3km/h
最小TWR:0.594
2016/01

-
CTS-V|6162cc
3.028kg/PS
1965kg/649PS/87.2kgm
[車体のみPWR:2.943]
1速ギヤ速度:61.3km/h
最小TWR:0.556

車種詳細
ZRX1200S|1164cc
3.040kg/PS
304kg/100.0PS/10.40kgm
[車体のみPWR:2.490]
1速ギヤ速度:86.0km/h
最小TWR:0.683

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではCTS-Vとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SD04 CRF1000Lと競争してみる

まずCTS-Vより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCRF1000Lが挙げられます。PWRの3.021kg/PSは車両重量232kgにライダーの体重55kgを加えた287kgを、最高出力95.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCRF1000Lに11.0km/h劣り、1速TWRは0.038kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

ZRT20A ZRX1200Sと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのZRX1200Sが挙げられます。PWRの3.040kg/PSは車両重量249kg+55kgの304kgを、最高出力100.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は24.7km/h劣り、1速TWRは0.127kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.859
平均ピストンスピード 19.63m/s
トルクウェイトレシオ 21.90kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20493円
排気量1Lあたり馬力 105.32PS/L
排気量1Lあたりトルク 14.15kgm/L
1気筒あたりの馬力 81.1PS
1気筒あたりのトルク 10.9kgm
パワーバンド比率 43.8%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
セダンのPWR
5.0L超のPWR

トルクウェイトレシオは21.90kg/kgm(1910kg/87.2kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が13300000円、最高出力が649馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20493円、逆に1万円あたりでは0.49馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は152523円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
5000cc超の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は105.32PS/L、トルクは14.15kgm/L、1気筒あたりの馬力は81.1馬力、トルクは10.9kgmとなり、このエンジンが649馬力を6400回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.63m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.0mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6520回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.859になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


CTS-Vでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.766m
期待される荷室の幅 1.470m
対角線の長さ 2.298m
期待される荷室の面積 2.596m²

縦方向の長さが1.766m(対角線では2.298m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6400rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6900回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6900rpm|タイヤサイズ 295/30R19|タイヤ直径 66.0cm|円周長 207.3cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6900rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.560 13.00 -
-
66km/h 10450rpm 3434.1kgm
2速 2.970 8.46 0.651 1-2/
4490rpm
101km/h 6810rpm 2236.7kgm
3速 2.080 5.93 0.700 2-3/
4830rpm
145km/h 4770rpm 1566.4kgm
4速 1.690 4.82 0.812 3-4/
5600rpm
178km/h 3870rpm 1272.7kgm
5速 1.270 3.62 0.751 4-5/
5180rpm
237km/h 2910rpm 956.4kgm
6速 1.000 2.85 0.787 5-6/
5430rpm
301km/h 2290rpm 753.1kgm
7速 0.850 2.42 0.850 6-7/
5870rpm
354km/h 1950rpm 640.1kgm
8速 0.650 1.85 0.765 7-8/
5280rpm
463km/h 1490rpm 489.5kgm
Final 2.850 レシオカバレッジ(変速比幅)7.015

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.850)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(87.2kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.850)÷タイヤの有効半径(0.33m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの463km(6400rpmでは429.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3600回転で最大トルク87.2kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば21.90kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(2.943kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと3434.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1910kg)を1速ギヤの最大駆動力(3434.1kgm)で割ってみると0.556kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6400回転でのトルク(72.6kgm)からTWRを算出すると0.668kg/kgmとなり、3600-6400回転の回転域では0.556-0.668kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6400rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

A1LLV型CTS-Vに搭載された6162ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6400rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6400rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ61km/h-
2速ギヤ94km/h4170rpm
3速ギヤ134km/h4480rpm
4速ギヤ165km/h5200rpm
5速ギヤ220km/h4810rpm
6速ギヤ279km/h5040rpm
7速ギヤ329km/h5440rpm
8速ギヤ430km/h4900rpm

まず1速ギヤで6400rpmまで引っ張ると61km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6400rpmから4170rpmまで落ち、そこから6400rpmまで加速を続けると速度は94km/h(+33km/h)になります。

3速ギヤでは4480rpmまで落ちて6400rpmで134km/h(+40km/h)に、4速ギヤでは5200rpmまで落ちて6400rpmで165km/h(+31km/h)に、5速ギヤでは4810rpmまで落ちて6400rpmで220km/h(+55km/h)になります。

続いて6速ギヤでは5040rpmまで落ちて6400rpmで279km/h(+59km/h)に、7速ギヤでは5440rpmまで落ちて6400rpmで329km/h(+50km/h)に、8速ギヤでは4900rpmまで落ちて6400rpmで430km/h(+101km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4180 6270 8360 10450 12540 14630 18810
2速 2720 4080 5440 6810 8170 9530 12250
3速 1910 2860 3810 4770 5720 6670 8580
4速 1550 2320 3100 3870 4650 5420 6970
5速 1160 1750 2330 2910 3490 4070 5240
6速 920 1370 1830 2290 2750 3210 4120
7速 780 1170 1560 1950 2340 2730 3510
8速 600 890 1190 1490 1790 2090 2680
※赤い数字は暫定レブリミット(6900rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.650)を選択して時速100kmにて走行すると1490回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは890回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1040回転、一般的な高速道路の80km/hでは1190回転、100km/hでは1490回転、制限速度が120km/hになると1790回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2680回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 38 48 57 67 77
2速 15 29 44 59 73 88 103 118
3速 21 42 63 84 105 126 147 168
4速 26 52 77 103 129 155 181 207
5速 34 69 103 137 172 206 241 275
6速 44 87 131 175 218 262 305 349
7速 51 103 154 205 257 308 359 411
8速 67 134 201 269 336 403 470 537

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6900回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの295/30R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 295/30R19 | 直径 660mm

-20mm
幅275mm
-10mm
幅285mm
変更なし
幅295mm
+10mm
幅305mm
+20mm
幅315mm
-5%
25
扁平
275/25R19
37.6km/h
直径621mm
径差-39mm
285/25R19
37.9km/h
直径626mm
径差-34mm
295/25R19
38.2km/h
直径631mm
径差-29mm
305/25R19
38.5km/h
直径636mm
径差-24mm
315/25R19
38.8km/h
直径641mm
径差-19mm
0%
30
扁平
275/30R19
39.3km/h
直径648mm
径差-12mm
285/30R19
39.6km/h
直径654mm
径差-6mm
295/30R19
40.0km/h
660mm
0mm
305/30R19
40.4km/h
直径666mm
径差+6mm
315/30R19
40.7km/h
直径672mm
径差+12mm
+5%
35
扁平
275/35R19
41.0km/h
直径676mm
径差+16mm
285/35R19
41.4km/h
直径683mm
径差+23mm
295/35R19
41.8km/h
直径690mm
径差+30mm
305/35R19
42.2km/h
直径697mm
径差+37mm
315/35R19
42.7km/h
直径704mm
径差+44mm
+10%
40
扁平
275/40R19
42.6km/h
直径703mm
径差+43mm
285/40R19
43.1km/h
直径711mm
径差+51mm
295/40R19
43.6km/h
直径719mm
径差+59mm
305/40R19
44.1km/h
直径727mm
径差+67mm
315/40R19
44.5km/h
直径735mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、275/30R19 、285/30R19 、295/25R19 、305/25R19 、315/25R19あたりのタイヤがおすすめです。

295/30R19のタイヤ幅を275mmから325mmまで、扁平率を15%から45%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、295/30R19の適応サイズと性能の変化 [A1LLV型CTS-V編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】295/30R19のタイヤ銘柄と通販価格

A1LLV型CTS-V[6.2L-SC FR/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト2.943kg/ps68.68
1速ギヤ加速性能0.556kg/kgm71.79
1L換算馬力105.32ps/L50.79
1L換算トルク14.15kgm/L44.44
WB/TR比1.85941.13
ワイド&ロー指数0.76759.12
前面の面積2.683m²48.43
最低地上高125mm61.99
スポーツ性能部門の得点446.37

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費567200円27.96
100kmh回転数1490rpm63.25
航続距離-26.05
車の大きさ13.538m³58.25
室内の広さ(仮) 2.455m³40.84
最小回転半径-39.45
馬力単価20493円51.40
ユーティリティ部門の得点348.60

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した A1LLV型CTS-V[6.2L-SC FR/8AT] の総合得点は 794.97 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したA1LLV型CTS-V(FR/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「5000cc超のセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

CTS-Vの歴代モデル

3代目 A1LL型 CTS
A1LL CTSは2014/04に登場した3代目モデル。参考車両の「Premium」は全長4970mm、全幅1840mm、全高1465mmの車体に、276PS/40.8kgmを発生する1D型1998ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

2代目 X322B型 CTS スポーツワゴン
X322B CTS スポーツワゴンは2010/02に登場した2代目モデル。参考車両の「3.6-Premium」は全長4870mm、全幅1850mm、全高1470mmの車体に、322PS/38.0kgmを発生する3H型3564ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

初代 AD32F型 CTS
AD32F CTSは2003/03に登場した初代モデル。参考車両の「2.6L」は全長4850mm、全幅1795mm、全高1460mmの車体に、182PS/24.9kgmを発生する2F型2596ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。