GN60:7シリーズの性能と維持費 FR/6AT 5人 1800万円 2008年式

このページでは、BMWの4ドア・5人乗りセダン、4代目のABA-GN60型7シリーズ 760iL E66【2008/10モデル・445PS/61.2kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

GN60 7シリーズ
販売期間:2001/10 - 2009/03

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2011/12/28|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長5180mm×全幅1900mm×全高1490mm、排気量は5972ccであることから、大雑把に分類すると6.0リットルクラス(6000cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:400PS~450PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5180mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


GN60型 7シリーズ [5972cc/445PS FR/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目7シリーズの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2008/10
HL40型
[740i E65]
4.0L-NA・FR/6AT・940.0万円
306PS・39.8kgm・7.7km/L
306PS
39.8kgm
7.7km/L
2008/10
HL48型
[750i E65]
4.8L-NA・FR/6AT・1150.0万円
367PS・50.0kgm・7.3km/L
367PS
50.0kgm
7.3km/L
2008/10
HN48型
[750iL E66]
4.8L-NA・FR/6AT・1250.0万円
367PS・50.0kgm・7.3km/L
367PS
50.0kgm
7.3km/L
4代目7シリーズの車両型式・グレード一覧【全7車種】
7シリーズの新型モデル
5代目 KB60型7シリーズ
KB60型7シリーズは2009/03に登場した5代目モデル。参考車両の「760iL F02」は全長5210mm、全幅1900mm、全高1485mmの車体に、544PS/76.5kgmを発生するN74B60型5972ccエンジンを搭載。

7シリーズの旧型モデル
3代目 GJ50型7シリーズ
GJ50型7シリーズは1994/10に登場した3代目モデル。参考車両の「750iL E38」は全長5125mm、全幅1860mm、全高1425mmの車体に、326PS/49.9kgmを発生するM73B54型5379ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
7シリーズ
760iL E66
その他 エアサス エアスプリング
お値段 18000000円
車両型式 ABA-GN60
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長5180×幅1900×高1490mm
軸距&
輪距
3130mm
前1580mm/後1595mm
最小半径 6.3m
タイヤ 前輪:245/50R18
後輪:245/50R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2220kg
エンジン諸元
原動機型式 N73B60A
気筒配列 V型12気筒
排気量5972cc
圧縮比11.3
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 445PS[327kW]/6000rpm
最大トルク 61.2kgm[600Nm]/3950rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 5.4km/L(12.7mpg)
100km燃費 18.5L/100km
N73B60A型エンジンの諸元と性能まとめ
V型12気筒とは‥シリンダをV字型に交互で12個配置する方式。満足度の高さはピカイチ。
V型12気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税101100円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税28500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額9500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2008/10モデルの7シリーズを16年落ちの中古で495.0万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    7シリーズの2008/10モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の25%である450万円に諸経費として45.0万円を足した495.0万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2008年式を16年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年経過 101100円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年-17年経過 28500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷4.6km/L×185円/L 402170円
オイル交換(5000km毎) 1回9000円×2回 18000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額9500円) 月額9500円×12ヶ月 114000円
ローン完済後の年間維持費 687000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額82500円×12ヶ月 990000円
ローン返済中の年間維持費 1677000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 77700円
名目 金額
自動車税(1年分) 101100円
自動車重量税(1年分) 28500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
402170円
(281520円)
(201090円)
(120650円)
オイル交換(5000km毎) 18000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額9500円) 114000円
ローン完済後の年間維持費 687000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 990000円
ローン返済中の年間維持費 1677000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
77700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「6000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は101100円、「2.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は28500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに9000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額9500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした77700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ57300円(ローン完済前は139800円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半を7シリーズに吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

7シリーズの維持費は高い?安い?

「7シリーズの年間維持費は687000円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「6000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたして7シリーズの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いセンチュリー391600円-295400円
IS446100円-240900円
LC コンバーチブル477600円-209400円
LX544400円-142600円
基準6000ccクラス平均561100円-125900円
グランドチェロキー566800円-120200円
レンジローバー635400円-51600円
レンジローバー ヴォーグ667400円-19600円
7シリーズの維持費687000円
高い7シリーズ719600円+32600円

7シリーズの年間維持費を、6000ccクラスで最も維持費が安いセンチュリーと比較して295400円高く、最も高い7シリーズと比較して32600円安く、6000ccクラスの平均維持費との比較では125900円高くなっています。

最低額のセンチュリーと最高額の7シリーズは極端な例としても、6000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、7シリーズの維持費は ものすごく高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 6000ccクラスの車 ランキング

7シリーズを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%890万円75万円58万円
15%600万円50万円39万円
20%450万円38万円30万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は890万円(総支給額75万円/月、手取り58万円/月)、ここから月額維持費5.7万円を支払うと残りは52.3万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は600万円(総支給額50万円/月、手取り39万円/月)、5.7万円を支払うと残りは33.3万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が450万円(総支給額38万円/月、手取り30万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。5.7万円を引くと残りは24.3万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代41万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費4.6km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
293490円
[-108680円]
-25円
160円/L
347840円
[-54330円]
-10円
175円/L
380450円
[-21720円]
185円/L402170円
[0円]
+10円
195円/L
423930円
[+21760円]
+25円
210円/L
456540円
[+54370円]
+50円
235円/L
510890円
[+108720円]

燃費4.6km/LのGN60型 7シリーズで10000km走行するのに必要な燃料は2174L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は402170円になります。

参考までに、7シリーズの燃料タンクは88リットルですので、2174Lの給油回数は25回、1回あたりの燃料代は約16090円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては21760円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると54370円、50円も違ってくると108720円にもなります。

これをGN60型 7シリーズの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を687000円としたとき、135円/Lに値下がりすれば578320円(84.2%)に、235円/Lに値上がりすれば795720円(115.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(101100円)なり重量税(28500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 27%
自動車重量税 1年分 28500円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 3000km分 120650円 33%
オイル交換 年1回 9000円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 80% 91200円 25%
合計
[1万kmとの差額]
368900円
-318100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 22%
自動車重量税 1年分 28500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 201090円 44%
オイル交換 年1回 9000円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 2%
任意保険料 85% 96960円 22%
合計
[1万kmとの差額]
455100円
-231900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 19%
自動車重量税 1年分 28500円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 281520円 52%
オイル交換 年1回 12600円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 2%
任意保険料 90% 102600円 18%
合計
[1万kmとの差額]
544800円
-142200円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料114000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて318100円安い368900円に、5000km走行では231900円安い455100円に、7000km走行では142200円安い544800円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 11%
自動車重量税 1年分 28500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 603260円 65%
オイル交換 年3回 54000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 2%
任意保険料 100% 114000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
931300円
+244300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 9%
自動車重量税 1年分 28500円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 804340円 69%
オイル交換 年4回 72000円 6%
タイヤ交換 2年毎 28800円 2%
任意保険料 100% 114000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
1157600円
+470600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
5000cc超クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

7シリーズの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 5.4km/L
燃料タンク容量 88L
航続距離(カタログ燃費) 475.2km
航続距離(80%燃費) 378.4km
満タンプライス 16280円
1km走行コスト 34.26円
1万円でどこまで行ける? 291.9km

10・15モード燃費が5.4km/L、燃料タンク容量88リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は475.2kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(4.9km/L)とすると航続距離は431.2km、80%(4.3km/L)だと378.4km、70%(3.8km/L)では334.4kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から88リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では16280円、上で計算した航続距離を踏まえると475.2km(80%燃費時378.4km)を走行するのに16280円かかる計算です。

燃費を4.6km/Lとしたときの1km走行コストは34.26円、10万km走行したときの燃料代は342.6万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら34.3万円/年、7年10万kmなら48.9万円/年、5年10万kmなら68.5万円/年、3年10万kmなら114.2万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば291.9km(往復なら片道145.9km)、カタログ値の80%なら233.5km(片道116.8km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

N73B60A型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3950回転時の馬力 338PS
6000回転時の馬力 445PS
各回転域でのトルク
3950回転時のトルク 61.2kgm
6000回転時のトルク 53.1kgm
N73B60A型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているN73B60型5972cc、V型12気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力445馬力を、3950回転時に最大トルク61.2kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3950rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の2050rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は34.2%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

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うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ4.989kg/PS(2220kg/445PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ4.989kg/PS
車体+1人5.112kg/PS
車体+5人5.607kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.124kg/PS
車体+70kg5.146kg/PS
車体+80kg5.169kg/PS
車体+90kg5.191kg/PS
車体+100kg5.213kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.112kg/PS(2275kg/445PS)となり、数値としては0.123kg、比率にすると2.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは5.607kg/PS(2495kg/445PS)となり、数値としては0.618kg、比率にすると12.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

GN60 7シリーズのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2008/10

-
7シリーズ
5.112kg/PS
2275kg/445PS|6.0L-NA
[車体のみPWR:4.989]
2014/08

車種詳細
WRX STI
4.984kg/PS
1535kg/308PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.805
2007/10

車種詳細
S2000
5.300kg/PS
1325kg/250PS|2.0L-NA
車体のみPWR:5.080
2002/01

車種詳細
シルビア
5.180kg/PS
1295kg/250PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.960
2011/11

車種詳細
インプレッサ WRX
5.150kg/PS
1545kg/300PS|2.5L-TB
車体のみPWR:4.967
2000/10

車種詳細
インプレッサ WRX
5.304kg/PS
1485kg/280PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.107

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.112kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

4.908kg/PSから5.316kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りセダン「VAB型 WRX STI」、ホンダの2人乗りオープンカー「AP1型 S2000」、日産の4人乗りクーペ「S15型 シルビア」、スバルの5人乗りハッチバック「GRF型 インプレッサ WRX」、スバルの5人乗りセダン「GDB型 インプレッサ WRX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

GN60型 7シリーズ [760iL E66]のライバル車種|5.112kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は200.5PS/tとなっています。


7シリーズがバイクと競争するなら…?


車種詳細
アフリカツイン|742cc
5.105kg/PS
291kg/57.1PS/6.12kgm
[車体のみPWR:4.140]
1速ギヤ速度:64.5km/h
最小TWR:0.882
2008/10

-
7シリーズ|5972cc
5.112kg/PS
2275kg/445PS/61.2kgm
[車体のみPWR:4.989]
1速ギヤ速度:60.3km/h
最小TWR:0.968

車種詳細
ZZR400|399cc
5.189kg/PS
275kg/53.0PS/3.80kgm
[車体のみPWR:4.151]
1速ギヤ速度:62.0km/h
最小TWR:0.866

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは7シリーズとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

RD04 アフリカツインと競争してみる

まず7シリーズより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのアフリカツインが挙げられます。PWRの5.105kg/PSは車両重量236kgにライダーの体重55kgを加えた291kgを、最高出力57.1PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はアフリカツインに4.2km/h劣り、1速TWRは0.086kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

ZX400N ZZR400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのZZR400が挙げられます。PWRの5.189kg/PSは車両重量220kg+55kgの275kgを、最高出力53.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は1.7km/h劣り、1速TWRは0.102kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.971
平均ピストンスピード 16.00m/s
トルクウェイトレシオ 36.27kg/kgm
1馬力あたりのお値段 40449円
排気量1Lあたり馬力 74.51PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.25kgm/L
1気筒あたりの馬力 37.1PS
1気筒あたりのトルク 5.1kgm
パワーバンド比率 34.2%
燃費×馬力 2042.5pt
各種ランキング
セダンのPWR
5.0L超のPWR

トルクウェイトレシオは36.27kg/kgm(2220kg/61.2kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が18000000円、最高出力が445馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は40449円、逆に1万円あたりでは0.25馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は294118円、1万円あたりでは0.03kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
5000cc超の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は74.51PS/L、トルクは10.25kgm/L、1気筒あたりの馬力は37.1馬力、トルクは5.1kgmとなり、このエンジンが445馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.00m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が80.0mmであるN73B60型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7500回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.971になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、小回りよりも真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が4.59km/L、最高出力が445PSであるこの車の獲得ポイントは2042.5ptになります。
戯れに車両重量2220kgを100kg単位にした22.2で割ってみたところ、その数値は92.01ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



7シリーズでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.813m
期待される荷室の幅 1.500m
対角線の長さ 2.353m
期待される荷室の面積 2.720m²

縦方向の長さが1.813m(対角線では2.353m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 245/50R18|タイヤ直径 70.2cm|円周長 220.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.171 13.16 -
-
65km/h 9940rpm 2293.8kgm
2速 2.340 7.38 0.561 1-2/
3650rpm
117km/h 5580rpm 1286.8kgm
3速 1.521 4.80 0.650 2-3/
4230rpm
179km/h 3630rpm 836.4kgm
4速 1.143 3.61 0.751 3-4/
4880rpm
239km/h 2720rpm 628.6kgm
5速 0.867 2.73 0.759 4-5/
4930rpm
314km/h 2070rpm 476.8kgm
6速 0.691 2.18 0.797 5-6/
5180rpm
395km/h 1650rpm 380.0kgm
Final 3.154 レシオカバレッジ(変速比幅)6.036

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3950rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.154)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(61.2kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.154)÷タイヤの有効半径(0.351m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの395km(6000rpmでは364.2km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3950回転で最大トルク61.2kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば36.27kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(4.989kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2293.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2220kg)を1速ギヤの最大駆動力(2293.8kgm)で割ってみると0.968kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(53.1kgm)からTWRを算出すると1.115kg/kgmとなり、3950-6000回転の回転域では0.968-1.115kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

GN60型7シリーズに搭載されたN73B60型5972ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6000rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ60km/h-
2速ギヤ108km/h3370rpm
3速ギヤ165km/h3900rpm
4速ギヤ220km/h4510rpm
5速ギヤ290km/h4550rpm
6速ギヤ364km/h4780rpm

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると60km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3370rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は108km/h(+48km/h)になります。

3速ギヤでは3900rpmまで落ちて6000rpmで165km/h(+57km/h)に、4速ギヤでは4510rpmまで落ちて6000rpmで220km/h(+55km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4550rpmまで落ちて6000rpmで290km/h(+70km/h)に、6速ギヤでは4780rpmまで落ちて6000rpmで364km/h(+74km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3980 5970 7950 9940 11930 13920 17900
2速 2230 3350 4460 5580 6690 7810 10040
3速 1450 2180 2900 3630 4350 5080 6530
4速 1090 1630 2180 2720 3270 3810 4900
5速 830 1240 1650 2070 2480 2890 3720
6速 660 990 1320 1650 1980 2310 2970
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.691)を選択して時速100kmにて走行すると1650回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは990回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1150回転、一般的な高速道路の80km/hでは1320回転、100km/hでは1650回転、制限速度が120km/hになると1980回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2960回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 20 30 40 50 60 70 80
2速 18 36 54 72 90 108 125 143
3速 28 55 83 110 138 165 193 221
4速 37 73 110 147 183 220 257 294
5速 48 97 145 194 242 290 339 387
6速 61 121 182 243 304 364 425 486

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの245/50R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 245/50R18 | 直径 702mm

-20mm
幅225mm
-10mm
幅235mm
変更なし
幅245mm
+10mm
幅255mm
+20mm
幅265mm
-5%
45
扁平
225/45R18
37.6km/h
直径660mm
径差-42mm
235/45R18
38.1km/h
直径669mm
径差-33mm
245/45R18
38.6km/h
直径678mm
径差-24mm
255/45R18
39.1km/h
直径687mm
径差-15mm
265/45R18
39.7km/h
直径696mm
径差-6mm
0%
50
扁平
225/50R18
38.9km/h
直径682mm
径差-20mm
235/50R18
39.4km/h
直径692mm
径差-10mm
245/50R18
40.0km/h
702mm
0mm
255/50R18
40.6km/h
直径712mm
径差+10mm
265/50R18
41.1km/h
直径722mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
225/55R18
40.2km/h
直径705mm
径差+3mm
235/55R18
40.8km/h
直径716mm
径差+14mm
245/55R18
41.4km/h
直径727mm
径差+25mm
255/55R18
42.1km/h
直径738mm
径差+36mm
265/55R18
42.7km/h
直径749mm
径差+47mm
+10%
60
扁平
225/60R18
41.4km/h
直径727mm
径差+25mm
235/60R18
42.1km/h
直径739mm
径差+37mm
245/60R18
42.8km/h
直径751mm
径差+49mm
255/60R18
43.5km/h
直径763mm
径差+61mm
265/60R18
44.2km/h
直径775mm
径差+73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、225/50R18 、235/45R18、235/50R18 、245/45R18 、255/45R18 、265/45R18あたりのタイヤがおすすめです。

245/50R18のタイヤ幅を225mmから275mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、245/50R18の適応サイズと性能の変化 [GN60型7シリーズ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】245/50R18のタイヤ銘柄と通販価格

GN60型7シリーズ[6.0L-NA FR/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト4.989kg/ps63.08
1速ギヤ加速性能0.968kg/kgm62.99
1L換算馬力74.51ps/L51.12
1L換算トルク10.25kgm/L59.51
WB/TR比1.97129.59
ワイド&ロー指数0.78457.88
前面の面積2.831m²44.29
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点412.18

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費5.4km/L33.30
年間維持費687000円16.99
100kmh回転数1650rpm61.14
航続距離475.2km36.20
車の大きさ14.665m³62.72
室内の広さ(仮) 2.659m³42.78
最小回転半径6.3m26.94
馬力単価40449円25.16
ユーティリティ部門の得点305.23

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した GN60型7シリーズ[6.0L-NA FR/6AT] の総合得点は 717.41 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したGN60型7シリーズ(FR/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「5000cc超のセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

7シリーズの歴代モデル

7代目 22EH30型 7シリーズ
22EH30 7シリーズは2022/04に登場した7代目モデル。参考車両の「740i Excellence G70」は全長5390mm、全幅1950mm、全高1545mmの車体に、381PS/53.0kgmを発生するB58B30型2997ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

6代目 7E30型 7シリーズ
7E30 7シリーズは2015/10に登場した6代目モデル。参考車両の「740Li M-sport G12」は全長5250mm、全幅1900mm、全高1480mmの車体に、326PS/45.9kgmを発生するB58B30型2997ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

5代目 YE44型 7シリーズ
YE44 7シリーズは2009/03に登場した5代目モデル。参考車両の「750Li F02」は全長5220mm、全幅1900mm、全高1485mmの車体に、450PS/66.3kgmを発生するN63B44型4394ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 HN48型 7シリーズ
HN48 7シリーズは2001/10に登場した4代目モデル。参考車両の「750iL E66」は全長5180mm、全幅1900mm、全高1490mmの車体に、367PS/50.0kgmを発生するN62B48型4798ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

3代目 GF40型 7シリーズ
GF40 7シリーズは1994/10に登場した3代目モデル。参考車両の「740i 40-8S E38」は全長4985mm、全幅1860mm、全高1435mmの車体に、286PS/40.0kgmを発生するM60B40型3981ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

2代目 L35型 7シリーズ
L35 7シリーズは1987/11に登場した2代目モデル。参考車両の「735iL E32」は全長5025mm、全幅1845mm、全高1400mmの車体に、211PS/31.1kgmを発生する3.34M.J1型3430ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。