AM20:3シリーズ セダンの性能と維持費 FR/5AT 453万円 2000年式

このページでは、BMWの4ドア・5人乗りセダン、4代目のGF-AM20型3シリーズ セダン 320i M-sport 20-6S E46【2000/08モデル・150PS/19.4kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

AM20 3シリーズ セダン
販売期間:1998/07 - 2005/09

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2011/12/27|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4470mm×全幅1740mm×全高1400mm、排気量は1990ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4470mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


AM20型 3シリーズ セダン [1990cc/150PS FR/5AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目3シリーズ セダンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2005/02
AV22型
[320i M-sport 22-6S E46]
2.2L-NA・FR/5AT・517.0万円
170PS・21.4kgm・9.8km/L
170PS
21.4kgm
9.8km/L
2004/04
AY20型
[318i N42B20A E46]
2.0L-NA・FR/5MT・389.6万円
143PS・20.4kgm・13.2km/L
143PS
20.4kgm
13.2km/L
2004/04
AV30型
[330i 30-6S E46]
3.0L-NA・FR/5AT・571.2万円
231PS・30.6kgm・9.2km/L
231PS
30.6kgm
9.2km/L
4代目 3シリーズ 型式一覧 E46系まとめ 1998-2007【全28車種】
3シリーズ セダンの新型モデル
5代目 VA40型M3
VA40型M3は2007/09に登場した5代目モデル。参考車両の「M3-Sedan E90」は全長4585mm、全幅1815mm、全高1435mmの車体に、420PS/40.8kgmを発生するS65B40型3999ccエンジンを搭載。

3シリーズ セダンの旧型モデル
3代目 CD28型3シリーズ セダン
CD28型3シリーズ セダンは1991/07に登場した3代目モデル。参考車両の「328i 28-6S E36」は全長4435mm、全幅1695mm、全高1395mmの車体に、190PS/28.5kgmを発生するM52B28型2793ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
3シリーズ セダン
320i M-sport 20-6S E46
その他 Mスポーツ
お値段 4530000円
車両型式 GF-AM20
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
5速AT・5速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4470×幅1740×高1400mm
軸距&
輪距
2725mm
前1480mm/後1490mm
最小半径 4.9m
タイヤ 前輪:225/45R17
後輪:245/40R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1440kg
エンジン諸元
原動機型式 M52TUB20
気筒配列 直列6気筒
排気量1990cc
圧縮比11.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 150PS[110kW]/5900rpm
最大トルク 19.4kgm[190Nm]/3500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 9.7km/L(22.8mpg)
100km燃費 10.3L/100km
M52TUB20型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税18900円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2000/08モデルの3シリーズ セダンを24年落ちの中古で99.7万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    3シリーズ セダンの2000/08モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である90.6万円に諸経費として9.1万円を足した99.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 【PR】自動車保険は比較で安くなる!

2000年式を24年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 18年経過 18900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷8.2km/L×185円/L 225610円
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 385800円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額41530円×12ヶ月 498360円
ローン返済中の年間維持費 884100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 58500円
名目 金額
自動車税(1年分) 45400円
自動車重量税(1年分) 18900円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
225610円
(157930円)
(112810円)
(67680円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 385800円
名目 金額
車のローン額(1年分) 498360円
ローン返済中の年間維持費 884100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
58500円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「1.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は18900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした58500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、3シリーズ セダン【320i M-sport 20-6S E46】の場合、維持費の月額は32200円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

3シリーズ セダンの維持費は高い?安い?

「3シリーズ セダンの年間維持費は385800円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたして3シリーズ セダンの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス189800円-196000円
ヴォクシー ハイブリッド227000円-158800円
スイフト スポーツ275300円-110500円
シビック タイプR312300円-73500円
基準2000ccクラス平均316600円-69200円
アコード345200円-40600円
WRX STI364700円-21100円
3シリーズ セダンの維持費385800円
エクスプローラー413900円+28100円
高いBX484900円+99100円

3シリーズ セダンの年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して196000円高く、最も高いBXと比較して99100円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では69200円高くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、3シリーズ セダンの維持費は まあまあ高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

3シリーズ セダンを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%500万円42万円33万円
15%330万円28万円22万円
20%250万円21万円17万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は500万円(総支給額42万円/月、手取り33万円/月)、ここから月額維持費3.2万円を支払うと残りは29.8万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は330万円(総支給額28万円/月、手取り22万円/月)、3.2万円を支払うと残りは18.8万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が250万円(総支給額21万円/月、手取り17万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.2万円を引くと残りは13.8万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代23万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費8.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
164650円
[-60960円]
-25円
160円/L
195140円
[-30470円]
-10円
175円/L
213430円
[-12180円]
185円/L225610円
[0円]
+10円
195円/L
237830円
[+12220円]
+25円
210円/L
256120円
[+30510円]
+50円
235円/L
286610円
[+61000円]

燃費8.2km/LのAM20型 3シリーズ セダンで10000km走行するのに必要な燃料は1219.6L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は225610円になります。

参考までに、3シリーズ セダンの燃料タンクは63リットルですので、1219.6Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約11290円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては12220円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると30510円、50円も違ってくると61000円にもなります。

これをAM20型 3シリーズ セダンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を385800円としたとき、135円/Lに値下がりすれば324840円(84.2%)に、235円/Lに値上がりすれば446800円(115.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(18900円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
バン・トラックの人気車種ランキング!


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 22%
自動車重量税 1年分 18900円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 67680円 33%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 80% 52800円 26%
合計
[1万kmとの差額]
206200円
-179600円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 18%
自動車重量税 1年分 18900円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 112810円 44%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 85% 56160円 23%
合計
[1万kmとの差額]
254600円
-131200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 15%
自動車重量税 1年分 18900円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 157930円 52%
オイル交換 年1回 6300円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 90% 59400円 19%
合計
[1万kmとの差額]
304800円
-81000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて179600円安い206200円に、5000km走行では131200円安い254600円に、7000km走行では81000円安い304800円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 9%
自動車重量税 1年分 18900円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 338420円 65%
オイル交換 年3回 27000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 3%
任意保険料 100% 66000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
522600円
+136800円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 7%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 451220円 69%
オイル交換 年4回 36000円 6%
タイヤ交換 2年毎 24000円 4%
任意保険料 100% 66000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
650400円
+264600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

3シリーズ セダンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 9.7km/L
燃料タンク容量 63L
航続距離(カタログ燃費) 611.1km
航続距離(80%燃費) 491.4km
満タンプライス 11655円
1km走行コスト 19.07円
1万円でどこまで行ける? 524.3km

10・15モード燃費が9.7km/L、燃料タンク容量63リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は611.1kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.7km/L)とすると航続距離は548.1km、80%(7.8km/L)だと491.4km、70%(6.8km/L)では428.4kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から63リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では11655円、上で計算した航続距離を踏まえると611.1km(80%燃費時491.4km)を走行するのに11655円かかる計算です。

燃費を8.2km/Lとしたときの1km走行コストは19.07円、10万km走行したときの燃料代は190.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら19.1万円/年、7年10万kmなら27.2万円/年、5年10万kmなら38.1万円/年、3年10万kmなら63.6万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば524.3km(往復なら片道262.2km)、カタログ値の80%なら419.5km(片道209.7km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

M52TUB20型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3500回転時の馬力 95PS
5900回転時の馬力 150PS
各回転域でのトルク
3500回転時のトルク 19.4kgm
5900回転時のトルク 18.2kgm
M52TUB20型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているM52B20型1990cc、直列6気筒の自然吸気エンジンは5900回転時に最高出力150馬力を、3500回転時に最大トルク19.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3500rpmから最高出力が発生する5900rpmまで」の2400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は40.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.600kg/PS(1440kg/150PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.600kg/PS
車体+1人9.967kg/PS
車体+5人11.433kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.000kg/PS
車体+70kg10.067kg/PS
車体+80kg10.133kg/PS
車体+90kg10.200kg/PS
車体+100kg10.267kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.967kg/PS(1495kg/150PS)となり、数値としては0.367kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.433kg/PS(1715kg/150PS)となり、数値としては1.833kg、比率にすると19.1%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

AM20 3シリーズ セダンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2000/08

-
3シリーズ セダン
9.967kg/PS
1495kg/150PS|2.0L-NA
[車体のみPWR:9.600]
2010/04

車種詳細
ウィッシュ
9.826kg/PS
1415kg/144PS|1.8L-NA
車体のみPWR:9.444
2013/12

車種詳細
ヴェゼル
10.038kg/PS
1325kg/132PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.621
2019/04

車種詳細
RAV4
9.854kg/PS
1685kg/171PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.532
2011/10

車種詳細
ヴィッツ G’s
10.000kg/PS
1090kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.495
2016/02

車種詳細
イグニス
9.945kg/PS
905kg/91PS|1.3L-NA
車体のみPWR:9.341

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.967kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.768kg/PSから10.166kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの7人乗りミニバン「ZGE20W型 ウィッシュ」、ホンダの5人乗りSUV「RU3型 ヴェゼル」、トヨタの5人乗りSUV「MXAA54型 RAV4」、トヨタの5人乗りハッチバック「NCP131型 ヴィッツ G’s」、スズキの5人乗りSUV「FF21S型 イグニス」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

AM20型 3シリーズ セダン [320i M-sport 20-6S E46]のライバル車種|9.967kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は104.2PS/tとなっています。


3シリーズ セダンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
YBR250|249cc
9.952kg/PS
209kg/21.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:7.333]
1速ギヤ速度:37.3km/h
最小TWR:0.969
2000/08

-
3シリーズ セダン|1990cc
9.967kg/PS
1495kg/150PS/19.4kgm
[車体のみPWR:9.600]
1速ギヤ速度:49.3km/h
最小TWR:1.646

車種詳細
イントルーダークラシック400|399cc
10.000kg/PS
330kg/33.0PS/3.40kgm
[車体のみPWR:8.333]
1速ギヤ速度:53.4km/h
最小TWR:1.433

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは3シリーズ セダンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

PCNLD YBR250と競争してみる

まず3シリーズ セダンより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのYBR250が挙げられます。PWRの9.952kg/PSは車両重量154kgにライダーの体重55kgを加えた209kgを、最高出力21.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はYBR250に12.0km/h勝り、1速TWRは0.677kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

VK56A イントルーダークラシック400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのイントルーダークラシック400が挙げられます。PWRの10.000kg/PSは車両重量275kg+55kgの330kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は4.1km/h劣り、1速TWRは0.213kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.835
平均ピストンスピード 12.98m/s
トルクウェイトレシオ 74.23kg/kgm
1馬力あたりのお値段 30200円
排気量1Lあたり馬力 75.38PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.75kgm/L
1気筒あたりの馬力 25.0PS
1気筒あたりのトルク 3.2kgm
パワーバンド比率 40.7%
燃費×馬力 1236.0pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.8~2.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは74.23kg/kgm(1440kg/19.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4530000円、最高出力が150馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は30200円、逆に1万円あたりでは0.33馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は233505円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は75.38PS/L、トルクは9.75kgm/L、1気筒あたりの馬力は25.0馬力、トルクは3.2kgmとなり、このエンジンが150馬力を5900回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.98m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が66.0mmであるM52B20型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は9090回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.835になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が8.24km/L、最高出力が150PSであるこの車の獲得ポイントは1236.0ptになります。
戯れに車両重量1440kgを100kg単位にした14.4で割ってみたところ、その数値は85.83ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



3シリーズ セダンでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.565m
期待される荷室の幅 1.340m
対角線の長さ 2.060m
期待される荷室の面積 2.097m²

縦方向の長さが1.565m(対角線では2.060m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5900rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6400回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6400rpm|タイヤサイズ 245/40R17|タイヤ直径 62.8cm|円周長 197.3cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6400rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.454 14.16 -
-
53km/h 11960rpm 874.9kgm
2速 2.211 9.07 0.640 1-2/
4100rpm
84km/h 7660rpm 560.1kgm
3速 1.589 6.51 0.719 2-3/
4600rpm
116km/h 5500rpm 402.5kgm
4速 1.000 4.10 0.629 3-4/
4030rpm
185km/h 3460rpm 253.3kgm
5速 0.760 3.12 0.760 4-5/
4860rpm
243km/h 2630rpm 192.5kgm
Final 4.100 レシオカバレッジ(変速比幅)4.545

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.100)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(19.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.100)÷タイヤの有効半径(0.314m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの243km(5900rpmでは224.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3500回転で最大トルク19.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば74.23kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.600kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと874.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1440kg)を1速ギヤの最大駆動力(874.9kgm)で割ってみると1.646kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5900回転でのトルク(18.2kgm)からTWRを算出すると1.754kg/kgmとなり、3500-5900回転の回転域では1.646-1.754kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5900rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

AM20型3シリーズ セダンに搭載されたM52B20型1990ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5900rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5900rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ49km/h-
2速ギヤ77km/h3780rpm
3速ギヤ107km/h4240rpm
4速ギヤ170km/h3710rpm
5速ギヤ224km/h4480rpm

まず1速ギヤで5900rpmまで引っ張ると49km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5900rpmから3780rpmまで落ち、そこから5900rpmまで加速を続けると速度は77km/h(+28km/h)になります。

3速ギヤでは4240rpmまで落ちて5900rpmで107km/h(+30km/h)に、4速ギヤでは3710rpmまで落ちて5900rpmで170km/h(+63km/h)に、5速ギヤでは4480rpmまで落ちて5900rpmで224km/h(+54km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4790 7180 9570 11960 14360 16750 21530
2速 3060 4590 6130 7660 9190 10720 13780
3速 2200 3300 4400 5500 6600 7700 9910
4速 1390 2080 2770 3460 4160 4850 6230
5速 1050 1580 2110 2630 3160 3690 4740
※赤い数字は暫定レブリミット(6400rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.760)を選択して時速100kmにて走行すると2630回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1580回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1840回転、一般的な高速道路の80km/hでは2110回転、100km/hでは2630回転、制限速度が120km/hになると3160回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4740回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 17 25 33 42 50 59 67
2速 13 26 39 52 65 78 91 104
3速 18 36 55 73 91 109 127 145
4速 29 58 87 115 144 173 202 231
5速 38 76 114 152 190 228 266 304

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6400回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの245/40R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 245/40R17 | 直径 628mm

-20mm
幅225mm
-10mm
幅235mm
変更なし
幅245mm
+10mm
幅255mm
+20mm
幅265mm
-5%
35
扁平
225/35R17
37.6km/h
直径590mm
径差-38mm
235/35R17
38.0km/h
直径597mm
径差-31mm
245/35R17
38.5km/h
直径604mm
径差-24mm
255/35R17
38.9km/h
直径611mm
径差-17mm
265/35R17
39.4km/h
直径618mm
径差-10mm
0%
40
扁平
225/40R17
39.0km/h
直径612mm
径差-16mm
235/40R17
39.5km/h
直径620mm
径差-8mm
245/40R17
40.0km/h
628mm
0mm
255/40R17
40.5km/h
直径636mm
径差+8mm
265/40R17
41.0km/h
直径644mm
径差+16mm
+5%
45
扁平
225/45R17
40.4km/h
直径635mm
径差+7mm
235/45R17
41.0km/h
直径644mm
径差+16mm
245/45R17
41.6km/h
直径653mm
径差+25mm
255/45R17
42.2km/h
直径662mm
径差+34mm
265/45R17
42.7km/h
直径671mm
径差+43mm
+10%
50
扁平
225/50R17
41.8km/h
直径657mm
径差+29mm
235/50R17
42.5km/h
直径667mm
径差+39mm
245/50R17
43.1km/h
直径677mm
径差+49mm
255/50R17
43.8km/h
直径687mm
径差+59mm
265/50R17
44.4km/h
直径697mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、225/40R17 、235/35R17、235/40R17 、245/35R17 、255/35R17 、265/35R17あたりのタイヤがおすすめです。

245/40R17のタイヤ幅を225mmから275mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、245/40R17の適応サイズと性能の変化 [AM20型3シリーズ セダン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】245/40R17のタイヤ銘柄と通販価格

AM20型3シリーズ セダン[2.0L-NA FR/5AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.600kg/ps50.46
1速ギヤ加速性能1.646kg/kgm48.50
1L換算馬力75.38ps/L51.81
1L換算トルク9.75kgm/L53.41
WB/TR比1.83543.61
ワイド&ロー指数0.80556.36
前面の面積2.436m²55.35
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点403.22

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費9.7km/L42.71
年間維持費385800円44.58
100kmh回転数2630rpm48.21
航続距離611.1km44.07
車の大きさ10.889m³47.76
室内の広さ(仮) 1.975m³36.27
最小回転半径4.9m55.51
馬力単価30200円38.64
ユーティリティ部門の得点357.75

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した AM20型3シリーズ セダン[2.0L-NA FR/5AT] の総合得点は 760.97 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したAM20型3シリーズ セダン(FR/5AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

3シリーズ セダンの歴代モデル

7代目 5F20型 3シリーズ セダン
5F20 3シリーズ セダンは2019/03に登場した7代目モデル。参考車両の「318i G20」は全長4715mm、全幅1825mm、全高1440mmの車体に、156PS/25.5kgmを発生するB48B20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

6代目 3C30型 M3
3C30 M3は2014/07に登場した6代目モデル。参考車両の「Sedan F80」は全長4685mm、全幅1875mm、全高1430mmの車体に、431PS/56.1kgmを発生するS55B30型2979ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

5代目 WD40型 M3
WD40 M3は2007/09に登場した5代目モデル。参考車両の「M3 Coupe E92」は全長4620mm、全幅1805mm、全高1425mmの車体に、420PS/40.8kgmを発生するS65B40型3999ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

4代目 BL32型 M3
BL32 M3は2001/01に登場した4代目モデル。参考車両の「SMG-II E46」は全長4490mm、全幅1780mm、全高1370mmの車体に、343PS/37.2kgmを発生するS54B32型3245ccエンジンを搭載した5人乗りクーペ。

3代目 M3B型 M3
M3B M3は1994/02に登場した3代目モデル。参考車両の「M3-Coupe S50B30 E36」は全長4435mm、全幅1710mm、全高1335mmの車体に、286PS/32.7kgmを発生するS50B30型2990ccエンジンを搭載した5人乗りクーペ。

2代目 M3型 M3
M3 M3は1985に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade E30」は全長4345mm、全幅1680mm、全高1365mmの車体に、195PS/23.4kgmを発生するS14B23型2302ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。