4DAEW A8 性能と維持費 FF/5AT 5人 800万円 1998年式

このページでは、アウディの4ドア・5人乗りセダン、初代のE-4DAEW型A8 D2-3.7【1998/01モデル・230PS/32.1kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

4DAEW A8
販売期間:1995/05 - 2003/10

画像はアウディより引用
http://www.audi.co.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長5035mm×全幅1880mm×全高1435mm、排気量は3696ccであることから、大雑把に分類すると3.7リットルクラス(3700cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:200PS~250PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5035mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

4DAEW型 A8 [3696cc/230PS FF/5AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代A8の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2002/09
4DAUW型
[D2 4.2Quattro]
4.2L-NA・4WD/5AT・970.0万円
310PS・41.8kgm・8.3km/L
310PS
41.8kgm
8.3km/L
2001/01
4DAYS型
[BaseGrade]
4.2L-NA・4WD/5AT・1150.0万円
360PS・43.9kgm・-
360PS
43.9kgm
-
A8の新型モデル
2代目 4EBSMF型S8 セダン
4EBSMF型S8 セダンは2006/06に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長5055mm、全幅1895mm、全高1430mmの車体に、450PS/55.1kgmを発生する5204ccエンジンを搭載。


4DAEW A8の主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー アウディ
車名&
グレード
A8
D2-3.7
その他 -
お値段 7995000円
車両型式 E-4DAEW
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
5速AT・5速オートマ車
ドア/定員 4ドア・5名乗車
ホイールベース 2880mm
トレッド 1595mm/1580mm
WB/TR比 1.814
最小半径 5.8m
タイヤ 前輪:225/60R16
後輪:225/60R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1700kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

A8と各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
A8
車体寸法
全長 5035mm -
全幅 1880mm -
全高 1435mm -
大きさ 13.58m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1635mm
全幅 1480mm以下 +400mm
全高平均 1640mm -205mm
大きさ平均 8.13m3 +5.45m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 +335mm
全幅 1700mm以下 +180mm
全高平均 1496mm -61mm
大きさ平均 10.48m3 +3.10m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm +392mm
全幅平均 1815mm +65mm
全高平均 1518mm -83mm
大きさ平均 12.84m3 +0.74m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。



A8での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.762m
期待される荷室の幅 1.480m
対角線の長さ 2.301m
期待される荷室の面積 2.608m²

縦方向の長さが1.762m(対角線では2.301m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


4DAEW A8の税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税76400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1998/01モデルのA8を27年落ちの中古で175.9万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    A8の1998/01モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である159.9万円に諸経費として16.0万円を足した175.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1998年式を27年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 4000cc以下 13年経過 76400円
自動車重量税
1年分
2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷7.3㎞/L×195円/L 267120円
オイル交換
5000km毎
1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料
月額7500円
月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 490200円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額48860円×12ヶ月 586320円
ローン返済中の年間維持費 1076500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は76400円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、A8【D2-3.7】の場合、維持費の月額は40900円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

A8の維持費は高い?安い?

「A8の年間維持費は490200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてA8の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー409100円-81100円
フェアレディZ454700円-35500円
スカイライン クーペ471600円-18600円
FJクルーザー483600円-6600円
A8の維持費490200円
基準4000ccクラス平均506900円+16700円
Gクラス 4x4522600円+32400円
チェロキー584200円+94000円
ディスカバリー653300円+163100円
高いランドクルーザー80748100円+257900円

A8の年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して81100円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して257900円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では16700円安くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、A8の維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

A8を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%640万円54万円42万円
15%420万円35万円27万円
20%320万円27万円21万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は640万円(総支給額54万円/月、手取り42万円/月)、ここから月額維持費4.1万円を支払うと残りは37.9万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は420万円(総支給額35万円/月、手取り27万円/月)、4.1万円を支払うと残りは22.9万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が320万円(総支給額27万円/月、手取り21万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.1万円を引くと残りは16.9万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代27万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 198640円 -68480円
170円/L 232890円 -34230円
185円/L 253440円 -13680円
195円/L 267120円 -
205円/L 280830円 +13710円
220円/L 301380円 +34260円
245円/L 335630円 +68510円

燃費7.3km/Lの4DAEW型 A8で10000km走行するのに必要な燃料は1369.9L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は267120円になります。

参考までに、A8の燃料タンクは90リットルですので、1369.9Lの給油回数は16回、1回あたりの燃料代は約16700円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13710円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると34260円、50円も違ってくると68510円にもなります。

これを4DAEW型 A8の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を490200円としたとき、145円/Lに値下がりすれば421720円(86.0%)に、245円/Lに値上がりすれば558710円(114.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(76400円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 76400円
自動車重量税 1年分 25200円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 110425円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 80140円 133560円 186980円
オイル交換 6500円 6500円 9100円
タイヤ交換 6400円 6400円 6400円
任意保険料 72000円 76560円 81000円
税金 自賠責 一律 110425円
合計 275500円 333500円 394000円
1万km差額 -214700円 -156700円 -96200円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて214700円安い275500円に、5000km走行では156700円安い333500円に、7000km走行では96200円安い394000円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 267120円 400680円 534240円
オイル交換 13000円 19500円 26000円
タイヤ交換 9600円 11520円 15360円
任意保険料 90000円 99000円 108000円
税金 自賠責 一律 110425円
合計 490200円 641200円 794100円
1万km差額 - +151000円 +303900円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

A8の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 8.6km/L
燃料タンク容量 90L
航続距離(カタログ燃費) 774.0km
航続距離(80%燃費) 621.0km
満タンプライス 17550円
1km走行コスト 22.67円/km
1万円でどこまで行ける? 441.0km
東京から774.0kmの範囲

10・15モード燃費が8.6km/L、燃料タンク容量90リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は774.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.7km/L)とすると航続距離は693.0km、80%(6.9km/L)だと621.0km、70%(6.0km/L)では540.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から90リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では17550円、上で計算した航続距離を踏まえると774.0km(80%燃費時621.0km)を走行するのに17550円かかる計算です。

燃費を7.3km/Lとしたときの1km走行コストは22.67円、10万km走行したときの燃料代は226.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら22.7万円/年、7年10万kmなら32.4万円/年、5年10万kmなら45.3万円/年、3年10万kmなら75.6万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば441.0km(往復なら片道220.5km)、カタログ値の80%なら352.8km(片道176.4km)離れたところまで行くことができます。

4DAEW A8のエンジン諸元とカタログデータ

AEW型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 AEW
気筒配列 V型8気筒
排気量3696cc
圧縮比 10.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 230PS[169kW]/5500rpm
最大トルク 32.1kgm[315Nm]/2700rpm
パワーバンド 2700-5500rpm, 帯域50.9%
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費8.6km/L(20.2mpg)
100km燃費11.6L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
2700rpm 121PS/32.1kgm
5500rpm 230PS/30.0kgm
AEW型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているAEW型3696cc、V型8気筒の自然吸気エンジンは5500回転時に最高出力230馬力を、2700回転時に最大トルク32.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2700rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の2800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は50.9%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.391kg/PS(1700kg/230PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.391kg/PS
車体+1人7.630kg/PS
車体+5人8.587kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.652kg/PS
車体+70kg7.696kg/PS
車体+80kg7.739kg/PS
車体+90kg7.783kg/PS
車体+100kg7.826kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.630kg/PS(1755kg/230PS)となり、数値としては0.239kg、比率にすると3.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.587kg/PS(1975kg/230PS)となり、数値としては1.196kg、比率にすると16.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

4DAEW A8のライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.630kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
A8
7.630kg/PS
230PS・3.7L-NA
車体のみPWR 7.391
1755kg
+3.2%

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
182PS・1.5L-TB
車体のみPWR 7.418
1405kg
+4.1%

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
245PS・2.3L-TB
車体のみPWR 7.429
1875kg
+3.0%

車種詳細
スイフト スポーツ
7.464kg/PS
140PS・1.4L-TB
車体のみPWR 7.071
1045kg
+5.6%

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
133PS・1.0L-TB
車体のみPWR 7.368
1035kg
+5.6%

車種詳細
ストーリア X4
7.458kg/PS
120PS・0.8L-TB
車体のみPWR 7.000
895kg
+6.5%


7.401kg/PSから7.859kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック・FK7型 シビック、マツダの8人乗りミニバン・LY3P型 MPV、スズキの5人乗りハッチバック・ZC33S型 スイフト スポーツ、ダイハツの5人乗りハッチバック・M312S型 ブーン X4、ダイハツの5人乗りハッチバック・M112S型 ストーリア X4という顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

4DAEW型 A8 [D2-3.7]のライバル車種|7.630kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は135.3PS/tとなっています。


A8がバイクと競争するなら…?


車種詳細
スティード|583cc
7.472kg/PS
269kg/36.0PS/4.49kgm
[車体のみPWR:5.944]
1速ギヤ速度:58.6km/h
最小TWR:1.138
1998/01

-
A8|3696cc
7.630kg/PS
1755kg/230PS/32.1kgm
[車体のみPWR:7.391]
1速ギヤ速度:61.9km/h
最小TWR:1.581

車種詳細
デスペラード400|399cc
7.697kg/PS
254kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.030]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.020

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではA8とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

PC21 スティードと競争してみる

まずA8より少しPWRが低いバイクとして、ホンダのスティードが挙げられます。PWRの7.472kg/PSは車両重量214kgにライダーの体重55kgを加えた269kgを、最高出力36.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスティードに3.3km/h勝り、1速TWRは0.443kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

VK52A デスペラード400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのデスペラード400が挙げられます。PWRの7.697kg/PSは車両重量199kg+55kgの254kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は14.0km/h勝り、1速TWRは0.561kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.814
平均ピストンスピード 15.11m/s
トルクウェイトレシオ 52.96kg/kgm
1馬力あたりのお値段 34761円
排気量1Lあたり馬力 62.23PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.69kgm/L
1気筒あたりの馬力 28.8PS
1気筒あたりのトルク 4.0kgm
パワーバンド比率 50.9%
燃費×馬力 1681.3pt
各種ランキング
セダンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは52.96kg/kgm(1700kg/32.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が7995000円、最高出力が230馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は34761円、逆に1万円あたりでは0.29馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は249065円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は62.23PS/L、トルクは8.69kgm/L、1気筒あたりの馬力は28.8馬力、トルクは4.0kgmとなり、このエンジンが230馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.11m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が82.4mmであるAEW型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7280回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.814になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が7.31km/L、最高出力が230PSであるこの車の獲得ポイントは1681.3ptになります。
戯れに車両重量1700kgを100kg単位にした17.0で割ってみたところ、その数値は98.90ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


4DAEW A8のギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6000rpm|タイヤサイズ 225/60R16|タイヤ直径 67.6cm|円周長 212.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.664 11.32 - - 68km/h 8880rpm 1075.2kgm
2速 1.998 6.17 0.545 1-2/
3270rpm
124km/h 4840rpm 586.3kgm
3速 1.406 4.34 0.704 2-3/
4220rpm
176km/h 3410rpm 412.6kgm
4速 1.000 3.09 0.711 3-4/
4270rpm
247km/h 2420rpm 293.5kgm
5速 0.742 2.29 0.742 4-5/
4450rpm
333km/h 1800rpm 217.7kgm
Final3.090レシオカバレッジ(変速比幅)4.938
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2700rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.090)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(32.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.090)÷タイヤの有効半径(0.338m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの333km(5500rpmでは305.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2700回転で最大トルク32.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば52.96kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.391kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1075.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1700kg)を1速ギヤの最大駆動力(1075.2kgm)で割ってみると1.581kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5500回転でのトルク(30.0kgm)からTWRを算出すると1.692kg/kgmとなり、2700-5500回転の回転域では1.581-1.692kg/kgmの間で推移することがわかります。


5500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4DAEW型A8に搭載されたAEW型3696ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ62km/h-
2速ギヤ114km/h3000rpm
3速ギヤ161km/h3870rpm
4速ギヤ227km/h3910rpm
5速ギヤ306km/h4080rpm

まず1速ギヤで5500rpmまで引っ張ると62km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5500rpmから3000rpmまで落ち、そこから5500rpmまで加速を続けると速度は114km/h(+52km/h)になります。

3速ギヤでは3870rpmまで落ちて5500rpmで161km/h(+47km/h)に、4速ギヤでは3910rpmまで落ちて5500rpmで227km/h(+66km/h)に、5速ギヤでは4080rpmまで落ちて5500rpmで306km/h(+79km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3550 5330 7110 8880 10660 12440 15990
2速 1940 2910 3880 4840 5810 6780 8720
3速 1360 2050 2730 3410 4090 4770 6140
4速 970 1450 1940 2420 2910 3390 4360
5速 720 1080 1440 1800 2160 2520 3240
※赤い数字は暫定レブリミット(6000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.742)を選択して時速100kmにて走行すると1800回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1080回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1260回転、一般的な高速道路の80km/hでは1440回転、100km/hでは1800回転、制限速度が120km/hになると2160回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3240回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 11 23 34 45 56 68 79 90
2速 21 41 62 83 103 124 144 165
3速 29 59 88 117 147 176 205 235
4速 41 82 124 165 206 247 289 330
5速 56 111 167 222 278 333 389 445

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの225/60R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/60R16 | 直径 676mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
55 205/55R16
37.4km/h
径 632mm
差 -44mm
215/55R16
38.0km/h
径 643mm
差 -33mm
225/55R16
38.7km/h
径 654mm
差 -22mm
235/55R16
39.3km/h
径 665mm
差 -11mm
245/55R16
40.0km/h
径 676mm
差 0mm
60 205/60R16
38.6km/h
径 652mm
差 -24mm
215/60R16
39.3km/h
径 664mm
差 -12mm
225/60R16
40.0km/h
676mm
0mm
235/60R16
40.7km/h
径 688mm
差 +12mm
245/60R16
41.4km/h
径 700mm
差 +24mm
65 205/65R16
39.8km/h
径 673mm
差 -3mm
215/65R16
40.6km/h
径 686mm
差 +10mm
225/65R16
41.4km/h
径 699mm
差 +23mm
235/65R16
42.1km/h
径 712mm
差 +36mm
245/65R16
42.9km/h
径 725mm
差 +49mm
70 205/70R16
41.0km/h
径 693mm
差 +17mm
215/70R16
41.8km/h
径 707mm
差 +31mm
225/70R16
42.7km/h
径 721mm
差 +45mm
235/70R16
43.5km/h
径 735mm
差 +59mm
245/70R16
44.3km/h
径 749mm
差 +73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/60R16、205/65R16 、215/55R16、215/60R16 、225/55R16 、235/55R16 、245/55R16あたりのタイヤがおすすめです。

225/60R16のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/60R16の適応サイズと性能の変化 [4DAEW型A8編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】225/60R16のタイヤ銘柄と通販価格

4DAEW型 A8 3.7L-NA FF/5ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS7.39㎏/PS56.5ptB
最高回転数5880rpm5500rpm45.3ptD
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.58㎏/㎏m49.9ptC
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h61.9㎞/h60.0ptB
1リットル
換算馬力
73.10PS/L62.23PS/L41.4ptD
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L8.69㎏m/L40.5ptD
WB/TR比1.7731.81445.8ptD
ワイド&
ロー指数
0.8940.76359.4ptB
前面の面積2.631m22.698m248.1ptC
最低地上高154.5mm-43.7ptD
スポーツ性能部門の得点472.8pt
総合評価D

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340696円490200円37.0ptE
10-15燃費13.0km/L8.6km/L40.3ptD
100km/h
回転数
2490rpm1800rpm59.1ptB
航続距離644.1km657.9km50.8ptC
車の大きさ11.468m313.583m341.6ptD
車内の広さ3430.7L-46.6ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.9L-44.2ptD
車内床面積2.793m2-46.0ptC
最小回転
半径
5.17m5.8m37.1ptE
ユーティリティ部門の得点454.4pt
総合評価D

※10-15燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10707車種中 RANK
運動性能 472.8pt 7724位 D
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 454.4pt 9031位 D
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 927.2pt 9303位 D
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は472.8点で全10707車種中の7724位、ユーティリティ部門は454.4点で9031位、総合得点は927.2点で9303位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した4DAEW型 A8(FF/5AT) の各種スペックを、セダン4000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

A8の歴代モデル

4代目 F8CZSF型 A8
F8CZSF A8は2018/10に登場した4代目モデル。参考車両の「55TFSI quattro」は全長5170mm、全幅1945mm、全高1470mmの車体に、340PS/51.0kgmを発生するCZS型2994ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

3代目 4HCHJA型 A8 ハイブリッド
4HCHJA A8 ハイブリッドは2013/02に登場した3代目モデル。参考車両の「D4 BaseGrade」は全長5145mm、全幅1950mm、全高1465mmの車体に、211PS/35.7kgmを発生するCHJ型1984ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

2代目 4EBSMF型 S8 セダン
4EBSMF S8 セダンは2006/06に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長5055mm、全幅1895mm、全高1430mmの車体に、450PS/55.1kgmを発生するCHJ型5204ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 4DAYS型 S8 セダン
4DAYS S8 セダンは2001/01に登場した初代モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長5035mm、全幅1880mm、全高1415mmの車体に、360PS/43.9kgmを発生するAYS型4172ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。


人気があるセダンの車種比較


EC5A ギャラン VR-4 2000 vs CT9A ランサー Evolution VII GSR 2001 性能比較
8代目 ギャラン VR-4 type-V(2000年式 EC5A・4WD/5MT・2.5L+ツインターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、6代目 ランサー Evolution VII GSR(2001年式 CT9A・4WD/5MT・2.0L+ターボ・280PS/39.0kgm・5人乗り)を比較。

ZN6 86 ハチロク 2016 vs SXE10 アルテッツァ RS200 2004 性能比較
初代 86 ハチロク G(2016年式 ZN6・FR/6MT・2.0L・207PS/21.6kgm・4人乗り)と、初代 アルテッツァ RS200(2004年式 SXE10・FR/6MT・2.0L・210PS/22.0kgm・5人乗り)を比較。

AUCJXF ゴルフR 2017 vs VAB WRX STI RA-R 2018 性能比較
7代目 ゴルフR(2017年式 AUCJXF・4WD/6MT・2.0L+ターボ・310PS/38.7kgm・5人乗り)と、初代 WRX STI type RA-R(2018年式 VAB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・329PS/44.1kgm・5人乗り)を比較。

GE8P クロノス V6 1993 vs CB6A ランサー V6 1994 性能比較
初代 クロノス 18VL(1993年式 GE8P・FF/5MT・1.9L・140PS/16.0kgm・5人乗り)と、4代目 ランサー MX-Saloon V6(1994年式 CB6A・FF/5MT・1.6L・140PS/15.0kgm・5人乗り)を比較。

EC5A ギャラン VR-4 2000 vs EC5W レグナム VR-4 2000 性能比較
8代目 ギャラン VR-4 type-V(2000年式 EC5A・4WD/5MT・2.5L+ツインターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、初代 レグナム VR-4 VR-4 type-S(2000年式 EC5W・4WD/5MT・2.5L+ターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)を比較。

VBH WRX S4 2021 vs VAG WRX S4 2014 新旧比較
2代目 WRX S4 GT-H(2021年式 VBH・4WD/CVT・2.4L+ターボ・275PS/38.2kgm・5人乗り)と、初代 WRX S4 2.0GT EyeSight(2014年式 VAG・4WD/CVT・2.0L+ターボ・300PS/40.8kgm・5人乗り)を比較。

GXE10 アルテッツァ AS200 vs HR34 スカイライン セダン GT 性能比較
初代 アルテッツァ AS200(2004年式 GXE10・FR/6MT・2.0L・160PS/20.4kgm・5人乗り)と、10代目 スカイライン セダン GT(2000年式 HR34・FR/5MT・2.0L・155PS/19.0kgm・5人乗り)を比較。

BL3FW マツダスピード アクセラ 2009 vs FD2 シビック タイプR 2008 性能比較
2代目 マツダスピード アクセラ(2009年式 BL3FW・FF/6MT・2.3L+ターボ・264PS/38.7kgm・5人乗り)と、8代目 シビック タイプR type-R(2008年式 FD2・FF/6MT・2.0L・225PS/21.9kgm・4人乗り)を比較。