DB6304TXC XC60 性能と維持費 4WD/6AT 5人 619万円 2012年

このページでは、ボルボの5ドア・5人乗りSUV、初代のCBA-DB6304TXC型XC60 T6 AWD【2012/08モデル・304PS/44.9kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

DB6304TXC XC60
販売期間:2009/06 - 2017/10

画像はボルボより引用
http://www.volvocars.com/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4625mm×全幅1890mm×全高1715mm、排気量は2953ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:300PS~350PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4625mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

DB6304TXC型 XC60 [2953cc/304PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代XC60の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2016/02
DB420XC型
[T6 AWD R-Design]
2.0L-TS・4WD/8AT・719.0万円
306PS・40.8kgm・12.3km/L
306PS
40.8kgm
12.3km/L
2016/02
DD4204TXC型
[D4]
2.0L-TB・FF/8AT・539.0万円
190PS・40.8kgm・18.6km/L
190PS
40.8kgm
18.6km/L
2016/02
DB525XC型
[T5 AWD SE]
2.5L-TB・4WD/8AT・599.0万円
254PS・36.7kgm・11.0km/L
254PS
36.7kgm
11.0km/L
初代XC60の車両型式・グレード一覧【全6車種】
XC60の新型モデル
2代目 UB420XCP型XC60
UB420XCP型XC60は2017/10に登場した2代目モデル。参考車両の「Polestar Engineered」は全長4710mm、全幅1940mm、全高1660mmの車体に、333PS/43.8kgmを発生するB420型1968ccエンジンを搭載。


DB6304TXC XC60の主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー ボルボ
車名&
グレード
XC60
T6 AWD
その他 Rデザイン SE
お値段 6190000円
車両型式 CBA-DB6304TXC
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア・5名乗車
ホイールベース 2775mm
トレッド 1630mm/1585mm
WB/TR比 1.726
最小半径 5.8m
最低高 235mm
タイヤ 前輪:235/55R19
後輪:235/55R19
ブレーキ 前:ディスク
後:ディスク
車両重量 1930kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

XC60と各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
XC60
車体寸法
全長 4625mm -
全幅 1890mm -
全高 1715mm -
大きさ 14.99m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1225mm
全幅 1480mm以下 +410mm
全高平均 1640mm +75mm
大きさ平均 8.13m3 +6.86m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -75mm
全幅 1700mm以下 +190mm
全高平均 1496mm +219mm
大きさ平均 10.48m3 +4.51m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -18mm
全幅平均 1815mm +75mm
全高平均 1518mm +197mm
大きさ平均 12.84m3 +2.15m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。



XC60での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.619m
期待される荷室の幅 1.490m
対角線の長さ 2.200m
期待される荷室の面積 2.412m²

縦方向の長さが1.619m(対角線では2.200m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


DB6304TXC XC60の税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2012/08モデルのXC60を13年落ちの中古で272.4万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    XC60の2012/08モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である247.6万円に諸経費として24.8万円を足した272.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2012年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税
1年分
2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷8.4×195円/L 232140円
オイル交換
5000km毎
1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料
月額6500円
月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 430200円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額45390円×12ヶ月 544680円
ローン返済中の年間維持費 974900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、XC60【T6 AWD】の場合、維持費の月額は35900円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

XC60の維持費は高い?安い?

「XC60の年間維持費は430200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてXC60の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いハイエース バン274670円-155530円
スープラ343900円-86300円
グランエース352500円-77700円
スカイライン379100円-51100円
基準3000ccクラス平均413500円-16700円
XC60の維持費430200円
アリスト453300円+23100円
スカイライン GT-R480700円+50500円
X5519600円+89400円
高いXM ワゴン623000円+192800円

XC60の年間維持費を、3000ccクラスで最も維持費が安いハイエース バンと比較して155530円高く、最も高いXM ワゴンと比較して192800円安く、3000ccクラスの平均維持費との比較では16700円高くなっています。

最低額のハイエース バンと最高額のXM ワゴンは極端な例としても、3000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、XC60の維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3000ccクラスの車 ランキング

XC60を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%560万円47万円37万円
15%370万円31万円24万円
20%280万円24万円19万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は560万円(総支給額47万円/月、手取り37万円/月)、ここから月額維持費3.6万円を支払うと残りは33.4万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は370万円(総支給額31万円/月、手取り24万円/月)、3.6万円を支払うと残りは20.4万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が280万円(総支給額24万円/月、手取り19万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.6万円を引くと残りは15.4万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代24万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費8.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 172630円 -59510円
170円/L 202390円 -29750円
185円/L 220250円 -11890円
195円/L 232140円 -
205円/L 244060円 +11920円
220円/L 261910円 +29770円
245円/L 291680円 +59540円

燃費8.4km/LのDB6304TXC型 XC60で10000km走行するのに必要な燃料は1190.5L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は232140円になります。

参考までに、XC60の燃料タンクは70リットルですので、1190.5Lの給油回数は18回、1回あたりの燃料代は約12900円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては11920円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると29770円、50円も違ってくると59540円にもなります。

これをDB6304TXC型 XC60の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を430200円としたとき、145円/Lに値下がりすれば370690円(86.2%)に、245円/Lに値上がりすれば489740円(113.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 58600円
自動車重量税 1年分 22800円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 90225円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 69640円 116070円 162500円
オイル交換 6500円 6500円 9100円
タイヤ交換 11200円 11200円 11200円
任意保険料 62400円 66360円 70200円
税金 自賠責 一律 90225円
合計 240000円 290400円 343300円
1万km差額 -190200円 -139800円 -86900円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて190200円安い240000円に、5000km走行では139800円安い290400円に、7000km走行では86900円安い343300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 232140円 348210円 464280円
オイル交換 13000円 19500円 26000円
タイヤ交換 16800円 20160円 26880円
任意保険料 78000円 85800円 93600円
税金 自賠責 一律 90225円
合計 430200円 563900円 701000円
1万km差額 - +133700円 +270800円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
3000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

XC60の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 9.0km/L
燃料タンク容量 70L
航続距離(カタログ燃費) 630.0km
航続距離(80%燃費) 504.0km
満タンプライス 13650円
1km走行コスト 21.67円/km
1万円でどこまで行ける? 461.5km
東京から630.0kmの範囲

JC08モード燃費が9.0km/L、燃料タンク容量70リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は630.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.1km/L)とすると航続距離は567.0km、80%(7.2km/L)だと504.0km、70%(6.3km/L)では441.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から70リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では13650円、上で計算した航続距離を踏まえると630.0km(80%燃費時504.0km)を走行するのに13650円かかる計算です。

燃費を8.4km/Lとしたときの1km走行コストは21.67円、10万km走行したときの燃料代は216.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら21.7万円/年、7年10万kmなら31.0万円/年、5年10万kmなら43.3万円/年、3年10万kmなら72.2万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば461.5km(往復なら片道230.8km)、カタログ値の80%なら369.2km(片道184.6km)離れたところまで行くことができます。

DB6304TXC XC60のエンジン諸元とカタログデータ

B6304T型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 B6304T
気筒配列 直列6気筒
排気量2953cc
圧縮比 9.3
吸気方式 ターボ
最高出力 304PS[223kW]/5600rpm
最大トルク 44.9kgm[440Nm]/2100-4200rpm
パワーバンド 2100-5600rpm, 帯域62.5%
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費9.0km/L(21.2mpg)
100km燃費11.1L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
2100rpm 132PS/44.9kgm
4200rpm263PS/44.9kgm
5600rpm 304PS/38.9kgm
B6304T型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているB6304T型2953cc、直列6気筒のターボエンジンは5600回転時に最高出力304馬力を、2100-4200回転時に最大トルク44.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2100rpmから最高出力が発生する5600rpmまで」の3500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は62.5%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ6.349kg/PS(1930kg/304PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ6.349kg/PS
車体+1人6.530kg/PS
車体+5人7.253kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg6.546kg/PS
車体+70kg6.579kg/PS
車体+80kg6.612kg/PS
車体+90kg6.645kg/PS
車体+100kg6.678kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは6.530kg/PS(1985kg/304PS)となり、数値としては0.181kg、比率にすると2.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは7.253kg/PS(2205kg/304PS)となり、数値としては0.904kg、比率にすると14.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

DB6304TXC XC60のライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ6.530kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
XC60
6.530kg/PS
304PS・3.0L-TB
車体のみPWR 6.349
1985kg
+2.8%

車種詳細
アコード
6.568kg/PS
220PS・2.0L-NA
車体のみPWR 6.318
1445kg
+4.0%

車種詳細
アルテッツァ
6.690kg/PS
210PS・2.0L-NA
車体のみPWR 6.429
1405kg
+4.1%

車種詳細
クラウン ハイブリッド
6.368kg/PS
296PS・3.5L-NA
車体のみPWR 6.182
1885kg
+3.0%

車種詳細
レジェンド
6.481kg/PS
314PS・3.5L-NA
車体のみPWR 6.306
2035kg
+2.8%

車種詳細
SC
6.411kg/PS
280PS・4.3L-NA
車体のみPWR 6.214
1795kg
+3.2%


6.334kg/PSから6.726kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りセダン・CL7型 アコード、トヨタの5人乗りセダン・SXE10型 アルテッツァ、トヨタの5人乗りセダン・GWS204型 クラウン ハイブリッド、ホンダの5人乗りセダン・KC2型 レジェンド、レクサスの4人乗りオープンカー・UZZ40型 SCという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

DB6304TXC型 XC60 [T6 AWD]のライバル車種|6.530kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は157.5PS/tとなっています。


XC60がバイクと競争するなら…?


車種詳細
XR250 モタード|249cc
6.517kg/PS
189kg/28.6PS/2.55kgm
[車体のみPWR:4.621]
1速ギヤ速度:36.0km/h
最小TWR:0.639
2012/08

-
XC60|2953cc
6.530kg/PS
1985kg/304PS/44.9kgm
[車体のみPWR:6.349]
1速ギヤ速度:50.3km/h
最小TWR:1.024

車種詳細
XR250|249cc
6.536kg/PS
183kg/28.0PS/2.60kgm
[車体のみPWR:4.571]
1速ギヤ速度:40.5km/h
最小TWR:0.660

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではXC60とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MD30 XR250 モタードと競争してみる

まずXC60より少しPWRが低いバイクとして、ホンダのXR250 モタードが挙げられます。PWRの6.517kg/PSは車両重量134kgにライダーの体重55kgを加えた189kgを、最高出力28.6PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はXR250 モタードに14.3km/h勝り、1速TWRは0.385kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MD30 XR250と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのXR250が挙げられます。PWRの6.536kg/PSは車両重量128kg+55kgの183kgを、最高出力28.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は9.8km/h勝り、1速TWRは0.364kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.726
平均ピストンスピード 17.40m/s
トルクウェイトレシオ 42.98kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20362円
排気量1Lあたり馬力 102.95PS/L
排気量1Lあたりトルク 15.20kgm/L
1気筒あたりの馬力 50.7PS
1気筒あたりのトルク 7.5kgm
パワーバンド比率 62.5%
燃費×馬力 2544.5pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
2.5~3.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは42.98kg/kgm(1930kg/44.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が6190000円、最高出力が304馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20362円、逆に1万円あたりでは0.49馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は137862円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は102.95PS/L、トルクは15.20kgm/L、1気筒あたりの馬力は50.7馬力、トルクは7.5kgmとなり、このエンジンが304馬力を5600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.40m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が93.2mmであるB6304T型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6440回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.726になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が8.37km/L、最高出力が304PSであるこの車の獲得ポイントは2544.5ptになります。
戯れに車両重量1930kgを100kg単位にした19.3で割ってみたところ、その数値は131.84ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


DB6304TXC XC60のギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6100rpm|タイヤサイズ 235/55R19|タイヤ直径 74.1cm|円周長 232.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.148 15.55 - - 55km/h 11140rpm 1885.1kgm
2速 2.370 8.89 0.571 1-2/
3480rpm
96km/h 6360rpm 1077.1kgm
3速 1.556 5.83 0.657 2-3/
4010rpm
146km/h 4180rpm 707.1kgm
4速 1.155 4.33 0.742 3-4/
4530rpm
197km/h 3100rpm 524.9kgm
5速 0.859 3.22 0.744 4-5/
4540rpm
265km/h 2310rpm 390.4kgm
6速 0.686 2.57 0.799 5-6/
4870rpm
331km/h 1840rpm 311.8kgm
Final3.750レシオカバレッジ(変速比幅)6.047
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2100-4200rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.750)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(44.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.750)÷タイヤの有効半径(0.3705m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの331km(5600rpmでは304.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2100-4200回転で最大トルク44.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば42.98kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(6.349kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1885.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1930kg)を1速ギヤの最大駆動力(1885.1kgm)で割ってみると1.024kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5600回転でのトルク(38.9kgm)からTWRを算出すると1.182kg/kgmとなり、2100-5600回転の回転域では1.024-1.182kg/kgmの間で推移することがわかります。


5600rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

DB6304TXC型XC60に搭載されたB6304T型2953ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5600rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5600rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ50km/h-
2速ギヤ88km/h3200rpm
3速ギヤ134km/h3680rpm
4速ギヤ181km/h4160rpm
5速ギヤ243km/h4170rpm
6速ギヤ304km/h4470rpm

まず1速ギヤで5600rpmまで引っ張ると50km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5600rpmから3200rpmまで落ち、そこから5600rpmまで加速を続けると速度は88km/h(+38km/h)になります。

3速ギヤでは3680rpmまで落ちて5600rpmで134km/h(+46km/h)に、4速ギヤでは4160rpmまで落ちて5600rpmで181km/h(+47km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4170rpmまで落ちて5600rpmで243km/h(+62km/h)に、6速ギヤでは4470rpmまで落ちて5600rpmで304km/h(+61km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4450 6680 8910 11140 13360 15590 20050
2速 2550 3820 5090 6360 7640 8910 11450
3速 1670 2510 3340 4180 5010 5850 7520
4速 1240 1860 2480 3100 3720 4340 5580
5速 920 1380 1840 2310 2770 3230 4150
6速 740 1110 1470 1840 2210 2580 3320
※赤い数字は暫定レブリミット(6100rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.686)を選択して時速100kmにて走行すると1840回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1110回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1290回転、一般的な高速道路の80km/hでは1470回転、100km/hでは1840回転、制限速度が120km/hになると2210回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3320回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 36 45 54 63 72
2速 16 31 47 63 79 94 110 126
3速 24 48 72 96 120 144 168 192
4速 32 64 97 129 161 193 226 258
5速 43 87 130 173 217 260 304 347
6速 54 109 163 217 271 326 380 434

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの235/55R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/55R19 | 直径 741mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
50 215/50R19
37.7km/h
径 698mm
差 -43mm
225/50R19
38.2km/h
径 708mm
差 -33mm
235/50R19
38.8km/h
径 718mm
差 -23mm
245/50R19
39.3km/h
径 728mm
差 -13mm
255/50R19
39.8km/h
径 738mm
差 -3mm
55 215/55R19
38.9km/h
径 720mm
差 -21mm
225/55R19
39.5km/h
径 731mm
差 -10mm
235/55R19
40.0km/h
741mm
0mm
245/55R19
40.6km/h
径 753mm
差 +12mm
255/55R19
41.2km/h
径 764mm
差 +23mm
60 215/60R19
40.0km/h
径 741mm
差 0mm
225/60R19
40.6km/h
径 753mm
差 +12mm
235/60R19
41.3km/h
径 765mm
差 +24mm
245/60R19
41.9km/h
径 777mm
差 +36mm
255/60R19
42.6km/h
径 789mm
差 +48mm
65 215/65R19
41.2km/h
径 763mm
差 +22mm
225/65R19
41.9km/h
径 776mm
差 +35mm
235/65R19
42.6km/h
径 789mm
差 +48mm
245/65R19
43.3km/h
径 802mm
差 +61mm
255/65R19
44.0km/h
径 815mm
差 +74mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/55R19、215/60R19 、225/50R19、225/55R19 、235/50R19 、245/50R19 、255/50R19あたりのタイヤがおすすめです。

235/55R19のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、235/55R19の適応サイズと性能の変化 [DB6304TXC型XC60編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】235/55R19のタイヤ銘柄と通販価格

DB6304TXC型 XC60 3.0Lターボ 4WD/6ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS6.35㎏/PS59.3ptB
最高回転数5880rpm5600rpm46.6ptC
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.02㎏/㎏m61.7ptB
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h50.3㎞/h49.3ptC
1リットル
換算馬力
103.35PS/L102.95PS/L49.9ptC
1リットル
換算トルク
15.98㎏m/L15.20㎏m/L47.6ptC
WB/TR比1.7731.72654.8ptB
ワイド&
ロー指数
0.8940.90749.1ptC
前面の面積2.631m23.241m232.9ptE
最低地上高154.5mm235mm17.4ptF
スポーツ性能部門の得点455.6pt
総合評価D

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340696円430200円42.2ptD
JC08燃費17.7km/L9.0km/L36.4ptE
100km/h
回転数
2490rpm1840rpm58.6ptB
航続距離644.1km585.9km46.6ptC
車の大きさ11.468m314.991m336.1ptE
車内の広さ3430.7L-46.6ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.9L-44.2ptD
車内床面積2.793m2-46.0ptC
最小回転
半径
5.17m5.8m37.1ptE
ユーティリティ部門の得点445.5pt
総合評価D

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10707車種中 RANK
運動性能 455.6pt 8938位 D
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 445.5pt 9549位 D
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 901.1pt 9881位 E
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は455.6点で全10707車種中の8938位、ユーティリティ部門は445.5点で9549位、総合得点は901.1点で9881位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したDB6304TXC型 XC60(4WD/6AT) の各種スペックを、5人乗SUV3000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

XC60の歴代モデル

2代目 UB420XC型 XC60
UB420XC XC60は2017/10に登場した2代目モデル。参考車両の「T5 AWD Momentum」は全長4690mm、全幅1900mm、全高1660mmの車体に、254PS/35.7kgmを発生するB420型1968ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 DB420XC型 XC60
DB420XC XC60は2009/06に登場した初代モデル。参考車両の「T5 R-Design」は全長4645mm、全幅1890mm、全高1715mmの車体に、245PS/35.7kgmを発生するB420型1968ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。


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