VZN210W ハイラックス サーフの性能と維持費 FR/4AT 284万円

このページでは、トヨタ自動車の5ドア・5人乗りSUV、4代目のTA-VZN210W型ハイラックス サーフ SSR-X【2004/08モデル・185PS/30.0kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

VZN210W ハイラックス サーフ
販売期間:2002/11 - 2009/07

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2011/11/28|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4770mm×全幅1875mm×全高1790mm、排気量は3378ccであることから、大雑把に分類すると3.4リットルクラス(3400cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4770mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


VZN210W型 ハイラックス サーフ [3378cc/185PS FR/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目ハイラックス サーフの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2005/08
GRN215W型
[SSR-G]
4.0L-NA | 4WD/5AT
| 350.7万円
249PS
38.8kgm
8.3km/L
2005/08
TRN215W型
[SSR-X]
2.7L-NA | 4WD/4AT
| 296.1万円
163PS
25.1kgm
8.9km/L
2005/08
TRN210W型
[SSR-X]
2.7L-NA | FR/4AT
| 270.9万円
163PS
25.1kgm
8.9km/L
4代目ハイラックス サーフの車両型式・グレード一覧【全5車種】
ハイラックス サーフの新型モデル
8代目 GUN125型ハイラックス GRスポーツ
GUN125型ハイラックス GRスポーツは2017/09に登場した8代目モデル。参考車両の「Z GR-SPORT」は全長5320mm、全幅1900mm、全高1840mmの車体に、150PS/40.8kgmを発生する2GD型2393ccエンジンを搭載。

ハイラックス サーフの旧型モデル
3代目 VZN185W型ハイラックス サーフ
VZN185W型ハイラックス サーフは1995/12に登場した3代目モデル。参考車両の「SSR-G」は全長4840mm、全幅1800mm、全高1805mmの車体に、185PS/30.0kgmを発生する5VZ型3378ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
ハイラックス サーフ
SSR-X
その他 -
お値段 2835000円
車両型式 TA-VZN210W
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4770×幅1875×高1790mm
室内寸法 長1895×幅1515×高1165mm
軸距&
輪距
2790mm
前1575mm/後1575mm
最小半径 5.7m
最低高 205mm
タイヤ 前輪:265/70R16
後輪:265/70R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1740kg
エンジン諸元
原動機型式 5VZ-FE
気筒配列 V型6気筒
排気量3378cc
圧縮比9.6
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 185PS[136kW]/4800rpm
最大トルク 30.0kgm[294Nm]/3600rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 8.5km/L(20.0mpg)
100km燃費 11.8L/100km
5VZ-FE型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税66700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2004/08モデルのハイラックス サーフを20年落ちの中古で62.4万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ハイラックス サーフの2004/08モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である56.7万円に諸経費として5.7万円を足した62.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2004年式を20年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年経過 66700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷7.2km/L×170円/L
7000km÷7.2km/L×170円/L
5000km÷7.2km/L×170円/L
3000km÷7.2km/L×170円/L
236110円
(165280円)
(118060円)
(70830円)
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 442500円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額25990円×12ヶ月 311880円
ローン返済中の年間維持費 754400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
名目 金額
自動車税(1年分) 66700円
自動車重量税(1年分) 25200円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
236110円
(165280円)
(118060円)
(70830円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額7000円) 84000円
ローン完済後の年間維持費 442500円
名目 金額
車のローン額(1年分) 311880円
ローン返済中の年間維持費 754400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は66700円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

ハイラックス サーフ【SSR-X】の場合、維持費の月額は36900円(ローン完済前は62900円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
166670円
[-69440円]
-25円
145円/L
201400円
[-34710円]
-10円
160円/L
222230円
[-13880円]
170円/L236110円
[0円]
+10円
180円/L
250010円
[+13900円]
+25円
195円/L
270840円
[+34730円]
+50円
220円/L
305560円
[+69450円]

燃費7.2km/LのVZN210W型 ハイラックス サーフで10000km走行するのに必要な燃料は1388.9L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は236110円になります。

参考までに、ハイラックス サーフの燃料タンクは87リットルですので、1388.9Lの給油回数は16回、1回あたりの燃料代は約14760円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13900円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると34730円、50円も違ってくると69450円にもなります。

これをVZN210W型 ハイラックス サーフの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を442500円としたとき、120円/Lに値下がりすれば373060円(84.3%)に、220円/Lに値上がりすれば511950円(115.7%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(66700円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 27%
自動車重量税 1年分 25200円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 70830円 28%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 80% 67200円 26%
合計
[1万kmとの差額]
251200円
-191300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 22%
自動車重量税 1年分 25200円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 118060円 39%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 85% 71400円 24%
合計
[1万kmとの差額]
302600円
-139900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 19%
自動車重量税 1年分 25200円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 165280円 46%
オイル交換 年1回 8400円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 90% 75600円 22%
合計
[1万kmとの差額]
356500円
-86000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料84000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて191300円安い251200円に、5000km走行では139900円安い302600円に、7000km走行では86000円安い356500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 11%
自動車重量税 1年分 25200円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 354170円 60%
オイル交換 年3回 36000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 2%
任意保険料 100% 84000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
589300円
+146800円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 9%
自動車重量税 1年分 25200円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 472220円 65%
オイル交換 年4回 48000円 7%
タイヤ交換 2年毎 19200円 3%
任意保険料 100% 84000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
724200円
+281700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



ハイラックス サーフの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 8.5km/L
燃料タンク容量 87L
航続距離(カタログ燃費) 739.5km
航続距離(80%燃費) 591.6km
満タンプライス 14790円
1km走行コスト 20.00円
1万円でどこまで行ける? 500.0km
車両価格/航続距離 3834円/km

10・15モード燃費が8.5km/L、燃料タンク容量87リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は739.5kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.7km/L)とすると669.9km、80%(6.8km/L)だと591.6km、70%(5.9km/L)では513.3kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で87リットルの給油をすると14790円、上で計算した航続距離を踏まえると739.5km(80%燃費時591.6km)を走行するのに14790円かかる計算です。

燃費を7.2km/Lとしたときの1km走行コストは20.00円、10万km走行したときの燃料代は200.0万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら20.0万円/年、7年10万kmなら28.6万円/年、5年10万kmなら40.0万円/年、3年10万kmなら66.7万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば500.0km(往復なら片道250.0km)、カタログ値の80%なら400.0km(片道200.0km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で739.5kmの距離を移動できるVZN210W型 ハイラックス サーフ [SSR-X]という乗り物を、283.5万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「3834円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

5VZ-FE型エンジン簡易性能曲線図
5VZ-FE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 151PS
4800回転時の馬力 185PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 30.0kgm
4800回転時のトルク 27.6kgm
5VZ-FE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している5VZ型3378cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは4800回転時に最高出力185馬力を、3600回転時に最大トルク30.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する4800rpmまで」の1200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は25.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.405kg/PS(1740kg/185PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.405kg/PS
車体+1人9.703kg/PS
車体+5人10.892kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.730kg/PS
車体+70kg9.784kg/PS
車体+80kg9.838kg/PS
車体+90kg9.892kg/PS
車体+100kg9.946kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.703kg/PS(1795kg/185PS)となり、数値としては0.298kg、比率にすると3.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.892kg/PS(2015kg/185PS)となり、数値としては1.487kg、比率にすると15.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


VZN210W ハイラックス サーフのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2004/08

-
ハイラックス サーフ
9.703kg/PS
1795kg/185PS|3.4L-NA
[車体のみPWR:9.405]
2010/04

車種詳細
ウィッシュ
9.826kg/PS
1415kg/144PS|1.8L-NA
車体のみPWR:9.444
2019/04

車種詳細
RAV4
9.854kg/PS
1685kg/171PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.532
2012/02

車種詳細
CX-5
9.571kg/PS
1675kg/175PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.257
2015/04

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
1675kg/173PS|2.5L-NA
車体のみPWR:9.364
2009/09

車種詳細
オデッセイ
9.566kg/PS
1655kg/173PS|2.4L-NA
車体のみPWR:9.249

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.703kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.509kg/PSから9.897kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの7人乗りミニバン「ZGE20W型 ウィッシュ」、トヨタの5人乗りSUV「MXAA54型 RAV4」、マツダの5人乗りSUV「KE2AW型 CX-5」、スバルの7人乗りSUV「YAM型 エクシーガ クロスオーバー7」、ホンダの7人乗りミニバン「RB3型 オデッセイ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

VZN210W型 ハイラックス サーフ [SSR-X]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.703kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は106.3PS/tとなっています。


ハイラックス サーフがバイクと競争するなら…?


車種詳細
ボルティー|249cc
9.700kg/PS
194kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:6.950]
1速ギヤ速度:37.8km/h
最小TWR:0.885
2004/08

-
ハイラックス サーフ|3378cc
9.703kg/PS
1795kg/185PS/30.0kgm
[車体のみPWR:9.405]
1速ギヤ速度:61.2km/h
最小TWR:1.960

車種詳細
GSX250R|248cc
9.708kg/PS
233kg/24.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:7.417]
1速ギヤ速度:36.8km/h
最小TWR:0.988

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではハイラックス サーフとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NJ47A ボルティーと競争してみる

まずハイラックス サーフより少しPWRが低いバイクとして、スズキのボルティーが挙げられます。PWRの9.700kg/PSは車両重量139kgにライダーの体重55kgを加えた194kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はボルティーに23.4km/h勝り、1速TWRは1.075kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

DN11A GSX250Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSX250Rが挙げられます。PWRの9.708kg/PSは車両重量178kg+55kgの233kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は24.4km/h勝り、1速TWRは0.972kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.771
平均ピストンスピード 13.12m/s
トルクウェイトレシオ 58.00kg/kgm
1馬力あたりのお値段 15324円
排気量1Lあたり馬力 54.77PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.88kgm/L
1気筒あたりの馬力 30.8PS
1気筒あたりのトルク 5.0kgm
パワーバンド比率 25.0%
燃費×馬力 1335.7pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
3.0~3.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは58.00kg/kgm(1740kg/30.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2835000円、最高出力が185馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は15324円、逆に1万円あたりでは0.65馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は94500円、1万円あたりでは0.11kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
3500cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は54.77PS/L、トルクは8.88kgm/L、1気筒あたりの馬力は30.8馬力、トルクは5.0kgmとなり、このエンジンが185馬力を4800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは13.12m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が82.0mmである5VZ型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7320回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.771になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が7.22km/L、最高出力が185PSであるこの車の獲得ポイントは1335.7ptになります。
戯れに車両重量1740kgを100kg単位にした17.4で割ってみたところ、その数値は76.76ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.34m³
1人あたりのスペース 約0.67m³
室内長/全長 39.7%
室内幅/全幅 80.8%
室内高/全高 65.1%
室内容積/車両体積 20.9%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.34m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.67m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は39.7%、同じく室内幅と全幅の比率は80.8%、同じく室内高と全高の比率は65.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は20.9%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ハイラックス サーフでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.67m
期待される荷室の幅 1.42m
対角線の長さ 2.19m
期待される荷室の面積 2.37m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.67m(対角線では2.19m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4800rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5300回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5300rpm|タイヤサイズ 265/70R16|タイヤ直径 77.7cm|円周長 244.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5300rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.804 11.50 -
-
68km/h 7850rpm 887.8kgm
2速 1.531 6.28 0.546 1-2/
2890rpm
124km/h 4290rpm 484.7kgm
3速 1.000 4.10 0.653 2-3/
3460rpm
189km/h 2800rpm 316.6kgm
4速 0.753 3.09 0.753 3-4/
3990rpm
251km/h 2110rpm 238.4kgm
Final 4.100 レシオカバレッジ(変速比幅)3.724

ギヤの繋がりイメージ
VZN210W型ハイラックス サーフ4AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.100)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(30.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.100)÷タイヤの有効半径(0.3885m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの251km(4800rpmでは227.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4800rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4800rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ61km/h-
2速ギヤ112km/h2620rpm
3速ギヤ171km/h3130rpm
4速ギヤ228km/h3610rpm

VZN210W型ハイラックス サーフに搭載された5VZ型3378ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4800rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4800rpmまで引っ張ると61km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4800rpmから2620rpmまで落ち、そこから4800rpmまで加速を続けると速度は112km/h(+51km/h)になります。

3速ギヤでは3130rpmまで落ちて4800rpmで171km/h(+59km/h)に、4速ギヤでは3610rpmまで落ちて4800rpmで228km/h(+57km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3600回転で最大トルク30.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば58.00kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.405kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと887.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1740kg)を1速ギヤの最大駆動力(887.8kgm)で割ってみると1.960kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4800回転でのトルク(27.6kgm)からTWRを算出すると2.13kg/kgmとなり、3600-4800回転の回転域では1.960-2.13kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3140 4710 6280 7850 9420 10990 14130
2速 1710 2570 3430 4290 5140 6000 7710
3速 1120 1680 2240 2800 3360 3920 5040
4速 840 1260 1690 2110 2530 2950 3790
※赤い数字は暫定レブリミット(5300rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.753)を選択して時速100kmにて走行すると2110回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1260回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1480回転、一般的な高速道路の80km/hでは1690回転、100km/hでは2110回転、制限速度が120km/hになると2530回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3790回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 13 25 38 51 64 76 89 102
2速 23 47 70 93 117 140 163 187
3速 36 71 107 143 179 214 250 286
4速 47 95 142 190 237 285 332 380

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5300回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの265/70R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/70R16 | 直径 777mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
65
扁平
245/65R16
37.3km/h
直径725mm
径差-52mm
255/65R16
38.0km/h
直径738mm
径差-39mm
265/65R16
38.7km/h
直径751mm
径差-26mm
275/65R16
39.3km/h
直径764mm
径差-13mm
285/65R16
40.0km/h
直径777mm
径差0mm
0%
70
扁平
245/70R16
38.6km/h
直径749mm
径差-28mm
255/70R16
39.3km/h
直径763mm
径差-14mm
265/70R16
40.0km/h
777mm
0mm
275/70R16
40.7km/h
直径791mm
径差+14mm
285/70R16
41.4km/h
直径805mm
径差+28mm
+5%
75
扁平
245/75R16
39.8km/h
直径774mm
径差-3mm
255/75R16
40.6km/h
直径789mm
径差+12mm
265/75R16
41.4km/h
直径804mm
径差+27mm
275/75R16
42.2km/h
直径819mm
径差+42mm
285/75R16
42.9km/h
直径834mm
径差+57mm
+10%
80
扁平
245/80R16
41.1km/h
直径798mm
径差+21mm
255/80R16
41.9km/h
直径814mm
径差+37mm
265/80R16
42.7km/h
直径830mm
径差+53mm
275/80R16
43.6km/h
直径846mm
径差+69mm
285/80R16
44.4km/h
直径862mm
径差+85mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/70R16、245/75R16 、255/65R16、255/70R16 、265/65R16 、275/65R16 、285/65R16あたりのタイヤがおすすめです。

265/70R16のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/70R16の適応サイズと性能の変化 [VZN210W型ハイラックス サーフ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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VZN210W型ハイラックス サーフ[3.4L-NA FR/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.405kg/ps50.99
1速ギヤ加速性能1.960kg/kgm41.81
1L換算馬力54.77ps/L35.55
1L換算トルク8.88kgm/L42.80
WB/TR比1.77150.21
ワイド&ロー指数0.95545.47
前面の面積3.356m²29.44
最低地上高205mm29.43
スポーツ性能部門の得点325.70

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費8.5km/L40.09
年間維持費442500円39.46
100kmh回転数2110rpm55.03
航続距離739.5km51.50
車の大きさ16.009m³68.18
室内の広さ3.345m³49.32
最小回転半径5.7m39.17
馬力単価15324円58.14
ユーティリティ部門の得点400.89

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した VZN210W型ハイラックス サーフ[3.4L-NA FR/4AT] の総合得点は 726.59 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したVZN210W型ハイラックス サーフ(FR/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「3500ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ハイラックス サーフの歴代モデル

8代目 GUN125型 ハイラックス GRスポーツ
GUN125 ハイラックス GRスポーツは2017/09に登場した8代目モデル。参考車両の「Z GR-SPORT」は全長5320mm、全幅1900mm、全高1840mmの車体に、150PS/40.8kgmを発生する2GD型2393ccエンジンを搭載した5人乗りピックアップトラック。

4代目 VZN215W型 ハイラックス サーフ
VZN215W ハイラックス サーフは2002/11に登場した4代目モデル。参考車両の「SSR-G」は全長4770mm、全幅1875mm、全高1800mmの車体に、185PS/30.0kgmを発生する5VZ型3378ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

3代目 KZN185G型 ハイラックス サーフ
KZN185G ハイラックス サーフは1995/12に登場した3代目モデル。参考車両の「SSR-X 1690mm」は全長4540mm、全幅1690mm、全高1750mmの車体に、130PS/29.5kgmを発生する1KZ型2982ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 YN130G型 ハイラックス サーフ
YN130G ハイラックス サーフは1989/05に登場した2代目モデル。参考車両の「SSR」は全長4470mm、全幅1690mm、全高1745mmの車体に、97PS/16.3kgmを発生する3Y型1998ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。