ZN8:GR86の性能と維持費 FR/6MT 4人乗り 280万円 2021年式

このページでは、トヨタ自動車の2ドア・4人乗りクーペ、2代目の3BA-ZN8型GR86 RC【2021/10モデル・235PS/25.5kgm・FR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

ZN8 GR86
販売期間:2021/10 - 現行車

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2021/11/13|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4265mm×全幅1775mm×全高1310mm、排気量は2387ccであることから、大雑把に分類すると2.4リットルクラス(2400cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:200PS~250PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4265mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


ZN8型 GR86 [2387cc/235PS FR/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目GR86の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/10
ZN8型
[RZ]
2.4L-NA・FR/6MT・334.9万円
235PS・25.5kgm・11.9km/L
235PS
25.5kgm
11.9km/L
2021/10
ZN8型
[SZ]
2.4L-NA・FR/6AT・319.9万円
235PS・25.5kgm・11.8km/L
235PS
25.5kgm
11.8km/L
2021/10
ZN8型
[RZ]
2.4L-NA・FR/6AT・351.2万円
235PS・25.5kgm・11.7km/L
235PS
25.5kgm
11.7km/L
2代目GR86の車両型式・グレード一覧【全4車種】
GR86の旧型モデル
初代 GRMN86型86 ハチロク
GRMN86型86 ハチロクは2012/04に登場した初代モデル。参考車両の「GRMN」は全長4290mm、全幅1775mm、全高1300mmの車体に、219PS/22.1kgmを発生するFA20型1998ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー トヨタ自動車
車名&
グレード
GR86
RC
その他 3BA-ZN8-A2A8 | SZは215/45R17
お値段 2799000円
車両型式 3BA-ZN8
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4265×幅1775×高1310mm
室内寸法 長1625×幅1480×高1060mm
軸距&
輪距
2575mm
前1520mm/後1550mm
最小半径 5.4m
最低高 130mm
タイヤ 前輪:205/55R16
後輪:205/55R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1260kg
エンジン諸元
原動機型式 FA24
気筒配列 水平対向4気筒
排気量2387cc
圧縮比12.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 235PS[173kW]/7000rpm
最大トルク 25.5kgm[250Nm]/3700rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 12.0km/L(28.2mpg)
100km燃費 8.3L/100km
FA24型エンジンの諸元と性能まとめ
水平対向4気筒とは‥シリンダを左右交互で水平に4個配置する方式。特徴的なドロドロ音も今は昔の物語。
水平対向4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税43500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、GR86の新車を321.9万円(諸費用として42.0万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 13年未満 43500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷12.0km/L×185円/L 154170円
オイル交換(5000km毎) 1回5000円×2回 10000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 310400円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額53650円×12ヶ月 643800円
ローン返済中の年間維持費 954200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 43500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
154170円
(107920円)
(77090円)
(46250円)
オイル交換(5000km毎) 10000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 310400円
名目 金額
車のローン額(1年分) 643800円
ローン返済中の年間維持費 954200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から3年経過車の場合、「2500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は43500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算25900円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

GR86の維持費は高い?安い?

「GR86の年間維持費は310400円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてGR86の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いカムリ216500円-93900円
トライトン276340円-34060円
LM307000円-3400円
GR86の維持費310400円
RS Q3 スポーツバック345100円+34700円
基準2500ccクラス平均354400円+44000円
キャラバン ワゴン367700円+57300円
インプレッサ WRX387800円+77400円
キャラバン コーチ419800円+109400円
高い5シリーズ セダン480900円+170500円

GR86の年間維持費を、2500ccクラスで最も維持費が安いカムリと比較して93900円高く、最も高い5シリーズ セダンと比較して170500円安く、2500ccクラスの平均維持費との比較では44000円安くなっています。

最低額のカムリと最高額の5シリーズ セダンは極端な例としても、2500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、GR86の維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2500ccクラスの車 ランキング

GR86を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%400万円34万円27万円
15%270万円23万円18万円
20%200万円17万円14万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は400万円(総支給額34万円/月、手取り27万円/月)、ここから月額維持費2.6万円を支払うと残りは24.4万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は270万円(総支給額23万円/月、手取り18万円/月)、2.6万円を支払うと残りは15.4万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が200万円(総支給額17万円/月、手取り14万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.6万円を引くと残りは11.4万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代16万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費12.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
112510円
[-41660円]
-25円
160円/L
133350円
[-20820円]
-10円
175円/L
145850円
[-8320円]
185円/L154170円
[0円]
+10円
195円/L
162520円
[+8350円]
+25円
210円/L
175020円
[+20850円]
+50円
235円/L
195850円
[+41680円]

燃費12.0km/LのZN8型 GR86で10000km走行するのに必要な燃料は833.4L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は154170円になります。

参考までに、GR86の燃料タンクは50リットルですので、833.4Lの給油回数は17回、1回あたりの燃料代は約9070円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては8350円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると20850円、50円も違ってくると41680円にもなります。

これをZN8型 GR86の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を310400円としたとき、135円/Lに値下がりすれば268740円(86.6%)に、235円/Lに値上がりすれば352080円(113.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(43500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 43500円 24%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 46250円 26%
オイル交換 年1回 5000円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 80% 57600円 31%
合計
[1万kmとの差額]
179900円
-130500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 43500円 20%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 77090円 36%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 85% 61200円 29%
合計
[1万kmとの差額]
214400円
-96000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 43500円 17%
自動車重量税 1年分 12300円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 107920円 43%
オイル交換 年1回 7000円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 90% 64800円 25%
合計
[1万kmとの差額]
250800円
-59600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて130500円安い179900円に、5000km走行では96000円安い214400円に、7000km走行では59600円安い250800円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 43500円 11%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 231260円 56%
オイル交換 年3回 30000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 3%
任意保険料 100% 72000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
412300円
+101900円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 43500円 9%
自動車重量税 1年分 12300円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 308340円 61%
オイル交換 年4回 40000円 8%
タイヤ交換 2年毎 19200円 4%
任意保険料 100% 72000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
504200円
+193800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
トヨタの小型車&普通車編
2500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
2ドア・クーペ編

【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率が変わると?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(8.0km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(13.1km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(14.4km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(12.0km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代154170円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル185円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    たった3%のようですが、もともとの燃費が…なため、お財布には劇的な効果があります。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地8.0km/L → 8.2km/L
郊外13.1km/L → 13.5km/L
高速道路14.4km/L → 14.8km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km208130円
[203060円]
郊外500km7070円
[6850円]
高速道路500km6420円
[6250円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
221620円
+67450円
8.3km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
216160円
-5460円
8.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が8.0km/Lではガソリン1125.0Lを消費して、ガソリン代は208130円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が13.1km/Lではガソリン38.2Lを消費して、ガソリン代は7070円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が14.4km/Lではガソリン34.7Lを消費して、ガソリン代は6420円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1197.9L、かかったガソリン代が221620円となり、平均燃費は8.3km/L(-3.7km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+67450円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は216160円となり、5460円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で27300円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km115630円
[112810円]
郊外5000km70610円
[68520円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
186240円
+32070円
9.9km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
181330円
-4910円
10.2km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が8.0km/Lでは625.0Lを消費して、ガソリン代は115630円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が13.1km/Lでは381.7Lを消費して、ガソリン代は70610円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1006.7L、かかったガソリン代が186240円となり、平均燃費は9.9km/L(-2.1km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+32070円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が181330円となり、1年間で4910円、5年間で24550円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km77000円
[75130円]
郊外3340km47180円
[45770円]
高速道路3330km42770円
[41630円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
166950円
+12780円
11.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
162530円
-4420円
11.4km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が8.0km/Lでは416.2Lを消費して、ガソリン代は77000円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が13.1km/Lでは255.0Lを消費して、ガソリン代は47180円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が14.4km/Lでは231.2Lを消費して、ガソリン代は42770円になります。

このパターンでは使用した燃料量が902.4L、かかったガソリン代が166950円となり、平均燃費は11.1km/L(-0.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+12780円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が162530円となり、1年間で4420円、5年間で22100円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km11560円
[11290円]
郊外9000km127100円
[123340円]
高速道路500km6420円
[6250円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
145080円
-9090円
12.8km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
140880円
-4200円
13.1km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が8.0km/Lでは62.5Lを消費して、ガソリン代は11560円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が13.1km/Lでは687.0Lを消費して、ガソリン代は127100円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が14.4km/Lでは34.7Lを消費して、ガソリン代は6420円になります。

このパターンでは使用した燃料量が784.2L、かかったガソリン代が145080円となり、平均燃費は12.8km/L(+0.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-9090円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が140880円となり、1年間で4200円、5年間で21000円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(8.3km/L・9.9km/L・11.1km/L・12.8km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(221620円・186240円・166950円・145080円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
燃料タンク容量 50リットル
WLTCモード燃費
12.0km/L
600.0km
市街地燃費
8.0km/L
400.0km
[-200.0km]
郊外燃費
13.1km/L
655.0km
[+55.0km]
高速道路燃費
14.4km/L
720.0km
[+120.0km]
満タン給油価格 9250円
1km走行コスト 15.42円
1万円走行距離 648.6km

WLTCモード燃費が12.0km/L、燃料タンク容量50リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は600.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(10.8km/L)とすると航続距離は540.0km、80%(9.6km/L)だと480.0km、70%(8.4km/L)では420.0kmになります。

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を50Lとしたとき、市街地モード燃費8.0km/Lでの航続距離は400.0km(-200.0km)、郊外モード燃費13.1km/Lでの航続距離は655.0km(+55.0km)、高速道路モード燃費14.4km/Lでの航続距離は720.0km(+120.0km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から50リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では9250円、上で計算した航続距離を踏まえると600.0km(80%燃費時480.0km)を走行するのに9250円かかる計算です。

燃費を12.0km/Lとしたときの1km走行コストは15.42円、10万km走行したときの燃料代は154.2万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら15.4万円/年、7年10万kmなら22.0万円/年、5年10万kmなら30.8万円/年、3年10万kmなら51.4万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば648.6km(往復なら片道324.3km)、カタログ値の80%なら518.9km(片道259.5km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

FA24型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3700回転時の馬力 132PS
7000回転時の馬力 235PS
各回転域でのトルク
3700回転時のトルク 25.5kgm
7000回転時のトルク 24.0kgm
FA24型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているFA24型2387cc、水平対向4気筒の自然吸気エンジンは7000回転時に最高出力235馬力を、3700回転時に最大トルク25.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3700rpmから最高出力が発生する7000rpmまで」の3300rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は47.1%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.362kg/PS(1260kg/235PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.362kg/PS
車体+1人5.596kg/PS
車体+4人6.298kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.617kg/PS
車体+70kg5.660kg/PS
車体+80kg5.702kg/PS
車体+90kg5.745kg/PS
車体+100kg5.787kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.596kg/PS(1315kg/235PS)となり、数値としては0.234kg、比率にすると4.4%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.298kg/PS(1480kg/235PS)となり、数値としては0.936kg、比率にすると17.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

ZN8 GR86のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2021/10

-
GR86
5.596kg/PS
1315kg/235PS|2.4L-NA
[車体のみPWR:5.362]
2014/06

車種詳細
レヴォーグ
5.383kg/PS
1615kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.200
2005/10

車種詳細
RX-8
5.460kg/PS
1365kg/250PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.240
2012/09

車種詳細
レガシィ ツーリングワゴン
5.517kg/PS
1655kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.333
2004/09

車種詳細
インテグラ
5.659kg/PS
1245kg/220PS|2.0L-NA
車体のみPWR:5.409
2008/01

車種詳細
マツダスピード アクセラ
5.473kg/PS
1445kg/264PS|2.3L-TB
車体のみPWR:5.265

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.596kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.372kg/PSから5.820kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りワゴン「VMG型 レヴォーグ」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」、スバルの5人乗りワゴン「BRG型 レガシィ ツーリングワゴン」、ホンダの4人乗りクーペ「DC5型 インテグラ」、マツダの5人乗りハッチバック「BK3P型 マツダスピード アクセラ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

ZN8型 GR86 [RC]のライバル車種|5.596kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は186.5PS/tとなっています。


GR86がバイクと競争するなら…?


車種詳細
ホーネット|249cc
5.575kg/PS
223kg/40.0PS/2.40kgm
[車体のみPWR:4.200]
1速ギヤ速度:63.8km/h
最小TWR:0.846
2021/10

-
GR86|2387cc
5.596kg/PS
1315kg/235PS/25.5kgm
[車体のみPWR:5.362]
1速ギヤ速度:56.1km/h
最小TWR:1.050

車種詳細
バンディット250|248cc
5.600kg/PS
224kg/40.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:4.225]
1速ギヤ速度:63.4km/h
最小TWR:0.812

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではGR86とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MC31 ホーネットと競争してみる

まずGR86より少しPWRが低いバイクとして、ホンダのホーネットが挙げられます。PWRの5.575kg/PSは車両重量168kgにライダーの体重55kgを加えた223kgを、最高出力40.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はホーネットに7.7km/h劣り、1速TWRは0.204kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

GJ77A バンディット250と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのバンディット250が挙げられます。PWRの5.600kg/PSは車両重量169kg+55kgの224kgを、最高出力40.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は7.3km/h劣り、1速TWRは0.238kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.678
平均ピストンスピード 20.07m/s
トルクウェイトレシオ 49.41kg/kgm
1馬力あたりのお値段 11911円
排気量1Lあたり馬力 98.45PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.68kgm/L
1気筒あたりの馬力 58.8PS
1気筒あたりのトルク 6.4kgm
パワーバンド比率 47.1%
燃費×馬力 2820.0pt
各種ランキング
クーペのPWR
2.0~2.5LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは49.41kg/kgm(1260kg/25.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2799000円、最高出力が235馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は11911円、逆に1万円あたりでは0.84馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は109765円、1万円あたりでは0.09kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
2500cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は98.45PS/L、トルクは10.68kgm/L、1気筒あたりの馬力は58.8馬力、トルクは6.4kgmとなり、このエンジンが235馬力を7000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは20.07m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が86.0mmであるFA24型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6980回転です。●最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.678になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が12.0km/L、最高出力が235PSであるこの車の獲得ポイントは2820.0ptになります。
戯れに車両重量1260kgを100kg単位にした12.6で割ってみたところ、その数値は223.81ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 2.549m³
1人あたりのスペース 0.637m³
室内長/全長 38.1%
室内幅/全幅 83.4%
室内高/全高 80.9%
室内容積/車両体積 25.7%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は2.549m³です。この車の乗車定員は4人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.637m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は38.1%、同じく室内幅と全幅の比率は83.4%、同じく室内高と全高の比率は80.9%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は25.7%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


GR86での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.493m
期待される荷室の幅 1.380m
対角線の長さ 2.033m
期待される荷室の面積 2.060m²

縦方向の長さが1.493m(対角線では2.033m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。

普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合7000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7500rpm|タイヤサイズ 205/55R16|タイヤ直径 63.2cm|円周長 198.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.626 14.87 -
-
60km/h 12480rpm 1199.7kgm
2速 2.188 8.97 0.603 1-2/
4520rpm
100km/h 7530rpm 723.9kgm
3速 1.541 6.32 0.704 2-3/
5280rpm
141km/h 5300rpm 509.8kgm
4速 1.213 4.97 0.787 3-4/
5900rpm
180km/h 4180rpm 401.3kgm
5速 1.000 4.10 0.824 4-5/
6180rpm
218km/h 3440rpm 330.9kgm
6速 0.767 3.14 0.767 5-6/
5750rpm
284km/h 2640rpm 253.8kgm
Final 4.100 レシオカバレッジ(変速比幅)4.728

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3700rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.100)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(25.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.100)÷タイヤの有効半径(0.316m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの284km(7000rpmでは265.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3700回転で最大トルク25.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば49.41kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.362kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1199.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1260kg)を1速ギヤの最大駆動力(1199.7kgm)で割ってみると1.050kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する7000回転でのトルク(24.0kgm)からTWRを算出すると1.116kg/kgmとなり、3700-7000回転の回転域では1.050-1.116kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:7000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

ZN8型GR86に搭載されたFA24型2387ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する7000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

7000rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ56km/h-
2速ギヤ93km/h4220rpm
3速ギヤ132km/h4930rpm
4速ギヤ168km/h5510rpm
5速ギヤ203km/h5770rpm
6速ギヤ265km/h5370rpm

まず1速ギヤで7000rpmまで引っ張ると56km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は7000rpmから4220rpmまで落ち、そこから7000rpmまで加速を続けると速度は93km/h(+37km/h)になります。

3速ギヤでは4930rpmまで落ちて7000rpmで132km/h(+39km/h)に、4速ギヤでは5510rpmまで落ちて7000rpmで168km/h(+36km/h)になります。

続いて5速ギヤでは5770rpmまで落ちて7000rpmで203km/h(+35km/h)に、6速ギヤでは5370rpmまで落ちて7000rpmで265km/h(+62km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4990 7490 9990 12480 14980 17480 22470
2速 3010 4520 6030 7530 9040 10550 13560
3速 2120 3180 4240 5300 6370 7430 9550
4速 1670 2510 3340 4180 5010 5850 7520
5速 1380 2070 2750 3440 4130 4820 6200
6速 1060 1580 2110 2640 3170 3700 4750
※赤い数字は暫定レブリミット(7500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.767)を選択して時速100kmにて走行すると2640回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1580回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1850回転、一般的な高速道路の80km/hでは2110回転、100km/hでは2640回転、制限速度が120km/hになると3170回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4750回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 24 32 40 48 56 64
2速 13 27 40 53 66 80 93 106
3速 19 38 57 75 94 113 132 151
4速 24 48 72 96 120 144 168 192
5速 29 58 87 116 145 174 203 232
6速 38 76 114 151 189 227 265 303

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの205/55R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/55R16 | 直径 632mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
50
扁平
185/50R16
37.4km/h
直径591mm
径差-41mm
195/50R16
38.0km/h
直径601mm
径差-31mm
205/50R16
38.7km/h
直径611mm
径差-21mm
215/50R16
39.3km/h
直径621mm
径差-11mm
225/50R16
39.9km/h
直径631mm
径差-1mm
0%
55
扁平
185/55R16
38.6km/h
直径610mm
径差-22mm
195/55R16
39.3km/h
直径621mm
径差-11mm
205/55R16
40.0km/h
632mm
0mm
215/55R16
40.7km/h
直径643mm
径差+11mm
225/55R16
41.4km/h
直径654mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
185/60R16
39.7km/h
直径628mm
径差-4mm
195/60R16
40.5km/h
直径640mm
径差+8mm
205/60R16
41.3km/h
直径652mm
径差+20mm
215/60R16
42.0km/h
直径664mm
径差+32mm
225/60R16
42.8km/h
直径676mm
径差+44mm
+10%
65
扁平
185/65R16
40.9km/h
直径647mm
径差+15mm
195/65R16
41.8km/h
直径660mm
径差+28mm
205/65R16
42.6km/h
直径673mm
径差+41mm
215/65R16
43.4km/h
直径686mm
径差+54mm
225/65R16
44.2km/h
直径699mm
径差+67mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/55R16、185/60R16 、195/50R16、195/55R16 、205/50R16 、215/50R16 、225/50R16あたりのタイヤがおすすめです。

205/55R16のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/55R16の適応サイズと性能の変化 [ZN8型GR86編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】205/55R16のタイヤ銘柄と通販価格

ZN8型GR86[2.4L-NA FR/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.362kg/ps62.06
1速ギヤ加速性能1.050kg/kgm61.24
1L換算馬力98.45ps/L70.00
1L換算トルク10.68kgm/L64.76
WB/TR比1.67859.79
ワイド&ロー指数0.73861.22
前面の面積2.325m²58.46
最低地上高130mm59.96
スポーツ性能部門の得点497.49

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費12.0km/L41.51
年間維持費310400円51.49
100kmh回転数2640rpm48.08
航続距離600.0km43.42
車の大きさ9.917m³43.91
室内の広さ2.549m³41.73
最小回転半径5.4m45.31
馬力単価11911円62.69
ユーティリティ部門の得点378.14

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した ZN8型GR86[2.4L-NA FR/6MT] の総合得点は 875.63 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したZN8型GR86(FR/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「2500ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

GR86の歴代モデル

2代目 ZN8型 GR86
ZN8 GR86は2021/10に登場した2代目モデル。参考車両の「RZ」は全長4265mm、全幅1775mm、全高1310mmの車体に、235PS/25.5kgmを発生するFA24型2387ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

初代 ZN6型 86 ハチロク
ZN6 86 ハチロクは2012/04に登場した初代モデル。参考車両の「TRD 14R-60」は全長4335mm、全幅1820mm、全高1305mmの車体に、200PS/20.9kgmを発生するFA20型1998ccエンジンを搭載した2人乗りクーペ。