GJ3 インプレッサG4 性能と維持費 4WD/CVT 193万円 2011年式

このページでは、スバル(富士重工業)の4ドア・5人乗りセダン、4代目のDBA-GJ3型インプレッサG4 1.6i-L【2011/12モデル・115PS/15.1kgm・4WD/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

GJ3 インプレッサG4
販売期間:2011/12 - 2016/10

画像はスバル(富士重工業)より引用
http://www.subaru.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4580mm×全幅1740mm×全高1465mm、排気量は1599ccであることから、大雑把に分類すると1.6リットルクラス(1600cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4580mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

GJ3型 インプレッサG4 [1599cc/115PS 4WD/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目インプレッサG4の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/12
GJ7型
[2.0i-S EyeSight]
2.0L-NA・4WD/CVT・233.1万円
150PS・20.0kgm・15.8km/L
150PS
20.0kgm
15.8km/L
2011/12
GJ3型
[1.6i]
1.6L-NA・4WD/5MT・169.1万円
115PS・15.1kgm・15.6km/L
115PS
15.1kgm
15.6km/L
2011/12
GJ6型
[2.0i-S]
2.0L-NA・FF/CVT・199.5万円
150PS・20.0kgm・17.2km/L
150PS
20.0kgm
17.2km/L
4代目 インプレッサ 型式一覧 GJ/GP系まとめ 2011-2016【全12車種】
インプレッサG4の新型モデル
5代目 GK6型インプレッサG4
GK6型インプレッサG4は2016/10に登場した5代目モデル。参考車両の「2.0i-L EyeSight」は全長4625mm、全幅1775mm、全高1455mmの車体に、154PS/20.0kgmを発生するFB20型1995ccエンジンを搭載。

インプレッサG4の旧型モデル
3代目 GVB型インプレッサ S206
GVB型インプレッサ S206は2007/06に登場した3代目モデル。参考車両の「S206 NBR STI」は全長4605mm、全幅1795mm、全高1465mmの車体に、320PS/44.0kgmを発生するEJ20型1994ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー スバル(富士重工業)
車名&
グレード
インプレッサG4
1.6i-L
その他 1.6i
お値段 1921500円
車両型式 DBA-GJ3
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
(無段変速機)
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4580×幅1740×高1465mm
室内寸法 長2005×幅1490×高1205mm
軸距&
輪距
2645mm
前1510mm/後1515mm
最小半径 5.3m
最低高 145mm
タイヤ 前輪:195/65R15
後輪:195/65R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1320kg
エンジン諸元
原動機型式 FB16
気筒配列 水平対向4気筒
排気量1599cc
圧縮比10.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 115PS[85kW]/5600rpm
最大トルク 15.1kgm[148Nm]/4000rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費 16.2km/L(38.1mpg)
10・15燃費 17.6km/L(41.4mpg)
100km燃費 6.2L/100km
FB16型NAエンジン諸元と性能
水平対向4気筒とは‥シリンダを左右交互で水平に4個配置する方式。特徴的なドロドロ音も今は昔の物語。
水平対向4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/12モデルのインプレッサG4を14年落ちの中古で74.0万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    インプレッサG4の2011/12モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の35%である67.2525万円に諸経費として6.7万円を足した74.0万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を14年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税
1年分
1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷15.1×180円/L 119210円
オイル交換
5000km毎
1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料
月額5500円
月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 273600円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額30820円×12ヶ月 369840円
ローン返済中の年間維持費 643400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算22800円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

インプレッサG4の維持費は高い?安い?

「インプレッサG4の年間維持費は276900円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてインプレッサG4の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス192500円-84400円
ヴォクシー ハイブリッド231500円-45400円
インプレッサG4の維持費276900円
ウィッシュ289100円+12200円
スイフト スポーツ292900円+16000円
基準2000ccクラス平均325900円+49000円
アコード355200円+78300円
WRX STI376200円+99300円
エクスプローラー442300円+165400円
高いBX502800円+225900円

インプレッサG4の年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して84400円高く、最も高いBXと比較して225900円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では49000円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、インプレッサG4の維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

インプレッサG4を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%360万円30万円24万円
15%240万円20万円16万円
20%180万円15万円12万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は360万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)、ここから月額維持費2.3万円を支払うと残りは21.7万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は240万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)、2.3万円を支払うと残りは13.7万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が180万円(総支給額15万円/月、手取り12万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.3万円を引くと残りは9.7万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代12万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費15.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
86100円
[-33110円]
-25円
155円/L
102660円
[-16550円]
-10円
170円/L
112600円
[-6610円]
180円/L119210円
[0円]
+10円
190円/L
125840円
[+6630円]
+25円
205円/L
135780円
[+16570円]
+50円
230円/L
152330円
[+33120円]

燃費15.1km/LのGJ3型 インプレッサG4で10000km走行するのに必要な燃料は662.3L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は119210円になります。

参考までに、インプレッサG4の燃料タンクは55リットルですので、662.3Lの給油回数は13回、1回あたりの燃料代は約9170円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6630円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると16570円、50円も違ってくると33120円にもなります。

これをGJ3型 インプレッサG4の年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり180円の場合を276900円としたとき、130円/Lに値下がりすれば243790円(88.0%)に、230円/Lに値上がりすれば310020円(112.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 27%
自動車重量税 1年分 17100円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 35760円 21%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 3%
任意保険料 80% 52800円 31%
合計
[1万kmとの差額]
169800円
-107100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 23%
自動車重量税 1年分 17100円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 59610円 30%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 3%
任意保険料 85% 56160円 29%
合計
[1万kmとの差額]
197000円
-79900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 20%
自動車重量税 1年分 17100円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 83450円 37%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 90% 59400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
225900円
-51000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて107100円安い169800円に、5000km走行では79900円安い197000円に、7000km走行では51000円安い225900円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

年間10000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 17%
自動車重量税 1年分 17100円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 10000km分 119210円 44%
オイル交換 年2回 9000円 3%
タイヤ交換 5年毎 8000円 3%
任意保険料 100% 66000円 24%
合計
[1万kmとの差額]
273600円
-
-
年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 13%
自動車重量税 1年分 17100円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 178820円 52%
オイル交換 年3回 13500円 4%
タイヤ交換 3年毎 9600円 3%
任意保険料 110% 72600円 20%
合計
[1万kmとの差額]
345900円
+69000円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 11%
自動車重量税 1年分 17100円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 238420円 57%
オイル交換 年4回 18000円 4%
タイヤ交換 3年毎 12800円 3%
任意保険料 120% 79200円 19%
合計
[1万kmとの差額]
419800円
+142900円
-
走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

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インプレッサG4の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 16.2km/L
燃料タンク容量 55L
航続距離(カタログ燃費) 891.0km
航続距離(80%燃費) 715.0km
満タンプライス 9900円
1km走行コスト 11.11円/km
1万円でどこまで行ける? 900.0km
東京から891.0kmの範囲

JC08モード燃費が16.2km/L、燃料タンク容量55リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は891.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.6km/L)とすると航続距離は803.0km、80%(13.0km/L)だと715.0km、70%(11.3km/L)では621.5kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から55リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり180円では9900円、上で計算した航続距離を踏まえると891.0km(80%燃費時715.0km)を走行するのに9900円かかる計算です。

燃費を15.1km/Lとしたときの1km走行コストは11.11円、10万km走行したときの燃料代は111.1万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら11.1万円/年、7年10万kmなら15.9万円/年、5年10万kmなら22.2万円/年、3年10万kmなら37.0万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば900.0km(往復なら片道450.0km)、カタログ値の80%なら720.0km(片道360.0km)離れたところまで行くことができます。

インプレッサG4のカタログデータから見えてくる要素

FB16型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 84PS
5600回転時の馬力 115PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 15.1kgm
5600回転時のトルク 14.7kgm
FB16型NAエンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているFB16型1599cc、水平対向4気筒の自然吸気エンジンは5600回転時に最高出力115馬力を、4000回転時に最大トルク15.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する5600rpmまで」の1600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は28.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域。

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スバルの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ11.478kg/PS(1320kg/115PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ11.478kg/PS
車体+1人11.957kg/PS
車体+5人13.870kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg12.000kg/PS
車体+70kg12.087kg/PS
車体+80kg12.174kg/PS
車体+90kg12.261kg/PS
車体+100kg12.348kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.957kg/PS(1375kg/115PS)となり、数値としては0.479kg、比率にすると4.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは13.870kg/PS(1595kg/115PS)となり、数値としては2.392kg、比率にすると20.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

GJ3 インプレッサG4のライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.957kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
インプレッサG4
11.957kg/PS
115PS・1.6L-NA
車体のみPWR 11.478
1375kg
+4.2%

車種詳細
ジェイド
11.947kg/PS
131PS・1.5L-NA
車体のみPWR 11.527
1565kg
+3.6%

車種詳細
カローラ ツーリング
11.853kg/PS
116PS・1.2L-TB
車体のみPWR 11.379
1375kg
+4.2%

車種詳細
パッソ セッテ
11.881kg/PS
109PS・1.5L-NA
車体のみPWR 11.376
1295kg
+4.4%

車種詳細
カローラ スポーツ
12.026kg/PS
116PS・1.2L-TB
車体のみPWR 11.552
1395kg
+4.1%

車種詳細
ステップワゴン
11.967kg/PS
150PS・1.5L-TB
車体のみPWR 11.600
1795kg
+3.2%


11.837kg/PSから12.077kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの6人乗りミニバン・FR4型 ジェイド、トヨタの5人乗りワゴン・NRE210W型 カローラ ツーリング、トヨタの7人乗りミニバン・M512E型 パッソ セッテ、トヨタの5人乗りハッチバック・NRE210H型 カローラ スポーツ、ホンダの7人乗りミニバン・RP2型 ステップワゴンという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

GJ3型 インプレッサG4 [1.6i-L]のライバル車種|11.957kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は87.1PS/tとなっています。


インプレッサG4がバイクと競争するなら…?


車種詳細
NSR80|79cc
11.917kg/PS
143kg/12.0PS/0.97kgm
[車体のみPWR:7.333]
1速ギヤ速度:32.9km/h
最小TWR:0.791
2011/12

-
インプレッサG4|1599cc
11.957kg/PS
1375kg/115PS/15.1kgm
[車体のみPWR:11.478]
1速ギヤ速度:48.0km/h
最小TWR:1.987

車種詳細
CB125T|124cc
12.000kg/PS
192kg/16.0PS/1.20kgm
[車体のみPWR:8.562]
1速ギヤ速度:41.4km/h
最小TWR:1.194

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではインプレッサG4とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

HC06 NSR80と競争してみる

まずインプレッサG4より少しPWRが低いバイクとして、ホンダのNSR80が挙げられます。PWRの11.917kg/PSは車両重量88kgにライダーの体重55kgを加えた143kgを、最高出力12.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNSR80に15.1km/h勝り、1速TWRは1.196kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

JC06 CB125Tと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCB125Tが挙げられます。PWRの12.000kg/PSは車両重量137kg+55kgの192kgを、最高出力16.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は6.6km/h勝り、1速TWRは0.793kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.748
平均ピストンスピード 15.31m/s
トルクウェイトレシオ 87.42kg/kgm
1馬力あたりのお値段 16709円
排気量1Lあたり馬力 71.92PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.44kgm/L
1気筒あたりの馬力 28.8PS
1気筒あたりのトルク 3.8kgm
パワーバンド比率 28.6%
燃費×馬力 1733.0pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.5~1.6L以下のPWR

トルクウェイトレシオは87.42kg/kgm(1320kg/15.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1921500円、最高出力が115馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は16709円、逆に1万円あたりでは0.60馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は127252円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
スバル編
2000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は71.92PS/L、トルクは9.44kgm/L、1気筒あたりの馬力は28.8馬力、トルクは3.8kgmとなり、このエンジンが115馬力を5600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.31m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が82.0mmであるFB16型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7320回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.748になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が15.07km/L、最高出力が115PSであるこの車の獲得ポイントは1733.0ptになります。
戯れに車両重量1320kgを100kg単位にした13.2で割ってみたところ、その数値は131.29ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.600m³
1人あたりのスペース 0.720m³
室内長/全長 43.8%
室内幅/全幅 85.6%
室内高/全高 82.3%
室内容積/車両体積 30.8%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.600m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.720m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は43.8%、同じく室内幅と全幅の比率は85.6%、同じく室内高と全高の比率は82.3%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は30.8%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


インプレッサG4での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.603m
期待される荷室の幅 1.390m
対角線の長さ 2.122m
期待される荷室の面積 2.228m²

縦方向の長さが1.603m(対角線では2.122m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6100rpm|タイヤサイズ 195/65R15|タイヤ直径 63.5cm|円周長 199.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.581 13.97 -
-
52km/h 11670rpm 664.2kgm
2速 0.570 2.22 0.159 1-2/
970rpm
328km/h 1860rpm 105.7kgm
Final3.900レシオカバレッジ(変速比幅)6.282
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.900)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(15.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.900)÷タイヤの有効半径(0.3175m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は2速ギヤの328km(5600rpmでは301.5km/h)となります。CVTは無段変速機というだけあって、変速比を低速側の3.581から高速側の0.570の間で自由自在に可変できる変速機ですから、実際にはちょうどいい塩梅の妥当な回転数にて妥当な最高速に落ち着くものと思われます。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク15.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば87.42kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(11.478kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと664.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1320kg)を1速ギヤの最大駆動力(664.2kgm)で割ってみると1.987kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5600回転でのトルク(14.7kgm)からTWRを算出すると2.041kg/kgmとなり、4000-5600回転の回転域では1.987-2.041kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4670 7000 9330 11670 14000 16330 21000
2速 740 1110 1490 1860 2230 2600 3340
※赤い数字は暫定レブリミット(6100rpm)を上回るもの。
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.570)を選択して時速100kmにて走行すると1860回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1110回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1300回転、一般的な高速道路の80km/hでは1490回転、100km/hでは1860回転、制限速度が120km/hになると2230回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3340回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 17 26 34 43 51 60 69
2速 54 108 162 215 269 323 377 431

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの195/65R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 195/65R15 | 直径 635mm

-20mm
幅175mm
-10mm
幅185mm
変更なし
幅195mm
+10mm
幅205mm
+20mm
幅215mm
60 175/60R15
37.2km/h
径 591mm
差 -44mm
185/60R15
38.0km/h
径 603mm
差 -32mm
195/60R15
38.7km/h
径 615mm
差 -20mm
205/60R15
39.5km/h
径 627mm
差 -8mm
215/60R15
40.3km/h
径 639mm
差 +4mm
65 175/65R15
38.4km/h
径 609mm
差 -26mm
185/65R15
39.2km/h
径 622mm
差 -13mm
195/65R15
40.0km/h
635mm
0mm
205/65R15
40.8km/h
径 648mm
差 +13mm
215/65R15
41.6km/h
径 661mm
差 +26mm
70 175/70R15
39.4km/h
径 626mm
差 -9mm
185/70R15
40.3km/h
径 640mm
差 +5mm
195/70R15
41.2km/h
径 654mm
差 +19mm
205/70R15
42.1km/h
径 668mm
差 +33mm
215/70R15
43.0km/h
径 682mm
差 +47mm
75 175/75R15
40.6km/h
径 644mm
差 +9mm
185/75R15
41.5km/h
径 659mm
差 +24mm
195/75R15
42.5km/h
径 674mm
差 +39mm
205/75R15
43.4km/h
径 689mm
差 +54mm
215/75R15
44.3km/h
径 704mm
差 +69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、175/65R15、175/70R15 、185/60R15、185/65R15 、195/60R15 、205/60R15 あたりのタイヤがおすすめです。

195/65R15のタイヤ幅を175mmから225mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、195/65R15の適応サイズと性能の変化 [GJ3型インプレッサG4編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】195/65R15のタイヤ銘柄と通販価格

GJ3型 インプレッサG4 1.6L-NA 4WD/CVTの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.78㎏/PS11.48㎏/PS45.4ptD
最高回転数5881rpm5600rpm46.5ptC
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.99㎏/㎏m41.4ptD
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h48.0㎞/h47.2ptC
1リットル
換算馬力
73.10PS/L71.92PS/L49.1ptC
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L9.44㎏m/L49.6ptC
WB/TR比1.7731.74852.6ptC
ワイド&
ロー指数
0.8940.84253.7ptC
前面の面積2.630m22.549m252.3ptC
最低地上高154.5mm145mm53.8ptC
スポーツ性能部門の得点487.1pt
総合評価C

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340714円276900円55.6ptB
JC08燃費17.7km/L16.2km/L47.6ptC
100km/h
回転数
2490rpm1860rpm58.3ptB
航続距離644.1km828.6km60.7ptB
車の大きさ11.466m311.675m349.2ptC
車内の広さ3430.4L3599.9L51.7ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.7L720.0L52.4ptC
車内床面積2.793m22.987m252.8ptC
最小回転
半径
5.17m5.3m47.3ptC
ユーティリティ部門の得点527.3pt
総合評価B

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10693車種中 RANK
運動性能 487.1pt 6335位 C
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 527.3pt 2013位 B
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 1014.4pt 3701位 B
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は487.1点で全10693車種中の6335位、ユーティリティ部門は527.3点で2013位、総合得点は1014.4点で3701位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したGJ3型 インプレッサG4(4WD/CVT) の各種スペックを、セダン2000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

インプレッサG4の歴代モデル

6代目 GU6型 インプレッサ
GU6 インプレッサは2023/04に登場した6代目モデル。参考車両の「ST」は全長4475mm、全幅1780mm、全高1450mmの車体に、154PS/19.7kgmを発生するFB20型1995ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

5代目 GK6型 インプレッサG4
GK6 インプレッサG4は2016/10に登場した5代目モデル。参考車両の「2.0i-L EyeSight」は全長4625mm、全幅1775mm、全高1455mmの車体に、154PS/20.0kgmを発生するFB20型1995ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 GPE型 インプレッサ スポーツ
GPE インプレッサ スポーツは2015/07に登場した4代目モデル。参考車両の「Hybrid 2.0i-EyeSight」は全長4420mm、全幅1755mm、全高1490mmの車体に、150PS/20.0kgmを発生するFB20型1995ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

3代目 GRF型 インプレッサ WRX
GRF インプレッサ WRXは2007/06に登場した3代目モデル。参考車両の「WRX STI A-Line type-S」は全長4415mm、全幅1795mm、全高1470mmの車体に、300PS/35.7kgmを発生するEJ25型2457ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

2代目 GG9型 インプレッサ スポーツワゴン
GG9 インプレッサ スポーツワゴンは2000/08に登場した2代目モデル。参考車両の「20S」は全長4415mm、全幅1695mm、全高1470mmの車体に、155PS/20.0kgmを発生するEJ20型1994ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

初代 GC1型 インプレッサ リトナ
GC1 インプレッサ リトナは1995/01に登場した初代モデル。参考車両の「1.5」は全長4350mm、全幅1690mm、全高1405mmの車体に、97PS/13.2kgmを発生するEJ15型1493ccエンジンを搭載した5人乗りクーペ。


インプレッサ vs ライバル車種対決


GC8 インプレッサ WRX 1994 vs CD9A ランサー Evolution I 1992 性能比較
初代 インプレッサ WRX WRX type-RA STi ver1(1994年式 GC8・4WD/5MT・2.0L+ターボ・275PS/32.5kgm・5人乗り)と、4代目 ランサー Evolution I RS(1992年式 CD9A・4WD/5MT・2.0L+ターボ・250PS/31.5kgm・5人乗り)を比較。

GDB インプレッサ WRX 2000 vs GC8 インプレッサ WRX 1999 新旧比較
2代目 インプレッサ WRX STi(2000年式 GDB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・280PS/38.0kgm・5人乗り)と、初代 インプレッサ WRX WRX STi ver6(1999年式 GC8・4WD/5MT・2.0L+ターボ・280PS/36.0kgm・5人乗り)を比較。

GVB インプレッサ WRX 2011 vs VAB WRX STI 2018 性能比較
初代 WRX STI type RA-R(2018年式 VAB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・329PS/44.1kgm・5人乗り)と、3代目 インプレッサ WRX WRX STI tS(2011年式 GVB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・308PS/43.8kgm・5人乗り)を比較。

GDB インプレッサ WRX S202 2002 vs GDB インプレッサ WRX 2000 性能比較
2代目 インプレッサ WRX S202 STi-version(2002年式 GDB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・320PS/39.2kgm・5人乗り)と、2代目 インプレッサ WRX STi(2000年式 GDB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・280PS/38.0kgm・5人乗り)を比較。

GC8 インプレッサ WRX 1994 vs RNN14 パルサー GTI-R 1994 性能比較
4代目 パルサー GTI-R(1994年式 RNN14・4WD/5MT・2.0L+ターボ・230PS/29.0kgm・5人乗り)と、初代 インプレッサ WRX WRX STi ver1(1994年式 GC8・4WD/5MT・2.0L+ターボ・250PS/31.5kgm・5人乗り)を比較。

GDB インプレッサ WRX 2006 vs CT9A ランサー Evolution IX 2005 性能比較
6代目 ランサー Evolution IX GSR(2005年式 CT9A・4WD/6MT・2.0L+ターボ・280PS/40.8kgm・5人乗り)と、2代目 インプレッサ WRX WRX STI(2006年式 GDB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・280PS/43.0kgm・5人乗り)を比較。

GC8改 インプレッサ 22B 1998 vs GC4 インプレッサ リトナ 1995 性能比較
初代 インプレッサ 22B 22B STi-version(1998年式 GC8改・4WD/5MT・2.3L+ターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、初代 インプレッサ リトナ 1.6(1995年式 GC4・4WD/5MT・1.6L・100PS/14.1kgm・5人乗り)を比較。

GC8改 インプレッサ 22B 1998 vs GC8 インプレッサ WRX 1999 性能比較
初代 インプレッサ 22B 22B STi-version(1998年式 GC8改・4WD/5MT・2.3L+ターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、初代 インプレッサ WRX WRX type-R STi ver6(1999年式 GC8・4WD/5MT・2.0L+ターボ・280PS/36.0kgm・5人乗り)を比較。

GDB インプレッサ WRX 2006 vs GDA インプレッサ WRX 2006 性能比較
2代目 インプレッサ WRX WRX STI(2006年式 GDB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・280PS/43.0kgm・5人乗り)と、2代目 インプレッサ WRX(2006年式 GDA・4WD/5MT・2.0L+ターボ・250PS/34.0kgm・5人乗り)を比較。

GC8 インプレッサ S201 2000 vs GC8 インプレッサ WRX 1999 性能比較
初代 インプレッサ S201 S201 STi-version(2000年式 GC8・4WD/5MT・2.0L+ターボ・300PS/36.0kgm・5人乗り)と、初代 インプレッサ WRX WRX STi ver6(1999年式 GC8・4WD/5MT・2.0L+ターボ・280PS/36.0kgm・5人乗り)を比較。