BJAH5H ルーテシアの性能と維持費 FF/7AT 5人 277万円 2022年式

このページでは、ルノーの5ドア・5人乗りハッチバック、5代目の3BA-BJAH5H型ルーテシア Intense【2022/10モデル・131PS/24.5kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BJAH5H ルーテシア
販売期間:2020/11 - 現行車

画像はルノーより引用
http://www.renault.jp/
投稿:2023/05/06|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4075mm×全幅1725mm×全高1470mm、排気量は1333ccであることから、大雑把に分類すると1.4リットルクラス(1400cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4075mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


BJAH5H型 ルーテシア [1333cc/131PS FF/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

5代目ルーテシアの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2022/06
BJAH4MH型
[E-Tech Hybrid]
1.6L-NA | FF/6AT
| 329.0万円
91PS
14.7kgm
25.2km/L
ルーテシアの旧型モデル
4代目 RM5M1型ルーテシア ルノースポール
RM5M1型ルーテシア ルノースポールは2013/09に登場した4代目モデル。参考車両の「Renault Sport Trophy」は全長4105mm、全幅1750mm、全高1435mmの車体に、220PS/26.5kgmを発生するM5M型1618ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー RENAULT
車名&
グレード
ルーテシア
Intense
その他 インテンス プラス テックパック ゼン | 4.176(1-2-6-7)/4.733(3-4-5)
お値段 2770000円
車両型式 3BA-BJAH5H
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4075×幅1725×高1470mm
軸距&
輪距
2585mm
前1505mm/後1495mm
最小半径 5.2m
最低高 135mm
タイヤ 前輪:205/45R17
後輪:205/45R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1200kg
エンジン諸元
原動機型式 H5H
気筒配列 直列4気筒
排気量1333cc
吸気方式 ターボ
最高出力 131PS[96kW]/5000rpm
最大トルク 24.5kgm[240Nm]/1600rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 17.0km/L(40.0mpg)
JC08燃費 19.1km/L(44.9mpg)
100km燃費 5.9L/100km
H5H型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税30500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、ルーテシアの新車を318.6万円(諸費用として41.6万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1500cc以下 13年未満 30500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷17.0km/L×180円/L
7000km÷17.0km/L×180円/L
5000km÷17.0km/L×180円/L
3000km÷17.0km/L×180円/L
105880円
(74120円)
(52940円)
(31760円)
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5000円) 月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 238600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額53090円×12ヶ月 637080円
ローン返済中の年間維持費 875600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 30500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
105880円
(74120円)
(52940円)
(31760円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5000円) 60000円
ローン完済後の年間維持費 238600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 637080円
ローン返済中の年間維持費 875600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から2年経過車の場合、「1500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は30500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

ルーテシア【Intense】の場合、維持費の月額は19900円(ローン完済前は73000円)になり、これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費17.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
76480円
[-29400円]
-25円
155円/L
91190円
[-14690円]
-10円
170円/L
100020円
[-5860円]
180円/L105880円
[0円]
+10円
190円/L
111780円
[+5900円]
+25円
205円/L
120610円
[+14730円]
+50円
230円/L
135310円
[+29430円]

燃費17.0km/LのBJAH5H型 ルーテシアで10000km走行するのに必要な燃料は588.3L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は105880円になります。

参考までに、ルーテシアの燃料タンクは42リットルですので、588.3Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約7060円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては5900円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると14730円、50円も違ってくると29430円にもなります。

これをBJAH5H型 ルーテシアの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を238600円としたとき、130円/Lに値下がりすれば209200円(87.7%)に、230円/Lに値上がりすれば268030円(112.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(30500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 21%
自動車重量税 1年分 12300円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 31760円 22%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 6%
任意保険料 80% 48000円 33%
合計
[1万kmとの差額]
143900円
-94700円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 18%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 52940円 31%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 5%
任意保険料 85% 51000円 31%
合計
[1万kmとの差額]
168100円
-70500円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 16%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 7000km分 74120円 38%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 90% 54000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
194100円
-44500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて94700円安い143900円に、5000km走行では70500円安い168100円に、7000km走行では44500円安い194100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 10%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 158820円 50%
オイル交換 年3回 27000円 9%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 6%
任意保険料 100% 60000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
315500円
+76900円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 8%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 211760円 55%
オイル交換 年4回 36000円 9%
タイヤ交換 2年毎 24000円 6%
任意保険料 100% 60000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
383400円
+144800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(12.7km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(17.2km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(19.8km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(17.0km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代105880円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地12.7km/L → 13.1km/L
郊外17.2km/L → 17.7km/L
高速道路19.8km/L → 20.4km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km127570円
[123660円]
郊外500km5240円
[5080円]
高速道路500km4550円
[4410円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
137360円
+31480円
13.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
133150円
-4210円
13.5km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が12.7km/Lではガソリン708.7Lを消費して、ガソリン代は127570円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が17.2km/Lではガソリン29.1Lを消費して、ガソリン代は5240円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が19.8km/Lではガソリン25.3Lを消費して、ガソリン代は4550円になります。

このパターンでは使用した燃料量が763.1L、かかったガソリン代が137360円となり、平均燃費は13.1km/L(-3.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+31480円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は133150円となり、4210円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で21050円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km70870円
[68710円]
郊外5000km52330円
[50850円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
123200円
+17320円
14.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
119560円
-3640円
15.1km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が12.7km/Lでは393.7Lを消費して、ガソリン代は70870円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が17.2km/Lでは290.7Lを消費して、ガソリン代は52330円になります。

このパターンでは使用した燃料量が684.4L、かかったガソリン代が123200円となり、平均燃費は14.6km/L(-2.4km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+17320円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が119560円となり、1年間で3640円、5年間で18200円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km47200円
[45760円]
郊外3340km34960円
[33970円]
高速道路3330km30280円
[29380円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
112440円
+6560円
16.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
109110円
-3330円
16.5km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が12.7km/Lでは262.2Lを消費して、ガソリン代は47200円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が17.2km/Lでは194.2Lを消費して、ガソリン代は34960円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が19.8km/Lでは168.2Lを消費して、ガソリン代は30280円になります。

このパターンでは使用した燃料量が624.6L、かかったガソリン代が112440円となり、平均燃費は16.0km/L(-1.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+6560円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が109110円となり、1年間で3330円、5年間で16650円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km7090円
[6880円]
郊外9000km94190円
[91530円]
高速道路500km4550円
[4410円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
105830円
-50円
17.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
102820円
-3010円
17.5km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が12.7km/Lでは39.4Lを消費して、ガソリン代は7090円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が17.2km/Lでは523.3Lを消費して、ガソリン代は94190円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が19.8km/Lでは25.3Lを消費して、ガソリン代は4550円になります。

このパターンでは使用した燃料量が588.0L、かかったガソリン代が105830円となり、平均燃費は17.0km/L(0.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-50円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が102820円となり、1年間で3010円、5年間で15050円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(13.1km/L・14.6km/L・16.0km/L・17.0km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(137360円・123200円・112440円・105830円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
17.0km/L
714.0km
市街地燃費
12.7km/L
533.4km
[-180.6km]
郊外燃費
17.2km/L
722.4km
[+8.4km]
高速道路燃費
19.8km/L
831.6km
[+117.6km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を42Lとしたとき、市街地モード燃費12.7km/Lでの航続距離は533.4km(-180.6km)、郊外モード燃費17.2km/Lでの航続距離は722.4km(+8.4km)、高速道路モード燃費19.8km/Lでの航続距離は831.6km(+117.6km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


ルーテシアの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 17.0km/L
燃料タンク容量 42L
航続距離(カタログ燃費) 714.0km
航続距離(80%燃費) 571.2km
満タンプライス 7560円
1km走行コスト 10.59円
1万円でどこまで行ける? 944.4km
車両価格/航続距離 3880円/km

WLTCモード燃費が17.0km/L、燃料タンク容量42リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は714.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(15.3km/L)とすると642.6km、80%(13.6km/L)だと571.2km、70%(11.9km/L)では499.8kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で42リットルの給油をすると7560円、上で計算した航続距離を踏まえると714.0km(80%燃費時571.2km)を走行するのに7560円かかる計算です。

燃費を17.0km/Lとしたときの1km走行コストは10.59円、10万km走行したときの燃料代は105.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら10.6万円/年、7年10万kmなら15.1万円/年、5年10万kmなら21.2万円/年、3年10万kmなら35.3万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば944.4km(往復なら片道472.2km)、カタログ値の80%なら755.6km(片道377.8km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で714.0kmの距離を移動できるBJAH5H型 ルーテシア [Intense]という乗り物を、277.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「3880円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

H5H型エンジン簡易性能曲線図
H5H型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1600回転時の馬力 55PS
5000回転時の馬力 131PS
各回転域でのトルク
1600回転時のトルク 24.5kgm
5000回転時のトルク 18.8kgm
H5H型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているH5H型1333cc、直列4気筒のターボエンジンは5000回転時に最高出力131馬力を、1600回転時に最大トルク24.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1600rpmから最高出力が発生する5000rpmまで」の3400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は68.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.160kg/PS(1200kg/131PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.160kg/PS
車体+1人9.580kg/PS
車体+5人11.260kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.618kg/PS
車体+70kg9.695kg/PS
車体+80kg9.771kg/PS
車体+90kg9.847kg/PS
車体+100kg9.924kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.580kg/PS(1255kg/131PS)となり、数値としては0.420kg、比率にすると4.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.260kg/PS(1475kg/131PS)となり、数値としては2.100kg、比率にすると22.9%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


BJAH5H ルーテシアのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2022/10

-
ルーテシア
9.580kg/PS
1255kg/131PS|1.4L-TB
[車体のみPWR:9.160]
2017/01

車種詳細
スイフト
9.657kg/PS
985kg/102PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.118
2016/07

車種詳細
レヴォーグ STI
9.441kg/PS
1605kg/170PS|1.6L-TB
車体のみPWR:9.118
2012/02

車種詳細
CX-5
9.571kg/PS
1675kg/175PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.257
2015/04

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
1675kg/173PS|2.5L-NA
車体のみPWR:9.364
2017/12

車種詳細
CX-8
9.711kg/PS
1845kg/190PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.421

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.580kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.388kg/PSから9.772kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC13S型 スイフト」、スバルの5人乗りワゴン「VM4型 レヴォーグ STI」、マツダの5人乗りSUV「KE2AW型 CX-5」、スバルの7人乗りSUV「YAM型 エクシーガ クロスオーバー7」、マツダの7人乗りSUV「KG2P型 CX-8」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BJAH5H型 ルーテシア [Intense]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.580kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は109.2PS/tとなっています。


ルーテシアがバイクと競争するなら…?


車種詳細
グラストラッカー ビッグボーイ|249cc
9.550kg/PS
191kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:6.800]
1速ギヤ速度:38.4km/h
最小TWR:0.880
2022/10

-
ルーテシア|1333cc
9.580kg/PS
1255kg/131PS/24.5kgm
[車体のみPWR:9.160]
1速ギヤ速度:31.2km/h
最小TWR:0.810

車種詳細
SR400|399cc
9.583kg/PS
230kg/24.0PS/2.90kgm
[車体のみPWR:7.292]
1速ギヤ速度:45.0km/h
最小TWR:1.109

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではルーテシアとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NJ47A グラストラッカー ビッグボーイと競争してみる

まずルーテシアより少しPWRが低いバイクとして、スズキのグラストラッカー ビッグボーイが挙げられます。PWRの9.550kg/PSは車両重量136kgにライダーの体重55kgを加えた191kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はグラストラッカー ビッグボーイに7.2km/h劣り、1速TWRは0.070kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

RH16J SR400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのSR400が挙げられます。PWRの9.583kg/PSは車両重量175kg+55kgの230kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は13.8km/h劣り、1速TWRは0.299kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.723
平均ピストンスピード 13.57m/s
トルクウェイトレシオ 48.98kg/kgm
1馬力あたりのお値段 21145円
排気量1Lあたり馬力 98.30PS/L
排気量1Lあたりトルク 18.38kgm/L
1気筒あたりの馬力 32.8PS
1気筒あたりのトルク 6.1kgm
パワーバンド比率 68.0%
燃費×馬力 2227.0pt
各種ランキング
ハッチバックのPWR
1.3~1.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは48.98kg/kgm(1200kg/24.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2770000円、最高出力が131馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は21145円、逆に1万円あたりでは0.47馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は113061円、1万円あたりでは0.09kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
1500cc以下の車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は98.30PS/L、トルクは18.38kgm/L、1気筒あたりの馬力は32.8馬力、トルクは6.1kgmとなり、このエンジンが131馬力を5000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは13.57m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が81.4mmであるH5H型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7370回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.723になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が17.0km/L、最高出力が131PSであるこの車の獲得ポイントは2227.0ptになります。
戯れに車両重量1200kgを100kg単位にした12.0で割ってみたところ、その数値は185.58ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



ルーテシアでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.43m
期待される荷室の幅 1.32m
対角線の長さ 1.95m
期待される荷室の面積 1.89m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.43m(対角線では1.95m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。

普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5500rpm|タイヤサイズ 205/45R17|タイヤ直径 61.6cm|円周長 193.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.461 18.63 -
-
34km/h 16050rpm 1481.9kgm
2速 2.647 11.05 0.593 1-2/
3260rpm
58km/h 9520rpm 879.3kgm
3速 1.629 6.80 0.615 2-3/
3380rpm
94km/h 5860rpm 541.1kgm
4速 1.105 4.61 0.678 3-4/
3730rpm
138km/h 3970rpm 367.1kgm
5速 0.855 3.57 0.774 4-5/
4260rpm
179km/h 3080rpm 284.0kgm
6速 0.682 2.85 0.798 5-6/
4390rpm
224km/h 2450rpm 226.5kgm
7速 0.547 2.28 0.802 6-7/
4410rpm
280km/h 1970rpm 181.7kgm
Final 4.176 レシオカバレッジ(変速比幅)8.155

ギヤの繋がりイメージ
BJAH5H型ルーテシア7AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.176)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(24.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.176)÷タイヤの有効半径(0.308m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの280km(5000rpmでは254.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ31km/h-
2速ギヤ53km/h2970rpm
3速ギヤ85km/h3080rpm
4速ギヤ126km/h3390rpm
5速ギヤ163km/h3870rpm
6速ギヤ204km/h3990rpm
7速ギヤ254km/h4010rpm

BJAH5H型ルーテシアに搭載されたH5H型1333ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5000rpmまで引っ張ると31km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5000rpmから2970rpmまで落ち、そこから5000rpmまで加速を続けると速度は53km/h(+22km/h)になります。

3速ギヤでは3080rpmまで落ちて5000rpmで85km/h(+32km/h)に、4速ギヤでは3390rpmまで落ちて5000rpmで126km/h(+41km/h)に、5速ギヤでは3870rpmまで落ちて5000rpmで163km/h(+37km/h)になります。

続いて6速ギヤでは3990rpmまで落ちて5000rpmで204km/h(+41km/h)に、7速ギヤでは4010rpmまで落ちて5000rpmで254km/h(+50km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1600回転で最大トルク24.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば48.98kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.160kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1481.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1200kg)を1速ギヤの最大駆動力(1481.9kgm)で割ってみると0.810kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5000回転でのトルク(18.8kgm)からTWRを算出すると1.06kg/kgmとなり、1600-5000回転の回転域では0.810-1.06kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 6420 9630 12840 16050 19250 22460 28880
2速 3810 5710 7620 9520 11430 13330 17140
3速 2340 3520 4690 5860 7030 8200 10550
4速 1590 2380 3180 3970 4770 5560 7150
5速 1230 1850 2460 3080 3690 4310 5540
6速 980 1470 1960 2450 2940 3430 4420
7速 790 1180 1570 1970 2360 2750 3540
※赤い数字は暫定レブリミット(5500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.547)を選択して時速100kmにて走行すると1970回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1180回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1380回転、一般的な高速道路の80km/hでは1570回転、100km/hでは1970回転、制限速度が120km/hになると2360回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3540回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 6 12 19 25 31 37 44 50
2速 11 21 32 42 53 63 74 84
3速 17 34 51 68 85 102 119 137
4速 25 50 75 101 126 151 176 201
5速 33 65 98 130 163 195 228 260
6速 41 82 122 163 204 245 285 326
7速 51 102 152 203 254 305 356 407

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの205/45R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/45R17 | 直径 616mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
40
扁平
185/40R17
37.7km/h
直径580mm
径差-36mm
195/40R17
38.2km/h
直径588mm
径差-28mm
205/40R17
38.7km/h
直径596mm
径差-20mm
215/40R17
39.2km/h
直径604mm
径差-12mm
225/40R17
39.7km/h
直径612mm
径差-4mm
0%
45
扁平
185/45R17
38.9km/h
直径599mm
径差-17mm
195/45R17
39.5km/h
直径608mm
径差-8mm
205/45R17
40.0km/h
616mm
0mm
215/45R17
40.6km/h
直径626mm
径差+10mm
225/45R17
41.2km/h
直径635mm
径差+19mm
+5%
50
扁平
185/50R17
40.1km/h
直径617mm
径差+1mm
195/50R17
40.7km/h
直径627mm
径差+11mm
205/50R17
41.4km/h
直径637mm
径差+21mm
215/50R17
42.0km/h
直径647mm
径差+31mm
225/50R17
42.7km/h
直径657mm
径差+41mm
+10%
55
扁平
185/55R17
41.3km/h
直径636mm
径差+20mm
195/55R17
42.0km/h
直径647mm
径差+31mm
205/55R17
42.7km/h
直径658mm
径差+42mm
215/55R17
43.4km/h
直径669mm
径差+53mm
225/55R17
44.2km/h
直径680mm
径差+64mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/45R17 、195/40R17、195/45R17 、205/40R17 、215/40R17 、225/40R17あたりのタイヤがおすすめです。

205/45R17のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/45R17の適応サイズと性能の変化 [BJAH5H型ルーテシア編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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BJAH5H型ルーテシア[1.4Lターボ FF/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.160kg/ps51.66
1速ギヤ加速性能0.810kg/kgm66.33
1L換算馬力98.30ps/L48.34
1L換算トルク18.38kgm/L57.78
WB/TR比1.72355.15
ワイド&ロー指数0.85252.94
前面の面積2.536m²52.47
最低地上高135mm57.89
スポーツ性能部門の得点442.56

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費17.0km/L51.51
年間維持費238600円58.12
100kmh回転数1970rpm56.89
航続距離714.0km50.01
車の大きさ10.333m³45.60
室内の広さ(仮) 1.874m³35.33
最小回転半径5.2m49.58
馬力単価21145円50.44
ユーティリティ部門の得点397.48

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した BJAH5H型ルーテシア[1.4Lターボ FF/7AT] の総合得点は 840.04 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBJAH5H型ルーテシア(FF/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「1500ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ルーテシアの歴代モデル

5代目 BJAH5H型 ルーテシア
BJAH5H ルーテシアは2020/11に登場した5代目モデル。参考車両の「Intense」は全長4075mm、全幅1725mm、全高1470mmの車体に、131PS/24.5kgmを発生するH5H型1333ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

4代目 RM5M1型 ルーテシア ルノースポール
RM5M1 ルーテシア ルノースポールは2013/09に登場した4代目モデル。参考車両の「Renault Sport Trophy」は全長4105mm、全幅1750mm、全高1435mmの車体に、220PS/26.5kgmを発生するM5M型1618ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

3代目 RK4MC型 ルーテシア
RK4MC ルーテシアは2006/03に登場した3代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4025mm、全幅1720mm、全高1485mmの車体に、112PS/15.4kgmを発生するK4M型1598ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

2代目 BK4M型 ルーテシア
BK4M ルーテシアは1998/11に登場した2代目モデル。参考車両の「1.6-16V」は全長3770mm、全幅1640mm、全高1420mmの車体に、110PS/15.4kgmを発生するK4M型1598ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

初代 57F3PQ型 ルーテシア
57F3PQ ルーテシアは1991/10に登場した初代モデル。参考車両の「RT1.8」は全長3720mm、全幅1635mm、全高1395mmの車体に、88PS/14.8kgmを発生するF3PQ型1794ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。