997MA170:911 クーペの性能と維持費 4WD/6MT 1883万円

このページでは、ポルシェの2ドア・4人乗りクーペ、6代目のABA-997MA170型911 クーペ Turbo【2011/06モデル・500PS/66.3kgm・4WD/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

997MA170 911 クーペ
販売期間:2004/08 - 2011/11

画像はポルシェより引用
http://www.porsche.com/japan/jp/
投稿:2012/01/22|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4450mm×全幅1850mm×全高1300mm、排気量は3799ccであることから、大雑把に分類すると3.8リットルクラス(3800cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:450PS~500PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4450mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


997MA170型 911 クーペ [3799cc/500PS 4WD/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

6代目911 クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/06
997MA101型
[Carrera-S]
3.8L-NA・RR/7AT・1404.0万円
385PS・42.8kgm・7.4km/L
385PS
42.8kgm
7.4km/L
2011/06
997MA101型
[Carrera-S]
3.8L-NA・RR/6MT・1329.0万円
385PS・42.8kgm・7.3km/L
385PS
42.8kgm
7.3km/L
2011/06
997MA102型
[Carrera]
3.6L-NA・RR/6MT・1086.0万円
345PS・39.8kgm・7.5km/L
345PS
39.8kgm
7.5km/L
6代目 911 型式一覧 997系まとめ 2004-2011【全39車種】
911 クーペの新型モデル
7代目 991型911 クーペ
991型911 クーペは2011/11に登場した7代目モデル。参考車両の「Carrera-S」は全長4491mm、全幅1808mm、全高1295mmの車体に、400PS/44.9kgmを発生する3799ccエンジンを搭載。

911 クーペの旧型モデル
5代目 996S64型911 GT2
996S64型911 GT2は1998/01に登場した5代目モデル。参考車両の「GT2」は全長4450mm、全幅1830mm、全高1275mmの車体に、483PS/65.3kgmを発生する3600ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー ポルシェ
車名&
グレード
911 クーペ
Turbo
その他 911ターボ 左ハンドル
お値段 18830000円
車両型式 ABA-997MA170
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4450×幅1850×高1300mm
軸距&
輪距
2350mm
前1490mm/後1550mm
最小半径 5.1m
タイヤ 前輪:235/35R19
後輪:305/30R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1570kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 水平対向6気筒
排気量3799cc
圧縮比9.8
吸気方式 ツインターボ
最高出力 500PS[368kW]/6000rpm
最大トルク 66.3kgm[650Nm]/1950-5000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン

水平対向6気筒とは‥シリンダを左右交互で水平に6個配置する方式。直6より短くV6より背の低い6気筒。
水平対向6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税76400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/06モデルの911 クーペを13年落ちの中古で828.5万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    911 クーペの2011/06モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である753.2万円に諸経費として75.3万円を足した828.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年経過 76400円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.5km/L×185円/L 246670円
オイル交換(5000km毎) 1回8000円×2回 16000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 477500円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額138090円×12ヶ月 1657080円
ローン返済中の年間維持費 2134600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 76400円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
246670円
(172670円)
(123340円)
(74000円)
オイル交換(5000km毎) 16000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 477500円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1657080円
ローン返済中の年間維持費 2134600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は76400円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに8000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、911 クーペ【Turbo】の場合、維持費の月額は39800円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

911 クーペの維持費は高い?安い?

「911 クーペの年間維持費は477500円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたして911 クーペの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー398100円-79400円
フェアレディZ442700円-34800円
ラングラー アンリミテッド463300円-14200円
FJクルーザー469600円-7900円
911 クーペの維持費477500円
基準4000ccクラス平均491000円+13500円
Gクラス 4x4507700円+30200円
チェロキー564600円+87100円
ディスカバリー631500円+154000円
高いランドクルーザー80720300円+242800円

911 クーペの年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して79400円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して242800円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では13500円安くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、911 クーペの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

911 クーペを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%620万円52万円40万円
15%410万円35万円27万円
20%310万円26万円20万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は620万円(総支給額52万円/月、手取り40万円/月)、ここから月額維持費4.0万円を支払うと残りは36.0万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は410万円(総支給額35万円/月、手取り27万円/月)、4.0万円を支払うと残りは23.0万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が310万円(総支給額26万円/月、手取り20万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.0万円を引くと残りは16.0万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代25万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.5km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
180010円
[-66660円]
-25円
160円/L
213350円
[-33320円]
-10円
175円/L
233350円
[-13320円]
185円/L246670円
[0円]
+10円
195円/L
260020円
[+13350円]
+25円
210円/L
280020円
[+33350円]
+50円
235円/L
313350円
[+66680円]

燃費7.5km/Lの997MA170型 911 クーペで10000km走行するのに必要な燃料は1333.4L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は246670円になります。

参考までに、911 クーペの燃料タンクは67リットルですので、1333.4Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約12340円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13350円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると33350円、50円も違ってくると66680円にもなります。

これを997MA170型 911 クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を477500円としたとき、135円/Lに値下がりすれば410840円(86.0%)に、235円/Lに値上がりすれば544180円(114.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(76400円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 28%
自動車重量税 1年分 22800円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 74000円 27%
オイル交換 年1回 8000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 80% 72000円 27%
合計
[1万kmとの差額]
273300円
-204200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 23%
自動車重量税 1年分 22800円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 123340円 38%
オイル交換 年1回 8000円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 85% 76560円 24%
合計
[1万kmとの差額]
327200円
-150300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 20%
自動車重量税 1年分 22800円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 172670円 45%
オイル交換 年1回 11200円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 90% 81000円 21%
合計
[1万kmとの差額]
384100円
-93400円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて204200円安い273300円に、5000km走行では150300円安い327200円に、7000km走行では93400円安い384100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 12%
自動車重量税 1年分 22800円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 370010円 58%
オイル交換 年3回 48000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 4%
任意保険料 100% 90000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
641300円
+163800円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 10%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 493340円 63%
オイル交換 年4回 64000円 8%
タイヤ交換 2年毎 33600円 4%
任意保険料 100% 90000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
789000円
+311500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

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911 クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 7.5km/L
燃料タンク容量 67L
航続距離(カタログ燃費) 502.5km
航続距離(80%燃費) 402.0km
満タンプライス 12395円
1km走行コスト 24.67円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので7.5km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量67リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は502.5kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.8km/L)とすると航続距離は455.6km、80%(6.0km/L)だと402.0km、70%(5.2km/L)では348.4kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から67リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では12395円、上で計算した航続距離を踏まえると502.5km(80%燃費時402.0km)を走行するのに12395円かかる計算です。

燃費を7.5km/Lとしたときの1km走行コストは24.67円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
各回転域での馬力
1950回転時の馬力 181PS
5000回転時の馬力 463PS
6000回転時の馬力 500PS
各回転域でのトルク
1950回転時のトルク 66.3kgm
5000回転時のトルク 66.3kgm
6000回転時のトルク 59.7kgm

まずおさらいとして、搭載している水平対向6気筒、3799ccのツインターボエンジンは6000回転時に最高出力500馬力を、1950-5000回転時に最大トルク66.3kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1950rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の4050rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は67.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

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輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.140kg/PS(1570kg/500PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.140kg/PS
車体+1人3.250kg/PS
車体+4人3.580kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.260kg/PS
車体+70kg3.280kg/PS
車体+80kg3.300kg/PS
車体+90kg3.320kg/PS
車体+100kg3.340kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.250kg/PS(1625kg/500PS)となり、数値としては0.110kg、比率にすると3.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは3.580kg/PS(1790kg/500PS)となり、数値としては0.440kg、比率にすると14.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

997MA170 911 クーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/06

-
911 クーペ
3.250kg/PS
1625kg/500PS|3.8L-TT
[車体のみPWR:3.140]
2014/04

車種詳細
GT-R Nismo
2.958kg/PS
1775kg/600PS|3.8L-TT
車体のみPWR:2.867
2016/07

車種詳細
GT-R
3.184kg/PS
1815kg/570PS|3.8L-TT
車体のみPWR:3.088
2001/01

車種詳細
340R
3.567kg/PS
635kg/178PS|1.8L-NA
車体のみPWR:3.258
2019/10

車種詳細
GT-R Nismo
2.958kg/PS
1775kg/600PS|3.8L-TT
車体のみPWR:2.867
2011/11

車種詳細
GT-R
3.264kg/PS
1795kg/550PS|3.8L-TT
車体のみPWR:3.164

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.250kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

2.925kg/PSから3.575kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R Nismo」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R」、ロータスの2人乗りオープンカー「謎型 340R」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R Nismo」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

997MA170型 911 クーペ [Turbo]のライバル車種|3.250kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は318.5PS/tとなっています。


911 クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
VFR1200X|1236cc
3.236kg/PS
343kg/106.0PS/12.75kgm
[車体のみPWR:2.717]
1速ギヤ速度:68.7km/h
最小TWR:0.683
2011/06

-
911 クーペ|3799cc
3.250kg/PS
1625kg/500PS/66.3kgm
[車体のみPWR:3.140]
1速ギヤ速度:57.3km/h
最小TWR:0.600

車種詳細
X4|1284cc
3.250kg/PS
325kg/99.9PS/12.30kgm
[車体のみPWR:2.700]
1速ギヤ速度:69.7km/h
最小TWR:0.625

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは911 クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SC70 VFR1200Xと競争してみる

まず911 クーペより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのVFR1200Xが挙げられます。PWRの3.236kg/PSは車両重量288kgにライダーの体重55kgを加えた343kgを、最高出力106.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はVFR1200Xに11.4km/h劣り、1速TWRは0.083kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SC38 X4と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのX4が挙げられます。PWRの3.250kg/PSは車両重量270kg+55kgの325kgを、最高出力99.9PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は12.4km/h劣り、1速TWRは0.025kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.546
平均ピストンスピード 15.50m/s
トルクウェイトレシオ 23.68kg/kgm
1馬力あたりのお値段 37660円
排気量1Lあたり馬力 131.61PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.45kgm/L
1気筒あたりの馬力 83.3PS
1気筒あたりのトルク 11.0kgm
パワーバンド比率 67.5%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
クーペのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは23.68kg/kgm(1570kg/66.3kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が18830000円、最高出力が500馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は37660円、逆に1万円あたりでは0.27馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は284012円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は131.61PS/L、トルクは17.45kgm/L、1気筒あたりの馬力は83.3馬力、トルクは11.0kgmとなり、このエンジンが500馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.50m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が77.5mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7740回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.546になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、真っ直ぐ進むよりも小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


911 クーペでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.558m
期待される荷室の幅 1.450m
対角線の長さ 2.128m
期待される荷室の面積 2.259m²

縦方向の長さが1.558m(対角線では2.128m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 305/30R19|タイヤ直径 66.6cm|円周長 209.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.818 13.15 -
-
62km/h 10480rpm 2618.0kgm
2速 2.136 7.36 0.559 1-2/
3630rpm
111km/h 5860rpm 1464.6kgm
3速 1.481 5.10 0.693 2-3/
4500rpm
160km/h 4060rpm 1015.5kgm
4速 1.182 4.07 0.798 3-4/
5190rpm
200km/h 3240rpm 810.5kgm
5速 0.974 3.35 0.824 4-5/
5360rpm
243km/h 2670rpm 667.9kgm
6速 0.791 2.72 0.812 5-6/
5280rpm
299km/h 2170rpm 542.4kgm
Final 3.444 レシオカバレッジ(変速比幅)4.827

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1950-5000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.444)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(66.3kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.444)÷タイヤの有効半径(0.333m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの299km(6000rpmでは276.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1950-5000回転で最大トルク66.3kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば23.68kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.140kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2618.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1570kg)を1速ギヤの最大駆動力(2618.0kgm)で割ってみると0.600kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(59.7kgm)からTWRを算出すると0.666kg/kgmとなり、1950-6000回転の回転域では0.600-0.666kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

997MA170型911 クーペに搭載された3799ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6000rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ57km/h-
2速ギヤ102km/h3350rpm
3速ギヤ148km/h4160rpm
4速ギヤ185km/h4790rpm
5速ギヤ225km/h4940rpm
6速ギヤ276km/h4870rpm

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると57km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3350rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は102km/h(+45km/h)になります。

3速ギヤでは4160rpmまで落ちて6000rpmで148km/h(+46km/h)に、4速ギヤでは4790rpmまで落ちて6000rpmで185km/h(+37km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4940rpmまで落ちて6000rpmで225km/h(+40km/h)に、6速ギヤでは4870rpmまで落ちて6000rpmで276km/h(+51km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4190 6290 8380 10480 12570 14670 18860
2速 2340 3520 4690 5860 7030 8210 10550
3速 1630 2440 3250 4060 4880 5690 7310
4速 1300 1950 2590 3240 3890 4540 5840
5速 1070 1600 2140 2670 3210 3740 4810
6速 870 1300 1740 2170 2600 3040 3910
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.791)を選択して時速100kmにて走行すると2170回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1300回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1520回転、一般的な高速道路の80km/hでは1740回転、100km/hでは2170回転、制限速度が120km/hになると2600回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3910回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 38 48 57 67 76
2速 17 34 51 68 85 102 119 137
3速 25 49 74 98 123 148 172 197
4速 31 62 93 123 154 185 216 247
5速 37 75 112 150 187 225 262 299
6速 46 92 138 184 230 276 323 369

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの305/30R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 305/30R19 | 直径 666mm

-20mm
幅285mm
-10mm
幅295mm
変更なし
幅305mm
+10mm
幅315mm
+20mm
幅325mm
-5%
25
扁平
285/25R19
37.6km/h
直径626mm
径差-40mm
295/25R19
37.9km/h
直径631mm
径差-35mm
305/25R19
38.2km/h
直径636mm
径差-30mm
315/25R19
38.5km/h
直径641mm
径差-25mm
325/25R19
38.8km/h
直径646mm
径差-20mm
0%
30
扁平
285/30R19
39.3km/h
直径654mm
径差-12mm
295/30R19
39.6km/h
直径660mm
径差-6mm
305/30R19
40.0km/h
666mm
0mm
315/30R19
40.4km/h
直径672mm
径差+6mm
325/30R19
40.7km/h
直径678mm
径差+12mm
+5%
35
扁平
285/35R19
41.0km/h
直径683mm
径差+17mm
295/35R19
41.4km/h
直径690mm
径差+24mm
305/35R19
41.9km/h
直径697mm
径差+31mm
315/35R19
42.3km/h
直径704mm
径差+38mm
325/35R19
42.7km/h
直径711mm
径差+45mm
+10%
40
扁平
285/40R19
42.7km/h
直径711mm
径差+45mm
295/40R19
43.2km/h
直径719mm
径差+53mm
305/40R19
43.7km/h
直径727mm
径差+61mm
315/40R19
44.1km/h
直径735mm
径差+69mm
325/40R19
44.6km/h
直径743mm
径差+77mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、285/30R19 、295/30R19 、305/25R19 、315/25R19 、325/25R19あたりのタイヤがおすすめです。

305/30R19のタイヤ幅を285mmから335mmまで、扁平率を15%から45%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、305/30R19の適応サイズと性能の変化 [997MA170型911 クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】305/30R19のタイヤ銘柄と通販価格

997MA170型911 クーペ[3.8L-TT 4WD/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.140kg/ps68.14
1速ギヤ加速性能0.600kg/kgm70.85
1L換算馬力131.61ps/L60.33
1L換算トルク17.45kgm/L54.69
WB/TR比1.54673.40
ワイド&ロー指数0.70363.76
前面の面積2.405m²56.22
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点491.11

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費477500円36.18
100kmh回転数2170rpm54.28
航続距離-26.05
車の大きさ10.702m³47.02
室内の広さ(仮) 1.941m³35.94
最小回転半径5.1m51.43
馬力単価37660円28.83
ユーティリティ部門の得点321.13

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 997MA170型911 クーペ[3.8L-TT 4WD/6MT] の総合得点は 812.24 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した997MA170型911 クーペ(4WD/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「4000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

911 クーペの歴代モデル

8代目 992型 911
992 911は2019/07に登場した8代目モデル。参考車両の「Carrera」は全長4519mm、全幅1852mm、全高1298mmの車体に、385PS/45.9kgmを発生する2981ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

7代目 991型 911 クーペ
991 911 クーペは2011/11に登場した7代目モデル。参考車両の「Carrera-S」は全長4491mm、全幅1808mm、全高1295mmの車体に、400PS/44.9kgmを発生する3799ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

6代目 997M9701K型 911 カブリオレ
997M9701K 911 カブリオレは2004/08に登場した6代目モデル。参考車両の「Carrera-S Cabriolet」は全長4425mm、全幅1810mm、全高1300mmの車体に、355PS/40.8kgmを発生する3824ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。

5代目 99666型 911 カブリオレ
99666 911 カブリオレは1998/01に登場した5代目モデル。参考車両の「Carrera-4 Cabriolet」は全長4430mm、全幅1765mm、全高1305mmの車体に、300PS/35.7kgmを発生する3387ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。

4代目 993型 911 カレラRS
993 911 カレラRSは1995/10に登場した4代目モデル。参考車両の「Carrera-RS」は全長4245mm、全幅1730mm、全高1270mmの車体に、300PS/35.5kgmを発生する3745ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

3代目 964K型 911 カブリオレ
964K 911 カブリオレは1989/01に登場した3代目モデル。参考車両の「Carrera-4 Cabriolet」は全長4245mm、全幅1660mm、全高1310mmの車体に、250PS/31.6kgmを発生する3600ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。