970M48A パナメーラの性能と維持費 4WD/7AT 2086万円 2011年式

このページでは、ポルシェの5ドア・4人乗りセダン、初代のABA-970M48A型パナメーラ Panamera-Turbo【2011/06モデル・500PS/71.4kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

970M48A パナメーラ
販売期間:2009/03 - 2016/07

画像はポルシェより引用
http://www.porsche.com/japan/jp/
投稿:2012/01/23|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4970mm×全幅1930mm×全高1420mm、排気量は4806ccであることから、大雑把に分類すると4.9リットルクラス(4900cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:450PS~500PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4970mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


970M48A型 パナメーラ [4806cc/500PS 4WD/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代パナメーラの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/11
970型
[Panamera-GTS]
4.8L-NA・4WD/7AT・1554.0万円
430PS・53.0kgm・-
430PS
53.0kgm
-
2011/06
970型
[Panamera-S Hybrid]
3.0L-SC・FR/8AT・1483.0万円
333PS・44.9kgm・-
333PS
44.9kgm
-
2011/06
970M46型
[Panamera-4]
3.6L-NA・4WD/7AT・1066.0万円
300PS・40.8kgm・-
300PS
40.8kgm
-
初代パナメーラの車両型式・グレード一覧【全9車種】
パナメーラの新型モデル
2代目 G2NR型パナメーラ
G2NR型パナメーラは2016/07に登場した2代目モデル。参考車両の「GTS」は全長5053mm、全幅1937mm、全高1417mmの車体に、480PS/63.2kgmを発生する3996ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー ポルシェ
車名&
グレード
パナメーラ
Panamera-Turbo
その他 970 パナメーラターボ
お値段 20860000円
車両型式 ABA-970M48A
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 5ドア/4名乗車
車体寸法 長4970×幅1930×高1420mm
軸距 2920mm
タイヤ 前輪:255/45R19
後輪:285/40R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1970kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 V型8気筒
排気量4806cc
圧縮比10.5
吸気方式 ツインターボ
最高出力 500PS[368kW]/6000rpm
最大トルク 71.4kgm[700Nm]/2250-4500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン

V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税101100円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/06モデルのパナメーラを13年落ちの中古で917.8万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    パナメーラの2011/06モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である834.4万円に諸経費として83.4万円を足した917.8万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年経過 101100円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷5.0km/L×190円/L 380000円
オイル交換(5000km毎) 1回9500円×2回 19000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額8500円) 月額8500円×12ヶ月 102000円
ローン完済後の年間維持費 650600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額152970円×12ヶ月 1835640円
ローン返済中の年間維持費 2486200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 101100円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
380000円
(266000円)
(190000円)
(114000円)
オイル交換(5000km毎) 19000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額8500円) 102000円
ローン完済後の年間維持費 650600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1835640円
ローン返済中の年間維持費 2486200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「6000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は101100円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに9500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ54300円(ローン完済前は207200円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をパナメーラに吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

パナメーラの維持費は高い?安い?

「パナメーラの年間維持費は650600円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「6000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてパナメーラの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いセンチュリー391600円-259000円
IS446100円-204500円
LC コンバーチブル477600円-173000円
LX544400円-106200円
基準6000ccクラス平均561100円-89500円
グランドチェロキー566800円-83800円
レンジローバー635400円-15200円
パナメーラの維持費650600円
レンジローバー ヴォーグ667400円+16800円
高い7シリーズ719600円+69000円

パナメーラの年間維持費を、6000ccクラスで最も維持費が安いセンチュリーと比較して259000円高く、最も高い7シリーズと比較して69000円安く、6000ccクラスの平均維持費との比較では89500円高くなっています。

最低額のセンチュリーと最高額の7シリーズは極端な例としても、6000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、パナメーラの維持費は かなり高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 6000ccクラスの車 ランキング

パナメーラを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%850万円71万円55万円
15%560万円47万円37万円
20%420万円35万円27万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は850万円(総支給額71万円/月、手取り55万円/月)、ここから月額維持費5.4万円を支払うと残りは49.6万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は560万円(総支給額47万円/月、手取り37万円/月)、5.4万円を支払うと残りは31.6万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が420万円(総支給額35万円/月、手取り27万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。5.4万円を引くと残りは21.6万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代38万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり190円を基準として、-50円となる140円から、+50円となる240円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
140円/L
280000円
[-100000円]
-25円
165円/L
330000円
[-50000円]
-10円
180円/L
360000円
[-20000円]
190円/L380000円
[0円]
+10円
200円/L
400000円
[+20000円]
+25円
215円/L
430000円
[+50000円]
+50円
240円/L
480000円
[+100000円]

燃費5.0km/Lの970M48A型 パナメーラで10000km走行するのに必要な燃料は2000L、1リットルあたり190円としたときの燃料代は380000円になります。

参考までに、パナメーラの燃料タンクは100リットルですので、2000Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約19000円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては20000円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると50000円、50円も違ってくると100000円にもなります。

これを970M48A型 パナメーラの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり190円の場合を650600円としたとき、140円/Lに値下がりすれば550600円(84.6%)に、240円/Lに値上がりすれば750600円(115.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(101100円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 29%
自動車重量税 1年分 22800円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 114000円 33%
オイル交換 年1回 9500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 80% 81600円 22%
合計
[1万kmとの差額]
349100円
-301500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 24%
自動車重量税 1年分 22800円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 190000円 44%
オイル交換 年1回 9500円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 85% 86760円 20%
合計
[1万kmとの差額]
430200円
-220400円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 20%
自動車重量税 1年分 22800円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 266000円 52%
オイル交換 年1回 13300円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 2%
任意保険料 90% 91800円 17%
合計
[1万kmとの差額]
515100円
-135500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料102000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて301500円安い349100円に、5000km走行では220400円安い430200円に、7000km走行では135500円安い515100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 11%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 570000円 64%
オイル交換 年3回 57000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 3%
任意保険料 100% 102000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
887000円
+236400円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 9%
自動車重量税 1年分 22800円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 760000円 69%
オイル交換 年4回 76000円 7%
タイヤ交換 2年毎 33600円 3%
任意保険料 100% 102000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
1104400円
+453800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
5000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

パナメーラの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 5.0km/L
燃料タンク容量 100L
航続距離(カタログ燃費) 500.0km
航続距離(80%燃費) 400.0km
満タンプライス 19000円
1km走行コスト 38.00円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので5.0km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量100リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は500.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(4.5km/L)とすると航続距離は450.0km、80%(4.0km/L)だと400.0km、70%(3.5km/L)では350.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から100リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり190円では19000円、上で計算した航続距離を踏まえると500.0km(80%燃費時400.0km)を走行するのに19000円かかる計算です。

燃費を5.0km/Lとしたときの1km走行コストは38.00円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
各回転域での馬力
2250回転時の馬力 224PS
4500回転時の馬力 449PS
6000回転時の馬力 500PS
各回転域でのトルク
2250回転時のトルク 71.4kgm
4500回転時のトルク 71.4kgm
6000回転時のトルク 59.7kgm

まずおさらいとして、搭載しているV型8気筒、4806ccのツインターボエンジンは6000回転時に最高出力500馬力を、2250-4500回転時に最大トルク71.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2250rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の3750rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は62.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.940kg/PS(1970kg/500PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.940kg/PS
車体+1人4.050kg/PS
車体+4人4.380kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg4.060kg/PS
車体+70kg4.080kg/PS
車体+80kg4.100kg/PS
車体+90kg4.120kg/PS
車体+100kg4.140kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは4.050kg/PS(2025kg/500PS)となり、数値としては0.110kg、比率にすると2.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.380kg/PS(2190kg/500PS)となり、数値としては0.440kg、比率にすると11.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

970M48A パナメーラのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/06

-
パナメーラ
4.050kg/PS
2025kg/500PS|4.9L-TT
[車体のみPWR:3.940]
2015/12

車種詳細
Aクラス
4.239kg/PS
1615kg/381PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.094
2013/09

車種詳細
IS-F
4.058kg/PS
1745kg/430PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.930
2015/11

車種詳細
GS-F
3.952kg/PS
1885kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.836
1996/01

車種詳細
スカイラインGT-R
4.013kg/PS
1605kg/400PS|2.8L-TT
車体のみPWR:3.875
2017/03

車種詳細
LC クーペ
4.182kg/PS
1995kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:4.067

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ4.050kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

3.847kg/PSから4.253kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、メルセデスベンツの5人乗りハッチバック「176052型 Aクラス」、レクサスの4人乗りセダン「USE20型 IS-F」、レクサスの5人乗りセダン「URL10型 GS-F」、日産の4人乗りクーペ「BCNR33型 スカイラインGT-R」、レクサスの4人乗りクーペ「URZ100型 LC クーペ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

970M48A型 パナメーラ [Panamera-Turbo]のライバル車種|4.050kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は253.8PS/tとなっています。


パナメーラがバイクと競争するなら…?


車種詳細
ゼファー750|738cc
4.044kg/PS
275kg/68.0PS/5.50kgm
[車体のみPWR:3.235]
2011/06

-
パナメーラ|4806cc
4.050kg/PS
2025kg/500PS/71.4kgm
[車体のみPWR:3.940]

車種詳細
ZR-7S|738cc
4.056kg/PS
292kg/72.0PS/6.20kgm
[車体のみPWR:3.292]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではパナメーラとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

ZR750C ゼファー750と競争してみる

まずパナメーラより少しPWRが低いバイクとして、カワサキのゼファー750が挙げられます。PWRの4.044kg/PSは車両重量220kgにライダーの体重55kgを加えた275kgを、最高出力68.0PSで割ったものです。

ZR750F ZR-7Sと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのZR-7Sが挙げられます。PWRの4.056kg/PSは車両重量237kg+55kgの292kgを、最高出力72.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 No data
平均ピストンスピード 16.60m/s
トルクウェイトレシオ 27.59kg/kgm
1馬力あたりのお値段 41720円
排気量1Lあたり馬力 104.04PS/L
排気量1Lあたりトルク 14.86kgm/L
1気筒あたりの馬力 62.5PS
1気筒あたりのトルク 8.9kgm
パワーバンド比率 62.5%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
セダンのPWR
4.5~5.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは27.59kg/kgm(1970kg/71.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が20860000円、最高出力が500馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は41720円、逆に1万円あたりでは0.24馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は292157円、1万円あたりでは0.03kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
5000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は104.04PS/L、トルクは14.86kgm/L、1気筒あたりの馬力は62.5馬力、トルクは8.9kgmとなり、このエンジンが500馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.60m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が83.0mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7230回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング


パナメーラでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.740m
期待される荷室の幅 1.530m
対角線の長さ 2.317m
期待される荷室の面積 2.662m²

縦方向の長さが1.740m(対角線では2.317m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

純正装着タイヤの285/40R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 285/40R19 | 直径 711mm

-20mm
幅265mm
-10mm
幅275mm
変更なし
幅285mm
+10mm
幅295mm
+20mm
幅305mm
-5%
35
扁平
265/35R19
37.6km/h
直径669mm
径差-42mm
275/35R19
38.0km/h
直径676mm
径差-35mm
285/35R19
38.4km/h
直径683mm
径差-28mm
295/35R19
38.8km/h
直径690mm
径差-21mm
305/35R19
39.2km/h
直径697mm
径差-14mm
0%
40
扁平
265/40R19
39.1km/h
直径695mm
径差-16mm
275/40R19
39.5km/h
直径703mm
径差-8mm
285/40R19
40.0km/h
711mm
0mm
295/40R19
40.5km/h
直径719mm
径差+8mm
305/40R19
40.9km/h
直径727mm
径差+16mm
+5%
45
扁平
265/45R19
40.6km/h
直径722mm
径差+11mm
275/45R19
41.1km/h
直径731mm
径差+20mm
285/45R19
41.6km/h
直径740mm
径差+29mm
295/45R19
42.1km/h
直径749mm
径差+38mm
305/45R19
42.6km/h
直径758mm
径差+47mm
+10%
50
扁平
265/50R19
42.1km/h
直径748mm
径差+37mm
275/50R19
42.6km/h
直径758mm
径差+47mm
285/50R19
43.2km/h
直径768mm
径差+57mm
295/50R19
43.8km/h
直径778mm
径差+67mm
305/50R19
44.3km/h
直径788mm
径差+77mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、265/40R19 、275/35R19、275/40R19 、285/35R19 、295/35R19 、305/35R19あたりのタイヤがおすすめです。

285/40R19のタイヤ幅を265mmから315mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを19インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが285/40R19のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】285/40R19のタイヤ銘柄と通販価格

970M48A型パナメーラ[4.9L-TT 4WD/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.940kg/ps65.95
1速ギヤ加速性能-39.90
1L換算馬力104.04ps/L50.32
1L換算トルク14.86kgm/L46.65
WB/TR比-31.72
ワイド&ロー指数0.73661.36
前面の面積2.741m²46.81
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点386.43

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費650600円20.32
100kmh回転数-43.42
航続距離-26.05
車の大きさ13.621m³58.58
室内の広さ(仮) 2.470m³40.98
最小回転半径-39.45
馬力単価41720円23.49
ユーティリティ部門の得点293.69

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 970M48A型パナメーラ[4.9L-TT 4WD/7AT] の総合得点は 680.12 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した970M48A型パナメーラ(4WD/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「5000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

パナメーラの歴代モデル

3代目 971型 パナメーラ
971 パナメーラは2023/11に登場した3代目モデル。参考車両の「Panamera」は全長5052mm、全幅1937mm、全高1423mmの車体に、354PS/51.0kgmを発生する2894ccエンジンを搭載した4人乗りセダン。

2代目 G2NR型 パナメーラ
G2NR パナメーラは2016/07に登場した2代目モデル。参考車両の「GTS」は全長5053mm、全幅1937mm、全高1417mmの車体に、480PS/63.2kgmを発生する3996ccエンジンを搭載した4人乗りセダン。

初代 970型 パナメーラ
970 パナメーラは2009/03に登場した初代モデル。参考車両の「Panamera Turbo-S」は全長4970mm、全幅1930mm、全高1420mmの車体に、550PS/76.5kgmを発生する4806ccエンジンを搭載した4人乗りセダン。