WHNY11 ウイングロードの性能と維持費 4WD/4AT 177万円 2003年式

このページでは、日産自動車の5ドア・5人乗りワゴン、2代目のUA-WHNY11型ウイングロード G【2003/10モデル・122PS/16.8kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

WHNY11 ウイングロード
販売期間:1999/05 - 2005/11

画像は日産自動車より引用
http://www.nissan.co.jp/
投稿:2011/07/11|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4410mm×全幅1695mm×全高1485mm、排気量は1769ccであることから、大雑把に分類すると1.8リットルクラス(1800cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4410mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


WHNY11型 ウイングロード [1769cc/122PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ウイングロードの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2004/04
WRY11型
[ZX]
2.0L-NA・FF/CVT・213.2万円
150PS・20.4kgm・13.0km/L
150PS
20.4kgm
13.0km/L
2004/04
WFY11型
[G]
1.5L-NA・FF/4AT・146.8万円
106PS・14.5kgm・16.0km/L
106PS
14.5kgm
16.0km/L
2003/10
WFY11型
[G]
1.5L-NA・FF/5MT・134.8万円
106PS・14.5kgm・17.0km/L
106PS
14.5kgm
17.0km/L
2代目ウイングロードの車両型式・グレード一覧【全7車種】
ウイングロードの新型モデル
3代目 JY12型ウイングロード
JY12型ウイングロードは2005/11に登場した3代目モデル。参考車両の「18G」は全長4440mm、全幅1695mm、全高1505mmの車体に、128PS/17.9kgmを発生するMR18型1797ccエンジンを搭載。

ウイングロードの旧型モデル
初代 WFY10型ウイングロード
WFY10型ウイングロードは1996/05に登場した初代モデル。参考車両の「LE-Extra」は全長4295mm、全幅1665mm、全高1475mmの車体に、105PS/13.8kgmを発生するGA15型1497ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー 日産自動車
車名&
グレード
ウイングロード
G
その他 Rider-Alpha, S-Aero V-Edition, S-Limited, Sporty-Limited, 70th, Rider-Stage, X-Aero
お値段 1764000円
車両型式 UA-WHNY11
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4410×幅1695×高1485mm
室内寸法 長1840×幅1420×高1205mm
軸距&
輪距
2535mm
前1465mm/後1460mm
最小半径 5.1m
タイヤ 前輪:185/65R14
後輪:185/65R14
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 1300kg
エンジン諸元
原動機型式 QG18DE
気筒配列 直列4気筒
排気量1769cc
圧縮比9.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 122PS[90kW]/5600rpm
最大トルク 16.8kgm[165Nm]/4400rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 13.0km/L(30.6mpg)
100km燃費 7.7L/100km
QG18DE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税18900円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2003/10モデルのウイングロードを21年落ちの中古で38.8万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ウイングロードの2003/10モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である35.28万円に諸経費として3.5万円を足した38.8万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2003年式を21年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 18年経過 18900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷11.0km/L×175円/L 159090円
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 313700円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額32340円×12ヶ月 388080円
ローン返済中の年間維持費 701700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 58500円
名目 金額
自動車税(1年分) 45400円
自動車重量税(1年分) 18900円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
159090円
(111360円)
(79550円)
(47730円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 6400円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 313700円
名目 金額
車のローン額(1年分) 388080円
ローン返済中の年間維持費 701700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
58500円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「1.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は18900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした58500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算26200円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

ウイングロードの維持費は高い?安い?

「ウイングロードの年間維持費は313700円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてウイングロードの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス189800円-123900円
ヴォクシー ハイブリッド227000円-86700円
スイフト スポーツ275300円-38400円
シビック タイプR312300円-1400円
ウイングロードの維持費313700円
基準2000ccクラス平均316600円+2900円
アコード345200円+31500円
WRX STI364700円+51000円
エクスプローラー413900円+100200円
高いBX484900円+171200円

ウイングロードの年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して123900円高く、最も高いBXと比較して171200円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では2900円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ウイングロードの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

ウイングロードを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%410万円35万円27万円
15%270万円23万円18万円
20%200万円17万円14万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は410万円(総支給額35万円/月、手取り27万円/月)、ここから月額維持費2.6万円を支払うと残りは24.4万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は270万円(総支給額23万円/月、手取り18万円/月)、2.6万円を支払うと残りは15.4万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が200万円(総支給額17万円/月、手取り14万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.6万円を引くと残りは11.4万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代16万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり175円を基準として、-50円となる125円から、+50円となる225円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費11.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
125円/L
113640円
[-45450円]
-25円
150円/L
136370円
[-22720円]
-10円
165円/L
150010円
[-9080円]
175円/L159090円
[0円]
+10円
185円/L
168190円
[+9100円]
+25円
200円/L
181820円
[+22730円]
+50円
225円/L
204550円
[+45460円]

燃費11.0km/LのWHNY11型 ウイングロードで10000km走行するのに必要な燃料は909.1L、1リットルあたり175円としたときの燃料代は159090円になります。

参考までに、ウイングロードの燃料タンクは50リットルですので、909.1Lの給油回数は19回、1回あたりの燃料代は約8380円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては9100円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると22730円、50円も違ってくると45460円にもなります。

これをWHNY11型 ウイングロードの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり175円の場合を313700円としたとき、125円/Lに値下がりすれば268250円(85.5%)に、225円/Lに値上がりすれば359160円(114.5%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(18900円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 25%
自動車重量税 1年分 18900円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 47730円 26%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 2%
任意保険料 80% 52800円 30%
合計
[1万kmとの差額]
182500円
-131200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 21%
自動車重量税 1年分 18900円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 79550円 37%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 2%
任意保険料 85% 56160円 25%
合計
[1万kmとの差額]
217700円
-96000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 18%
自動車重量税 1年分 18900円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 111360円 44%
オイル交換 年1回 6300円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 2%
任意保険料 90% 59400円 24%
合計
[1万kmとの差額]
254500円
-59200円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて131200円安い182500円に、5000km走行では96000円安い217700円に、7000km走行では59200円安い254500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 11%
自動車重量税 1年分 18900円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 238640円 58%
オイル交換 年3回 27000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 9600円 2%
任意保険料 100% 66000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
414400円
+100700円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 9%
自動車重量税 1年分 18900円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 318180円 63%
オイル交換 年4回 36000円 7%
タイヤ交換 2年毎 12800円 3%
任意保険料 100% 66000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
506200円
+192500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
日産の小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
ステーションワゴン編

ウイングロードの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 13.0km/L
燃料タンク容量 50L
航続距離(カタログ燃費) 650.0km
航続距離(80%燃費) 520.0km
満タンプライス 8750円
1km走行コスト 13.46円
1万円でどこまで行ける? 742.9km

10・15モード燃費が13.0km/L、燃料タンク容量50リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は650.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(11.7km/L)とすると航続距離は585.0km、80%(10.4km/L)だと520.0km、70%(9.1km/L)では455.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から50リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり175円では8750円、上で計算した航続距離を踏まえると650.0km(80%燃費時520.0km)を走行するのに8750円かかる計算です。

燃費を11.0km/Lとしたときの1km走行コストは13.46円、10万km走行したときの燃料代は134.6万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら13.5万円/年、7年10万kmなら19.2万円/年、5年10万kmなら26.9万円/年、3年10万kmなら44.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば742.9km(往復なら片道371.4km)、カタログ値の80%なら594.3km(片道297.1km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

QG18DE型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4400回転時の馬力 103PS
5600回転時の馬力 122PS
各回転域でのトルク
4400回転時のトルク 16.8kgm
5600回転時のトルク 15.6kgm
QG18DE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているQG18型1769cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは5600回転時に最高出力122馬力を、4400回転時に最大トルク16.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4400rpmから最高出力が発生する5600rpmまで」の1200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は21.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
日産の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
日産の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.656kg/PS(1300kg/122PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.656kg/PS
車体+1人11.107kg/PS
車体+5人12.910kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg11.148kg/PS
車体+70kg11.230kg/PS
車体+80kg11.311kg/PS
車体+90kg11.393kg/PS
車体+100kg11.475kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.107kg/PS(1355kg/122PS)となり、数値としては0.451kg、比率にすると4.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.910kg/PS(1575kg/122PS)となり、数値としては2.254kg、比率にすると21.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

WHNY11 ウイングロードのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2003/10

-
ウイングロード
11.107kg/PS
1355kg/122PS|1.8L-NA
[車体のみPWR:10.656]
2018/07

車種詳細
ジムニー シエラ
11.029kg/PS
1125kg/102PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.490
2011/08

車種詳細
ステップワゴン スパーダ
11.167kg/PS
1675kg/150PS|2.0L-NA
車体のみPWR:10.800
2014/12

車種詳細
グレイス
11.136kg/PS
1225kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.636
2015/07

車種詳細
スペイド
11.147kg/PS
1215kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.642
2015/06

車種詳細
2シリーズ グランツアラー
11.100kg/PS
1665kg/150PS|2.0L-TB
車体のみPWR:10.733

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.107kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.996kg/PSから11.218kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの4人乗りSUV「JB74W型 ジムニー シエラ」、ホンダの8人乗りミニバン「RK5型 ステップワゴン スパーダ」、ホンダの5人乗りセダン「GM4型 グレイス」、トヨタの5人乗りミニバン「NSP141型 スペイド」、BMWの7人乗りミニバン「2E20型 2シリーズ グランツアラー」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

WHNY11型 ウイングロード [G]のライバル車種|11.107kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は93.8PS/tとなっています。


ウイングロードがバイクと競争するなら…?


車種詳細
グランドマジェスティ250|249cc
11.042kg/PS
265kg/24.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:8.750]
1速ギヤ速度:36.3km/h
最小TWR:1.079
2003/10

-
ウイングロード|1769cc
11.107kg/PS
1355kg/122PS/16.8kgm
[車体のみPWR:10.656]
1速ギヤ速度:54.0km/h
最小TWR:1.979

車種詳細
YZF-R15|149cc
11.118kg/PS
189kg/16.6PS/1.49kgm
[車体のみPWR:7.882]
1速ギヤ速度:36.4km/h
最小TWR:1.016

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではウイングロードとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SG15J グランドマジェスティ250と競争してみる

まずウイングロードより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのグランドマジェスティ250が挙げられます。PWRの11.042kg/PSは車両重量210kgにライダーの体重55kgを加えた265kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はグランドマジェスティ250に17.7km/h勝り、1速TWRは0.900kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

1CK1 YZF-R15と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのYZF-R15が挙げられます。PWRの11.118kg/PSは車両重量134kg+55kgの189kgを、最高出力16.6PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は17.6km/h勝り、1速TWRは0.963kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.733
平均ピストンスピード 16.43m/s
トルクウェイトレシオ 77.38kg/kgm
1馬力あたりのお値段 14459円
排気量1Lあたり馬力 68.97PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.50kgm/L
1気筒あたりの馬力 30.5PS
1気筒あたりのトルク 4.2kgm
パワーバンド比率 21.4%
燃費×馬力 1348.1pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
1.6~1.8L以下のPWR

トルクウェイトレシオは77.38kg/kgm(1300kg/16.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1764000円、最高出力が122馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は14459円、逆に1万円あたりでは0.69馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は105000円、1万円あたりでは0.10kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
日産編
2000cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は68.97PS/L、トルクは9.50kgm/L、1気筒あたりの馬力は30.5馬力、トルクは4.2kgmとなり、このエンジンが122馬力を5600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.43m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が88.0mmであるQG18型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6820回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.733になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が11.05km/L、最高出力が122PSであるこの車の獲得ポイントは1348.1ptになります。
戯れに車両重量1300kgを100kg単位にした13.0で割ってみたところ、その数値は103.70ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.148m³
1人あたりのスペース 0.630m³
室内長/全長 41.7%
室内幅/全幅 83.8%
室内高/全高 81.1%
室内容積/車両体積 28.4%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.148m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.630m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は41.7%、同じく室内幅と全幅の比率は83.8%、同じく室内高と全高の比率は81.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は28.4%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ウイングロードでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.544m
期待される荷室の幅 1.320m
対角線の長さ 2.031m
期待される荷室の面積 2.038m²

縦方向の長さが1.544m(対角線では2.031m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6100rpm|タイヤサイズ 185/65R14|タイヤ直径 59.6cm|円周長 187.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.861 11.65 -
-
59km/h 10370rpm 656.8kgm
2速 1.562 6.36 0.546 1-2/
3330rpm
108km/h 5660rpm 358.6kgm
3速 1.000 4.07 0.640 2-3/
3900rpm
168km/h 3630rpm 229.6kgm
4速 0.697 2.84 0.697 3-4/
4250rpm
241km/h 2530rpm 160.0kgm
Final 4.072 レシオカバレッジ(変速比幅)4.105

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.072)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(16.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.072)÷タイヤの有効半径(0.298m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの241km(5600rpmでは221.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4400回転で最大トルク16.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば77.38kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.656kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと656.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1300kg)を1速ギヤの最大駆動力(656.8kgm)で割ってみると1.979kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5600回転でのトルク(15.6kgm)からTWRを算出すると2.131kg/kgmとなり、4400-5600回転の回転域では1.979-2.131kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5600rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

WHNY11型ウイングロードに搭載されたQG18型1769ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5600rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5600rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ54km/h-
2速ギヤ99km/h3060rpm
3速ギヤ154km/h3580rpm
4速ギヤ222km/h3900rpm

まず1速ギヤで5600rpmまで引っ張ると54km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5600rpmから3060rpmまで落ち、そこから5600rpmまで加速を続けると速度は99km/h(+45km/h)になります。

3速ギヤでは3580rpmまで落ちて5600rpmで154km/h(+55km/h)に、4速ギヤでは3900rpmまで落ちて5600rpmで222km/h(+68km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4150 6220 8300 10370 12450 14520 18670
2速 2270 3400 4530 5660 6800 7930 10190
3速 1450 2180 2900 3630 4350 5080 6530
4速 1010 1520 2020 2530 3030 3540 4550
※赤い数字は暫定レブリミット(6100rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.697)を選択して時速100kmにて走行すると2530回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1520回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1770回転、一般的な高速道路の80km/hでは2020回転、100km/hでは2530回転、制限速度が120km/hになると3030回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4550回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 39 48 58 67 77
2速 18 35 53 71 88 106 124 141
3速 28 55 83 110 138 166 193 221
4速 40 79 119 158 198 237 277 317

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの185/65R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 185/65R14 | 直径 596mm

-20mm
幅165mm
-10mm
幅175mm
変更なし
幅185mm
+10mm
幅195mm
+20mm
幅205mm
-5%
60
扁平
165/60R14
37.2km/h
直径554mm
径差-42mm
175/60R14
38.0km/h
直径566mm
径差-30mm
185/60R14
38.8km/h
直径578mm
径差-18mm
195/60R14
39.6km/h
直径590mm
径差-6mm
205/60R14
40.4km/h
直径602mm
径差+6mm
0%
65
扁平
165/65R14
38.3km/h
直径571mm
径差-25mm
175/65R14
39.2km/h
直径584mm
径差-12mm
185/65R14
40.0km/h
596mm
0mm
195/65R14
40.9km/h
直径610mm
径差+14mm
205/65R14
41.8km/h
直径623mm
径差+27mm
+5%
70
扁平
165/70R14
39.4km/h
直径587mm
径差-9mm
175/70R14
40.3km/h
直径601mm
径差+5mm
185/70R14
41.3km/h
直径615mm
径差+19mm
195/70R14
42.2km/h
直径629mm
径差+33mm
205/70R14
43.2km/h
直径643mm
径差+47mm
+10%
75
扁平
165/75R14
40.5km/h
直径604mm
径差+8mm
175/75R14
41.5km/h
直径619mm
径差+23mm
185/75R14
42.6km/h
直径634mm
径差+38mm
195/75R14
43.6km/h
直径649mm
径差+53mm
205/75R14
44.6km/h
直径664mm
径差+68mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、165/65R14、165/70R14 、175/60R14、175/65R14 、185/60R14 、195/60R14 あたりのタイヤがおすすめです。

185/65R14のタイヤ幅を165mmから215mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、185/65R14の適応サイズと性能の変化 [WHNY11型ウイングロード編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】185/65R14のタイヤ銘柄と通販価格

WHNY11型ウイングロード[1.8L-NA 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.656kg/ps47.57
1速ギヤ加速性能1.979kg/kgm41.39
1L換算馬力68.97ps/L46.75
1L換算トルク9.50kgm/L50.37
WB/TR比1.73354.12
ワイド&ロー指数0.87651.21
前面の面積2.517m²53.08
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点388.21

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費13.0km/L49.93
年間維持費313700円51.19
100kmh回転数2530rpm49.53
航続距離650.0km46.32
車の大きさ11.100m³48.60
室内の広さ3.148m³47.44
最小回転半径5.1m51.43
馬力単価14459円59.34
ユーティリティ部門の得点403.78

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した WHNY11型ウイングロード[1.8L-NA 4WD/4AT] の総合得点は 791.99 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したWHNY11型ウイングロード(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「2000ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ウイングロードの歴代モデル

3代目 JY12型 ウイングロード
JY12 ウイングロードは2005/11に登場した3代目モデル。参考車両の「18G」は全長4440mm、全幅1695mm、全高1505mmの車体に、128PS/17.9kgmを発生するMR18型1797ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

2代目 WPY11型 ウイングロード
WPY11 ウイングロードは1999/05に登場した2代目モデル。参考車両の「ZV-S」は全長4390mm、全幅1695mm、全高1475mmの車体に、190PS/20.0kgmを発生するSR20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

初代 WFY10型 ウイングロード
WFY10 ウイングロードは1996/05に登場した初代モデル。参考車両の「LE-Extra」は全長4295mm、全幅1665mm、全高1475mmの車体に、105PS/13.8kgmを発生するGA15型1497ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。