N17 ラティオ 性能と維持費 FF/CVT 5人 147万円 2012年式

このページでは、日産自動車の4ドア・5人乗りセダン、2代目のDBA-N17型ラティオ X【2012/10モデル・79PS/10.8kgm・FF/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

N17 ラティオ
販売期間:2012/10 - 2016/12

画像は日産自動車より引用
http://www.nissan.co.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4425mm×全幅1695mm×全高1495mm、排気量は1198ccであることから、大雑把に分類すると1.2リットルクラス(1200cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4425mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

N17型 ラティオ [1198cc/79PS FF/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート
ラティオの旧型モデル
初代 SJC11型ティーダ ラティオ
SJC11型ティーダ ラティオは2004/10に登場した初代モデル。参考車両の「18G」は全長4430mm、全幅1695mm、全高1535mmの車体に、128PS/17.9kgmを発生するMR18型1797ccエンジンを搭載。


N17 ラティオの主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー 日産自動車
車名&
グレード
ラティオ
X
その他 S G Pure-Drive ピュアドライブ アイドリングストップ 助手席回転シートあり
お値段 1470000円
車両型式 DBA-N17
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
(無段変速機)
ドア/定員 4ドア・5名乗車
ホイールベース 2600mm
トレッド 1480mm/1485mm
WB/TR比 1.753
最小半径 5.2m
最低高 155mm
タイヤ 前輪:175/70R14
後輪:175/70R14
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 1030kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

ラティオと各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
ラティオ
車体寸法
全長 4425mm -
全幅 1695mm -
全高 1495mm -
大きさ 11.21m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1025mm
全幅 1480mm以下 +215mm
全高平均 1640mm -145mm
大きさ平均 8.13m3 +3.08m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -275mm
全幅 1700mm以下 -5mm
全高平均 1496mm -1mm
大きさ平均 10.47m3 +0.74m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -218mm
全幅平均 1815mm -120mm
全高平均 1518mm -23mm
大きさ平均 12.84m3 -1.63m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。


N17 ラティオの室内広さを各規格の車両と比較

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

ラティオの室内広さを各規格の車両と比較
規格名 規格寸法 増減
ラティオ
室内広さ
室内長 2120mm -
室内幅 1390mm -
室内高 1215mm -
車内広さ 3580L -
軽自動車
新規格
室内長平均 1908mm +212mm
室内幅平均 1280mm +110mm
室内高平均 1283mm -68mm
車内広さ平均 3171L +409L
小型車規格
5ナンバー車
室内長平均 1913mm +207mm
室内幅平均 1403mm -13mm
室内高平均 1195mm +20mm
車内広さ平均 3251L +329L
普通車平均
3ナンバー車
室内長平均 2050mm +70mm
室内幅平均 1483mm -93mm
室内高平均 1195mm +20mm
車内広さ平均 3698L -118L

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に室内が長い・広い・高い。

人間様の占有スペースと容積効率
室内長×室内幅×室内高 3.580m³
1人あたりのスペース 0.716m³
室内長/全長 47.9%
室内幅/全幅 82.0%
室内高/全高 81.3%
室内容積/車両体積 31.9%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.580m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.716m³のスペースが割り当てられることになります。

続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は47.9%、同じく室内幅と全幅の比率は82.0%、同じく室内高と全高の比率は81.3%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は31.9%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ラティオでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.549m
期待される荷室の幅 1.290m
対角線の長さ 2.016m
期待される荷室の面積 1.998m²

縦方向の長さが1.549m(対角線では2.016m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


N17 ラティオの税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2012/10モデルのラティオを13年落ちの中古で64.7万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ラティオの2012/10モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である58.8万円に諸経費として5.9万円を足した64.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2012年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 1500cc以下 13年経過 39600円
自動車重量税
1年分
1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷21.0×185円/L 88100円
オイル交換
5000km毎
1回4000円×2回 8000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料
月額5000円
月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 228100円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額26950円×12ヶ月 323400円
ローン返済中の年間維持費 551500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「1500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は39600円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

ラティオ【X】の場合、維持費の月額は19100円です。これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたコスパ重視のスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。

ラティオの維持費は高い?安い?

「ラティオの年間維持費は228100円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「1500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてラティオの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いヤリス HV177500円-50600円
ジェイド217100円-11000円
ラティオの維持費228100円
フリード ハイブリッド232000円+3900円
スイフト スポーツ260000円+31900円
基準1500ccクラス平均261300円+33200円
ステップワゴン スパーダ270100円+42000円
アバルト595304800円+76700円
ゴルフ トゥーラン335600円+107500円
高いウーノ388300円+160200円

ラティオの年間維持費を、1500ccクラスで最も維持費が安いヤリス HVと比較して50600円高く、最も高いウーノと比較して160200円安く、1500ccクラスの平均維持費との比較では33200円安くなっています。

最低額のヤリス HVと最高額のウーノは極端な例としても、1500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ラティオの維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 1500ccクラスの車 ランキング

ラティオを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%300万円25万円20万円
15%200万円17万円14万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は300万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)、ここから月額維持費1.9万円を支払うと残りは18.1万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は200万円(総支給額17万円/月、手取り14万円/月)、1.9万円を支払うと残りは12.1万円になります。

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費21.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
135円/L 64290円 -23810円
160円/L 76200円 -11900円
175円/L 83340円 -4760円
185円/L 88100円 -
195円/L 92860円 +4760円
210円/L 100010円 +11910円
235円/L 111910円 +23810円

燃費21.0km/LのN17型 ラティオで10000km走行するのに必要な燃料は476.2L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は88100円になります。

参考までに、ラティオの燃料タンクは41リットルですので、476.2Lの給油回数は12回、1回あたりの燃料代は約7350円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては4760円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると11910円、50円も違ってくると23810円にもなります。

これをN17型 ラティオの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり185円の場合を228100円としたとき、135円/Lに値下がりすれば204290円(89.6%)に、235円/Lに値上がりすれば251910円(110.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39600円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 39600円
自動車重量税 1年分 17100円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 65525円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 26430円 44050円 61670円
オイル交換 4000円 4000円 5600円
タイヤ交換 4270円 4270円 4270円
任意保険料 48000円 51000円 54000円
税金 自賠責 一律 65525円
合計 148300円 168900円 191100円
1万km差額 -79800円 -59200円 -37000円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて79800円安い148300円に、5000km走行では59200円安い168900円に、7000km走行では37000円安い191100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 88100円 132150円 176200円
オイル交換 8000円 12000円 16000円
タイヤ交換 6400円 7680円 10240円
任意保険料 60000円 66000円 72000円
税金 自賠責 一律 65525円
合計 228100円 283400円 340000円
1万km差額 - +55300円 +111900円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
日産の小型車&普通車編
1500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

ラティオの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 22.6km/L
燃料タンク容量 41L
航続距離(カタログ燃費) 926.6km
航続距離(80%燃費) 742.1km
満タンプライス 7585円
1km走行コスト 8.19円/km
1万円でどこまで行ける? 1221.6km
東京から926.6kmの範囲

JC08モード燃費が22.6km/L、燃料タンク容量41リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は926.6kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(20.3km/L)とすると航続距離は832.3km、80%(18.1km/L)だと742.1km、70%(15.8km/L)では647.8kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から41リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり185円では7585円、上で計算した航続距離を踏まえると926.6km(80%燃費時742.1km)を走行するのに7585円かかる計算です。

燃費を21.0km/Lとしたときの1km走行コストは8.19円、10万km走行したときの燃料代は81.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら8.2万円/年、7年10万kmなら11.7万円/年、5年10万kmなら16.4万円/年、3年10万kmなら27.3万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1221.6km(往復なら片道610.8km)、カタログ値の80%なら977.3km(片道488.6km)離れたところまで行くことができます。

N17 ラティオのエンジン諸元とカタログデータ

HR12DE型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 HR12DE
気筒配列 直列3気筒
排気量1198cc
圧縮比 10.2
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 79PS[58kW]/6000rpm
最大トルク 10.8kgm[106Nm]/4400rpm
パワーバンド 4400-6000rpm, 帯域26.7%
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費22.6km/L(53.2mpg)
100km燃費4.4L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
4400rpm 66PS/10.8kgm
6000rpm 79PS/9.4kgm
HR12DE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているHR12型1198cc、直列3気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力79馬力を、4400回転時に最大トルク10.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4400rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の1600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は26.7%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
日産の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
日産の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ13.038kg/PS(1030kg/79PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ13.038kg/PS
車体+1人13.734kg/PS
車体+5人16.519kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg13.797kg/PS
車体+70kg13.924kg/PS
車体+80kg14.051kg/PS
車体+90kg14.177kg/PS
車体+100kg14.304kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは13.734kg/PS(1085kg/79PS)となり、数値としては0.696kg、比率にすると5.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは16.519kg/PS(1305kg/79PS)となり、数値としては3.481kg、比率にすると26.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

N17 ラティオのライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ13.734kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
ラティオ
13.734kg/PS
79PS・1.2L-NA
車体のみPWR 13.038
1085kg
+5.3%

車種詳細
S660
13.766kg/PS
64PS・0.7L-TB
車体のみPWR 12.906
881kg
+6.7%

車種詳細
S660
13.828kg/PS
64PS・0.7L-TB
車体のみPWR 12.969
885kg
+6.6%

車種詳細
プリウス
13.788kg/PS
99PS・1.8L-NA
車体のみPWR 13.232
1365kg
+4.2%

車種詳細
コペン
13.828kg/PS
64PS・0.7L-TB
車体のみPWR 12.969
885kg
+6.6%

車種詳細
アルト
13.796kg/PS
54PS・0.7L-NA
車体のみPWR 12.778
745kg
+8.0%


13.597kg/PSから13.871kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの2人乗り軽オープンカー・JW5型 S660、ホンダの2人乗り軽オープンカー・JW5型 S660、トヨタの5人乗りセダン・ZVW30型 プリウス、ダイハツの2人乗り軽オープンカー・L880K型 コペン、スズキの4人乗り軽ハッチバック・HA23S型 アルトという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

N17型 ラティオ [X]のライバル車種|13.734kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は76.7PS/tとなっています。


ラティオがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CBX125 カスタム|124cc
13.664kg/PS
179kg/13.1PS/1.10kgm
[車体のみPWR:9.466]
1速ギヤ速度:33.1km/h
最小TWR:1.041
2012/10

-
ラティオ|1198cc
13.734kg/PS
1085kg/79PS/10.8kgm
[車体のみPWR:13.038]
1速ギヤ速度:45.2km/h
最小TWR:1.906

車種詳細
ジクサー150|154cc
13.857kg/PS
194kg/14.0PS/1.40kgm
[車体のみPWR:9.929]
1速ギヤ速度:34.5km/h
最小TWR:1.130

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではラティオとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

JC12 CBX125 カスタムと競争してみる

まずラティオより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCBX125 カスタムが挙げられます。PWRの13.664kg/PSは車両重量124kgにライダーの体重55kgを加えた179kgを、最高出力13.1PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCBX125 カスタムに12.1km/h勝り、1速TWRは0.865kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

ED13N ジクサー150と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのジクサー150が挙げられます。PWRの13.857kg/PSは車両重量139kg+55kgの194kgを、最高出力14.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は10.7km/h勝り、1速TWRは0.776kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.753
平均ピストンスピード 16.72m/s
トルクウェイトレシオ 95.37kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18608円
排気量1Lあたり馬力 65.94PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.02kgm/L
1気筒あたりの馬力 26.3PS
1気筒あたりのトルク 3.6kgm
パワーバンド比率 26.7%
燃費×馬力 1660.6pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.0~1.3L以下のPWR

トルクウェイトレシオは95.37kg/kgm(1030kg/10.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1470000円、最高出力が79馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18608円、逆に1万円あたりでは0.54馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は136111円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
日産編
1500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は65.94PS/L、トルクは9.02kgm/L、1気筒あたりの馬力は26.3馬力、トルクは3.6kgmとなり、このエンジンが79馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.72m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が83.6mmであるHR12型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7180回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.753になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が21.02km/L、最高出力が79PSであるこの車の獲得ポイントは1660.6ptになります。
戯れに車両重量1030kgを100kg単位にした10.3で割ってみたところ、その数値は161.22ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


N17 ラティオのギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 175/70R14|タイヤ直径 60.1cm|円周長 188.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.006 15.03 - - 49km/h 13270rpm 540.3kgm
2速 0.550 2.06 0.137 1-2/
890rpm
357km/h 1820rpm 74.2kgm
Final3.753レシオカバレッジ(変速比幅)7.284
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.753)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(10.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.753)÷タイヤの有効半径(0.3005m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は2速ギヤの357km(6000rpmでは329.3km/h)となります。CVTは無段変速機というだけあって、変速比を低速側の4.006から高速側の0.550の間で自由自在に可変できる変速機ですから、実際にはちょうどいい塩梅の妥当な回転数にて妥当な最高速に落ち着くものと思われます。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4400回転で最大トルク10.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば95.37kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(13.038kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと540.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1030kg)を1速ギヤの最大駆動力(540.3kgm)で割ってみると1.906kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(9.4kgm)からTWRを算出すると2.190kg/kgmとなり、4400-6000回転の回転域では1.906-2.190kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5310 7960 10620 13270 15930 18580 23890
2速 730 1090 1460 1820 2190 2550 3280
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.550)を選択して時速100kmにて走行すると1820回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1090回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1280回転、一般的な高速道路の80km/hでは1460回転、100km/hでは1820回転、制限速度が120km/hになると2190回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3280回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 15 23 30 38 45 53 60
2速 55 110 165 220 274 329 384 439

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの175/70R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 175/70R14 | 直径 601mm

-20mm
幅155mm
-10mm
幅165mm
変更なし
幅175mm
+10mm
幅185mm
+20mm
幅195mm
65 155/65R14
37.1km/h
径 558mm
差 -43mm
165/65R14
38.0km/h
径 571mm
差 -30mm
175/65R14
38.9km/h
径 584mm
差 -17mm
185/65R14
39.7km/h
径 597mm
差 -4mm
195/65R14
40.6km/h
径 610mm
差 +9mm
70 155/70R14
38.1km/h
径 573mm
差 -28mm
165/70R14
39.1km/h
径 587mm
差 -14mm
175/70R14
40.0km/h
601mm
0mm
185/70R14
40.9km/h
径 615mm
差 +14mm
195/70R14
41.9km/h
径 629mm
差 +28mm
75 155/75R14
39.2km/h
径 589mm
差 -12mm
165/75R14
40.2km/h
径 604mm
差 +3mm
175/75R14
41.2km/h
径 619mm
差 +18mm
185/75R14
42.2km/h
径 634mm
差 +33mm
195/75R14
43.2km/h
径 649mm
差 +48mm
80 155/80R14
40.2km/h
径 604mm
差 +3mm
165/80R14
41.3km/h
径 620mm
差 +19mm
175/80R14
42.3km/h
径 636mm
差 +35mm
185/80R14
43.4km/h
径 652mm
差 +51mm
195/80R14
44.5km/h
径 668mm
差 +67mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、155/70R14、155/75R14 、165/65R14、165/70R14 、175/65R14 、185/65R14 あたりのタイヤがおすすめです。

175/70R14のタイヤ幅を155mmから205mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、175/70R14の適応サイズと性能の変化 [N17型ラティオ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】175/70R14のタイヤ銘柄と通販価格

N17型 ラティオ 1.2L-NA FF/CVTの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS13.04㎏/PS41.2ptD
最高回転数5880rpm6000rpm51.5ptC
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.91㎏/㎏m43.1ptD
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h45.2㎞/h44.6ptD
1リットル
換算馬力
73.10PS/L65.94PS/L44.4ptD
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L9.02㎏m/L44.5ptD
WB/TR比1.7731.75352.0ptC
ワイド&
ロー指数
0.8940.88250.9ptC
前面の面積2.631m22.534m252.7ptC
最低地上高154.5mm155mm49.8ptC
スポーツ性能部門の得点474.8pt
総合評価D

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340674円228100円59.8ptB
JC08燃費17.7km/L22.6km/L57.7ptB
100km/h
回転数
2489rpm1820rpm58.8ptB
航続距離644.1km861.7km62.5ptA
車の大きさ11.468m311.213m351.0ptC
車内の広さ3431.7L3580.4L51.5ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.9L716.1L52.0ptC
車内床面積2.793m22.947m252.2ptC
最小回転
半径
5.18m5.2m49.6ptC
ユーティリティ部門の得点546.8pt
総合評価A

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10715車種中 RANK
運動性能 474.8pt 7555位 D
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 546.8pt 1232位 A
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 1021.6pt 3085位 B
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は474.8点で全10715車種中の7555位、ユーティリティ部門は546.8点で1232位、総合得点は1021.6点で3085位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したN17型 ラティオ(FF/CVT) の各種スペックを、セダン1500ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ラティオの歴代モデル

初代 SJC11型 ティーダ ラティオ
SJC11 ティーダ ラティオは2004/10に登場した初代モデル。参考車両の「18G」は全長4430mm、全幅1695mm、全高1535mmの車体に、128PS/17.9kgmを発生するMR18型1797ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。


人気があるセダンの車種比較


ZN6 86 ハチロク 2016 vs SXE10 アルテッツァ RS200 2004 性能比較
初代 86 ハチロク G(2016年式 ZN6・FR/6MT・2.0L・207PS/21.6kgm・4人乗り)と、初代 アルテッツァ RS200(2004年式 SXE10・FR/6MT・2.0L・210PS/22.0kgm・5人乗り)を比較。

EC5A ギャラン VR-4 2000 vs EC5W レグナム VR-4 2000 性能比較
8代目 ギャラン VR-4 type-V(2000年式 EC5A・4WD/5MT・2.5L+ツインターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、初代 レグナム VR-4 VR-4 type-S(2000年式 EC5W・4WD/5MT・2.5L+ターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)を比較。

AUCJXF ゴルフR 2017 vs VAB WRX STI RA-R 2018 性能比較
7代目 ゴルフR(2017年式 AUCJXF・4WD/6MT・2.0L+ターボ・310PS/38.7kgm・5人乗り)と、初代 WRX STI type RA-R(2018年式 VAB・4WD/6MT・2.0L+ターボ・329PS/44.1kgm・5人乗り)を比較。

GE8P クロノス V6 1993 vs CB6A ランサー V6 1994 性能比較
初代 クロノス 18VL(1993年式 GE8P・FF/5MT・1.9L・140PS/16.0kgm・5人乗り)と、4代目 ランサー MX-Saloon V6(1994年式 CB6A・FF/5MT・1.6L・140PS/15.0kgm・5人乗り)を比較。

GXE10 アルテッツァ AS200 vs HR34 スカイライン セダン GT 性能比較
初代 アルテッツァ AS200(2004年式 GXE10・FR/6MT・2.0L・160PS/20.4kgm・5人乗り)と、10代目 スカイライン セダン GT(2000年式 HR34・FR/5MT・2.0L・155PS/19.0kgm・5人乗り)を比較。

EC5A ギャラン VR-4 2000 vs CT9A ランサー Evolution VII GSR 2001 性能比較
8代目 ギャラン VR-4 type-V(2000年式 EC5A・4WD/5MT・2.5L+ツインターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、6代目 ランサー Evolution VII GSR(2001年式 CT9A・4WD/5MT・2.0L+ターボ・280PS/39.0kgm・5人乗り)を比較。

BL3FW マツダスピード アクセラ 2009 vs FD2 シビック タイプR 2008 性能比較
2代目 マツダスピード アクセラ(2009年式 BL3FW・FF/6MT・2.3L+ターボ・264PS/38.7kgm・5人乗り)と、8代目 シビック タイプR type-R(2008年式 FD2・FF/6MT・2.0L・225PS/21.9kgm・4人乗り)を比較。

GG3P マツダスピード アテンザ vs CT9A ランサー Evolution IX 性能比較
初代 マツダスピード アテンザ(2005年式 GG3P・4WD/6MT・2.3L+ターボ・272PS/38.7kgm・5人乗り)と、6代目 ランサー Evolution IX GSR(2005年式 CT9A・4WD/6MT・2.0L+ターボ・280PS/40.8kgm・5人乗り)を比較。