V43W パジェロの性能と維持費 4WD/4AT 7人 326万円 1996年式

このページでは、三菱自動車の5ドア・7人乗りSUV、2代目のE-V43W型パジェロ Mid-Roof Wide ZR【1996/05モデル・155PS/24.0kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

V43W パジェロ
販売期間:1991/01 - 1999/09

画像は三菱自動車より引用
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/
投稿日:2022/10/19

ボディサイズが全長4650mm×全幅1785mm×全高1870mm、排気量は2972ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4650mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


V43W型 パジェロ [2972cc/155PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目パジェロの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1998/02
V23C型
[J-Top JS]
3.0L-NA | 4WD/5MT
| 237.5万円
185PS
27.0kgm
-
1998/02
V21W型
[Metal-Top Wide Rookie]
2.4L-NA | 4WD/4AT
| 247.8万円
145PS
21.0kgm
-
1998/02
V25W型
[Metal-Top Wide ZX]
3.5L-NA | 4WD/5AT
| 285.7万円
245PS
35.0kgm
-
2代目パジェロの車両型式・グレード一覧【全24車種】
パジェロの新型モデル
3代目 V75W型パジェロ
V75W型パジェロは1999/09に登場した3代目モデル。参考車両の「Long Super-Exceed」は全長4770mm、全幅1895mm、全高1855mmの車体に、220PS/35.5kgmを発生する6G74型3496ccエンジンを搭載。

パジェロの旧型モデル
初代 L146GW型パジェロ
L146GW型パジェロは1982/05に登場した初代モデル。参考車両の「Wide Mid-Roof Super-Exceed-W」は全長4605mm、全幅1785mm、全高1900mmの車体に、150PS/23.5kgmを発生する6G72型2972ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MITSUBISHI
車名&
グレード
パジェロ
Mid-Roof Wide ZR
その他 ミッドルーフ ワイド
お値段 3259000円
車両型式 E-V43W
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/7名乗車
車体寸法 長4650×幅1785×高1870mm
室内寸法 長2470×幅1410×高1265mm
軸距&
輪距
2725mm
前1465mm/後1480mm
最小半径 5.9m
最低高 215mm
タイヤ 前輪:265/70R16
後輪:265/70R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1980kg
エンジン諸元
原動機型式 6G72
気筒配列 V型6気筒
排気量2972cc
圧縮比8.9
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 155PS[114kW]/5000rpm
最大トルク 24.0kgm[235Nm]/4000rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
6G72型NAエンジン諸元と性能
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1996/05モデルのパジェロを28年落ちの中古で71.7万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    パジェロの1996/05モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である65.2万円に諸経費として6.5万円を足した71.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1996年式を28年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷5.4km/L×170円/L
7000km÷5.4km/L×170円/L
5000km÷5.4km/L×170円/L
3000km÷5.4km/L×170円/L
314810円
(220370円)
(157410円)
(94440円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 506100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額29880円×12ヶ月 358560円
ローン返済中の年間維持費 864600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
名目 金額
自動車税(1年分) 58600円
自動車重量税(1年分) 25200円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
314810円
(220370円)
(157410円)
(94440円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 506100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 358560円
ローン返済中の年間維持費 864600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。

名にし負うパジェロともなると、維持費は月額でさえ42200円(ローン完済前は72100円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所を一周して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
222230円
[-92580円]
-25円
145円/L
268530円
[-46280円]
-10円
160円/L
296310円
[-18500円]
170円/L314810円
[0円]
+10円
180円/L
333350円
[+18540円]
+25円
195円/L
361130円
[+46320円]
+50円
220円/L
407420円
[+92610円]

燃費5.4km/LのV43W型 パジェロで10000km走行するのに必要な燃料は1851.9L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は314810円になります。

参考までに、パジェロの燃料タンクは92リットルですので、1851.9Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約15000円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては18540円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると46320円、50円も違ってくると92610円にもなります。

これをV43W型 パジェロの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を506100円としたとき、120円/Lに値下がりすれば413520円(81.7%)に、220円/Lに値上がりすれば598710円(118.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 22%
自動車重量税 1年分 25200円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 94440円 36%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 80% 62400円 25%
合計
[1万kmとの差額]
261400円
-244700円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 18%
自動車重量税 1年分 25200円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 157410円 48%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 85% 66360円 19%
合計
[1万kmとの差額]
328300円
-177800円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 15%
自動車重量税 1年分 25200円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 220370円 55%
オイル交換 年1回 7700円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 90% 70200円 18%
合計
[1万kmとの差額]
397300円
-108800円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて244700円安い261400円に、5000km走行では177800円安い328300円に、7000km走行では108800円安い397300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 8%
自動車重量税 1年分 25200円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 472220円 68%
オイル交換 年3回 33000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 2%
任意保険料 100% 78000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
690300円
+184200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 7%
自動車重量税 1年分 25200円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 629620円 73%
オイル交換 年4回 44000円 5%
タイヤ交換 2年毎 19200円 2%
任意保険料 100% 78000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
863500円
+357400円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



パジェロの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 5.4km/L
燃料タンク容量 92L
航続距離(カタログ燃費) 496.8km
航続距離(80%燃費) 395.6km
満タンプライス 15640円
1km走行コスト 31.48円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので5.4km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量92リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は496.8kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(4.9km/L)とすると450.8km、80%(4.3km/L)だと395.6km、70%(3.8km/L)では349.6kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で92リットルの給油をすると15640円、上で計算した航続距離を踏まえると496.8km(80%燃費時395.6km)を走行するのに15640円かかる計算です。

燃費を5.4km/Lとしたときの1km走行コストは31.48円、10万km走行したときの燃料代は314.8万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら31.5万円/年、7年10万kmなら45.0万円/年、5年10万kmなら63.0万円/年、3年10万kmなら104.9万円/年となります。



カタログデータから見えてくる要素

6G72型エンジン簡易性能曲線図
6G72型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 134PS
5000回転時の馬力 155PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 24.0kgm
5000回転時のトルク 22.2kgm
6G72型NAエンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している6G72型2972cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは5000回転時に最高出力155馬力を、4000回転時に最大トルク24.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数がとても近いこのエンジンは、高い回転数まで回すことで力を発揮するタイプのエンジンです。回転に伴って高まるパワー感は得も言われぬ感動を与えてくれることでしょう。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する5000rpmまで」の1000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は20.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
三菱の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
三菱の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.774kg/PS(1980kg/155PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.774kg/PS
車体+1人13.129kg/PS
車体+7人15.258kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg13.161kg/PS
車体+70kg13.226kg/PS
車体+80kg13.290kg/PS
車体+90kg13.355kg/PS
車体+100kg13.419kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは13.129kg/PS(2035kg/155PS)となり、数値としては0.355kg、比率にすると2.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの7人が搭乗した場合、車両重量に385kgがプラスされてパワーウェイトレシオは15.258kg/PS(2365kg/155PS)となり、数値としては2.484kg、比率にすると19.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


V43W パジェロのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1996/05

-
パジェロ
13.129kg/PS
2035kg/155PS|3.0L-NA
[車体のみPWR:12.774]
2016/09

車種詳細
フリード
13.227kg/PS
1455kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:12.727
2013/01

車種詳細
デリカD:5
13.074kg/PS
1935kg/148PS|2.3L-TB
車体のみPWR:12.703
2012/09

車種詳細
up!
13.000kg/PS
975kg/75PS|1.0L-NA
車体のみPWR:12.267
2015/01

車種詳細
ハイエースワゴン
13.094kg/PS
2095kg/160PS|2.7L-NA
車体のみPWR:12.750
2011/06

車種詳細
シエンタ
13.095kg/PS
1375kg/105PS|1.5L-NA
車体のみPWR:12.571

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ13.129kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

12.998kg/PSから13.260kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの6人乗りミニバン「GB7型 フリード」、三菱の7人乗りミニバン「CV1W型 デリカD:5」、フォルクスワーゲンの4人乗りハッチバック「AACHY型 up!」、トヨタの10人乗り1BOX「TRH224W型 ハイエースワゴン」、トヨタの7人乗りミニバン「NCP85G型 シエンタ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

V43W型 パジェロ [Mid-Roof Wide ZR]とパワーウェイトレシオが近い車種|13.129kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は78.3PS/tとなっています。


パジェロがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CB125T|124cc
12.933kg/PS
194kg/15.0PS/1.02kgm
[車体のみPWR:9.267]
1速ギヤ速度:43.4km/h
最小TWR:1.426
1996/05

-
パジェロ|2972cc
13.129kg/PS
2035kg/155PS/24.0kgm
[車体のみPWR:12.774]
1速ギヤ速度:58.8km/h
最小TWR:2.573

車種詳細
DF125E|124cc
13.143kg/PS
184kg/14.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:9.214]
1速ギヤ速度:32.1km/h
最小TWR:1.053

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではパジェロとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

JC06 CB125Tと競争してみる

まずパジェロより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCB125Tが挙げられます。PWRの12.933kg/PSは車両重量139kgにライダーの体重55kgを加えた194kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCB125Tに15.4km/h勝り、1速TWRは1.147kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SF44A DF125Eと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのDF125Eが挙げられます。PWRの13.143kg/PSは車両重量129kg+55kgの184kgを、最高出力14.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は26.7km/h勝り、1速TWRは1.520kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.850
平均ピストンスピード 12.67m/s
トルクウェイトレシオ 82.50kg/kgm
1馬力あたりのお値段 21026円
排気量1Lあたり馬力 52.20PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.08kgm/L
1気筒あたりの馬力 25.8PS
1気筒あたりのトルク 4.0kgm
パワーバンド比率 20.0%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
2.5~3.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは82.50kg/kgm(1980kg/24.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3259000円、最高出力が155馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は21026円、逆に1万円あたりでは0.48馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は135792円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
三菱編
3000cc以下の車編
7人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は52.20PS/L、トルクは8.08kgm/L、1気筒あたりの馬力は25.8馬力、トルクは4.0kgmとなり、このエンジンが155馬力を5000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.67m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が76.0mmである6G72型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7890回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.850になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 4.41m³
1人あたりのスペース 約0.63m³
室内長/全長 53.1%
室内幅/全幅 79.0%
室内高/全高 67.6%
室内容積/車両体積 28.4%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は4.41m³です。この車の乗車定員は7人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.63m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は53.1%、同じく室内幅と全幅の比率は79.0%、同じく室内高と全高の比率は67.6%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は28.4%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


パジェロでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.63m
期待される荷室の幅 1.31m
対角線の長さ 2.09m
期待される荷室の面積 2.14m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.63m(対角線では2.09m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5500rpm|タイヤサイズ 265/70R16|タイヤ直径 77.7cm|円周長 244.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.826 12.45 -
-
65km/h 8500rpm 769.4kgm
2速 1.493 6.58 0.528 1-2/
2900rpm
122km/h 4490rpm 406.5kgm
3速 1.000 4.41 0.670 2-3/
3690rpm
183km/h 3010rpm 272.2kgm
4速 0.730 3.22 0.730 3-4/
4020rpm
250km/h 2200rpm 198.7kgm
Final 4.407 レシオカバレッジ(変速比幅)3.871

ギヤの繋がりイメージ
V43W型パジェロ4AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.407)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(24.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.407)÷タイヤの有効半径(0.3885m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの250km(5000rpmでは227.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ59km/h-
2速ギヤ111km/h2640rpm
3速ギヤ166km/h3350rpm
4速ギヤ228km/h3650rpm

V43W型パジェロに搭載された6G72型2972ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5000rpmまで引っ張ると59km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5000rpmから2640rpmまで落ち、そこから5000rpmまで加速を続けると速度は111km/h(+52km/h)になります。

3速ギヤでは3350rpmまで落ちて5000rpmで166km/h(+55km/h)に、4速ギヤでは3650rpmまで落ちて5000rpmで228km/h(+62km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク24.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば82.50kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(12.774kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと769.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1980kg)を1速ギヤの最大駆動力(769.4kgm)で割ってみると2.573kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5000回転でのトルク(22.2kgm)からTWRを算出すると2.78kg/kgmとなり、4000-5000回転の回転域では2.573-2.78kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3400 5100 6800 8500 10200 11900 15310
2速 1800 2700 3590 4490 5390 6290 8090
3速 1200 1810 2410 3010 3610 4210 5420
4速 880 1320 1760 2200 2640 3080 3950
※赤い数字は暫定レブリミット(5500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.730)を選択して時速100kmにて走行すると2200回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1320回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1540回転、一般的な高速道路の80km/hでは1760回転、100km/hでは2200回転、制限速度が120km/hになると2640回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3950回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 12 24 35 47 59 71 82 94
2速 22 45 67 89 111 134 156 178
3速 33 66 100 133 166 199 233 266
4速 46 91 137 182 228 273 319 364

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの265/70R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/70R16 | 直径 777mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
65
扁平
245/65R16
37.3km/h
直径725mm
径差-52mm
255/65R16
38.0km/h
直径738mm
径差-39mm
265/65R16
38.7km/h
直径751mm
径差-26mm
275/65R16
39.3km/h
直径764mm
径差-13mm
285/65R16
40.0km/h
直径777mm
径差0mm
0%
70
扁平
245/70R16
38.6km/h
直径749mm
径差-28mm
255/70R16
39.3km/h
直径763mm
径差-14mm
265/70R16
40.0km/h
777mm
0mm
275/70R16
40.7km/h
直径791mm
径差+14mm
285/70R16
41.4km/h
直径805mm
径差+28mm
+5%
75
扁平
245/75R16
39.8km/h
直径774mm
径差-3mm
255/75R16
40.6km/h
直径789mm
径差+12mm
265/75R16
41.4km/h
直径804mm
径差+27mm
275/75R16
42.2km/h
直径819mm
径差+42mm
285/75R16
42.9km/h
直径834mm
径差+57mm
+10%
80
扁平
245/80R16
41.1km/h
直径798mm
径差+21mm
255/80R16
41.9km/h
直径814mm
径差+37mm
265/80R16
42.7km/h
直径830mm
径差+53mm
275/80R16
43.6km/h
直径846mm
径差+69mm
285/80R16
44.4km/h
直径862mm
径差+85mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/70R16、245/75R16 、255/65R16、255/70R16 、265/65R16 、275/65R16 、285/65R16あたりのタイヤがおすすめです。

265/70R16のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/70R16の適応サイズと性能の変化 [V43W型パジェロ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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V43W型パジェロ[3.0L-NA 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト12.774kg/ps41.77
1速ギヤ加速性能2.573kg/kgm28.74
1L換算馬力52.20ps/L33.52
1L換算トルク8.08kgm/L33.05
WB/TR比1.85042.06
ワイド&ロー指数1.04838.73
前面の面積3.338m²29.95
最低地上高215mm25.37
スポーツ性能部門の得点273.19

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費506100円33.64
100kmh回転数2200rpm53.84
航続距離-25.83
車の大きさ15.521m³66.24
室内の広さ4.406m³59.41
最小回転半径5.9m35.00
馬力単価21026円50.60
ユーティリティ部門の得点365.96

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した V43W型パジェロ[3.0L-NA 4WD/4AT] の総合得点は 639.15 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したV43W型パジェロ(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての7人乗SUV」、「3000ccの7人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

パジェロの歴代モデル

4代目 V97W型 パジェロ
V97W パジェロは2006/10に登場した4代目モデル。参考車両の「Long Super-Exceed」は全長4900mm、全幅1875mm、全高1870mmの車体に、252PS/34.5kgmを発生する6G75型3827ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

3代目 V78W型 パジェロ
V78W パジェロは1999/09に登場した3代目モデル。参考車両の「Long Exceed」は全長4770mm、全幅1895mm、全高1855mmの車体に、175PS/39.0kgmを発生する4M41型3200ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

2代目 V21W型 パジェロ
V21W パジェロは1991/01に登場した2代目モデル。参考車両の「Metal-Top Wide Rookie」は全長4060mm、全幅1785mm、全高1815mmの車体に、145PS/21.0kgmを発生する4G64型2350ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 L144G型 パジェロ
L144G パジェロは1982/05に登場した初代モデル。参考車両の「Canvas-Top Sport」は全長3960mm、全幅1680mm、全高1835mmの車体に、94PS/23.0kgmを発生する4D56型2476ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。