463227 ゲレンデヴァーゲンの性能と維持費 4WD/4AT 870万円

このページでは、メルセデスベンツの3ドア・5人乗りSUV、2代目のE-463227型ゲレンデヴァーゲン 300GE W463【1991/08モデル・170PS/23.9kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

463227 ゲレンデヴァーゲン
販売期間:1991/08 - 1992/10

画像はメルセデスベンツより引用
http://www.mercedes-benz.co.jp/
投稿:2011/12/21|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4030mm×全幅1800mm×全高1940mm、排気量は2960ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4030mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


463227型 ゲレンデヴァーゲン [2960cc/170PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ゲレンデヴァーゲンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/01
463276型
[G63 AMG W463]
4.0L-TB | 4WD/9AT
| 2218.0万円
585PS
86.7kgm
6.6km/L
2021/01
463349型
[G350d W463]
2.9L-TB | 4WD/9AT
| 1251.0万円
286PS
61.2kgm
9.9km/L
2021/01
463260型
[G550 W463]
4.0L-TB | 4WD/9AT
| 1705.0万円
421PS
62.2kgm
7.4km/L
2代目ゲレンデヴァーゲンの車両型式・グレード一覧【全15車種】
ゲレンデヴァーゲンの旧型モデル
初代 460239型ゲレンデヴァーゲン
460239型ゲレンデヴァーゲンは1979に登場した初代モデル。参考車両の「230GE-Long W460」は全長4560mm、全幅1775mm、全高1970mmの車体に、120PS/19.6kgmを発生するM102型2297ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MERCEDES_BENZ
車名&
グレード
ゲレンデヴァーゲン
300GE W463
その他 -
お値段 8700000円
車両型式 E-463227
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 3ドア/5名乗車
車体寸法 長4030×幅1800×高1940mm
軸距&
輪距
2400mm
前1475mm/後1475mm
最小半径 5.3m
タイヤ 前輪:255/75R15
後輪:255/75R15
ブレーキ 前:ディスク
後:ディスク
車両重量 2120kg
エンジン諸元
原動機型式 M103
気筒配列 直列6気筒
排気量2960cc
圧縮比9.2
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 170PS[125kW]/5500rpm
最大トルク 23.9kgm[234Nm]/4500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
M103型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税31500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1991/08モデルのゲレンデヴァーゲンを33年落ちの中古で191.4万円にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ゲレンデヴァーゲンの1991/08モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である174万円に諸経費として17.4万円を足した191.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1991年式を33年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 18年経過 31500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷5.2km/L×180円/L
7000km÷5.2km/L×180円/L
5000km÷5.2km/L×180円/L
3000km÷5.2km/L×180円/L
346150円
(242310円)
(173080円)
(103850円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 542100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額39880円×12ヶ月 478560円
ローン返済中の年間維持費 1020700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 83700円
名目 金額
自動車税(1年分) 58600円
自動車重量税(1年分) 31500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
346150円
(242310円)
(173080円)
(103850円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 542100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 478560円
ローン返済中の年間維持費 1020700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
83700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は31500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした83700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。

名にし負うゲレンデヴァーゲンともなると、維持費は月額でさえ45200円(ローン完済前は85100円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所を一周して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
250010円
[-96140円]
-25円
155円/L
298090円
[-48060円]
-10円
170円/L
326930円
[-19220円]
180円/L346150円
[0円]
+10円
190円/L
365390円
[+19240円]
+25円
205円/L
394240円
[+48090円]
+50円
230円/L
442320円
[+96170円]

燃費5.2km/Lの463227型 ゲレンデヴァーゲンで10000km走行するのに必要な燃料は1923.1L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は346150円になります。

参考までに、ゲレンデヴァーゲンの燃料タンクは96リットルですので、1923.1Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約16490円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては19240円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると48090円、50円も違ってくると96170円にもなります。

これを463227型 ゲレンデヴァーゲンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を542100円としたとき、130円/Lに値下がりすれば445960円(82.3%)に、230円/Lに値上がりすれば638270円(117.7%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(31500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 21%
自動車重量税 1年分 31500円 11%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 103850円 38%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 80% 62400円 23%
合計
[1万kmとの差額]
276100円
-266000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 17%
自動車重量税 1年分 31500円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 173080円 50%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 85% 66360円 17%
合計
[1万kmとの差額]
349200円
-192900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 14%
自動車重量税 1年分 31500円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 242310円 57%
オイル交換 年1回 7700円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 1%
任意保険料 90% 70200円 17%
合計
[1万kmとの差額]
424500円
-117600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて266000円安い276100円に、5000km走行では192900円安い349200円に、7000km走行では117600円安い424500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 8%
自動車重量税 1年分 31500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 519230円 70%
オイル交換 年3回 33000円 4%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 78000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
741200円
+199100円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 6%
自動車重量税 1年分 31500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 692300円 74%
オイル交換 年4回 44000円 5%
タイヤ交換 2年毎 16000円 2%
任意保険料 100% 78000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
929300円
+387200円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



ゲレンデヴァーゲンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 5.2km/L
燃料タンク容量 96L
航続距離(カタログ燃費) 499.2km
航続距離(80%燃費) 403.2km
満タンプライス 17280円
1km走行コスト 34.62円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので5.2km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量96リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は499.2kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(4.7km/L)とすると451.2km、80%(4.2km/L)だと403.2km、70%(3.6km/L)では345.6kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で96リットルの給油をすると17280円、上で計算した航続距離を踏まえると499.2km(80%燃費時403.2km)を走行するのに17280円かかる計算です。

燃費を5.2km/Lとしたときの1km走行コストは34.62円、10万km走行したときの燃料代は346.2万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら34.6万円/年、7年10万kmなら49.5万円/年、5年10万kmなら69.2万円/年、3年10万kmなら115.4万円/年となります。



カタログデータから見えてくる要素

M103型エンジン簡易性能曲線図
M103型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4500回転時の馬力 150PS
5500回転時の馬力 170PS
各回転域でのトルク
4500回転時のトルク 23.9kgm
5500回転時のトルク 22.1kgm
M103型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているM103型2960cc、直列6気筒の自然吸気エンジンは5500回転時に最高出力170馬力を、4500回転時に最大トルク23.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数がとても近いこのエンジンは、高い回転数まで回すことで力を発揮するタイプのエンジンです。回転に伴って高まるパワー感は得も言われぬ感動を与えてくれることでしょう。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4500rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の1000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は18.2%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.471kg/PS(2120kg/170PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.471kg/PS
車体+1人12.794kg/PS
車体+5人14.088kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg12.824kg/PS
車体+70kg12.882kg/PS
車体+80kg12.941kg/PS
車体+90kg13.000kg/PS
車体+100kg13.059kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは12.794kg/PS(2175kg/170PS)となり、数値としては0.323kg、比率にすると2.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは14.088kg/PS(2395kg/170PS)となり、数値としては1.617kg、比率にすると13.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


463227 ゲレンデヴァーゲンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1991/08

-
ゲレンデヴァーゲン
12.794kg/PS
2175kg/170PS|3.0L-NA
[車体のみPWR:12.471]
2012/04

車種詳細
ザ・ビートル
12.714kg/PS
1335kg/105PS|1.2L-TB
車体のみPWR:12.190
1993/09

車種詳細
ビート
12.734kg/PS
815kg/64PS|0.7L-NA
車体のみPWR:11.875
2010/11

車種詳細
NV200バネット ワゴン
12.890kg/PS
1405kg/109PS|1.6L-NA
車体のみPWR:12.385
2004/06

車種詳細
ミラジーノ
12.891kg/PS
825kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.031
2012/09

車種詳細
up!
12.733kg/PS
955kg/75PS|1.0L-NA
車体のみPWR:12.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ12.794kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

12.666kg/PSから12.922kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、フォルクスワーゲンの4人乗りクーペ「16CBZ型 ザ・ビートル」、ホンダの2人乗り軽オープンカー「PP1型 ビート」、日産の7人乗りミニバン「M20型 NV200バネット ワゴン」、ダイハツの4人乗り軽ハッチバック「L700S型 ミラジーノ」、フォルクスワーゲンの4人乗りハッチバック「AACHY型 up!」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

463227型 ゲレンデヴァーゲン [300GE W463]とパワーウェイトレシオが近い車種|12.794kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は80.2PS/tとなっています。


ゲレンデヴァーゲンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
マジェスティ|249cc
12.789kg/PS
243kg/19.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:9.895]
1991/08

-
ゲレンデヴァーゲン|2960cc
12.794kg/PS
2175kg/170PS/23.9kgm
[車体のみPWR:12.471]

車種詳細
マグザム|249cc
12.800kg/PS
256kg/20.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:10.050]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではゲレンデヴァーゲンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SG20J マジェスティと競争してみる

まずゲレンデヴァーゲンより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのマジェスティが挙げられます。PWRの12.789kg/PSは車両重量188kgにライダーの体重55kgを加えた243kgを、最高出力19.0PSで割ったものです。

SG21J マグザムと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのマグザムが挙げられます。PWRの12.800kg/PSは車両重量201kg+55kgの256kgを、最高出力20.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.627
平均ピストンスピード 14.70m/s
トルクウェイトレシオ 88.70kg/kgm
1馬力あたりのお値段 51176円
排気量1Lあたり馬力 57.43PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.07kgm/L
1気筒あたりの馬力 28.3PS
1気筒あたりのトルク 4.0kgm
パワーバンド比率 18.2%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
2.5~3.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは88.70kg/kgm(2120kg/23.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が8700000円、最高出力が170馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は51176円、逆に1万円あたりでは0.20馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は364017円、1万円あたりでは0.03kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は57.43PS/L、トルクは8.07kgm/L、1気筒あたりの馬力は28.3馬力、トルクは4.0kgmとなり、このエンジンが170馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.70m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が80.2mmであるM103型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7480回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.627になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


ゲレンデヴァーゲンでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.41m
期待される荷室の幅 1.40m
対角線の長さ 1.99m
期待される荷室の面積 1.97m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.41m(対角線では1.99m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。

普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


純正装着タイヤの255/75R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/75R15 | 直径 764mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
70
扁平
235/70R15
37.2km/h
直径710mm
径差-54mm
245/70R15
37.9km/h
直径724mm
径差-40mm
255/70R15
38.6km/h
直径738mm
径差-26mm
265/70R15
39.4km/h
直径752mm
径差-12mm
275/70R15
40.1km/h
直径766mm
径差+2mm
0%
75
扁平
235/75R15
38.4km/h
直径734mm
径差-30mm
245/75R15
39.2km/h
直径749mm
径差-15mm
255/75R15
40.0km/h
764mm
0mm
265/75R15
40.8km/h
直径779mm
径差+15mm
275/75R15
41.6km/h
直径794mm
径差+30mm
+5%
80
扁平
235/80R15
39.6km/h
直径757mm
径差-7mm
245/80R15
40.5km/h
直径773mm
径差+9mm
255/80R15
41.3km/h
直径789mm
径差+25mm
265/80R15
42.1km/h
直径805mm
径差+41mm
275/80R15
43.0km/h
直径821mm
径差+57mm
+10%
85
扁平
235/85R15
40.9km/h
直径781mm
径差+17mm
245/85R15
41.8km/h
直径798mm
径差+34mm
255/85R15
42.7km/h
直径815mm
径差+51mm
265/85R15
43.6km/h
直径832mm
径差+68mm
275/85R15
44.5km/h
直径849mm
径差+85mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/75R15、235/80R15 、245/75R15 、255/70R15 、265/70R15 あたりのタイヤがおすすめです。

255/75R15のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を60%から90%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを15インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが255/75R15のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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463227型ゲレンデヴァーゲン[3.0L-NA 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト12.471kg/ps42.59
1速ギヤ加速性能-39.92
1L換算馬力57.43ps/L37.65
1L換算トルク8.07kgm/L32.93
WB/TR比1.62765.05
ワイド&ロー指数1.07836.56
前面の面積3.492m²25.62
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点324.04

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費542100円30.34
100kmh回転数-43.39
航続距離-25.83
車の大きさ14.073m³60.48
室内の広さ(仮) 2.552m³41.78
最小回転半径5.3m47.50
馬力単価51176円10.70
ユーティリティ部門の得点301.42

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 463227型ゲレンデヴァーゲン[3.0L-NA 4WD/4AT] の総合得点は 625.46 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した463227型ゲレンデヴァーゲン(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「3000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ゲレンデヴァーゲンの歴代モデル

2代目 463234型 Gクラス
463234 Gクラスは1994/12に登場した2代目モデル。参考車両の「G550 W463」は全長4575mm、全幅1860mm、全高1970mmの車体に、421PS/62.2kgmを発生するM176型3982ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 460239型 ゲレンデヴァーゲン
460239 ゲレンデヴァーゲンは1979に登場した初代モデル。参考車両の「230GE-Long W460」は全長4560mm、全幅1775mm、全高1970mmの車体に、120PS/19.6kgmを発生するM102型2297ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。