238342C Eクラス クーペ 性能と維持費 FR/9AT 682万円 2017年

このページでは、メルセデスベンツの2ドア・4人乗りクーペ、5代目のRBA-238342C型Eクラス クーペ E200 C238【2017/05モデル・184PS/30.6kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

238342C Eクラス クーペ
販売期間:2016/07 - 2024/12

画像はメルセデスベンツより引用
http://www.mercedes-benz.co.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4830mm×全幅1860mm×全高1430mm、排気量は1991ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、排気量は2000cc以下なれど、全長と全幅が5ナンバー枠を超えていることにより3ナンバー登録になります。車体が大きい割りに排気量が小さいものの、ターボによる過給のおかげで非力さを感じることはなさそうです。
参考:150PS~200PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4830mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

238342C型 Eクラス クーペ [1991cc/184PS FR/9AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

5代目Eクラス クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/09
238377C型
[E200 Coupe Sport C238]
1.5L-TB・FR/9AT・858.0万円
184PS・28.6kgm・12.7km/L
184PS
28.6kgm
12.7km/L
2021/09
238359型
[E450 4matic Coupe Sport C238]
3.0L-TB・4WD/9AT・1195.0万円
367PS・51.0kgm・11.3km/L
367PS
51.0kgm
11.3km/L
2021/09
238383型
[E300 Coupe Sport C238]
2.0L-TB・FR/9AT・941.0万円
258PS・37.7kgm・11.5km/L
258PS
37.7kgm
11.5km/L
5代目 Eクラス 型式一覧 W213/S213/A238/C238系まとめ 2016-2024【全49車種】
Eクラス クーペの新型モデル
6代目 214063C型Eクラス AMG
214063C型Eクラス AMGは2024/02に登場した6代目モデル。参考車両の「E53 Hybrid 4MATIC+ PHEV S214」は全長4970mm、全幅1900mm、全高1475mmの車体に、449PS/57.1kgmを発生するM256型2996ccエンジンを搭載。

Eクラス クーペの旧型モデル
4代目 207373型Eクラス クーペ
207373型Eクラス クーペは2009/05に登場した4代目モデル。参考車両の「E550 Coupe C207」は全長4705mm、全幅1785mm、全高1395mmの車体に、408PS/61.2kgmを発生するM278型4663ccエンジンを搭載。


238342C Eクラス クーペの主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー メルセデスベンツ
車名&
グレード
Eクラス クーペ
E200 C238
その他 -
お値段 6820000円
車両型式 RBA-238342C
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
9速AT・9速オートマ車
ドア/定員 2ドア・4名乗車
ホイールベース 2875mm
トレッド 1600mm/1585mm
WB/TR比 1.805
最小半径 5.3m
最低高 130mm
タイヤ 前輪:245/45R18
後輪:275/40R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1730kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

Eクラス クーペと各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
Eクラス クーペ
車体寸法
全長 4830mm -
全幅 1860mm -
全高 1430mm -
大きさ 12.85m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1430mm
全幅 1480mm以下 +380mm
全高平均 1640mm -210mm
大きさ平均 8.13m3 +4.72m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 +130mm
全幅 1700mm以下 +160mm
全高平均 1496mm -66mm
大きさ平均 10.47m3 +2.38m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm +187mm
全幅平均 1815mm +45mm
全高平均 1518mm -88mm
大きさ平均 12.84m3 +0.01m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。


238342C Eクラス クーペの室内広さを各規格の車両と比較

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

Eクラス クーペの室内広さを各規格の車両と比較
規格名 規格寸法 増減
Eクラス クーペ
室内広さ
室内長 1920mm -
室内幅 1490mm -
室内高 1160mm -
車内広さ 3319L -
軽自動車
新規格
室内長平均 1908mm +12mm
室内幅平均 1280mm +210mm
室内高平均 1283mm -123mm
車内広さ平均 3171L +148L
小型車規格
5ナンバー車
室内長平均 1913mm +7mm
室内幅平均 1403mm +87mm
室内高平均 1195mm -35mm
車内広さ平均 3251L +68L
普通車平均
3ナンバー車
室内長平均 2050mm -130mm
室内幅平均 1483mm +7mm
室内高平均 1195mm -35mm
車内広さ平均 3698L -379L

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に室内が長い・広い・高い。

人間様の占有スペースと容積効率
室内長×室内幅×室内高 3.319m³
1人あたりのスペース 0.830m³
室内長/全長 39.8%
室内幅/全幅 80.1%
室内高/全高 81.1%
室内容積/車両体積 25.8%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.319m³です。この車の乗車定員は4人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.830m³のスペースが割り当てられることになります。

続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は39.8%、同じく室内幅と全幅の比率は80.1%、同じく室内高と全高の比率は81.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は25.8%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


Eクラス クーペでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.690m
期待される荷室の幅 1.390m
対角線の長さ 2.188m
期待される荷室の面積 2.349m²

縦方向の長さが1.690m(対角線では2.188m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


238342C Eクラス クーペの税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2017/05モデルのEクラス クーペを8年落ちの中古で487.6万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    Eクラス クーペの2017/05モデルの場合、2025年現在では8年が経過しているため、新車価格の65%である443.3万円に諸経費として44.3万円を足した487.6万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2017年式を8年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 2000cc以下 13年未満 39500円
自動車重量税
1年分
2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷12.9×195円/L 151160円
オイル交換
5000km毎
1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料
月額5500円
月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 307300円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額81270円×12ヶ月 975240円
ローン返済中の年間維持費 1282600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
  • 初度登録から8年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は39500円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算25700円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

Eクラス クーペの維持費は高い?安い?

「Eクラス クーペの年間維持費は307300円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてEクラス クーペの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス192500円-114800円
ヴォクシー ハイブリッド231500円-75800円
ウィッシュ289100円-18200円
スイフト スポーツ292900円-14400円
Eクラス クーペの維持費307300円
基準2000ccクラス平均325700円+18400円
アコード355200円+47900円
WRX STI376200円+68900円
エクスプローラー442300円+135000円
高いBX502800円+195500円

Eクラス クーペの年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して114800円高く、最も高いBXと比較して195500円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では18400円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、Eクラス クーペの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

Eクラス クーペを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%400万円34万円27万円
15%270万円23万円18万円
20%200万円17万円14万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は400万円(総支給額34万円/月、手取り27万円/月)、ここから月額維持費2.6万円を支払うと残りは24.4万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は270万円(総支給額23万円/月、手取り18万円/月)、2.6万円を支払うと残りは15.4万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が200万円(総支給額17万円/月、手取り14万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.6万円を引くと残りは11.4万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代16万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費12.9km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 112410円 -38750円
170円/L 131790円 -19370円
185円/L 143420円 -7740円
195円/L 151160円 -
205円/L 158920円 +7760円
220円/L 170550円 +19390円
245円/L 189930円 +38770円

燃費12.9km/Lの238342C型 Eクラス クーペで10000km走行するのに必要な燃料は775.2L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は151160円になります。

参考までに、Eクラス クーペの燃料タンクは66リットルですので、775.2Lの給油回数は12回、1回あたりの燃料代は約12600円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7760円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると19390円、50円も違ってくると38770円にもなります。

これを238342C型 Eクラス クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を307300円としたとき、145円/Lに値下がりすれば268550円(87.4%)に、245円/Lに値上がりすれば346070円(112.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39500円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 39500円
自動車重量税 1年分 16400円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 64725円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 45350円 75580円 105810円
オイル交換 5500円 5500円 7700円
タイヤ交換 9600円 9600円 9600円
任意保険料 52800円 56160円 59400円
税金 自賠責 一律 64725円
合計 178000円 211600円 247300円
1万km差額 -129300円 -95700円 -60000円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて129300円安い178000円に、5000km走行では95700円安い211600円に、7000km走行では60000円安い247300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 151160円 226740円 302320円
オイル交換 11000円 16500円 22000円
タイヤ交換 14400円 17280円 23040円
任意保険料 66000円 72600円 79200円
税金 自賠責 一律 64725円
合計 307300円 397900円 491300円
1万km差額 - +90600円 +184000円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
2ドア・クーペ編

Eクラス クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 13.9km/L
燃料タンク容量 66L
航続距離(カタログ燃費) 917.4km
航続距離(80%燃費) 732.6km
満タンプライス 12870円
1km走行コスト 14.03円/km
1万円でどこまで行ける? 712.8km
東京から917.4kmの範囲

JC08モード燃費が13.9km/L、燃料タンク容量66リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は917.4kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.5km/L)とすると航続距離は825.0km、80%(11.1km/L)だと732.6km、70%(9.7km/L)では640.2kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から66リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では12870円、上で計算した航続距離を踏まえると917.4km(80%燃費時732.6km)を走行するのに12870円かかる計算です。

燃費を12.9km/Lとしたときの1km走行コストは14.03円、10万km走行したときの燃料代は140.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら14.0万円/年、7年10万kmなら20.0万円/年、5年10万kmなら28.1万円/年、3年10万kmなら46.8万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば712.8km(往復なら片道356.4km)、カタログ値の80%なら570.3km(片道285.1km)離れたところまで行くことができます。

238342C Eクラス クーペのエンジン諸元とカタログデータ

M274型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 M274
気筒配列 直列4気筒
排気量1991cc
圧縮比 9.8
吸気方式 ターボ
最高出力 184PS[135kW]/5500rpm
最大トルク 30.6kgm[300Nm]/1200-4000rpm
パワーバンド 1200-5500rpm, 帯域78.2%
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費13.9km/L(32.7mpg)
100km燃費7.2L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
1200rpm 51PS/30.6kgm
4000rpm171PS/30.6kgm
5500rpm 184PS/24.0kgm
M274型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているM274型1991cc、直列4気筒のターボエンジンは5500回転時に最高出力184馬力を、1200-4000回転時に最大トルク30.6kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1200rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の4300rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は78.2%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.402kg/PS(1730kg/184PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.402kg/PS
車体+1人9.701kg/PS
車体+4人10.598kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.728kg/PS
車体+70kg9.783kg/PS
車体+80kg9.837kg/PS
車体+90kg9.891kg/PS
車体+100kg9.946kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.701kg/PS(1785kg/184PS)となり、数値としては0.299kg、比率にすると3.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.598kg/PS(1950kg/184PS)となり、数値としては1.196kg、比率にすると12.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

238342C Eクラス クーペのライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.701kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
Eクラス クーペ
9.701kg/PS
184PS・2.0L-TB
車体のみPWR 9.402
1785kg
+3.2%

車種詳細
ウィッシュ
9.826kg/PS
144PS・1.8L-NA
車体のみPWR 9.444
1415kg
+4.0%

車種詳細
RAV4
9.854kg/PS
171PS・2.0L-NA
車体のみPWR 9.532
1685kg
+3.4%

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
173PS・2.5L-NA
車体のみPWR 9.364
1675kg
+3.4%

車種詳細
CX-5
9.571kg/PS
175PS・2.2L-TB
車体のみPWR 9.257
1675kg
+3.4%

車種詳細
オデッセイ
9.566kg/PS
173PS・2.4L-NA
車体のみPWR 9.249
1655kg
+3.4%


9.507kg/PSから9.895kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの7人乗りミニバン・ZGE20W型 ウィッシュ、トヨタの5人乗りSUV・MXAA54型 RAV4、スバルの7人乗りSUV・YAM型 エクシーガ クロスオーバー7、マツダの5人乗りSUV・KE2AW型 CX-5、ホンダの7人乗りミニバン・RB3型 オデッセイという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

238342C型 Eクラス クーペ [E200 C238]のライバル車種|9.701kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は106.4PS/tとなっています。


Eクラス クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
ボルティー|249cc
9.700kg/PS
194kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:6.950]
1速ギヤ速度:37.8km/h
最小TWR:0.885
2017/05

-
Eクラス クーペ|1991cc
9.701kg/PS
1785kg/184PS/30.6kgm
[車体のみPWR:9.402]
1速ギヤ速度:42.7km/h
最小TWR:1.165

車種詳細
GSX250R|248cc
9.708kg/PS
233kg/24.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:7.417]
1速ギヤ速度:36.8km/h
最小TWR:0.988

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではEクラス クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NJ47A ボルティーと競争してみる

まずEクラス クーペより少しPWRが低いバイクとして、スズキのボルティーが挙げられます。PWRの9.700kg/PSは車両重量139kgにライダーの体重55kgを加えた194kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はボルティーに4.9km/h勝り、1速TWRは0.280kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

DN11A GSX250Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSX250Rが挙げられます。PWRの9.708kg/PSは車両重量178kg+55kgの233kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は5.9km/h勝り、1速TWRは0.177kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.805
平均ピストンスピード 16.87m/s
トルクウェイトレシオ 56.54kg/kgm
1馬力あたりのお値段 37065円
排気量1Lあたり馬力 92.42PS/L
排気量1Lあたりトルク 15.37kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.0PS
1気筒あたりのトルク 7.7kgm
パワーバンド比率 78.2%
燃費×馬力 2379.1pt
各種ランキング
クーペのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは56.54kg/kgm(1730kg/30.6kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が6820000円、最高出力が184馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は37065円、逆に1万円あたりでは0.27馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は222876円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は92.42PS/L、トルクは15.37kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.0馬力、トルクは7.7kgmとなり、このエンジンが184馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.87m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.0mmであるM274型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6520回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.805になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が12.93km/L、最高出力が184PSであるこの車の獲得ポイントは2379.1ptになります。
戯れに車両重量1730kgを100kg単位にした17.3で割ってみたところ、その数値は137.52ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


238342C Eクラス クーペのギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6000rpm|タイヤサイズ 275/40R18|タイヤ直径 67.7cm|円周長 212.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.354 16.42 - - 47km/h 12870rpm 1484.4kgm
2速 3.243 9.95 0.606 1-2/
3640rpm
77km/h 7790rpm 899.1kgm
3速 2.252 6.91 0.694 2-3/
4160rpm
111km/h 5410rpm 624.4kgm
4速 1.636 5.02 0.726 3-4/
4360rpm
153km/h 3930rpm 453.6kgm
5速 1.211 3.71 0.740 4-5/
4440rpm
206km/h 2910rpm 335.8kgm
6速 1.000 3.07 0.826 5-6/
4960rpm
250km/h 2400rpm 277.3kgm
7速 0.865 2.65 0.865 6-7/
5190rpm
289km/h 2080rpm 239.8kgm
8速 0.717 2.20 0.829 7-8/
4970rpm
348km/h 1720rpm 198.8kgm
9速 0.601 1.84 0.838 8-9/
5030rpm
415km/h 1440rpm 166.6kgm
Final3.067レシオカバレッジ(変速比幅)8.908
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1200-4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.067)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(30.6kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.067)÷タイヤの有効半径(0.3385m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は9速ギヤの415km(5500rpmでは380.8km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1200-4000回転で最大トルク30.6kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば56.54kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.402kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1484.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1730kg)を1速ギヤの最大駆動力(1484.4kgm)で割ってみると1.165kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5500回転でのトルク(24.0kgm)からTWRを算出すると1.486kg/kgmとなり、1200-5500回転の回転域では1.165-1.486kg/kgmの間で推移することがわかります。


5500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

238342C型Eクラス クーペに搭載されたM274型1991ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ43km/h-
2速ギヤ71km/h3330rpm
3速ギヤ102km/h3820rpm
4速ギヤ140km/h3990rpm
5速ギヤ189km/h4070rpm
6速ギヤ229km/h4540rpm
7速ギヤ265km/h4760rpm
8速ギヤ319km/h4560rpm
9速ギヤ381km/h4610rpm

まず1速ギヤで5500rpmまで引っ張ると43km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5500rpmから3330rpmまで落ち、そこから5500rpmまで加速を続けると速度は71km/h(+28km/h)になります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5150 7720 10290 12870 15440 18010 23160
2速 3120 4680 6230 7790 9350 10910 14030
3速 2160 3250 4330 5410 6490 7580 9740
4速 1570 2360 3150 3930 4720 5500 7080
5速 1160 1750 2330 2910 3490 4070 5240
6速 960 1440 1920 2400 2880 3360 4330
7速 830 1250 1660 2080 2490 2910 3740
8速 690 1030 1380 1720 2070 2410 3100
9速 580 870 1160 1440 1730 2020 2600
※赤い数字は暫定レブリミット(6000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.601)を選択して時速100kmにて走行すると1440回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは870回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1010回転、一般的な高速道路の80km/hでは1160回転、100km/hでは1440回転、制限速度が120km/hになると1730回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2600回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 23 31 39 47 54 62
2速 13 26 38 51 64 77 90 103
3速 18 37 55 74 92 111 129 148
4速 25 51 76 102 127 153 178 203
5速 34 69 103 137 172 206 241 275
6速 42 83 125 166 208 250 291 333
7速 48 96 144 192 241 289 337 385
8速 58 116 174 232 290 348 406 464
9速 69 138 208 277 346 415 485 554

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの275/40R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 275/40R18 | 直径 677mm

-20mm
幅255mm
-10mm
幅265mm
変更なし
幅275mm
+10mm
幅285mm
+20mm
幅295mm
35 255/35R18
37.6km/h
径 636mm
差 -41mm
265/35R18
38.0km/h
径 643mm
差 -34mm
275/35R18
38.4km/h
径 650mm
差 -27mm
285/35R18
38.8km/h
径 657mm
差 -20mm
295/35R18
39.2km/h
径 664mm
差 -13mm
40 255/40R18
39.1km/h
径 661mm
差 -16mm
265/40R18
39.5km/h
径 669mm
差 -8mm
275/40R18
40.0km/h
677mm
0mm
285/40R18
40.5km/h
径 685mm
差 +8mm
295/40R18
40.9km/h
径 693mm
差 +16mm
45 255/45R18
40.6km/h
径 687mm
差 +10mm
265/45R18
41.1km/h
径 696mm
差 +19mm
275/45R18
41.7km/h
径 705mm
差 +28mm
285/45R18
42.2km/h
径 714mm
差 +37mm
295/45R18
42.7km/h
径 723mm
差 +46mm
50 255/50R18
42.1km/h
径 712mm
差 +35mm
265/50R18
42.7km/h
径 722mm
差 +45mm
275/50R18
43.2km/h
径 732mm
差 +55mm
285/50R18
43.8km/h
径 742mm
差 +65mm
295/50R18
44.4km/h
径 752mm
差 +75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、255/40R18 、265/35R18、265/40R18 、275/35R18 、285/35R18 、295/35R18あたりのタイヤがおすすめです。

275/40R18のタイヤ幅を255mmから305mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、275/40R18の適応サイズと性能の変化 [238342C型Eクラス クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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238342C型 Eクラス クーペ 2.0Lターボ FR/9ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS9.40㎏/PS51.0ptC
最高回転数5880rpm5500rpm45.3ptD
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.17㎏/㎏m58.7ptB
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h42.7㎞/h42.3ptD
1リットル
換算馬力
103.37PS/L92.42PS/L46.1ptC
1リットル
換算トルク
15.99㎏m/L15.37㎏m/L48.1ptC
WB/TR比1.7731.80546.7ptC
ワイド&
ロー指数
0.8940.76959.0ptB
前面の面積2.631m22.660m249.2ptC
最低地上高154.5mm130mm59.9ptB
スポーツ性能部門の得点491.9pt
総合評価C

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340674円307300円52.9ptC
JC08燃費17.7km/L13.9km/L44.0ptD
100km/h
回転数
2489rpm1440rpm63.9ptA
航続距離644.1km853.2km62.0ptA
車の大きさ11.468m312.847m344.6ptD
車内の広さ3431.7L3318.5L48.9ptC
乗車定員4.8人4人43.3ptD
1人あたり
車内広さ
691.9L829.6L61.6ptB
車内床面積2.793m22.861m251.0ptC
最小回転
半径
5.18m5.3m47.6ptC
ユーティリティ部門の得点519.8pt
総合評価B

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10715車種中 RANK
運動性能 491.9pt 5811位 C
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 519.8pt 2471位 B
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 1011.7pt 3965位 B
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は491.9点で全10715車種中の5811位、ユーティリティ部門は519.8点で2471位、総合得点は1011.7点で3965位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した238342C型 Eクラス クーペ(FR/9AT) の各種スペックを、クーペ2000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

Eクラス クーペの歴代モデル

6代目 214214型 Eクラス オールテレイン
214214 Eクラス オールテレインは2024/02に登場した6代目モデル。参考車両の「E220d 4MATIC ALLTERRAIN S214」は全長4960mm、全幅1890mm、全高1495mmの車体に、197PS/44.9kgmを発生する654M型1992ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

5代目 213042C型 Eクラス セダン
213042C Eクラス セダンは2016/07に登場した5代目モデル。参考車両の「E200 Avantgarde W213」は全長4930mm、全幅1850mm、全高1455mmの車体に、184PS/30.6kgmを発生するM274型1991ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 212201C型 Eクラス ステーションワゴン
212201C Eクラス ステーションワゴンは2010/02に登場した4代目モデル。参考車両の「E220 BlueTEC S212」は全長4910mm、全幅1855mm、全高1500mmの車体に、177PS/40.8kgmを発生するOM651型2142ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

3代目 211282型 Eクラス ステーションワゴン
211282 Eクラス ステーションワゴンは2003/08に登場した3代目モデル。参考車両の「E320 4Matic Avantgarde S211」は全長4850mm、全幅1820mm、全高1505mmの車体に、224PS/32.1kgmを発生するM112型3199ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

2代目 W210型 Eクラス
W210 Eクラスは1995/07に登場した2代目モデル。参考車両の「E320 W210」は全長4800mm、全幅1800mm、全高1425mmの車体に、220PS/32.1kgmを発生する104995型3199ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 W124型 Eクラス
W124 Eクラスは1993/10に登場した初代モデル。参考車両の「E400-4.2 S3」は全長4740mm、全幅1765mm、全高1410mmの車体に、312PS/43.3kgmを発生する119975型4195ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。


人気があるクーペの車種比較


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2代目 MR2 G(1989年式 SW20・MR/5MT・2.0L・165PS/19.5kgm・2人乗り)と、初代 MR2 1600G(1984年式 AW11・MR/5MT・1.6L・130PS/15.2kgm・2人乗り)を比較。