208465:CLKクラスの性能と維持費 FR/5AT 740万円 2001年式

このページでは、メルセデスベンツの2ドア・4人乗りオープンカー、初代のGF-208465型CLKクラス CLK320-Cabriolet A208【2001/01モデル・218PS/31.4kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

208465 CLKクラス
販売期間:1997/09 - 2003/01

画像はメルセデスベンツより引用
http://www.mercedes-benz.co.jp/
投稿:2011/12/21|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4565mm×全幅1720mm×全高1380mm、排気量は3199ccであることから、大雑把に分類すると3.2リットルクラス(3200cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4565mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


208465型 CLKクラス [3199cc/218PS FR/5AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代CLKクラスの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2001/07
208365型
[CLK320 Sport-Line C208]
3.2L-NA | FR/5AT
| 755.0万円
218PS
31.4kgm
8.9km/L
2001/04
CLK55型
[CLK55-AMG C208]
5.4L-NA | FR/5AT
| 1110.0万円
347PS
52.0kgm
6.3km/L
2001/01
208344型
[CLK200-Kompressor C208]
2.0L-SC | FR/5AT
| 510.0万円
163PS
23.4kgm
9.4km/L
初代CLKクラスの車両型式・グレード一覧【全5車種】
CLKクラスの新型モデル
2代目 209477型CLKクラス
209477型CLKクラスは2002/04に登場した2代目モデル。参考車両の「CLK63-AMG Cabriolet A209」は全長4660mm、全幅1740mm、全高1400mmの車体に、481PS/64.2kgmを発生するM156型6208ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MERCEDES_BENZ
車名&
グレード
CLKクラス
CLK320-Cabriolet A208
その他 CLK320 カブリオレ アバンギャルド
お値段 7400000円
車両型式 GF-208465
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
5速AT・5速オートマ車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4565×幅1720×高1380mm
軸距&
輪距
2690mm
前1505mm/後1470mm
最小半径 4.9m
タイヤ 前輪:205/55R16
後輪:225/50R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1640kg
エンジン諸元
原動機型式 M112
気筒配列 V型6気筒
排気量3199cc
圧縮比10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 218PS[160kW]/5700rpm
最大トルク 31.4kgm[308Nm]/3000-4600rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 8.3km/L(19.5mpg)
100km燃費 12.0L/100km
M112型NAエンジン諸元と性能
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税66700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2001/01モデルのCLKクラスを23年落ちの中古で162.8万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    CLKクラスの2001/01モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である148万円に諸経費として14.8万円を足した162.8万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2001年式を23年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年経過 66700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷7.1km/L×180円/L
7000km÷7.1km/L×180円/L
5000km÷7.1km/L×180円/L
3000km÷7.1km/L×180円/L
253520円
(177460円)
(126760円)
(76060円)
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 459900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額45220円×12ヶ月 542640円
ローン返済中の年間維持費 1002500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
名目 金額
自動車税(1年分) 66700円
自動車重量税(1年分) 25200円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
253520円
(177460円)
(126760円)
(76060円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額7000円) 84000円
ローン完済後の年間維持費 459900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 542640円
ローン返済中の年間維持費 1002500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は66700円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

CLKクラス【CLK320-Cabriolet A208】の場合、維持費の月額は38400円(ローン完済前は83600円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
183110円
[-70410円]
-25円
155円/L
218320円
[-35200円]
-10円
170円/L
239450円
[-14070円]
180円/L253520円
[0円]
+10円
190円/L
267620円
[+14100円]
+25円
205円/L
288750円
[+35230円]
+50円
230円/L
323960円
[+70440円]

燃費7.1km/Lの208465型 CLKクラスで10000km走行するのに必要な燃料は1408.5L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は253520円になります。

参考までに、CLKクラスの燃料タンクは62リットルですので、1408.5Lの給油回数は23回、1回あたりの燃料代は約11030円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14100円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると35230円、50円も違ってくると70440円にもなります。

これを208465型 CLKクラスの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を459900円としたとき、130円/Lに値下がりすれば389490円(84.7%)に、230円/Lに値上がりすれば530340円(115.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(66700円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 26%
自動車重量税 1年分 25200円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 76060円 30%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 80% 67200円 27%
合計
[1万kmとの差額]
256400円
-203500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 21%
自動車重量税 1年分 25200円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 126760円 41%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 85% 71400円 23%
合計
[1万kmとの差額]
311300円
-148600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 18%
自動車重量税 1年分 25200円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 177460円 48%
オイル交換 年1回 8400円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 90% 75600円 21%
合計
[1万kmとの差額]
368600円
-91300円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料84000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて203500円安い256400円に、5000km走行では148600円安い311300円に、7000km走行では91300円安い368600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 11%
自動車重量税 1年分 25200円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 380280円 62%
オイル交換 年3回 36000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 2%
任意保険料 100% 84000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
615500円
+155600円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 9%
自動車重量税 1年分 25200円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 507040円 67%
オイル交換 年4回 48000円 6%
タイヤ交換 2年毎 19200円 3%
任意保険料 100% 84000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
759000円
+299100円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



CLKクラスの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 8.3km/L
燃料タンク容量 62L
航続距離(カタログ燃費) 514.6km
航続距離(80%燃費) 409.2km
満タンプライス 11160円
1km走行コスト 21.69円
1万円でどこまで行ける? 461.1km
車両価格/航続距離 14380円/km

10・15モード燃費が8.3km/L、燃料タンク容量62リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は514.6kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.5km/L)とすると465.0km、80%(6.6km/L)だと409.2km、70%(5.8km/L)では359.6kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で62リットルの給油をすると11160円、上で計算した航続距離を踏まえると514.6km(80%燃費時409.2km)を走行するのに11160円かかる計算です。

燃費を7.1km/Lとしたときの1km走行コストは21.69円、10万km走行したときの燃料代は216.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら21.7万円/年、7年10万kmなら31.0万円/年、5年10万kmなら43.4万円/年、3年10万kmなら72.3万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば461.1km(往復なら片道230.6km)、カタログ値の80%なら368.9km(片道184.4km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で514.6kmの距離を移動できる208465型 CLKクラス [CLK320-Cabriolet A208]という乗り物を、740.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「14380円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

M112型エンジン簡易性能曲線図
M112型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3000回転時の馬力 132PS
4600回転時の馬力 202PS
5700回転時の馬力 218PS
各回転域でのトルク
3000回転時のトルク 31.4kgm
4600回転時のトルク 31.4kgm
5700回転時のトルク 27.4kgm
M112型NAエンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているM112型3199cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは5700回転時に最高出力218馬力を、3000-4600回転時に最大トルク31.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3000rpmから最高出力が発生する5700rpmまで」の2700rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は47.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.523kg/PS(1640kg/218PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.523kg/PS
車体+1人7.775kg/PS
車体+4人8.532kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.798kg/PS
車体+70kg7.844kg/PS
車体+80kg7.890kg/PS
車体+90kg7.936kg/PS
車体+100kg7.982kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.775kg/PS(1695kg/218PS)となり、数値としては0.252kg、比率にすると3.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.532kg/PS(1860kg/218PS)となり、数値としては1.009kg、比率にすると13.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


208465 CLKクラスのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2001/01

-
CLKクラス
7.775kg/PS
1695kg/218PS|3.2L-NA
[車体のみPWR:7.523]
2017/09

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
1405kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.418
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2015/05

車種詳細
ロードスター
7.977kg/PS
1045kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:7.557
2006/12

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
1035kg/133PS|1.0L-TB
車体のみPWR:7.368
2012/03

車種詳細
レンジローバー イヴォーク
7.562kg/PS
1815kg/240PS|2.0L-TB
車体のみPWR:7.333

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.775kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.542kg/PSから8.008kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、マツダの2人乗りオープンカー「ND5RC型 ロードスター」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M312S型 ブーン X4」、ランドローバーの5人乗りSUV「LV2A型 レンジローバー イヴォーク」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

208465型 CLKクラス [CLK320-Cabriolet A208]とパワーウェイトレシオが近い車種|7.775kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は132.9PS/tとなっています。


CLKクラスがバイクと競争するなら…?


車種詳細
デスペラード400X|399cc
7.758kg/PS
256kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.091]
2001/01

-
CLKクラス|3199cc
7.775kg/PS
1695kg/218PS/31.4kgm
[車体のみPWR:7.523]

車種詳細
KDX125SR|124cc
7.818kg/PS
172kg/22.0PS/1.90kgm
[車体のみPWR:5.318]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではCLKクラスとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VK52A デスペラード400Xと競争してみる

まずCLKクラスより少しPWRが低いバイクとして、スズキのデスペラード400Xが挙げられます。PWRの7.758kg/PSは車両重量201kgにライダーの体重55kgを加えた256kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。

DX125A KDX125SRと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのKDX125SRが挙げられます。PWRの7.818kg/PSは車両重量117kg+55kgの172kgを、最高出力22.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.808
平均ピストンスピード 15.96m/s
トルクウェイトレシオ 52.23kg/kgm
1馬力あたりのお値段 33945円
排気量1Lあたり馬力 68.15PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.82kgm/L
1気筒あたりの馬力 36.3PS
1気筒あたりのトルク 5.2kgm
パワーバンド比率 47.4%
燃費×馬力 1539.1pt
各種ランキング
オープンカーのPWR
3.0~3.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは52.23kg/kgm(1640kg/31.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が7400000円、最高出力が218馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は33945円、逆に1万円あたりでは0.29馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は235669円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3500cc以下の車編
オープンカー編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は68.15PS/L、トルクは9.82kgm/L、1気筒あたりの馬力は36.3馬力、トルクは5.2kgmとなり、このエンジンが218馬力を5700回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.96m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が84.0mmであるM112型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7140回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.808になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が7.06km/L、最高出力が218PSであるこの車の獲得ポイントは1539.1ptになります。
戯れに車両重量1640kgを100kg単位にした16.4で割ってみたところ、その数値は93.85ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



純正装着タイヤの225/50R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/50R16 | 直径 631mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
45
扁平
205/45R16
37.5km/h
直径591mm
径差-40mm
215/45R16
38.0km/h
直径600mm
径差-31mm
225/45R16
38.6km/h
直径609mm
径差-22mm
235/45R16
39.2km/h
直径618mm
径差-13mm
245/45R16
39.7km/h
直径627mm
径差-4mm
0%
50
扁平
205/50R16
38.7km/h
直径611mm
径差-20mm
215/50R16
39.4km/h
直径621mm
径差-10mm
225/50R16
40.0km/h
631mm
0mm
235/50R16
40.6km/h
直径641mm
径差+10mm
245/50R16
41.3km/h
直径651mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
205/55R16
40.1km/h
直径632mm
径差+1mm
215/55R16
40.8km/h
直径643mm
径差+12mm
225/55R16
41.5km/h
直径654mm
径差+23mm
235/55R16
42.2km/h
直径665mm
径差+34mm
245/55R16
42.9km/h
直径676mm
径差+45mm
+10%
60
扁平
205/60R16
41.3km/h
直径652mm
径差+21mm
215/60R16
42.1km/h
直径664mm
径差+33mm
225/60R16
42.9km/h
直径676mm
径差+45mm
235/60R16
43.6km/h
直径688mm
径差+57mm
245/60R16
44.4km/h
直径700mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/50R16 、215/45R16、215/50R16 、225/45R16 、235/45R16 、245/45R16あたりのタイヤがおすすめです。

225/50R16のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを16インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが225/50R16のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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208465型CLKクラス[3.2L-NA FR/5AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.523kg/ps56.14
1速ギヤ加速性能-39.92
1L換算馬力68.15ps/L46.13
1L換算トルク9.82kgm/L54.27
WB/TR比1.80846.39
ワイド&ロー指数0.80256.57
前面の面積2.374m²57.03
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点400.17

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費8.3km/L39.65
年間維持費459900円37.87
100kmh回転数-43.39
航続距離514.6km38.37
車の大きさ10.835m³47.60
室内の広さ(仮) 1.965m³36.20
最小回転半径4.9m55.83
馬力単価33945円33.50
ユーティリティ部門の得点332.41

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 208465型CLKクラス[3.2L-NA FR/5AT] の総合得点は 732.58 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した208465型CLKクラス(FR/5AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのオープンカー」、「3500ccのオープンカー」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

CLKクラスの歴代モデル

2代目 209465型 CLKクラス
209465 CLKクラスは2002/04に登場した2代目モデル。参考車両の「CLK320-Cabriolet A209」は全長4640mm、全幅1740mm、全高1415mmの車体に、218PS/31.6kgmを発生するM112型3199ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。

初代 CLK55型 CLKクラス
CLK55 CLKクラスは1998/10に登場した初代モデル。参考車両の「CLK55 C208」は全長4565mm、全幅1720mm、全高1375mmの車体に、347PS/52.0kgmを発生する11386型5438ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。