122 エヴォーラの性能と維持費 MR/6AT 2人 896万円 2011年式

このページでは、ロータスの2ドア・2人乗りクーペ、初代のABA-122型エヴォーラ IPS 2seater【2011/06モデル・280PS/35.7kgm・MR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

122 エヴォーラ
販売期間:2009/06 -

画像はロータスより引用
http://www.lotuscars.com/
投稿:2012/05/16|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4370mm×全幅1850mm×全高1230mm、排気量は3456ccであることから、大雑把に分類すると3.5リットルクラス(3500cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式にはエンジンを車体の中央(運転席より後、後輪よりは前)に搭載し、後輪のみを駆動する、ミッドシップエンジン・リヤドライブ方式(MR)を採用しています。エンジンやミッションといった重量物が車体の中心近くにあるため切れ味鋭いハンドリングを実現するとされ、生粋のスポーツカー、スーパーカーの代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4370mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


122型 エヴォーラ [3456cc/280PS MR/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代エヴォーラの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2017/08
型式不明
[GT430]
3.5L-SC | MR/6MT
| 1944.0万円
435PS
44.9kgm
-
2015/11
型式不明
[400]
3.5L-SC | MR/6MT
| 1355.4万円
406PS
41.8kgm
-
2011/06
122型
[S 2-seater]
3.5L-SC | MR/6MT
| 1020.5万円
350PS
40.8kgm
-
初代エヴォーラの車両型式・グレード一覧【全5車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー LOTUS
車名&
グレード
エヴォーラ
IPS 2seater
その他 2シーター 2+2 2by2 4人乗りあり
お値段 8955000円
車両型式 ABA-122
駆動方式
変速機
MR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 2ドア/2人
車体寸法 長4370×幅1850×高1230mm
軸距&
輪距
2575mm
前1560mm/後1555mm
タイヤ 前輪:225/40R18
後輪:255/35R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1450kg
エンジン諸元
原動機型式 2GR-FE
気筒配列 V型6気筒
排気量3456cc
圧縮比10.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 280PS[206kW]/6400rpm
最大トルク 35.7kgm[350Nm]/4600rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
2GR-FE型NAエンジン諸元と性能
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料10005円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、エヴォーラの新車を1029.8万円(諸費用として134.3万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年未満 58000円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 10005円
燃料代(年間1万km) 10000km÷8.3km/L×175円/L 210840円
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 404000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額171640円×12ヶ月 2059680円
ローン返済中の年間維持費 2463700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 47700円
名目 金額
自動車税(1年分) 58000円円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 10005円
燃料代(年間1万km) 210840円
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額7000円) 84000円
ローン完済後の年間維持費 404000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 2059680円
ローン返済中の年間維持費 2463700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
47700円
  • 初度登録から12年経過車の場合、「3500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は58000円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2017年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした47700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

エヴォーラ【IPS 2seater】の場合、維持費の月額は33700円(ローン完済前は205400円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 25%
自動車重量税 1年分 12300円 5%
自賠責保険料 1年分 10005円 4%
燃料代 3000km分 63250円 28%
オイル交換 年1回 6000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 5%
任意保険料 80% 67200円 30%
合計
[1万kmとの差額]
228000円
-176000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 21%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 10005円 4%
燃料代 5000km分 105420円 38%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 85% 71400円 27%
合計
[1万kmとの差額]
274400円
-129600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 18%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 10005円 3%
燃料代 7000km分 147590円 46%
オイル交換 年1回 8400円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 90% 75600円 23%
合計
[1万kmとの差額]
323100円
-80900円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料84000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて176000円安い228000円に、5000km走行では129600円安い274400円に、7000km走行では80900円安い323100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 11%
自動車重量税 1年分 12300円 2%
自賠責保険料 1年分 10005円 2%
燃料代 15000km分 316260円 58%
オイル交換 年3回 36000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 5%
任意保険料 100% 84000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
541800円
+137800円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 9%
自動車重量税 1年分 12300円 2%
自賠責保険料 1年分 10005円 1%
燃料代 20000km分 421680円 63%
オイル交換 年4回 48000円 7%
タイヤ交換 2年毎 33600円 5%
任意保険料 100% 84000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
667600円
+263600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km210円4600円5.5万円
20km420円9200円10.9万円
30km630円13900円16.4万円
50km1050円23100円27.3万円
100km2110円46400円54.9万円

さて、ハイオクガソリン1リットルの燃料価格を175円、燃費を8.3km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは21.08円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmならガソリン代は210円/日となり、20km走行なら420円/日、30km走行なら630円/日、50km走行なら1050円/日、100km走行なら2110円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmでガソリン代は13900円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmでガソリン代は16.4万円/年という塩梅です。


カタログデータから見えてくる要素

2GR-FE型エンジン簡易性能曲線図
2GR-FE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4600回転時の馬力 229PS
6400回転時の馬力 280PS
6400回転時の馬力 280PS
各回転域でのトルク
4600回転時のトルク 35.7kgm
6400回転時のトルク 31.3kgm
6400回転時のトルク 31.3kgm
2GR-FE型NAエンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している2GR型3456cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6400回転時に最高出力280馬力を、4600回転時に最大トルク35.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4600rpmから最高出力が発生する6400rpmまで」の1800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は28.1%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.179kg/PS(1450kg/280PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.179kg/PS
車体+1人5.375kg/PS
車体+2人5.571kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.393kg/PS
車体+70kg5.429kg/PS
車体+80kg5.464kg/PS
車体+90kg5.500kg/PS
車体+100kg5.536kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.375kg/PS(1505kg/280PS)となり、数値としては0.196kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは5.571kg/PS(1560kg/280PS)となり、数値としては0.392kg、比率にすると7.6%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


122 エヴォーラのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/06

-
エヴォーラ
5.375kg/PS
1505kg/280PS|3.5L-NA
[車体のみPWR:5.179]
2014/06

車種詳細
レヴォーグ
5.383kg/PS
1615kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.200
2014/08

車種詳細
WRX S4
5.317kg/PS
1595kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.133
2005/10

車種詳細
RX-8
5.460kg/PS
1365kg/250PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.240
2012/09

車種詳細
レガシィ ツーリングワゴン
5.517kg/PS
1655kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.333
2002/01

車種詳細
シルビア
5.180kg/PS
1295kg/250PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.960

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.375kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.160kg/PSから5.590kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りワゴン「VMG型 レヴォーグ」、スバルの5人乗りセダン「VAG型 WRX S4」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」、スバルの5人乗りワゴン「BRG型 レガシィ ツーリングワゴン」、日産の4人乗りクーペ「S15型 シルビア」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

122型 エヴォーラ [IPS 2seater]とパワーウェイトレシオが近い車種|5.375kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は193.1PS/tとなっています。


エヴォーラがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CBR400R|399cc
5.370kg/PS
247kg/46.0PS/3.90kgm
[車体のみPWR:4.174]
2011/06

-
エヴォーラ|3456cc
5.375kg/PS
1505kg/280PS/35.7kgm
[車体のみPWR:5.179]

車種詳細
NC700X|669cc
5.380kg/PS
269kg/50.3PS/6.22kgm
[車体のみPWR:4.280]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではエヴォーラとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NC56 CBR400Rと競争してみる

まずエヴォーラより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCBR400Rが挙げられます。PWRの5.370kg/PSは車両重量192kgにライダーの体重55kgを加えた247kgを、最高出力46.0PSで割ったものです。

RC63 NC700Xと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのNC700Xが挙げられます。PWRの5.380kg/PSは車両重量214kg+55kgの269kgを、最高出力50.3PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.653
平均ピストンスピード 17.71m/s
トルクウェイトレシオ 40.62kg/kgm
1馬力あたりのお値段 31982円
排気量1Lあたり馬力 81.02PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.33kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.7PS
1気筒あたりのトルク 6.0kgm
パワーバンド比率 28.1%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
クーペのPWR
3.0~3.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは40.62kg/kgm(1450kg/35.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が8955000円、最高出力が280馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は31982円、逆に1万円あたりでは0.31馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は250840円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3500cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は81.02PS/L、トルクは10.33kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.7馬力、トルクは6.0kgmとなり、このエンジンが280馬力を6400回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.71m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が83.0mmである2GR型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7230回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.653になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


エヴォーラの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 8.3km/L
燃料タンク容量 60L
航続距離(カタログ燃費) 498.0km
航続距離(80%燃費) 396.0km
満タンプライス 10500円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので8.3km/Lを仮の燃費とすると、燃料タンクの容量が60リットルですと航続可能距離は498.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.5km/L)とすると450.0km、80%(6.6km/L)だと396.0km、70%(5.8km/L)では348.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリン60リットルの給油で10500円、上で計算した航続距離を踏まえると498.0km(80%燃費時396.0km)を走行するのに10500円かかる計算です。



純正装着タイヤの255/35R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/35R19 | 直径 661mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
30
扁平
235/30R19
37.8km/h
直径624mm
径差-37mm
245/30R19
38.1km/h
直径630mm
径差-31mm
255/30R19
38.5km/h
直径636mm
径差-25mm
265/30R19
38.9km/h
直径642mm
径差-19mm
275/30R19
39.2km/h
直径648mm
径差-13mm
0%
35
扁平
235/35R19
39.2km/h
直径648mm
径差-13mm
245/35R19
39.6km/h
直径655mm
径差-6mm
255/35R19
40.0km/h
661mm
0mm
265/35R19
40.5km/h
直径669mm
径差+8mm
275/35R19
40.9km/h
直径676mm
径差+15mm
+5%
40
扁平
235/40R19
40.6km/h
直径671mm
径差+10mm
245/40R19
41.1km/h
直径679mm
径差+18mm
255/40R19
41.6km/h
直径687mm
径差+26mm
265/40R19
42.1km/h
直径695mm
径差+34mm
275/40R19
42.5km/h
直径703mm
径差+42mm
+10%
45
扁平
235/45R19
42.1km/h
直径695mm
径差+34mm
245/45R19
42.6km/h
直径704mm
径差+43mm
255/45R19
43.1km/h
直径713mm
径差+52mm
265/45R19
43.7km/h
直径722mm
径差+61mm
275/45R19
44.2km/h
直径731mm
径差+70mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/35R19 、245/30R19、245/35R19 、255/30R19 、265/30R19 、275/30R19あたりのタイヤがおすすめです。

255/35R19のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを19インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが255/35R19のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。


122型エヴォーラ[3.5L-NA MR/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.179kg/ps62.52
1速ギヤ加速性能-39.91
1L換算馬力81.02ps/L56.25
1L換算トルク10.33kgm/L60.49
WB/TR比1.65362.37
ワイド&ロー指数0.66566.59
前面の面積2.276m²59.72
最低地上高-43.65
スポーツ性能部門の得点451.50

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費404000円42.67
100kmh回転数-43.41
航続距離-25.56
車の大きさ9.944m³44.17
室内の広さ(仮) 1.803m³34.40
最小回転半径-39.23
馬力単価31982円35.57
ユーティリティ部門の得点306.41

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 122型エヴォーラ[3.5L-NA MR/6AT] の総合得点は 757.91 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した122型エヴォーラ(MR/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「3500ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。