LM42S レンジローバー ヴォーグの性能と維持費 4WD/6AT 1455万円

このページでは、ランドローバーの5ドア・5人乗りSUV、3代目のABA-LM42S型レンジローバー ヴォーグ 4.2-V8 Super-Charged【2008/11モデル・396PS/57.1kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

LM42S レンジローバー ヴォーグ
販売期間:2008/03 -

画像はランドローバーより引用
http://www.landrover.co.jp/
投稿:2012/05/06|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4950mm×全幅1955mm×全高1900mm、排気量は4196ccであることから、大雑把に分類すると4.2リットルクラス(4200cc、自動車税は4.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:350PS~400PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4950mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


LM42S型 レンジローバー ヴォーグ [4196cc/396PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目レンジローバー ヴォーグの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/12
LM5S型
[5.0-V8 Super-Charged]
5.0L-SC・4WD/6AT・1420.0万円
510PS・63.8kgm・5.1km/L
510PS
63.8kgm
5.1km/L
2011/12
LM5N型
[5.0-V8]
5.0L-NA・4WD/6AT・1220.0万円
375PS・52.0kgm・5.9km/L
375PS
52.0kgm
5.9km/L
2008/11
LM44型
[4.4-V8]
4.4L-NA・4WD/6AT・1300.0万円
306PS・44.9kgm・6.0km/L
306PS
44.9kgm
6.0km/L
3代目レンジローバー ヴォーグの車両型式・グレード一覧【全4車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー ランドローバー
車名&
グレード
レンジローバー ヴォーグ
4.2-V8 Super-Charged
その他 スーパーチャージド
お値段 14550000円
車両型式 ABA-LM42S
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4950×幅1955×高1900mm
軸距&
輪距
2880mm
前1620mm/後1615mm
最小半径 5.7m
タイヤ 前輪:255/50R20
後輪:255/50R20
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2560kg
エンジン諸元
原動機型式 428PS
気筒配列 V型8気筒
排気量4196cc
圧縮比9.1
吸気方式 スーパーチャージャー
最高出力 396PS[291kW]/5750rpm
最大トルク 57.1kgm[560Nm]/3500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 5.5km/L(12.9mpg)
100km燃費 18.2L/100km
428PS型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税87900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税34200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、レンジローバー ヴォーグの新車を1673.2万円(諸費用として218.2万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4500cc以下 13年経過 87900円
自動車重量税(1年分) 3.0トン以下 13年-17年経過 34200円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷4.7km/L×185円/L 393620円
オイル交換(5000km毎) 1回8500円×2回 17000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本24000円×4本÷5年 19200円
任意保険料(月額8000円) 月額8000円×12ヶ月 96000円
ローン完済後の年間維持費 656800円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額278880円×12ヶ月 3346560円
ローン返済中の年間維持費 4003400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 89100円
名目 金額
自動車税(1年分) 87900円
自動車重量税(1年分) 34200円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
393620円
(275530円)
(196810円)
(118090円)
オイル交換(5000km毎) 17000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 19200円
任意保険料(月額8000円) 96000円
ローン完済後の年間維持費 656800円
名目 金額
車のローン額(1年分) 3346560円
ローン返済中の年間維持費 4003400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
89100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は87900円、「3.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は34200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに8500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした89100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ54800円(ローン完済前は333700円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をレンジローバー ヴォーグに吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

レンジローバー ヴォーグの維持費は高い?安い?

「レンジローバー ヴォーグの年間維持費は656800円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてレンジローバー ヴォーグの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いクイックデリバリー200348670円-308130円
7シリーズ433500円-223300円
M8 グランクーペ437500円-219300円
セルシオ483200円-173600円
基準4500ccクラス平均526100円-130700円
XJ562100円-94700円
S6 セダン596900円-59900円
レンジローバー ヴォーグの維持費656800円
高いサファリ672900円+16100円

レンジローバー ヴォーグの年間維持費を、4500ccクラスで最も維持費が安いクイックデリバリー200と比較して308130円高く、最も高いサファリと比較して16100円安く、4500ccクラスの平均維持費との比較では130700円高くなっています。

最低額のクイックデリバリー200と最高額のサファリは極端な例としても、4500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、レンジローバー ヴォーグの維持費は ものすごく高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4500ccクラスの車 ランキング

レンジローバー ヴォーグを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%850万円71万円55万円
15%570万円48万円37万円
20%430万円36万円28万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は850万円(総支給額71万円/月、手取り55万円/月)、ここから月額維持費5.5万円を支払うと残りは49.5万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は570万円(総支給額48万円/月、手取り37万円/月)、5.5万円を支払うと残りは31.5万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が430万円(総支給額36万円/月、手取り28万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。5.5万円を引くと残りは22.5万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代40万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費4.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
287240円
[-106380円]
-25円
160円/L
340440円
[-53180円]
-10円
175円/L
372350円
[-21270円]
185円/L393620円
[0円]
+10円
195円/L
414910円
[+21290円]
+25円
210円/L
446820円
[+53200円]
+50円
235円/L
500010円
[+106390円]

燃費4.7km/LのLM42S型 レンジローバー ヴォーグで10000km走行するのに必要な燃料は2127.7L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は393620円になります。

参考までに、レンジローバー ヴォーグの燃料タンクは105リットルですので、2127.7Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約18750円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては21290円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると53200円、50円も違ってくると106390円にもなります。

これをLM42S型 レンジローバー ヴォーグの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を656800円としたとき、135円/Lに値下がりすれば550420円(83.8%)に、235円/Lに値上がりすれば763190円(116.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(87900円)なり重量税(34200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 25%
自動車重量税 1年分 34200円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 118090円 34%
オイル交換 年1回 8500円 2%
タイヤ交換 6年毎 12800円 4%
任意保険料 80% 76800円 22%
合計
[1万kmとの差額]
347200円
-309600円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 20%
自動車重量税 1年分 34200円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 196810円 46%
オイル交換 年1回 8500円 2%
タイヤ交換 6年毎 12800円 3%
任意保険料 85% 81600円 19%
合計
[1万kmとの差額]
430700円
-226100円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 17%
自動車重量税 1年分 34200円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 275530円 53%
オイル交換 年1回 11900円 2%
タイヤ交換 6年毎 12800円 2%
任意保険料 90% 86400円 17%
合計
[1万kmとの差額]
517600円
-139200円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料96000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて309600円安い347200円に、5000km走行では226100円安い430700円に、7000km走行では139200円安い517600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 10%
自動車重量税 1年分 34200円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 590430円 66%
オイル交換 年3回 51000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 28800円 3%
任意保険料 100% 96000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
897200円
+240400円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 8%
自動車重量税 1年分 34200円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 787240円 70%
オイル交換 年4回 68000円 6%
タイヤ交換 2年毎 38400円 3%
任意保険料 100% 96000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
1120600円
+463800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

レンジローバー ヴォーグの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 5.5km/L
燃料タンク容量 105L
航続距離(カタログ燃費) 577.5km
航続距離(80%燃費) 462.0km
満タンプライス 19425円
1km走行コスト 33.64円
1万円でどこまで行ける? 297.3km

10・15モード燃費が5.5km/L、燃料タンク容量105リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は577.5kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.0km/L)とすると航続距離は525.0km、80%(4.4km/L)だと462.0km、70%(3.8km/L)では399.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から105リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では19425円、上で計算した航続距離を踏まえると577.5km(80%燃費時462.0km)を走行するのに19425円かかる計算です。

燃費を4.7km/Lとしたときの1km走行コストは33.64円、10万km走行したときの燃料代は336.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら33.6万円/年、7年10万kmなら48.1万円/年、5年10万kmなら67.3万円/年、3年10万kmなら112.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば297.3km(往復なら片道148.6km)、カタログ値の80%なら237.8km(片道118.9km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

428PS型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3500回転時の馬力 279PS
5750回転時の馬力 396PS
各回転域でのトルク
3500回転時のトルク 57.1kgm
5750回転時のトルク 49.3kgm
428PS型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している428PS型4196cc、V型8気筒のスーパーチャージャー付きエンジンは5750回転時に最高出力396馬力を、3500回転時に最大トルク57.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3500rpmから最高出力が発生する5750rpmまで」の2250rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は39.1%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ6.465kg/PS(2560kg/396PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ6.465kg/PS
車体+1人6.604kg/PS
車体+5人7.159kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg6.616kg/PS
車体+70kg6.641kg/PS
車体+80kg6.667kg/PS
車体+90kg6.692kg/PS
車体+100kg6.717kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは6.604kg/PS(2615kg/396PS)となり、数値としては0.139kg、比率にすると2.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは7.159kg/PS(2835kg/396PS)となり、数値としては0.694kg、比率にすると10.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

LM42S レンジローバー ヴォーグのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2008/11

-
レンジローバー ヴォーグ
6.604kg/PS
2615kg/396PS|4.2L-SC
[車体のみPWR:6.465]
2006/10

車種詳細
アコード
6.568kg/PS
1445kg/220PS|2.0L-NA
車体のみPWR:6.318
2004/04

車種詳細
アルテッツァ
6.690kg/PS
1405kg/210PS|2.0L-NA
車体のみPWR:6.429
2015/01

車種詳細
レジェンド
6.481kg/PS
2035kg/314PS|3.5L-NA
車体のみPWR:6.306
2009/08

車種詳細
SC
6.411kg/PS
1795kg/280PS|4.3L-NA
車体のみPWR:6.214
2010/11

車種詳細
エリシオン プレステージ
6.717kg/PS
2015kg/300PS|3.5L-NA
車体のみPWR:6.533

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ6.604kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

6.406kg/PSから6.802kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りセダン「CL7型 アコード」、トヨタの5人乗りセダン「SXE10型 アルテッツァ」、ホンダの5人乗りセダン「KC2型 レジェンド」、レクサスの4人乗りオープンカー「UZZ40型 SC」、ホンダの7人乗りミニバン「RR5型 エリシオン プレステージ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

LM42S型 レンジローバー ヴォーグ [4.2-V8 Super-Charged]のライバル車種|6.604kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は154.7PS/tとなっています。


レンジローバー ヴォーグがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スカイウェイブ650LX|638cc
6.600kg/PS
330kg/50.0PS/6.10kgm
[車体のみPWR:5.500]
1速ギヤ速度:48.3km/h
最小TWR:0.825
2008/11

-
レンジローバー ヴォーグ|4196cc
6.604kg/PS
2615kg/396PS/57.1kgm
[車体のみPWR:6.465]
1速ギヤ速度:53.2km/h
最小TWR:1.099

車種詳細
XRバハ|249cc
6.607kg/PS
185kg/28.0PS/2.60kgm
[車体のみPWR:4.643]
1速ギヤ速度:40.5km/h
最小TWR:0.671

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではレンジローバー ヴォーグとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CP51A スカイウェイブ650LXと競争してみる

まずレンジローバー ヴォーグより少しPWRが低いバイクとして、スズキのスカイウェイブ650LXが挙げられます。PWRの6.600kg/PSは車両重量275kgにライダーの体重55kgを加えた330kgを、最高出力50.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスカイウェイブ650LXに4.9km/h勝り、1速TWRは0.274kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MD30 XRバハと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのXRバハが挙げられます。PWRの6.607kg/PSは車両重量130kg+55kgの185kgを、最高出力28.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は12.7km/h勝り、1速TWRは0.428kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.780
平均ピストンスピード 17.31m/s
トルクウェイトレシオ 44.83kg/kgm
1馬力あたりのお値段 36742円
排気量1Lあたり馬力 94.38PS/L
排気量1Lあたりトルク 13.61kgm/L
1気筒あたりの馬力 49.5PS
1気筒あたりのトルク 7.1kgm
パワーバンド比率 39.1%
燃費×馬力 1849.3pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
4.0~4.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは44.83kg/kgm(2560kg/57.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が14550000円、最高出力が396馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は36742円、逆に1万円あたりでは0.27馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は254816円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4500cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は94.38PS/L、トルクは13.61kgm/L、1気筒あたりの馬力は49.5馬力、トルクは7.1kgmとなり、このエンジンが396馬力を5750回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.31m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が90.3mmである428PS型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6640回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.780になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が4.67km/L、最高出力が396PSであるこの車の獲得ポイントは1849.3ptになります。
戯れに車両重量2560kgを100kg単位にした25.6で割ってみたところ、その数値は72.24ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



レンジローバー ヴォーグでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.732m
期待される荷室の幅 1.555m
対角線の長さ 2.328m
期待される荷室の面積 2.693m²

縦方向の長さが1.732m(対角線では2.328m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5750rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6250回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6250rpm|タイヤサイズ 255/50R20|タイヤ直径 76.3cm|円周長 239.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6250rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.171 15.56 -
-
58km/h 10820rpm 2328.6kgm
2速 2.340 8.73 0.561 1-2/
3510rpm
103km/h 6070rpm 1306.4kgm
3速 1.521 5.67 0.650 2-3/
4060rpm
158km/h 3940rpm 849.1kgm
4速 1.143 4.26 0.751 3-4/
4690rpm
211km/h 2960rpm 638.1kgm
5速 0.867 3.23 0.759 4-5/
4740rpm
278km/h 2250rpm 484.0kgm
6速 0.691 2.58 0.797 5-6/
4980rpm
349km/h 1790rpm 385.8kgm
Final 3.730 レシオカバレッジ(変速比幅)6.036

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(57.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)÷タイヤの有効半径(0.3815m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの349km(5750rpmでは320.8km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3500回転で最大トルク57.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば44.83kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(6.465kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2328.6kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2560kg)を1速ギヤの最大駆動力(2328.6kgm)で割ってみると1.099kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5750回転でのトルク(49.3kgm)からTWRを算出すると1.273kg/kgmとなり、3500-5750回転の回転域では1.099-1.273kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5750rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

LM42S型レンジローバー ヴォーグに搭載された428PS型4196ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5750rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5750rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ53km/h-
2速ギヤ95km/h3230rpm
3速ギヤ146km/h3740rpm
4速ギヤ194km/h4320rpm
5速ギヤ256km/h4360rpm
6速ギヤ321km/h4580rpm

まず1速ギヤで5750rpmまで引っ張ると53km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5750rpmから3230rpmまで落ち、そこから5750rpmまで加速を続けると速度は95km/h(+42km/h)になります。

3速ギヤでは3740rpmまで落ちて5750rpmで146km/h(+51km/h)に、4速ギヤでは4320rpmまで落ちて5750rpmで194km/h(+48km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4360rpmまで落ちて5750rpmで256km/h(+62km/h)に、6速ギヤでは4580rpmまで落ちて5750rpmで321km/h(+65km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4330 6490 8650 10820 12980 15140 19470
2速 2430 3640 4860 6070 7280 8500 10920
3速 1580 2370 3160 3940 4730 5520 7100
4速 1190 1780 2370 2960 3560 4150 5340
5速 900 1350 1800 2250 2700 3150 4050
6速 720 1080 1430 1790 2150 2510 3230
※赤い数字は暫定レブリミット(6250rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.691)を選択して時速100kmにて走行すると1790回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1080回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1250回転、一般的な高速道路の80km/hでは1430回転、100km/hでは1790回転、制限速度が120km/hになると2150回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3230回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 28 37 46 55 65 74
2速 16 33 49 66 82 99 115 132
3速 25 51 76 101 127 152 177 203
4速 34 67 101 135 169 202 236 270
5速 44 89 133 178 222 267 311 356
6速 56 112 167 223 279 335 391 446

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6250回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの255/50R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/50R20 | 直径 763mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
45
扁平
235/45R20
37.7km/h
直径720mm
径差-43mm
245/45R20
38.2km/h
直径729mm
径差-34mm
255/45R20
38.7km/h
直径738mm
径差-25mm
265/45R20
39.2km/h
直径747mm
径差-16mm
275/45R20
39.6km/h
直径756mm
径差-7mm
0%
50
扁平
235/50R20
39.0km/h
直径743mm
径差-20mm
245/50R20
39.5km/h
直径753mm
径差-10mm
255/50R20
40.0km/h
763mm
0mm
265/50R20
40.5km/h
直径773mm
径差+10mm
275/50R20
41.0km/h
直径783mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
235/55R20
40.2km/h
直径767mm
径差+4mm
245/55R20
40.8km/h
直径778mm
径差+15mm
255/55R20
41.4km/h
直径789mm
径差+26mm
265/55R20
41.9km/h
直径800mm
径差+37mm
275/55R20
42.5km/h
直径811mm
径差+48mm
+10%
60
扁平
235/60R20
41.4km/h
直径790mm
径差+27mm
245/60R20
42.0km/h
直径802mm
径差+39mm
255/60R20
42.7km/h
直径814mm
径差+51mm
265/60R20
43.3km/h
直径826mm
径差+63mm
275/60R20
43.9km/h
直径838mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/50R20 、245/45R20、245/50R20 、255/45R20 、265/45R20 、275/45R20あたりのタイヤがおすすめです。

255/50R20のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、255/50R20の適応サイズと性能の変化 [LM42S型レンジローバー ヴォーグ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】255/50R20のタイヤ銘柄と通販価格

LM42S型レンジローバー ヴォーグ[4.2L-SC 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト6.465kg/ps59.04
1速ギヤ加速性能1.099kg/kgm60.19
1L換算馬力94.38ps/L46.82
1L換算トルク13.61kgm/L42.76
WB/TR比1.78049.28
ワイド&ロー指数0.97244.25
前面の面積3.715m²19.54
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点365.60

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費5.5km/L33.52
年間維持費656800円19.75
100kmh回転数1790rpm59.29
航続距離577.5km42.12
車の大きさ18.387m³77.47
室内の広さ(仮) 3.334m³49.20
最小回転半径5.7m39.18
馬力単価36742円30.04
ユーティリティ部門の得点350.57

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した LM42S型レンジローバー ヴォーグ[4.2L-SC 4WD/6AT] の総合得点は 716.17 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したLM42S型レンジローバー ヴォーグ(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「4500ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。