LT56 ディスカバリーの性能と維持費 4WD/4AT 395万円 2001年式

このページでは、ランドローバーの5ドア・5人乗りSUV、2代目のGF-LT56型ディスカバリー V8i-S【2001/09モデル・185PS/34.7kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

LT56 ディスカバリー
販売期間:2000/11 - 2005/05

画像はランドローバーより引用
http://www.landrover.co.jp/
投稿:2012/05/06|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4680mm×全幅1890mm×全高1880mm、排気量は3947ccであることから、大雑把に分類すると4.0リットルクラス(4000cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:150PS~200PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4680mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


LT56型 ディスカバリー [3947cc/185PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ディスカバリーの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2004/04
LT94A型
[HSE]
3.9L-NA・4WD/4AT・517.6万円
185PS・34.7kgm・6.3km/L
185PS
34.7kgm
6.3km/L
ディスカバリーの新型モデル
3代目 LA44型ディスカバリー3
LA44型ディスカバリー3は2005/05に登場した3代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1940mmの車体に、299PS/43.3kgmを発生する448PN型4393ccエンジンを搭載。

ディスカバリーの旧型モデル
初代 LJR型ディスカバリー
LJR型ディスカバリーは1991/10に登場した初代モデル。参考車両の「V8i-ES 7人乗り」は全長4510mm、全幅1800mm、全高1950mmの車体に、180PS/31.8kgmを発生する36D型3947ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー ランドローバー
車名&
グレード
ディスカバリー
V8i-S
その他 スポーツエディション LT94
お値段 3950000円
車両型式 GF-LT56
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4680×幅1890×高1880mm
軸距&
輪距
2540mm
前1540mm/後1560mm
最小半径 5.9m
タイヤ 前輪:235/70R16
後輪:235/70R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 2040kg
エンジン諸元
原動機型式 94D
気筒配列 V型8気筒
排気量3947cc
圧縮比9.3
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 185PS[136kW]/4750rpm
最大トルク 34.7kgm[340Nm]/2600rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 5.6km/L(13.2mpg)
100km燃費 17.9L/100km
94D型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税76400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税31500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2001/09モデルのディスカバリーを23年落ちの中古で86.9万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ディスカバリーの2001/09モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である79万円に諸経費として7.9万円を足した86.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2001年式を23年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年経過 76400円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 18年経過 31500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷4.8km/L×190円/L 395830円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 625200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額36210円×12ヶ月 434520円
ローン返済中の年間維持費 1059700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 83700円
名目 金額
自動車税(1年分) 76400円
自動車重量税(1年分) 31500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
395830円
(277080円)
(197920円)
(118750円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 625200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 434520円
ローン返済中の年間維持費 1059700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
83700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は76400円、「2.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は31500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした83700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ52100円(ローン完済前は88400円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をディスカバリーに吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

ディスカバリーの維持費は高い?安い?

「ディスカバリーの年間維持費は625200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてディスカバリーの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー398100円-227100円
フェアレディZ442700円-182500円
ラングラー アンリミテッド463300円-161900円
FJクルーザー469600円-155600円
基準4000ccクラス平均491000円-134200円
Gクラス 4x4507700円-117500円
チェロキー564600円-60600円
ディスカバリーの維持費625200円
高いランドクルーザー80720300円+95100円

ディスカバリーの年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して227100円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して95100円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では134200円高くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ディスカバリーの維持費は かなり高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

ディスカバリーを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%810万円68万円53万円
15%540万円45万円35万円
20%410万円35万円27万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は810万円(総支給額68万円/月、手取り53万円/月)、ここから月額維持費5.2万円を支払うと残りは47.8万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は540万円(総支給額45万円/月、手取り35万円/月)、5.2万円を支払うと残りは29.8万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が410万円(総支給額35万円/月、手取り27万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。5.2万円を引くと残りは21.8万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代40万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり190円を基準として、-50円となる140円から、+50円となる240円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費4.8km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
140円/L
291680円
[-104150円]
-25円
165円/L
343770円
[-52060円]
-10円
180円/L
375020円
[-20810円]
190円/L395830円
[0円]
+10円
200円/L
416680円
[+20850円]
+25円
215円/L
447940円
[+52110円]
+50円
240円/L
500020円
[+104190円]

燃費4.8km/LのLT56型 ディスカバリーで10000km走行するのに必要な燃料は2083.4L、1リットルあたり190円としたときの燃料代は395830円になります。

参考までに、ディスカバリーの燃料タンクは93リットルですので、2083.4Lの給油回数は23回、1回あたりの燃料代は約17210円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては20850円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると52110円、50円も違ってくると104190円にもなります。

これをLT56型 ディスカバリーの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり190円の場合を625200円としたとき、140円/Lに値下がりすれば521050円(83.3%)に、240円/Lに値上がりすれば729390円(116.7%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(76400円)なり重量税(31500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 24%
自動車重量税 1年分 31500円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 118750円 37%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 80% 72000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
320400円
-304800円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 19%
自動車重量税 1年分 31500円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 197920円 49%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 85% 76560円 18%
合計
[1万kmとの差額]
404200円
-221000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 16%
自動車重量税 1年分 31500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 277080円 57%
オイル交換 年1回 9100円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 1%
任意保険料 90% 81000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
490400円
-134800円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて304800円安い320400円に、5000km走行では221000円安い404200円に、7000km走行では134800円安い490400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 9%
自動車重量税 1年分 31500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 593750円 70%
オイル交換 年3回 39000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 2%
任意保険料 100% 90000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
853900円
+228700円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 7%
自動車重量税 1年分 31500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 791660円 74%
オイル交換 年4回 52000円 5%
タイヤ交換 2年毎 19200円 2%
任意保険料 100% 90000円 8%
合計
[1万kmとの差額]
1069600円
+444400円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

ディスカバリーの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 5.6km/L
燃料タンク容量 93L
航続距離(カタログ燃費) 520.8km
航続距離(80%燃費) 418.5km
満タンプライス 17670円
1km走行コスト 33.93円
1万円でどこまで行ける? 294.7km

10・15モード燃費が5.6km/L、燃料タンク容量93リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は520.8kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.0km/L)とすると航続距離は465.0km、80%(4.5km/L)だと418.5km、70%(3.9km/L)では362.7kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から93リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり190円では17670円、上で計算した航続距離を踏まえると520.8km(80%燃費時418.5km)を走行するのに17670円かかる計算です。

燃費を4.8km/Lとしたときの1km走行コストは33.93円、10万km走行したときの燃料代は339.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら33.9万円/年、7年10万kmなら48.5万円/年、5年10万kmなら67.9万円/年、3年10万kmなら113.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば294.7km(往復なら片道147.4km)、カタログ値の80%なら235.8km(片道117.9km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

94D型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
2600回転時の馬力 126PS
4750回転時の馬力 185PS
各回転域でのトルク
2600回転時のトルク 34.7kgm
4750回転時のトルク 27.9kgm
94D型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している94D型3947cc、V型8気筒の自然吸気エンジンは4750回転時に最高出力185馬力を、2600回転時に最大トルク34.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2600rpmから最高出力が発生する4750rpmまで」の2150rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は45.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ11.027kg/PS(2040kg/185PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ11.027kg/PS
車体+1人11.324kg/PS
車体+5人12.514kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg11.351kg/PS
車体+70kg11.405kg/PS
車体+80kg11.459kg/PS
車体+90kg11.514kg/PS
車体+100kg11.568kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.324kg/PS(2095kg/185PS)となり、数値としては0.297kg、比率にすると2.7%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.514kg/PS(2315kg/185PS)となり、数値としては1.487kg、比率にすると13.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

LT56 ディスカバリーのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2001/09

-
ディスカバリー
11.324kg/PS
2095kg/185PS|4.0L-NA
[車体のみPWR:11.027]
2015/05

車種詳細
シャトル
11.318kg/PS
1245kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.818
2012/11

車種詳細
スイフト
11.264kg/PS
1025kg/91PS|1.3L-NA
車体のみPWR:10.659
2014/09

車種詳細
デミオ
11.286kg/PS
1185kg/105PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.762
2010/07

車種詳細
ラッシュ
11.422kg/PS
1245kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.917
2015/04

車種詳細
ステップワゴン
11.233kg/PS
1685kg/150PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.867

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.324kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

11.211kg/PSから11.437kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りワゴン「GP7型 シャトル」、スズキの5人乗りハッチバック「ZC72S型 スイフト」、マツダの5人乗りハッチバック「DJ5FS型 デミオ」、トヨタの5人乗りSUV「J210E型 ラッシュ」、ホンダの7人乗りミニバン「RP1型 ステップワゴン」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

LT56型 ディスカバリー [V8i-S]のライバル車種|11.324kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は90.7PS/tとなっています。


ディスカバリーがバイクと競争するなら…?


車種詳細
TW200E|196cc
11.312kg/PS
181kg/16.0PS/1.60kgm
[車体のみPWR:7.875]
1速ギヤ速度:30.1km/h
最小TWR:0.839
2001/09

-
ディスカバリー|3947cc
11.324kg/PS
2095kg/185PS/34.7kgm
[車体のみPWR:11.027]
1速ギヤ速度:75.0km/h
最小TWR:2.463

車種詳細
バーグマン200|199cc
11.368kg/PS
216kg/19.0PS/1.70kgm
[車体のみPWR:8.474]
1速ギヤ速度:37.8km/h
最小TWR:1.186

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではディスカバリーとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

2JL TW200Eと競争してみる

まずディスカバリーより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのTW200Eが挙げられます。PWRの11.312kg/PSは車両重量126kgにライダーの体重55kgを加えた181kgを、最高出力16.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はTW200Eに44.9km/h勝り、1速TWRは1.624kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

CH41A バーグマン200と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのバーグマン200が挙げられます。PWRの11.368kg/PSは車両重量161kg+55kgの216kgを、最高出力19.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は37.2km/h勝り、1速TWRは1.277kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.639
平均ピストンスピード 11.26m/s
トルクウェイトレシオ 58.79kg/kgm
1馬力あたりのお値段 21351円
排気量1Lあたり馬力 46.87PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.79kgm/L
1気筒あたりの馬力 23.1PS
1気筒あたりのトルク 4.3kgm
パワーバンド比率 45.3%
燃費×馬力 880.6pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは58.79kg/kgm(2040kg/34.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3950000円、最高出力が185馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は21351円、逆に1万円あたりでは0.47馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は113833円、1万円あたりでは0.09kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は46.87PS/L、トルクは8.79kgm/L、1気筒あたりの馬力は23.1馬力、トルクは4.3kgmとなり、このエンジンが185馬力を4750回転で発生させているときの平均ピストンスピードは11.26m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が71.1mmである94D型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8440回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.639になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が4.76km/L、最高出力が185PSであるこの車の獲得ポイントは880.6ptになります。
戯れに車両重量2040kgを100kg単位にした20.4で割ってみたところ、その数値は43.17ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



ディスカバリーでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.638m
期待される荷室の幅 1.490m
対角線の長さ 2.214m
期待される荷室の面積 2.441m²

縦方向の長さが1.638m(対角線では2.214m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4750rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5250回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5250rpm|タイヤサイズ 235/70R16|タイヤ直径 73.5cm|円周長 230.9cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5250rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.479 8.77 -
-
83km/h 6330rpm 828.1kgm
2速 1.479 5.23 0.597 1-2/
3130rpm
139km/h 3780rpm 494.1kgm
3速 1.000 3.54 0.676 2-3/
3550rpm
206km/h 2550rpm 334.1kgm
4速 0.728 2.58 0.728 3-4/
3820rpm
282km/h 1860rpm 243.2kgm
Final 3.538 レシオカバレッジ(変速比幅)3.405

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.538)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(34.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.538)÷タイヤの有効半径(0.3675m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの282km(4750rpmでは255.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2600回転で最大トルク34.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば58.79kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(11.027kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと828.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2040kg)を1速ギヤの最大駆動力(828.1kgm)で割ってみると2.463kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4750回転でのトルク(27.9kgm)からTWRを算出すると3.064kg/kgmとなり、2600-4750回転の回転域では2.463-3.064kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:4750rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

LT56型ディスカバリーに搭載された94D型3947ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4750rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

4750rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ75km/h-
2速ギヤ126km/h2840rpm
3速ギヤ186km/h3210rpm
4速ギヤ255km/h3460rpm

まず1速ギヤで4750rpmまで引っ張ると75km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4750rpmから2840rpmまで落ち、そこから4750rpmまで加速を続けると速度は126km/h(+51km/h)になります。

3速ギヤでは3210rpmまで落ちて4750rpmで186km/h(+60km/h)に、4速ギヤでは3460rpmまで落ちて4750rpmで255km/h(+69km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 2530 3800 5060 6330 7600 8860 11400
2速 1510 2270 3020 3780 4530 5290 6800
3速 1020 1530 2040 2550 3060 3580 4600
4速 740 1120 1490 1860 2230 2600 3350
※赤い数字は暫定レブリミット(5250rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.728)を選択して時速100kmにて走行すると1860回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1120回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1300回転、一般的な高速道路の80km/hでは1490回転、100km/hでは1860回転、制限速度が120km/hになると2230回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3350回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 16 32 47 63 79 95 111 126
2速 26 53 79 106 132 159 185 212
3速 39 78 117 157 196 235 274 313
4速 54 108 161 215 269 323 377 430

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5250回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの235/70R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/70R16 | 直径 735mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
-5%
65
扁平
215/65R16
37.3km/h
直径686mm
径差-49mm
225/65R16
38.0km/h
直径699mm
径差-36mm
235/65R16
38.7km/h
直径712mm
径差-23mm
245/65R16
39.5km/h
直径725mm
径差-10mm
255/65R16
40.2km/h
直径738mm
径差+3mm
0%
70
扁平
215/70R16
38.5km/h
直径707mm
径差-28mm
225/70R16
39.2km/h
直径721mm
径差-14mm
235/70R16
40.0km/h
735mm
0mm
245/70R16
40.8km/h
直径749mm
径差+14mm
255/70R16
41.5km/h
直径763mm
径差+28mm
+5%
75
扁平
215/75R16
39.7km/h
直径729mm
径差-6mm
225/75R16
40.5km/h
直径744mm
径差+9mm
235/75R16
41.3km/h
直径759mm
径差+24mm
245/75R16
42.1km/h
直径774mm
径差+39mm
255/75R16
42.9km/h
直径789mm
径差+54mm
+10%
80
扁平
215/80R16
40.8km/h
直径750mm
径差+15mm
225/80R16
41.7km/h
直径766mm
径差+31mm
235/80R16
42.6km/h
直径782mm
径差+47mm
245/80R16
43.4km/h
直径798mm
径差+63mm
255/80R16
44.3km/h
直径814mm
径差+79mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/70R16、215/75R16 、225/65R16、225/70R16 、235/65R16 、245/65R16 あたりのタイヤがおすすめです。

235/70R16のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、235/70R16の適応サイズと性能の変化 [LT56型ディスカバリー編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】235/70R16のタイヤ銘柄と通販価格

LT56型ディスカバリー[4.0L-NA 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト11.027kg/ps46.55
1速ギヤ加速性能2.463kg/kgm31.05
1L換算馬力46.87ps/L29.32
1L換算トルク8.79kgm/L41.71
WB/TR比1.63963.81
ワイド&ロー指数0.99542.58
前面の面積3.553m²24.07
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点322.81

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費5.6km/L33.74
年間維持費625200円22.65
100kmh回転数1860rpm58.37
航続距離520.8km38.84
車の大きさ16.629m³70.50
室内の広さ(仮) 3.015m³46.17
最小回転半径5.9m35.10
馬力単価21351円50.28
ユーティリティ部門の得点355.65

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した LT56型ディスカバリー[4.0L-NA 4WD/4AT] の総合得点は 678.46 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したLT56型ディスカバリー(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「4000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ディスカバリーの歴代モデル

4代目 LA5N型 ディスカバリー4
LA5N ディスカバリー4は2009/06に登場した4代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1890mmの車体に、375PS/52.0kgmを発生する508PN型4999ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

3代目 LA40型 ディスカバリー3
LA40 ディスカバリー3は2005/05に登場した3代目モデル。参考車両の「G4-Challenge」は全長4850mm、全幅1920mm、全高1880mmの車体に、215PS/36.7kgmを発生する406PN型4009ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 LT94A型 ディスカバリー
LT94A ディスカバリーは2000/11に登場した2代目モデル。参考車両の「HSE」は全長4720mm、全幅1890mm、全高1940mmの車体に、185PS/34.7kgmを発生する94D型3947ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。

初代 LJR型 ディスカバリー
LJR ディスカバリーは1991/10に登場した初代モデル。参考車両の「V8i-ES 7人乗り」は全長4510mm、全幅1800mm、全高1950mmの車体に、180PS/31.8kgmを発生する36D型3947ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。