このページでは、本田技研工業の5ドア・5人乗りハッチバック、4代目の5BA-GS4型フィット Basic【2022/10モデル・118PS/14.5kgm・FF/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。
GS4 フィット 販売期間:2020/02 - 現行車 ![]() |
ボディサイズが全長3995mm×全幅1695mm×全高1515mm、排気量は1496ccであることから、大雑把に分類すると1.5リットルクラス(1500cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。
駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。
ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3995mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。
GS4型 フィット [1496cc/118PS FF/CVT] お品書き
![]() 維持費にまつわるエトセトラ | ![]() エンジンの最高出力・最大トルク | ![]() ギヤ比と加速・回転数と最高速 | ![]() タイヤサイズ変更とメーター誤差 | ![]() 各種スペックの相対評価と通知表 |
![]() | お金にまつわるエトセトラ 1年間のランニングコスト |
![]() | エンジン性能と特性 パワーウェイトレシオ |
![]() | ギヤ比と加速力& エンジン回転数と最高速 |
![]() | タイヤサイズ変更と スピードメーター誤差 |
![]() | 各種スペックの相対評価と レーダーチャート |
4代目フィットの類型&他グレード 新着順
- 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
- 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
年式 画像 | 車両型式 グレード | 出力 燃費 | |
---|---|---|---|
2022/10![]() |
GR4型 [e:HEV Basic]1.5L-NA | 4WD/CVT | 219.6万円 |
106PS 13.0kgm 25.4km/L |
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2022/10![]() |
GS7型 [CROSSTAR]1.5L-NA | 4WD/CVT | 227.0万円 |
118PS 14.5kgm 16.1km/L |
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2022/10![]() |
GS6型 [Basic]1.5L-NA | 4WD/CVT | 179.1万円 |
118PS 14.5kgm 16.6km/L |
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4代目フィットの車両型式・グレード一覧【全18車種】 |
フィットの旧型モデル | |
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![]() | 3代目 GK5型フィット |
GK5型フィットは2013/09に登場した3代目モデル。参考車両の「RS」は全長3955mm、全幅1695mm、全高1525mmの車体に、132PS/15.8kgmを発生するL15B型1496ccエンジンを搭載。 |
主要諸元とエンジン諸元
主要諸元 | |
---|---|
メーカー | HONDA |
車名& グレード |
フィット Basic |
その他 | ベーシック | ホーム | リュクス |
お値段 | 1592800円 |
車両型式 | 5BA-GS4 |
駆動方式 変速機 |
FF・前輪駆動(FWD,2WD) (無段変速機) |
ドア/定員 | 5ドア/5人 |
車体寸法 | 長3995×幅1695×高1515mm |
軸距& 輪距 |
2530mm 前1485mm/後1475mm |
最小半径 | 4.9m |
最低高 | 135mm |
タイヤ | 前輪:185/60R15 後輪:185/60R15 |
ブレーキ | 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク |
車両重量 | 1080kg |
エンジン諸元 | |
---|---|
原動機型式 | L15Z |
気筒配列 | 直列4気筒 |
排気量 | 1496cc |
圧縮比 | 10.6 |
吸気方式 | 自然吸気(NA・ノンターボ) |
最高出力 | 118PS[87kW]/6600rpm |
最大トルク | 14.5kgm[142Nm]/4300rpm |
使用燃料 | レギュラーガソリン |
WLTC燃費 | 18.7km/L(44.0mpg) |
100km燃費 | 5.3L/100km |
※L15Z型エンジンの諸元と性能まとめ ※直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。 ※直列4気筒の最高出力ランキング |
税金と年間維持費のシミュレーション
ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税30500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料10005円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代、月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。
さらに、フィットの新車を183.2万円(諸費用として23.9万円を加算)にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。
- ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
- 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
- 自動車保険は比較で安くなる!
新車で買った場合の年間維持費
名目 | 区分 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|
自動車税(1年分) | 1500cc以下 | 13年未満 | 30500円 | |
自動車重量税(1年分) | 1.5トン以下 | 13年未満 | 12300円 | |
自賠責保険料(1年分) | 自家用乗用車 | 10005円 | ||
燃料代(年間1万km) | 10000km÷18.7km/L×165円/L | 88240円 | ||
オイル交換(5000km毎) | 1回4000円×2回 | 8000円 | ||
タイヤ交換(5年5万km毎) | 1本10000円×4本÷5年 | 8000円 | ||
任意保険料(月額5000円) | 月額5000円×12ヶ月 | 60000円 | ||
ローン完済後の年間維持費 | 217100円 | |||
名目 | 区分 | 金額 | ||
車のローン額(1年分) | 月額38170円×12ヶ月 | 458040円 | ||
ローン返済中の年間維持費 | 675100円 | |||
次回車検費用の積み立て目安 | ||||
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 | 47700円 |
名目 | 金額 |
---|---|
自動車税(1年分) | 30500円円 |
自動車重量税(1年分) | 12300円円 |
自賠責保険料(1年分) | 10005円 |
燃料代(年間1万km) | 88240円 |
オイル交換(5000km毎) | 8000円 |
タイヤ交換(4年4万km毎) | 8000円 |
任意保険料(月額5000円) | 60000円 |
ローン完済後の年間維持費 | 217100円 |
名目 | 金額 |
車のローン額(1年分) | 458040円 |
ローン返済中の年間維持費 | 675100円 |
次回車検費用の積み立て目安 | |
重量税2年分+自賠責24ヶ月分 +検査手数料等3000円程度 |
47700円 |
- 初度登録から1年経過車の場合、「1500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は30500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
- エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
- タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
- 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
- 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
- 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
- 2017年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
- 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。 - 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
- 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
- 車検費用の目安とした47700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。
フィット【Basic】の場合、維持費の月額は18100円(ローン完済前は56300円)になり、これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。
「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。
低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km
せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。
走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。
年間3000km走行の場合 | ||
---|---|---|
名目 | 金額 | 比率 |
自動車税 | 30500円 | 22% |
自動車重量税 1年分 | 12300円 | 9% |
自賠責保険料 1年分 | 10005円 | 7% |
燃料代 3000km分 | 26470円 | 19% |
オイル交換 年1回 | 4000円 | 3% |
タイヤ交換 6年毎 | 5330円 | 4% |
任意保険料 80% | 48000円 | 36% |
合計 [1万kmとの差額] |
136700円 -80400円 |
- |
年間5000km走行の場合 | ||
---|---|---|
名目 | 金額 | 比率 |
自動車税 | 30500円 | 19% |
自動車重量税 1年分 | 12300円 | 8% |
自賠責保険料 1年分 | 10005円 | 6% |
燃料代 5000km分 | 44120円 | 28% |
オイル交換 年1回 | 4000円 | 3% |
タイヤ交換 6年毎 | 5330円 | 3% |
任意保険料 85% | 51000円 | 33% |
合計 [1万kmとの差額] |
157300円 -59800円 |
- |
年間7000km走行の場合 | ||
---|---|---|
名目 | 金額 | 比率 |
自動車税 | 30500円 | 17% |
自動車重量税 1年分 | 12300円 | 7% |
自賠責保険料 1年分 | 10005円 | 6% |
燃料代 7000km分 | 61770円 | 34% |
オイル交換 年1回 | 5600円 | 3% |
タイヤ交換 6年毎 | 5330円 | 3% |
任意保険料 90% | 54000円 | 30% |
合計 [1万kmとの差額] |
179600円 -37500円 |
- |
自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。
タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。
年間3000km走行では、10000km走行に比べて80400円安い136700円に、5000km走行では59800円安い157300円に、7000km走行では37500円安い179600円という結果になりました。
多走行距離での年間維持費|15000km・20000km
続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。
年間15000km走行の場合 | ||
---|---|---|
名目 | 金額 | 比率 |
自動車税 | 30500円 | 11% |
自動車重量税 1年分 | 12300円 | 4% |
自賠責保険料 1年分 | 10005円 | 4% |
燃料代 15000km分 | 132360円 | 47% |
オイル交換 年3回 | 24000円 | 9% |
タイヤ交換 2.7年毎 | 12000円 | 4% |
任意保険料 100% | 60000円 | 21% |
合計 [1万kmとの差額] |
281200円 +64100円 |
- |
年間20000km走行の場合 | ||
---|---|---|
名目 | 金額 | 比率 |
自動車税 | 30500円 | 9% |
自動車重量税 1年分 | 12300円 | 4% |
自賠責保険料 1年分 | 10005円 | 3% |
燃料代 20000km分 | 176480円 | 52% |
オイル交換 年4回 | 32000円 | 9% |
タイヤ交換 2年毎 | 16000円 | 5% |
任意保険料 100% | 60000円 | 18% |
合計 [1万kmとの差額] |
337300円 +120200円 |
- |
自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。
「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。
【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?
ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(13.2km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(19.8km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(21.7km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(18.7km/L)ということになります。
ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代88240円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。
- 1リットル165円として計算。
- []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…? | |
市街地 | 13.2km/L → 13.6km/L |
郊外 | 19.8km/L → 20.4km/L |
高速道路 | 21.7km/L → 22.4km/L |
●例1:都市部にお住まい
まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。
市街地90%・郊外5%・高速5% | ||
---|---|---|
市街地 | 9000km | 112500円 [109200円] |
郊外 | 500km | 4170円 [4040円] |
高速道路 | 500km | 3800円 [3680円] |
合計金額 WLTC燃費との差額 平均燃費 | 120470円 +32230円 13.7km/L |
|
エコタイヤ合計金額 純正タイヤとの差額 平均燃費 | 116920円 -3550円 14.1km/L |
- 市街地走行のガソリン代
市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が13.2km/Lではガソリン681.8Lを消費して、ガソリン代は112500円になります。 - 郊外走行のガソリン代
郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が19.8km/Lではガソリン25.3Lを消費して、ガソリン代は4170円になります。 - 高速道路走行のガソリン代
高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が21.7km/Lではガソリン23.0Lを消費して、ガソリン代は3800円になります。
このパターンでは使用した燃料量が730.1L、かかったガソリン代が120470円となり、平均燃費は13.7km/L(-5.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+32230円という結果になりました。
低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は116920円となり、3550円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で17750円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?
●例2:市街地と郊外を行き来
次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。
市街地50%・郊外50%・高速0% | ||
---|---|---|
市街地 | 5000km | 62500円 [60650円] |
郊外 | 5000km | 41660円 [40440円] |
高速道路 | 0km | 0円 [0円] |
合計金額 WLTC燃費との差額 平均燃費 | 104160円 +15920円 15.8km/L |
|
エコタイヤ合計金額 純正タイヤとの差額 平均燃費 | 101090円 -3070円 16.3km/L |
- 市街地走行のガソリン代
市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が13.2km/Lでは378.8Lを消費して、ガソリン代は62500円になります。 - 郊外走行のガソリン代
郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が19.8km/Lでは252.5Lを消費して、ガソリン代は41660円になります。
このパターンでは使用した燃料量が631.3L、かかったガソリン代が104160円となり、平均燃費は15.8km/L(-2.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+15920円という結果になりました。
低燃費タイヤ装着ではガソリン代が101090円となり、1年間で3070円、5年間で15350円の経費削減になる計算です。
●例3:市街地・郊外・高速道路をMix
続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。
市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3% | ||
---|---|---|
市街地 | 3330km | 41630円 [40410円] |
郊外 | 3340km | 27840円 [27010円] |
高速道路 | 3330km | 25330円 [24540円] |
合計金額 WLTC燃費との差額 平均燃費 | 94800円 +6560円 17.4km/L |
|
エコタイヤ合計金額 純正タイヤとの差額 平均燃費 | 91960円 -2840円 17.9km/L |
- 市街地走行のガソリン代
市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が13.2km/Lでは252.3Lを消費して、ガソリン代は41630円になります。 - 郊外走行のガソリン代
郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が19.8km/Lでは168.7Lを消費して、ガソリン代は27840円になります。 - 高速道路走行のガソリン代
高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が21.7km/Lでは153.5Lを消費して、ガソリン代は25330円になります。
このパターンでは使用した燃料量が574.5L、かかったガソリン代が94800円となり、平均燃費は17.4km/L(-1.3km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+6560円という結果になりました。
低燃費タイヤ装着ではガソリン代が91960円となり、1年間で2840円、5年間で14200円の経費削減になる計算です。
●例4:農村部にお住まい
最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。
市街地5%・郊外90%・高速5% | ||
---|---|---|
市街地 | 500km | 6250円 [6070円] |
郊外 | 9000km | 74990円 [72800円] |
高速道路 | 500km | 3800円 [3680円] |
合計金額 WLTC燃費との差額 平均燃費 | 85040円 -3200円 19.4km/L |
|
エコタイヤ合計金額 純正タイヤとの差額 平均燃費 | 82550円 -2490円 20.0km/L |
- 市街地走行のガソリン代
市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が13.2km/Lでは37.9Lを消費して、ガソリン代は6250円になります。 - 郊外走行のガソリン代
郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が19.8km/Lでは454.5Lを消費して、ガソリン代は74990円になります。 - 高速道路走行のガソリン代
高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が21.7km/Lでは23.0Lを消費して、ガソリン代は3800円になります。
このパターンでは使用した燃料量が515.4L、かかったガソリン代が85040円となり、平均燃費は19.4km/L(+0.7km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-3200円という結果になりました。
低燃費タイヤ装着ではガソリン代が82550円となり、1年間で2490円、5年間で12450円の経費削減になる計算です。
以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(13.7km/L・15.8km/L・17.4km/L・19.4km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(120470円・104160円・94800円・85040円)が出てくることがわかります。
1km走行コストと月間&年間交通費
距離/日 | 費用/日 | 月換算 | 年換算 |
---|---|---|---|
10km | 90円 | 2000円 | 2.3万円 |
20km | 180円 | 4000円 | 4.7万円 |
30km | 260円 | 5700円 | 6.8万円 |
50km | 440円 | 9700円 | 11.4万円 |
100km | 880円 | 19400円 | 22.9万円 |
さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を165円、燃費を18.7km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは8.82円になります。
たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmならガソリン代は90円/日となり、20km走行なら180円/日、30km走行なら260円/日、50km走行なら440円/日、100km走行なら880円/日かかる計算です。
1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmでガソリン代は5700円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmでガソリン代は6.8万円/年という塩梅です。
カタログデータから見えてくる要素
L15Z型エンジン簡易性能曲線図 | |
---|---|
各回転域での馬力 | |
4300回転時の馬力 | 87PS |
6600回転時の馬力 | 118PS |
6600回転時の馬力 | 118PS |
各回転域でのトルク | |
4300回転時のトルク | 14.5kgm |
6600回転時のトルク | 12.8kgm |
6600回転時のトルク | 12.8kgm |
L15Z型エンジンの性能 |
まずおさらいとして、搭載しているL15Z型1496cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは6600回転時に最高出力118馬力を、4300回転時に最大トルク14.5kgmを発生します。
馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。
トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。
※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。
ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4300rpmから最高出力が発生する6600rpmまで」の2300rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は34.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域
最高出力ランキング リスト |
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1500cc以下クラス編 |
ホンダの小型車&普通車編 |
最大トルク ランキング リスト |
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1500cc以下クラス編 |
ホンダの小型車&普通車編 |
うわっ…私の体重、重すぎ…?
さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ は9.153kg/PS(1080kg/118PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。
車重と搭乗者とPWR | |
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車体のみ | 9.153kg/PS |
車体+1人 | 9.619kg/PS |
車体+5人 | 11.483kg/PS |
お腹と車重とPWR | |
車体+60kg | 9.661kg/PS |
車体+70kg | 9.746kg/PS |
車体+80kg | 9.831kg/PS |
車体+90kg | 9.915kg/PS |
車体+100kg | 10.000kg/PS |
というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.619kg/PS(1135kg/118PS)となり、数値としては0.466kg、比率にすると5.1%ほど悪化します。
次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.483kg/PS(1355kg/118PS)となり、数値としては2.330kg、比率にすると25.5%も悪化することになります。
もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。
GS4 フィットのライバル候補車たち
愛すべきライバル車種 | |
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2022/10![]() - |
フィット 9.619kg/PS 1135kg/118PS|1.5L-NA [車体のみPWR:9.153] |
2017/01![]() 車種詳細 |
スイフト 9.657kg/PS 985kg/102PS|1.0L-TB 車体のみPWR:9.118 |
2016/07![]() 車種詳細 |
レヴォーグ STI 9.441kg/PS 1605kg/170PS|1.6L-TB 車体のみPWR:9.118 |
2012/02![]() 車種詳細 |
CX-5 9.571kg/PS 1675kg/175PS|2.2L-TB 車体のみPWR:9.257 |
2015/04![]() 車種詳細 |
エクシーガ クロスオーバー7 9.682kg/PS 1675kg/173PS|2.5L-NA 車体のみPWR:9.364 |
2017/12![]() 車種詳細 |
CX-8 9.711kg/PS 1845kg/190PS|2.2L-TB 車体のみPWR:9.421 |
車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.619kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。
9.427kg/PSから9.811kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC13S型 スイフト」、スバルの5人乗りワゴン「VM4型 レヴォーグ STI」、マツダの5人乗りSUV「KE2AW型 CX-5」、スバルの7人乗りSUV「YAM型 エクシーガ クロスオーバー7」、マツダの7人乗りSUV「KG2P型 CX-8」という顔ぶれが並びました。
「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。
●GS4型 フィット [Basic]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.619kg/PS
ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は109.3PS/tとなっています。
フィットがバイクと競争するなら…?
![]() 車種詳細 |
SR400|399cc 9.583kg/PS 230kg/24.0PS/2.90kgm [車体のみPWR:7.292] 1速ギヤ速度:45.0km/h 最小TWR:1.109 |
2022/10![]() - |
フィット|1496cc 9.619kg/PS 1135kg/118PS/14.5kgm [車体のみPWR:9.153] 1速ギヤ速度:59.5km/h 最小TWR:1.781 |
![]() 車種詳細 |
レブル|233cc 9.619kg/PS 202kg/20.9PS/2.00kgm [車体のみPWR:7.000] 1速ギヤ速度:41.7km/h 最小TWR:0.957 |
幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。
などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではフィットとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。
RH16J SR400と競争してみる
まずフィットより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのSR400が挙げられます。PWRの9.583kg/PSは車両重量175kgにライダーの体重55kgを加えた230kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。
自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はSR400に14.5km/h勝り、1速TWRは0.672kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)
MC13 レブルと競争してみる
続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのレブルが挙げられます。PWRの9.619kg/PSは車両重量147kg+55kgの202kgを、最高出力20.9PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は17.8km/h勝り、1速TWRは0.824kg劣る、という結果になりました。
その他の諸元いろいろ
いろいろな数値 | |
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WB/TR比 | 1.709 |
平均ピストンスピード | 19.67m/s |
トルクウェイトレシオ | 74.48kg/kgm |
1馬力あたりのお値段 | 13498円 |
排気量1Lあたり馬力 | 78.90PS/L |
排気量1Lあたりトルク | 9.69kgm/L |
1気筒あたりの馬力 | 29.5PS |
1気筒あたりのトルク | 3.6kgm |
パワーバンド比率 | 34.9% |
燃費×馬力 | 2206.6pt |
各種ランキング | |
ハッチバックのPWR 1.3~1.5L以下のPWR |
トルクウェイトレシオは74.48kg/kgm(1080kg/14.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)
ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1592800円、最高出力が118馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は13498円、逆に1万円あたりでは0.74馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は109848円、1万円あたりでは0.09kgmとなります。
1馬力あたりのお値段が安い車ランキング |
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総合ランキング |
ホンダ編 |
1500cc以下の車編 |
ハッチバック編 |
●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は78.90PS/L、トルクは9.69kgm/L、1気筒あたりの馬力は29.5馬力、トルクは3.6kgmとなり、このエンジンが118馬力を6600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.67m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング
ちなみに、ストローク量が89.4mmであるL15Z型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6710回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング
●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.709になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング
●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が18.7km/L、最高出力が118PSであるこの車の獲得ポイントは2206.6ptになります。
戯れに車両重量1080kgを100kg単位にした10.8で割ってみたところ、その数値は204.31ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)
- 低燃費で高出力な自動車ランキング
燃費×最高出力の数値順。燃費が良くて高出力なほど高得点。 - 低燃費で高出力で軽量な自動車ランキング
燃費×最高出力÷車両重量の数値順。燃費が良くて高出力で車両重量が軽いほど高得点。
人間様の占有スペース
人間様の占有スペース | |
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室内長×幅×高 | 3.56m³ |
1人あたりのスペース | 約0.71m³ |
室内長/全長 | 48.9% |
室内幅/全幅 | 85.3% |
室内高/全高 | 83.2% |
室内容積/車両体積 | 34.7% |
ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。
まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.56m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.71m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は48.9%、同じく室内幅と全幅の比率は85.3%、同じく室内高と全高の比率は83.2%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は34.7%でした。
室内の広さ・長さランキング | |||
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室内長が長い車 | 室内幅が広い車 | 室内高が高い車 | 車内の空間が広い車 |
室内長が長い車 | |||
室内幅が広い車 | |||
室内高が高い車 | |||
車内の空間が広い車 |
フィットでの車中泊
期待される客室寸法 | |
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期待される荷室の長さ | 1.40m |
期待される荷室の幅 | 1.34m |
対角線の長さ | 1.94m |
期待される荷室の面積 | 1.88m² |
ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。
縦方向の長さが1.40m(対角線では1.94m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。
普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。
一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
●車中泊にあると嬉しいアイテム
フィットの燃料タンクと燃費と航続距離と
燃料タンクと燃費と航続距離と | |
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WLTCモード燃費 | 18.7km/L |
燃料タンク容量 | 40L |
航続距離(カタログ燃費) | 748.0km |
航続距離(80%燃費) | 600.0km |
満タンプライス | 6600円 |
1万円でどこまで行ける? | 1133.3km |
車両価格/航続距離 | 2129円/km |
WLTCモード燃費が18.7km/Lですので、燃料タンクの容量が40リットルですと航続可能距離は748.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)
実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(16.8km/L)とすると672.0km、80%(15.0km/L)だと600.0km、70%(13.1km/L)では524.0kmという航続距離になります。
燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン40リットルの給油で6600円、上で計算した航続距離を踏まえると748.0km(80%燃費時600.0km)を走行するのに6600円かかる計算です。
ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1133.3km(往復なら片道566.7km)、カタログ値の80%なら906.7km(片道453.3km)離れたところまで行くことができます。
ちなみに、1回の給油で748.0kmの距離を移動できるGS4型 フィット [Basic]という乗り物を、159.3万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「2129円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。
市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離
各モード燃費と航続距離 | |
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WLTCモード燃費 18.7km/L |
748.0km |
市街地燃費 13.2km/L |
528.0km [-220.0km] |
郊外燃費 19.8km/L |
792.0km [+44.0km] |
高速道路燃費 21.7km/L |
868.0km [+120.0km] |
WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。
燃料タンクの容量を40Lとしたとき、市街地モード燃費13.2km/Lでの航続距離は528.0km(-220.0km)、郊外モード燃費19.8km/Lでの航続距離は792.0km(+44.0km)、高速道路モード燃費21.7km/Lでの航続距離は868.0km(+120.0km)となります。
ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。
ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係
続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。
しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。
ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。
暫定レブ 7100rpm|タイヤサイズ 185/60R15|タイヤ直径 60.3cm|円周長 189.4cm | |||||||
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ギヤ | ギヤ比 | 総減速比 | ステップ比 | シフトアップ 後の回転数 |
7100rpm の速度 |
100kmh の回転数 |
タイヤの 最大駆動力 |
1速 | 2.526 | 12.61 | - | - |
64km/h | 11100rpm | 606.4kgm |
2速 | 0.408 | 2.04 | 0.162 | 1-2/ 1150rpm |
396km/h | 1790rpm | 98.0kgm |
Final | 4.992 | レシオカバレッジ(変速比幅)6.191 |
ギヤの繋がりイメージ |
---|
- ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
- シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
- 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4300rpm)を下回るもの。
- 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.992)で算出。
- タイヤの最大駆動力は最大トルク(14.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.992)÷タイヤの有効半径(0.3015m)で算出。
ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。
本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は2速ギヤの396km(6600rpmでは368.2km/h)となります。CVTは無段変速機というだけあって、変速比を低速側の2.526から高速側の0.408の間で自由自在に可変できる変速機ですから、実際にはちょうどいい塩梅の妥当な回転数にて妥当な最高速に落ち着くものと思われます。
タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4300回転で最大トルク14.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。
この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば74.48kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.153kg/ps)に比べると霞んで見えます。
しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと606.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1080kg)を1速ギヤの最大駆動力(606.4kgm)で割ってみると1.781kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6600回転でのトルク(12.8kgm)からTWRを算出すると2.02kg/kgmとなり、4300-6600回転の回転域では1.781-2.02kg/kgmの間で推移することがわかります。
ある速度における各ギヤでの回転数
ギヤ | 40 km/h |
60 km/h |
80 km/h |
100 km/h |
120 km/h |
140 km/h |
180 km/h |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1速 | 4440 | 6660 | 8880 | 11100 | 13320 | 15530 | 19970 |
2速 | 720 | 1080 | 1430 | 1790 | 2150 | 2510 | 3230 |
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。
この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.408)を選択して時速100kmにて走行すると1790回転まで回ります。
ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1080回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1250回転、一般的な高速道路の80km/hでは1430回転、100km/hでは1790回転、制限速度が120km/hになると2150回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3230回転まで回ります。
これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。ある回転数における各ギヤでの速度
ギヤ | 1000 rpm |
2000 rpm |
3000 rpm |
4000 rpm |
5000 rpm |
6000 rpm |
7000 rpm |
8000 rpm |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1速 | 9 | 18 | 27 | 36 | 45 | 54 | 63 | 72 |
2速 | 56 | 112 | 167 | 223 | 279 | 335 | 391 | 446 |
この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。
純正装着タイヤの185/60R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版
下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。
※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。
純正タイヤ 185/60R15 | 直径 603mm | |||||
---|---|---|---|---|---|
-20mm 幅165mm |
-10mm 幅175mm |
変更なし 幅185mm |
+10mm 幅195mm |
+20mm 幅205mm |
|
-5% 55 扁平 |
165/55R15 37.3km/h 直径563mm 径差-40mm |
175/55R15 38.1km/h 直径574mm 径差-29mm |
185/55R15 38.8km/h 直径585mm 径差-18mm |
195/55R15 39.5km/h 直径596mm 径差-7mm |
205/55R15 40.3km/h 直径607mm 径差+4mm |
0% 60 扁平 |
165/60R15 38.4km/h 直径579mm 径差-24mm |
175/60R15 39.2km/h 直径591mm 径差-12mm |
185/60R15 40.0km/h 603mm 0mm |
195/60R15 40.8km/h 直径615mm 径差+12mm |
205/60R15 41.6km/h 直径627mm 径差+24mm |
+5% 65 扁平 |
165/65R15 39.5km/h 直径596mm 径差-7mm |
175/65R15 40.4km/h 直径609mm 径差+6mm |
185/65R15 41.3km/h 直径622mm 径差+19mm |
195/65R15 42.1km/h 直径635mm 径差+32mm |
205/65R15 43.0km/h 直径648mm 径差+45mm |
+10% 70 扁平 |
165/70R15 40.6km/h 直径612mm 径差+9mm |
175/70R15 41.5km/h 直径626mm 径差+23mm |
185/70R15 42.5km/h 直径640mm 径差+37mm |
195/70R15 43.4km/h 直径654mm 径差+51mm |
205/70R15 44.3km/h 直径668mm 径差+65mm |
もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、165/60R15、165/65R15 、175/55R15、175/60R15 、185/55R15 、195/55R15 あたりのタイヤがおすすめです。
185/60R15のタイヤ幅を165mmから215mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、185/60R15の適応サイズと性能の変化 [GS4型フィット編]のページをご覧ください。
純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。
GS4型フィット[1.5L-NA FF/CVT]の通知表
ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。
スポーツ性能部門 | ||
---|---|---|
評価項目 | 数値 | 得点 |
パワーウェイト | 9.153kg/ps | 51.55 |
1速ギヤ加速性能 | 1.781kg/kgm | 45.72 |
1L換算馬力 | 78.90ps/L | 54.57 |
1L換算トルク | 9.69kgm/L | 52.68 |
WB/TR比 | 1.709 | 56.60 |
ワイド&ロー指数 | 0.894 | 49.71 |
前面の面積 | 2.568m² | 51.29 |
最低地上高 | 135mm | 57.73 |
スポーツ性能部門の得点 | 419.85 |
※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。
ユーティリティ部門 | ||
---|---|---|
評価項目 | 数値 | 得点 |
WLTC燃費 | 18.7km/L | 54.85 |
年間維持費 | 217100円 | 60.05 |
100kmh回転数 | 1790rpm | 59.39 |
航続距離 | 748.0km | 52.19 |
車の大きさ | 10.259m³ | 45.45 |
室内の広さ | 3.559m³ | 51.68 |
最小回転半径 | 4.9m | 55.62 |
馬力単価 | 13498円 | 60.40 |
ユーティリティ部門の得点 | 439.63 |
※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。
スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した GS4型フィット[1.5L-NA FF/CVT] の総合得点は 859.48 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。
上記リンク先では、今回このページで紹介したGS4型フィット(FF/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「1500ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。
フィットの歴代モデル
![]() | 4代目 GR3型 フィット e:HEV |
GR3 フィット e:HEVは2020/02に登場した4代目モデル。参考車両の「BASIC」は全長3995mm、全幅1695mm、全高1515mmの車体に、98PS/13.0kgmを発生するLEB型1496ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。 |
![]() | 3代目 GP6型 フィット ハイブリッド |
GP6 フィット ハイブリッドは2013/09に登場した3代目モデル。参考車両の「Hybrid」は全長3955mm、全幅1695mm、全高1550mmの車体に、110PS/13.7kgmを発生するLEB型1496ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。 |
![]() | 2代目 GP4型 フィット ハイブリッド |
GP4 フィット ハイブリッドは2010/10に登場した2代目モデル。参考車両の「Hybrid-RS」は全長3915mm、全幅1695mm、全高1525mmの車体に、114PS/14.7kgmを発生するLEA型1496ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。 |
![]() | 初代 GD7型 フィット アリア |
GD7 フィット アリアは2002/12に登場した初代モデル。参考車両の「1.3A」は全長4310mm、全幅1690mm、全高1510mmの車体に、86PS/12.1kgmを発生するL13A型1339ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。 |