E36:B8 セダンの性能と維持費 FR/6MT 5人 995万円 1997年式

このページでは、BMWアルピナの4ドア・5人乗りセダン、初代のE36型B8 セダン 4.0-Limousine【1997/01モデル・315PS/41.8kgm・FR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

E36 B8 セダン
販売期間:1995/10 - 1998/02

画像はBMWアルピナより引用
http://www.alpina.co.jp/
投稿:2012/09/06|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4435mm×全幅1695mm×全高1380mm、排気量は3981ccであることから、大雑把に分類すると4.0リットルクラス(4000cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、ボディサイズは5ナンバー枠ながら排気量が2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。コンパクトなボディに大きめな排気量のエンジンを搭載するのは、ちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:300PS~350PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4435mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


E36型 B8 セダン [3981cc/315PS FR/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代B8 セダンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1997/01
E36型
[4.6-Limousine]
4.6L-NA・FR/6MT・1180.0万円
340PS・48.9kgm・-
340PS
48.9kgm
-
1997/01
E36型
[4.6 Coupe]
4.6L-NA・FR/6MT・1200.0万円
340PS・48.9kgm・-
340PS
48.9kgm
-
1997/01
E36型
[4.6 Touring]
4.6L-NA・FR/6MT・1229.0万円
340PS・48.9kgm・-
340PS
48.9kgm
-
初代B8 セダンの車両型式・グレード一覧【全6車種】
B8 セダンの新型モデル
2代目 8M50型B8 グランクーペ
8M50型B8 グランクーペは2021/03に登場した2代目モデル。参考車両の「GranCoupe Allrad」は全長5090mm、全幅1930mm、全高1430mmの車体に、621PS/81.6kgmを発生する4394ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMWアルピナ
車名&
グレード
B8 セダン
4.0-Limousine
その他 4.0リムジン ベース車(3シリーズ)
お値段 9950000円
車両型式 E36
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4435×幅1695×高1380mm
軸距&
輪距
2700mm
前1412mm/後1434mm
タイヤ 前輪:235/40R17
後輪:265/35R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1450kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 V型8気筒
排気量3981cc
圧縮比10.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 315PS[232kW]/5700rpm
最大トルク 41.8kgm[410Nm]/4500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン

V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税76400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税18900円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1997/01モデルのB8 セダンを27年落ちの中古で218.9万円にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    B8 セダンの1997/01モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である199万円に諸経費として19.9万円を足した218.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1997年式を27年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年経過 76400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 18年経過 18900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.7km/L×190円/L 246750円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 465900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額45600円×12ヶ月 547200円
ローン返済中の年間維持費 1013100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 58500円
名目 金額
自動車税(1年分) 76400円
自動車重量税(1年分) 18900円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
246750円
(172730円)
(123380円)
(74030円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 465900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 547200円
ローン返済中の年間維持費 1013100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
58500円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は76400円、「1.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は18900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした58500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、B8 セダン【4.0-Limousine】の場合、維持費の月額は38900円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

B8 セダンの維持費は高い?安い?

「B8 セダンの年間維持費は465900円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてB8 セダンの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー398100円-67800円
フェアレディZ442700円-23200円
ラングラー アンリミテッド463300円-2600円
B8 セダンの維持費465900円
FJクルーザー469600円+3700円
基準4000ccクラス平均491000円+25100円
Gクラス 4x4507700円+41800円
チェロキー564600円+98700円
ディスカバリー631500円+165600円
高いランドクルーザー80720300円+254400円

B8 セダンの年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して67800円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して254400円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では25100円安くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、B8 セダンの維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

B8 セダンを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%610万円51万円40万円
15%400万円34万円27万円
20%300万円25万円20万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は610万円(総支給額51万円/月、手取り40万円/月)、ここから月額維持費3.9万円を支払うと残りは36.1万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は400万円(総支給額34万円/月、手取り27万円/月)、3.9万円を支払うと残りは23.1万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が300万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.9万円を引くと残りは16.1万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代25万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり190円を基準として、-50円となる140円から、+50円となる240円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
140円/L
181840円
[-64910円]
-25円
165円/L
214310円
[-32440円]
-10円
180円/L
233790円
[-12960円]
190円/L246750円
[0円]
+10円
200円/L
259760円
[+13010円]
+25円
215円/L
279250円
[+32500円]
+50円
240円/L
311720円
[+64970円]

燃費7.7km/LのE36型 B8 セダンで10000km走行するのに必要な燃料は1298.8L、1リットルあたり190円としたときの燃料代は246750円になります。

参考までに、B8 セダンの燃料タンクは65リットルですので、1298.8Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約12340円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13010円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると32500円、50円も違ってくると64970円にもなります。

これをE36型 B8 セダンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり190円の場合を465900円としたとき、140円/Lに値下がりすれば400990円(86.1%)に、240円/Lに値上がりすれば530870円(113.9%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(76400円)なり重量税(18900円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 29%
自動車重量税 1年分 18900円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 74030円 28%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 80% 72000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
264700円
-201200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 24%
自動車重量税 1年分 18900円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 123380円 39%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 85% 76560円 23%
合計
[1万kmとの差額]
318600円
-147300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 20%
自動車重量税 1年分 18900円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 172730円 46%
オイル交換 年1回 9100円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 2%
任意保険料 90% 81000円 23%
合計
[1万kmとの差額]
375000円
-90900円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて201200円安い264700円に、5000km走行では147300円安い318600円に、7000km走行では90900円安い375000円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 12%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 370130円 60%
オイル交換 年3回 39000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 3%
任意保険料 100% 90000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
621300円
+155400円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 10%
自動車重量税 1年分 18900円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 493500円 65%
オイル交換 年4回 52000円 7%
タイヤ交換 2年毎 24000円 3%
任意保険料 100% 90000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
763700円
+297800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

B8 セダンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 7.7km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 500.5km
航続距離(80%燃費) 403.0km
満タンプライス 12350円
1km走行コスト 24.68円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので7.7km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量65リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は500.5kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.9km/L)とすると航続距離は448.5km、80%(6.2km/L)だと403.0km、70%(5.4km/L)では351.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から65リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり190円では12350円、上で計算した航続距離を踏まえると500.5km(80%燃費時403.0km)を走行するのに12350円かかる計算です。

燃費を7.7km/Lとしたときの1km走行コストは24.68円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
各回転域での馬力
4500回転時の馬力 263PS
5700回転時の馬力 315PS
各回転域でのトルク
4500回転時のトルク 41.8kgm
5700回転時のトルク 39.6kgm

まずおさらいとして、搭載しているV型8気筒、3981ccの自然吸気エンジンは5700回転時に最高出力315馬力を、4500回転時に最大トルク41.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4500rpmから最高出力が発生する5700rpmまで」の1200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は21.1%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ4.603kg/PS(1450kg/315PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ4.603kg/PS
車体+1人4.778kg/PS
車体+5人5.476kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg4.794kg/PS
車体+70kg4.825kg/PS
車体+80kg4.857kg/PS
車体+90kg4.889kg/PS
車体+100kg4.921kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは4.778kg/PS(1505kg/315PS)となり、数値としては0.175kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは5.476kg/PS(1725kg/315PS)となり、数値としては0.873kg、比率にすると19.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

E36 B8 セダンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1997/01

-
B8 セダン
4.778kg/PS
1505kg/315PS|4.0L-NA
[車体のみPWR:4.603]
2014/08

車種詳細
WRX STI
4.984kg/PS
1535kg/308PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.805
2015/12

車種詳細
シビック タイプR
4.629kg/PS
1435kg/310PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.452
2010/01

車種詳細
インプレッサ R205
4.766kg/PS
1525kg/320PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.594
2020/09

車種詳細
GRヤリス
4.798kg/PS
1305kg/272PS|1.7L-TB
車体のみPWR:4.596
2011/01

車種詳細
インプレッサ WRX
4.951kg/PS
1525kg/308PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.773

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ4.778kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

4.539kg/PSから5.017kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りセダン「VAB型 WRX STI」、ホンダの4人乗りハッチバック「FK2型 シビック タイプR」、スバルの5人乗りハッチバック「GRB型 インプレッサ R205」、トヨタの4人乗りハッチバック「GXPA16型 GRヤリス」、スバルの5人乗りセダン「GVB型 インプレッサ WRX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

E36型 B8 セダン [4.0-Limousine]のライバル車種|4.778kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は217.2PS/tとなっています。


B8 セダンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
XJR400R|399cc
4.774kg/PS
253kg/53.0PS/3.60kgm
[車体のみPWR:3.736]
1速ギヤ速度:62.3km/h
最小TWR:0.826
1997/01

-
B8 セダン|3981cc
4.778kg/PS
1505kg/315PS/41.8kgm
[車体のみPWR:4.603]
1速ギヤ速度:53.5km/h
最小TWR:0.863

車種詳細
KDX220SR|216cc
4.784kg/PS
177kg/37.0PS/3.50kgm
[車体のみPWR:3.297]
1速ギヤ速度:40.4km/h
最小TWR:0.467

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではB8 セダンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

RH02J XJR400Rと競争してみる

まずB8 セダンより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのXJR400Rが挙げられます。PWRの4.774kg/PSは車両重量198kgにライダーの体重55kgを加えた253kgを、最高出力53.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はXJR400Rに8.8km/h劣り、1速TWRは0.037kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

DX220B KDX220SRと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのKDX220SRが挙げられます。PWRの4.784kg/PSは車両重量122kg+55kgの177kgを、最高出力37.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は13.1km/h勝り、1速TWRは0.396kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.897
平均ピストンスピード 15.20m/s
トルクウェイトレシオ 34.69kg/kgm
1馬力あたりのお値段 31587円
排気量1Lあたり馬力 79.13PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.50kgm/L
1気筒あたりの馬力 39.4PS
1気筒あたりのトルク 5.2kgm
パワーバンド比率 21.1%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
セダンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは34.69kg/kgm(1450kg/41.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が9950000円、最高出力が315馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は31587円、逆に1万円あたりでは0.32馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は238038円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は79.13PS/L、トルクは10.50kgm/L、1気筒あたりの馬力は39.4馬力、トルクは5.2kgmとなり、このエンジンが315馬力を5700回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.20m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が80.0mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7500回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.897になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


B8 セダンでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.552m
期待される荷室の幅 1.295m
対角線の長さ 2.021m
期待される荷室の面積 2.010m²

縦方向の長さが1.552m(対角線では2.021m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5700rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6200回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6200rpm|タイヤサイズ 265/35R17|タイヤ直径 61.7cm|円周長 193.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6200rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.230 12.39 -
-
58km/h 10660rpm 1679.3kgm
2速 2.510 7.35 0.593 1-2/
3680rpm
98km/h 6320rpm 996.5kgm
3速 1.670 4.89 0.665 2-3/
4120rpm
147km/h 4210rpm 663.0kgm
4速 1.230 3.60 0.737 3-4/
4570rpm
200km/h 3100rpm 488.3kgm
5速 1.000 2.93 0.813 4-5/
5040rpm
246km/h 2520rpm 397.0kgm
6速 0.830 2.43 0.830 5-6/
5150rpm
296km/h 2090rpm 329.5kgm
Final 2.930 レシオカバレッジ(変速比幅)5.096

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.930)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(41.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.930)÷タイヤの有効半径(0.3085m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの296km(5700rpmでは272.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4500回転で最大トルク41.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば34.69kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(4.603kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1679.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1450kg)を1速ギヤの最大駆動力(1679.3kgm)で割ってみると0.863kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5700回転でのトルク(39.6kgm)からTWRを算出すると0.911kg/kgmとなり、4500-5700回転の回転域では0.863-0.911kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5700rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

E36型B8 セダンに搭載された3981ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5700rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5700rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ53km/h-
2速ギヤ90km/h3380rpm
3速ギヤ135km/h3790rpm
4速ギヤ184km/h4200rpm
5速ギヤ226km/h4630rpm
6速ギヤ273km/h4730rpm

まず1速ギヤで5700rpmまで引っ張ると53km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5700rpmから3380rpmまで落ち、そこから5700rpmまで加速を続けると速度は90km/h(+37km/h)になります。

3速ギヤでは3790rpmまで落ちて5700rpmで135km/h(+45km/h)に、4速ギヤでは4200rpmまで落ちて5700rpmで184km/h(+49km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4630rpmまで落ちて5700rpmで226km/h(+42km/h)に、6速ギヤでは4730rpmまで落ちて5700rpmで273km/h(+47km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4260 6400 8530 10660 12790 14920 19190
2速 2530 3790 5060 6320 7590 8850 11380
3速 1680 2520 3370 4210 5050 5890 7570
4速 1240 1860 2480 3100 3720 4340 5580
5速 1010 1510 2020 2520 3020 3530 4540
6速 840 1250 1670 2090 2510 2930 3760
※赤い数字は暫定レブリミット(6200rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.830)を選択して時速100kmにて走行すると2090回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1250回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1460回転、一般的な高速道路の80km/hでは1670回転、100km/hでは2090回転、制限速度が120km/hになると2510回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3760回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 19 28 38 47 56 66 75
2速 16 32 47 63 79 95 111 126
3速 24 48 71 95 119 143 166 190
4速 32 65 97 129 161 194 226 258
5速 40 79 119 159 198 238 278 317
6速 48 96 143 191 239 287 335 383

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6200回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの265/35R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/35R17 | 直径 617mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
30
扁平
245/30R17
37.5km/h
直径579mm
径差-38mm
255/30R17
37.9km/h
直径585mm
径差-32mm
265/30R17
38.3km/h
直径591mm
径差-26mm
275/30R17
38.7km/h
直径597mm
径差-20mm
285/30R17
39.1km/h
直径603mm
径差-14mm
0%
35
扁平
245/35R17
39.2km/h
直径604mm
径差-13mm
255/35R17
39.6km/h
直径611mm
径差-6mm
265/35R17
40.0km/h
617mm
0mm
275/35R17
40.5km/h
直径625mm
径差+8mm
285/35R17
41.0km/h
直径632mm
径差+15mm
+5%
40
扁平
245/40R17
40.7km/h
直径628mm
径差+11mm
255/40R17
41.2km/h
直径636mm
径差+19mm
265/40R17
41.8km/h
直径644mm
径差+27mm
275/40R17
42.3km/h
直径652mm
径差+35mm
285/40R17
42.8km/h
直径660mm
径差+43mm
+10%
45
扁平
245/45R17
42.3km/h
直径653mm
径差+36mm
255/45R17
42.9km/h
直径662mm
径差+45mm
265/45R17
43.5km/h
直径671mm
径差+54mm
275/45R17
44.1km/h
直径680mm
径差+63mm
285/45R17
44.7km/h
直径689mm
径差+72mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/35R17 、255/35R17 、265/30R17 、275/30R17 、285/30R17あたりのタイヤがおすすめです。

265/35R17のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/35R17の適応サイズと性能の変化 [E36型B8 セダン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】265/35R17のタイヤ銘柄と通販価格

E36型B8 セダン[4.0L-NA FR/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト4.603kg/ps64.14
1速ギヤ加速性能0.863kg/kgm65.24
1L換算馬力79.13ps/L54.76
1L換算トルク10.50kgm/L62.56
WB/TR比1.89737.22
ワイド&ロー指数0.81455.71
前面の面積2.339m²58.07
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点441.42

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費465900円37.24
100kmh回転数2090rpm55.34
航続距離-26.05
車の大きさ10.374m³45.72
室内の広さ(仮) 1.881m³35.38
最小回転半径-39.45
馬力単価31587円36.82
ユーティリティ部門の得点317.40

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した E36型B8 セダン[4.0L-NA FR/6MT] の総合得点は 758.82 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したE36型B8 セダン(FR/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「4000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

B8 セダンの歴代モデル

2代目 8M50型 B8 グランクーペ
8M50 B8 グランクーペは2021/03に登場した2代目モデル。参考車両の「GranCoupe Allrad」は全長5090mm、全幅1930mm、全高1430mmの車体に、621PS/81.6kgmを発生する4394ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 E36型 B8 カブリオレ
E36 B8 カブリオレは1995/10に登場した初代モデル。参考車両の「4.6 Cabriolet」は全長4435mm、全幅1710mm、全高1330mmの車体に、340PS/48.9kgmを発生する4619ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。