LW30C:6シリーズ クーペの性能と維持費 FR/8AT 933万円 2011年式

このページでは、BMWの2ドア・4人乗りクーペ、3代目のDBA-LW30C型6シリーズ クーペ 640i Coupe F13【2011/08モデル・320PS/45.9kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

LW30C 6シリーズ クーペ
販売期間:2011/02 - 2021/03

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2011/12/28|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4895mm×全幅1895mm×全高1370mm、排気量は2979ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:300PS~350PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4895mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


LW30C型 6シリーズ クーペ [2979cc/320PS FR/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目6シリーズ クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2019/07
JX20型
[623d Luxury G32]
2.0L-TB・FR/8AT・826.0万円
190PS・40.8kgm・15.8km/L
190PS
40.8kgm
15.8km/L
2018/08
JX20S型
[630i Luxury G32]
2.0L-TB・FR/8AT・868.0万円
258PS・40.8kgm・14.3km/L
258PS
40.8kgm
14.3km/L
2018/08
JV30A型
[640i xDrive M-sport G32]
3.0L-TB・4WD/8AT・1116.0万円
340PS・45.9kgm・10.9km/L
340PS
45.9kgm
10.9km/L
3代目 6シリーズ 型式一覧 F12/F13/F06/G32系まとめ 2011-2021【全14車種】
6シリーズ クーペの旧型モデル
2代目 EH50型M6 クーペ
EH50型M6 クーペは2005/09に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade E63」は全長4870mm、全幅1855mm、全高1370mmの車体に、507PS/53.0kgmを発生するS85B50型4999ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
6シリーズ クーペ
640i Coupe F13
その他 640iクーペ
お値段 9330000円
車両型式 DBA-LW30C
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4895×幅1895×高1370mm
軸距&
輪距
2855mm
前1600mm/後1655mm
最小半径 5.3m
最低高 125mm
タイヤ 前輪:245/45R18
後輪:245/45R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1800kg
エンジン諸元
原動機型式 N55B30A
気筒配列 直列6気筒
排気量2979cc
圧縮比10.2
吸気方式 ターボ
最高出力 320PS[235kW]/5800rpm
最大トルク 45.9kgm[450Nm]/1300-4500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
N55B30A型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/08モデルの6シリーズ クーペを13年落ちの中古で410.5万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    6シリーズ クーペの2011/08モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である373.2万円に諸経費として37.3万円を足した410.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.1km/L×185円/L 260560円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 456200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額68420円×12ヶ月 821040円
ローン返済中の年間維持費 1277300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 58600円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
260560円
(182390円)
(130280円)
(78170円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 456200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 821040円
ローン返済中の年間維持費 1277300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、6シリーズ クーペ【640i Coupe F13】の場合、維持費の月額は38100円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

6シリーズ クーペの維持費は高い?安い?

「6シリーズ クーペの年間維持費は456200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたして6シリーズ クーペの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いハイエース バン266980円-189220円
GLS327100円-129100円
グランエース342500円-113700円
スカイライン369100円-87100円
基準3000ccクラス平均402300円-53900円
アリスト439900円-16300円
6シリーズ クーペの維持費456200円
スカイラインGT-R466200円+10000円
X5503300円+47100円
高いXM ワゴン600800円+144600円

6シリーズ クーペの年間維持費を、3000ccクラスで最も維持費が安いハイエース バンと比較して189220円高く、最も高いXM ワゴンと比較して144600円安く、3000ccクラスの平均維持費との比較では53900円高くなっています。

最低額のハイエース バンと最高額のXM ワゴンは極端な例としても、3000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、6シリーズ クーペの維持費は まあまあ高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3000ccクラスの車 ランキング

6シリーズ クーペを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%590万円50万円39万円
15%400万円34万円27万円
20%300万円25万円20万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は590万円(総支給額50万円/月、手取り39万円/月)、ここから月額維持費3.8万円を支払うと残りは35.2万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は400万円(総支給額34万円/月、手取り27万円/月)、3.8万円を支払うと残りは23.2万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が300万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.8万円を引くと残りは16.2万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代27万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
190150円
[-70410円]
-25円
160円/L
225360円
[-35200円]
-10円
175円/L
246490円
[-14070円]
185円/L260560円
[0円]
+10円
195円/L
274660円
[+14100円]
+25円
210円/L
295790円
[+35230円]
+50円
235円/L
331000円
[+70440円]

燃費7.1km/LのLW30C型 6シリーズ クーペで10000km走行するのに必要な燃料は1408.5L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は260560円になります。

参考までに、6シリーズ クーペの燃料タンクは70リットルですので、1408.5Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約12410円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14100円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると35230円、50円も違ってくると70440円にもなります。

これをLW30C型 6シリーズ クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を456200円としたとき、135円/Lに値下がりすれば385790円(84.6%)に、235円/Lに値上がりすれば526640円(115.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 24%
自動車重量税 1年分 22800円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 78170円 32%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 4%
任意保険料 80% 62400円 24%
合計
[1万kmとの差額]
246900円
-209300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 19%
自動車重量税 1年分 22800円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 130280円 43%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 85% 66360円 22%
合計
[1万kmとの差額]
303000円
-153200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 16%
自動車重量税 1年分 22800円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 182390円 50%
オイル交換 年1回 9100円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 90% 70200円 20%
合計
[1万kmとの差額]
361600円
-94600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて209300円安い246900円に、5000km走行では153200円安い303000円に、7000km走行では94600円安い361600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 9%
自動車重量税 1年分 22800円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 390840円 63%
オイル交換 年3回 39000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 3%
任意保険料 100% 78000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
619700円
+163500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 8%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 521120円 68%
オイル交換 年4回 52000円 7%
タイヤ交換 2年毎 28800円 4%
任意保険料 100% 78000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
770200円
+314000円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
3000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
2ドア・クーペ編

6シリーズ クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 7.1km/L
燃料タンク容量 70L
航続距離(カタログ燃費) 497.0km
航続距離(80%燃費) 399.0km
満タンプライス 12950円
1km走行コスト 26.06円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので7.1km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量70リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は497.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.4km/L)とすると航続距離は448.0km、80%(5.7km/L)だと399.0km、70%(5.0km/L)では350.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から70リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では12950円、上で計算した航続距離を踏まえると497.0km(80%燃費時399.0km)を走行するのに12950円かかる計算です。

燃費を7.1km/Lとしたときの1km走行コストは26.06円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

N55B30A型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
1300回転時の馬力 83PS
4500回転時の馬力 288PS
5800回転時の馬力 320PS
各回転域でのトルク
1300回転時のトルク 45.9kgm
4500回転時のトルク 45.9kgm
5800回転時のトルク 39.5kgm
N55B30A型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているN55B30型2979cc、直列6気筒のターボエンジンは5800回転時に最高出力320馬力を、1300-4500回転時に最大トルク45.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1300rpmから最高出力が発生する5800rpmまで」の4500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は77.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.625kg/PS(1800kg/320PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.625kg/PS
車体+1人5.797kg/PS
車体+4人6.312kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.812kg/PS
車体+70kg5.844kg/PS
車体+80kg5.875kg/PS
車体+90kg5.906kg/PS
車体+100kg5.938kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.797kg/PS(1855kg/320PS)となり、数値としては0.172kg、比率にすると3.1%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.312kg/PS(2020kg/320PS)となり、数値としては0.687kg、比率にすると12.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

LW30C 6シリーズ クーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/08

-
6シリーズ クーペ
5.797kg/PS
1855kg/320PS|3.0L-TB
[車体のみPWR:5.625]
2012/11

車種詳細
フォレスター
5.875kg/PS
1645kg/280PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.679
2004/09

車種詳細
インテグラ
5.659kg/PS
1245kg/220PS|2.0L-NA
車体のみPWR:5.409
2005/06

車種詳細
マツダスピード アテンザ
5.938kg/PS
1615kg/272PS|2.3L-TB
車体のみPWR:5.735
2010/06

車種詳細
インプレッサ
5.660kg/PS
1415kg/250PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.440
2009/05

車種詳細
RX-8
5.979kg/PS
1405kg/235PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.745

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.797kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.565kg/PSから6.029kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りSUV「SJG型 フォレスター」、ホンダの4人乗りクーペ「DC5型 インテグラ」、マツダの5人乗りセダン「GG3P型 マツダスピード アテンザ」、スバルの5人乗りハッチバック「GH8型 インプレッサ」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

LW30C型 6シリーズ クーペ [640i Coupe F13]のライバル車種|5.797kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は177.8PS/tとなっています。


6シリーズ クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CBR250RR|249cc
5.789kg/PS
220kg/38.0PS/2.30kgm
[車体のみPWR:4.342]
1速ギヤ速度:55.5km/h
最小TWR:0.845
2011/08

-
6シリーズ クーペ|2979cc
5.797kg/PS
1855kg/320PS/45.9kgm
[車体のみPWR:5.625]
1速ギヤ速度:48.7km/h
最小TWR:0.873

車種詳細
アクロス|248cc
5.800kg/PS
232kg/40.0PS/2.70kgm
[車体のみPWR:4.425]
1速ギヤ速度:60.2km/h
最小TWR:0.775

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは6シリーズ クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MC51 CBR250RRと競争してみる

まず6シリーズ クーペより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCBR250RRが挙げられます。PWRの5.789kg/PSは車両重量165kgにライダーの体重55kgを加えた220kgを、最高出力38.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCBR250RRに6.8km/h劣り、1速TWRは0.028kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

GJ75A アクロスと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのアクロスが挙げられます。PWRの5.800kg/PSは車両重量177kg+55kgの232kgを、最高出力40.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は11.5km/h劣り、1速TWRは0.098kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.754
平均ピストンスピード 17.32m/s
トルクウェイトレシオ 39.22kg/kgm
1馬力あたりのお値段 29156円
排気量1Lあたり馬力 107.42PS/L
排気量1Lあたりトルク 15.41kgm/L
1気筒あたりの馬力 53.3PS
1気筒あたりのトルク 7.6kgm
パワーバンド比率 77.6%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
クーペのPWR
2.5~3.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは39.22kg/kgm(1800kg/45.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が9330000円、最高出力が320馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は29156円、逆に1万円あたりでは0.34馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は203268円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は107.42PS/L、トルクは15.41kgm/L、1気筒あたりの馬力は53.3馬力、トルクは7.6kgmとなり、このエンジンが320馬力を5800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.32m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が89.6mmであるN55B30型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6700回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.754になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


6シリーズ クーペでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.713m
期待される荷室の幅 1.495m
対角線の長さ 2.274m
期待される荷室の面積 2.561m²

縦方向の長さが1.713m(対角線では2.274m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5800rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6300回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6300rpm|タイヤサイズ 245/45R18|タイヤ直径 67.8cm|円周長 213.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6300rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.714 15.23 -
-
53km/h 11920rpm 2062.2kgm
2速 3.143 10.16 0.667 1-2/
4200rpm
79km/h 7950rpm 1375.0kgm
3速 2.106 6.80 0.670 2-3/
4220rpm
118km/h 5320rpm 921.3kgm
4速 1.667 5.39 0.792 3-4/
4990rpm
149km/h 4210rpm 729.3kgm
5速 1.285 4.15 0.771 4-5/
4860rpm
194km/h 3250rpm 562.2kgm
6速 1.000 3.23 0.778 5-6/
4900rpm
249km/h 2530rpm 437.5kgm
7速 0.839 2.71 0.839 6-7/
5290rpm
297km/h 2120rpm 367.0kgm
8速 0.667 2.16 0.795 7-8/
5010rpm
374km/h 1690rpm 291.8kgm
Final 3.231 レシオカバレッジ(変速比幅)7.067

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1300-4500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.231)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(45.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.231)÷タイヤの有効半径(0.339m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの374km(5800rpmでは344.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1300-4500回転で最大トルク45.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば39.22kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.625kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2062.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1800kg)を1速ギヤの最大駆動力(2062.2kgm)で割ってみると0.873kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5800回転でのトルク(39.5kgm)からTWRを算出すると1.014kg/kgmとなり、1300-5800回転の回転域では0.873-1.014kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5800rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

LW30C型6シリーズ クーペに搭載されたN55B30型2979ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5800rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5800rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ49km/h-
2速ギヤ73km/h3870rpm
3速ギヤ109km/h3890rpm
4速ギヤ138km/h4590rpm
5速ギヤ179km/h4470rpm
6速ギヤ229km/h4510rpm
7速ギヤ273km/h4870rpm
8速ギヤ344km/h4610rpm

まず1速ギヤで5800rpmまで引っ張ると49km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5800rpmから3870rpmまで落ち、そこから5800rpmまで加速を続けると速度は73km/h(+24km/h)になります。

3速ギヤでは3890rpmまで落ちて5800rpmで109km/h(+36km/h)に、4速ギヤでは4590rpmまで落ちて5800rpmで138km/h(+29km/h)に、5速ギヤでは4470rpmまで落ちて5800rpmで179km/h(+41km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4510rpmまで落ちて5800rpmで229km/h(+50km/h)に、7速ギヤでは4870rpmまで落ちて5800rpmで273km/h(+44km/h)に、8速ギヤでは4610rpmまで落ちて5800rpmで344km/h(+71km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4770 7150 9530 11920 14300 16680 21450
2速 3180 4770 6360 7950 9540 11120 14300
3速 2130 3190 4260 5320 6390 7450 9580
4速 1690 2530 3370 4210 5060 5900 7590
5速 1300 1950 2600 3250 3900 4550 5850
6速 1010 1520 2020 2530 3030 3540 4550
7速 850 1270 1700 2120 2550 2970 3820
8速 670 1010 1350 1690 2020 2360 3040
※赤い数字は暫定レブリミット(6300rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.667)を選択して時速100kmにて走行すると1690回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1010回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1180回転、一般的な高速道路の80km/hでは1350回転、100km/hでは1690回転、制限速度が120km/hになると2020回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3040回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 17 25 34 42 50 59 67
2速 13 25 38 50 63 76 88 101
3速 19 38 56 75 94 113 131 150
4速 24 47 71 95 119 142 166 190
5速 31 62 92 123 154 185 215 246
6速 40 79 119 158 198 237 277 316
7速 47 94 141 189 236 283 330 377
8速 59 119 178 237 297 356 415 474

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6300回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの245/45R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 245/45R18 | 直径 678mm

-20mm
幅225mm
-10mm
幅235mm
変更なし
幅245mm
+10mm
幅255mm
+20mm
幅265mm
-5%
40
扁平
225/40R18
37.6km/h
直径637mm
径差-41mm
235/40R18
38.1km/h
直径645mm
径差-33mm
245/40R18
38.5km/h
直径653mm
径差-25mm
255/40R18
39.0km/h
直径661mm
径差-17mm
265/40R18
39.5km/h
直径669mm
径差-9mm
0%
45
扁平
225/45R18
38.9km/h
直径660mm
径差-18mm
235/45R18
39.5km/h
直径669mm
径差-9mm
245/45R18
40.0km/h
678mm
0mm
255/45R18
40.5km/h
直径687mm
径差+9mm
265/45R18
41.1km/h
直径696mm
径差+18mm
+5%
50
扁平
225/50R18
40.2km/h
直径682mm
径差+4mm
235/50R18
40.8km/h
直径692mm
径差+14mm
245/50R18
41.4km/h
直径702mm
径差+24mm
255/50R18
42.0km/h
直径712mm
径差+34mm
265/50R18
42.6km/h
直径722mm
径差+44mm
+10%
55
扁平
225/55R18
41.6km/h
直径705mm
径差+27mm
235/55R18
42.2km/h
直径716mm
径差+38mm
245/55R18
42.9km/h
直径727mm
径差+49mm
255/55R18
43.5km/h
直径738mm
径差+60mm
265/55R18
44.2km/h
直径749mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、225/45R18 、235/40R18、235/45R18 、245/40R18 、255/40R18 、265/40R18あたりのタイヤがおすすめです。

245/45R18のタイヤ幅を225mmから275mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、245/45R18の適応サイズと性能の変化 [LW30C型6シリーズ クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】245/45R18のタイヤ銘柄と通販価格

LW30C型6シリーズ クーペ[3.0Lターボ FR/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.625kg/ps61.34
1速ギヤ加速性能0.873kg/kgm65.02
1L換算馬力107.42ps/L51.55
1L換算トルク15.41kgm/L48.35
WB/TR比1.75451.96
ワイド&ロー指数0.72362.31
前面の面積2.596m²50.87
最低地上高125mm61.99
スポーツ性能部門の得点453.39

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費456200円38.13
100kmh回転数1690rpm60.61
航続距離-26.05
車の大きさ12.708m³54.97
室内の広さ(仮) 2.304m³39.40
最小回転半径5.3m47.35
馬力単価29156円40.01
ユーティリティ部門の得点347.92

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した LW30C型6シリーズ クーペ[3.0Lターボ FR/8AT] の総合得点は 801.31 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したLW30C型6シリーズ クーペ(FR/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「3000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

6シリーズ クーペの歴代モデル

3代目 6C44M型 M6
6C44M M6は2012/04に登場した3代目モデル。参考車両の「Gran-Coupe F13」は全長5015mm、全幅1900mm、全高1395mmの車体に、560PS/69.3kgmを発生するS63B44型4394ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

2代目 EK50型 M6 カブリオレ
EK50 M6 カブリオレは2005/09に登場した2代目モデル。参考車両の「Cabriolet E64」は全長4870mm、全幅1855mm、全高1370mmの車体に、507PS/53.0kgmを発生するS85B50型4999ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。

初代 M6型 M6 クーペ
M6 M6 クーペは1976に登場した初代モデル。参考車両の「BaseGrade E24」は全長4815mm、全幅1740mm、全高1355mmの車体に、260PS/33.6kgmを発生するS38B35型3453ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。