3D20:3シリーズ ツーリングの性能と維持費 FR/8AT 491万円 2012年式

このページでは、BMWの5ドア・5人乗りワゴン、6代目のLDA-3D20型3シリーズ ツーリング 320d Blue-Pfmc Touring F31【2012/09モデル・184PS/38.7kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

3D20 3シリーズ ツーリング
販売期間:2012/01 - 2019/09

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2012/09/12|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4625mm×全幅1800mm×全高1460mm、排気量は1995ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4625mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


3D20型 3シリーズ ツーリング [1995cc/184PS FR/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

6代目3シリーズ ツーリングの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2016/10
8E15型
[318i Touring-SE F31]
1.5L-TB | FR/8AT
| 431.0万円
136PS
22.4kgm
17.0km/L
2013/04
3A30型
[335i Touring F31]
3.0L-TB | FR/8AT
| 714.0万円
306PS
40.8kgm
12.7km/L
2013/04
3B20型
[320i xDrive Touring F31]
2.0L-TB | 4WD/8AT
| 501.0万円
184PS
27.5kgm
14.5km/L
F30型3シリーズまとめ (F30 F31 F34 6th)【全24件】
3シリーズ ツーリングの新型モデル
7代目 12GB30型M3 ツーリング
12GB30型M3 ツーリングは2021/01に登場した7代目モデル。参考車両の「Competition M xDrive G81」は全長4805mm、全幅1905mm、全高1450mmの車体に、510PS/66.3kgmを発生するS58B30型2992ccエンジンを搭載。

3シリーズ ツーリングの旧型モデル
5代目 UV35型3シリーズ ツーリング
UV35型3シリーズ ツーリングは2005/04に登場した5代目モデル。参考車両の「335i Touring N55B30A E91」は全長4535mm、全幅1800mm、全高1435mmの車体に、306PS/40.8kgmを発生するN54B30型2979ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
3シリーズ ツーリング
320d Blue-Pfmc Touring F31
その他 ブルーパフォーマンス Mスポーツ クリーンディーゼル
お値段 4910000円
車両型式 LDA-3D20
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4625×幅1800×高1460mm
軸距&
輪距
2810mm
前1530mm/後1570mm
最小半径 5.4m
最低高 140mm
タイヤ 前輪:205/60R16
後輪:205/60R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1620kg
エンジン諸元
原動機型式 N47D20C
気筒配列 直列4気筒
排気量1995cc
圧縮比16.5
吸気方式 ターボ
最高出力 184PS[135kW]/4000rpm
最大トルク 38.7kgm[380Nm]/1750-2750rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
JC08燃費 19.4km/L(45.6mpg)
100km燃費 5.2L/100km
N47D20C型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かる軽油代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2012/09モデルの3シリーズ ツーリングを12年落ちの中古で243.1万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    3シリーズ ツーリングの2012/09モデルの場合、2024年現在では12年が経過しているため、新車価格の45%である221万円に諸経費として22.1万円を足した243.1万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 【PR】自動車保険は比較で安くなる!

2012年式を12年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 11年経過 39500円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷18.0×150円/L
7000km÷18.0km/L×150円/L
5000km÷18.0km/L×150円/L
3000km÷18.0km/L×150円/L
83330円
(58330円)
(41670円)
(25000円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 234700円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額40520円×12ヶ月 486240円
ローン返済中の年間維持費 720900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 39500円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
83330円
(58330円)
(41670円)
(25000円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 234700円
名目 金額
車のローン額(1年分) 486240円
ローン返済中の年間維持費 720900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から12年経過車の場合、「2000cc以下で11年経過」クラスの自動車税は39500円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

3シリーズ ツーリング【320d Blue-Pfmc Touring F31】の場合、維持費の月額は19600円(ローン完済前は60100円)になり、これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり150円を基準として、-50円となる100円から、+50円となる200円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費18.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
100円/L
55560円
[-27770円]
-25円
125円/L
69450円
[-13880円]
-10円
140円/L
77790円
[-5540円]
150円/L83330円
[0円]
+10円
160円/L
88900円
[+5570円]
+25円
175円/L
97230円
[+13900円]
+50円
200円/L
111120円
[+27790円]

燃費18.0km/Lの3D20型 3シリーズ ツーリングで10000km走行するのに必要な燃料は555.6L、1リットルあたり150円としたときの燃料代は83330円になります。

参考までに、3シリーズ ツーリングの燃料タンクは57リットルですので、555.6Lの給油回数は10回、1回あたりの燃料代は約8340円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては5570円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると13900円、50円も違ってくると27790円にもなります。

これを3D20型 3シリーズ ツーリングの年間維持費に当てはめてみますと、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり150円の場合を234700円としたとき、100円/Lに値下がりすれば206930円(88.2%)に、200円/Lに値上がりすれば262490円(111.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39500円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
バン・トラックの人気車種ランキング!


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば軽油代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 26%
自動車重量税 1年分 16400円 11%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 25000円 16%
オイル交換 年1回 5500円 4%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 80% 52800円 33%
合計
[1万kmとの差額]
154500円
-80200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 23%
自動車重量税 1年分 16400円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 41670円 24%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 85% 56160円 32%
合計
[1万kmとの差額]
174500円
-60200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 20%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 58330円 30%
オイル交換 年1回 7700円 4%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 90% 59400円 31%
合計
[1万kmとの差額]
196600円
-38100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、軽油代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて80200円安い154500円に、5000km走行では60200円安い174500円に、7000km走行では38100円安い196600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。軽油代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 13%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 125000円 41%
オイル交換 年3回 33000円 11%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 5%
任意保険料 100% 66000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
303200円
+68500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 11%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 166660円 46%
オイル交換 年4回 44000円 12%
タイヤ交換 2年毎 19200円 5%
任意保険料 100% 66000円 19%
合計
[1万kmとの差額]
360600円
+125900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



3シリーズ ツーリングの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 19.4km/L
燃料タンク容量 57L
航続距離(カタログ燃費) 1105.8km
航続距離(80%燃費) 883.5km
満タンプライス 8550円
1km走行コスト 7.73円
1万円でどこまで行ける? 1293.3km
車両価格/航続距離 4440円/km

JC08モード燃費が19.4km/L、燃料タンク容量57リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は1105.8kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(17.5km/L)とすると997.5km、80%(15.5km/L)だと883.5km、70%(13.6km/L)では775.2kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)を1リットルあたり150円で57リットルの給油をすると8550円、上で計算した航続距離を踏まえると1105.8km(80%燃費時883.5km)を走行するのに8550円かかる計算です。

燃費を18.0km/Lとしたときの1km走行コストは7.73円、10万km走行したときの燃料代は77.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら7.7万円/年、7年10万kmなら11.0万円/年、5年10万kmなら15.5万円/年、3年10万kmなら25.8万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1293.3km(往復なら片道646.7km)、カタログ値の80%なら1034.7km(片道517.3km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で1105.8kmの距離を移動できる3D20型 3シリーズ ツーリング [320d Blue-Pfmc Touring F31]という乗り物を、491.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「4440円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

N47D20C型エンジン簡易性能曲線図
N47D20C型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1750回転時の馬力 95PS
2750回転時の馬力 149PS
4000回転時の馬力 184PS
各回転域でのトルク
1750回転時のトルク 38.7kgm
2750回転時のトルク 38.7kgm
4000回転時のトルク 33.0kgm
N47D20C型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているN47D20型1995cc、直列4気筒のターボエンジンは4000回転時に最高出力184馬力を、1750-2750回転時に最大トルク38.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1750rpmから最高出力が発生する4000rpmまで」の2250rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は56.2%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ8.804kg/PS(1620kg/184PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ8.804kg/PS
車体+1人9.103kg/PS
車体+5人10.299kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.130kg/PS
車体+70kg9.185kg/PS
車体+80kg9.239kg/PS
車体+90kg9.293kg/PS
車体+100kg9.348kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.103kg/PS(1675kg/184PS)となり、数値としては0.299kg、比率にすると3.4%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.299kg/PS(1895kg/184PS)となり、数値としては1.495kg、比率にすると17.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


3D20 3シリーズ ツーリングのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2012/09

-
3シリーズ ツーリング
9.103kg/PS
1675kg/184PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:8.804]
2013/06

車種詳細
マーチ NISMO
9.181kg/PS
1065kg/116PS|1.5L-NA
車体のみPWR:8.707
2014/06

車種詳細
レヴォーグ
9.265kg/PS
1575kg/170PS|1.6L-TB
車体のみPWR:8.941
2016/03

車種詳細
バレーノ
9.054kg/PS
1005kg/111PS|1.0L-TB
車体のみPWR:8.559
2015/10

車種詳細
デミオ
9.095kg/PS
1055kg/116PS|1.5L-NA
車体のみPWR:8.621
2008/10

車種詳細
マーチ 12SR
9.227kg/PS
1015kg/110PS|1.3L-NA
車体のみPWR:8.727

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.103kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

8.921kg/PSから9.285kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、日産の5人乗りハッチバック「K13型 マーチ NISMO」、スバルの5人乗りワゴン「VM4型 レヴォーグ」、スズキの5人乗りハッチバック「WB42S型 バレーノ」、マツダの5人乗りハッチバック「DJLFS型 デミオ」、日産の5人乗りハッチバック「AK12型 マーチ 12SR」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

3D20型 3シリーズ ツーリング [320d Blue-Pfmc Touring F31]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.103kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は113.6PS/tとなっています。


3シリーズ ツーリングがバイクと競争するなら…?


車種詳細
トリッカー|249cc
9.100kg/PS
182kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:6.350]
1速ギヤ速度:33.4km/h
最小TWR:0.715
2012/09

-
3シリーズ ツーリング|1995cc
9.103kg/PS
1675kg/184PS/38.7kgm
[車体のみPWR:8.804]
1速ギヤ速度:37.1km/h
最小TWR:1.029

車種詳細
W400|399cc
9.103kg/PS
264kg/29.0PS/3.00kgm
[車体のみPWR:7.207]
1速ギヤ速度:58.6km/h
最小TWR:1.445

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは3シリーズ ツーリングとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

DG32J トリッカーと競争してみる

まず3シリーズ ツーリングより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのトリッカーが挙げられます。PWRの9.100kg/PSは車両重量127kgにライダーの体重55kgを加えた182kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はトリッカーに3.7km/h勝り、1速TWRは0.314kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

EJ400A W400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのW400が挙げられます。PWRの9.103kg/PSは車両重量209kg+55kgの264kgを、最高出力29.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は21.5km/h劣り、1速TWRは0.416kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.813
平均ピストンスピード 12.00m/s
トルクウェイトレシオ 41.86kg/kgm
1馬力あたりのお値段 26685円
排気量1Lあたり馬力 92.23PS/L
排気量1Lあたりトルク 19.40kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.0PS
1気筒あたりのトルク 9.7kgm
パワーバンド比率 56.2%
燃費×馬力 3319.4pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは41.86kg/kgm(1620kg/38.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4910000円、最高出力が184馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は26685円、逆に1万円あたりでは0.37馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は126873円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は92.23PS/L、トルクは19.40kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.0馬力、トルクは9.7kgmとなり、このエンジンが184馬力を4000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.00m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.813になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が18.04km/L、最高出力が184PSであるこの車の獲得ポイントは3319.4ptになります。
戯れに車両重量1620kgを100kg単位にした16.2で割ってみたところ、その数値は204.90ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



3シリーズ ツーリングでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.40m
対角線の長さ 2.14m
期待される荷室の面積 2.27m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.14m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした4500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 4500rpm|タイヤサイズ 205/60R16|タイヤ直径 65.2cm|円周長 204.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
4500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.714 13.26 -
-
42km/h 10790rpm 1574.2kgm
2速 3.143 8.84 0.667 1-2/
3000rpm
63km/h 7200rpm 1049.6kgm
3速 2.106 5.92 0.670 2-3/
3020rpm
93km/h 4820rpm 703.3kgm
4速 1.667 4.69 0.792 3-4/
3560rpm
118km/h 3820rpm 556.7kgm
5速 1.285 3.61 0.771 4-5/
3470rpm
153km/h 2940rpm 429.1kgm
6速 1.000 2.81 0.778 5-6/
3500rpm
197km/h 2290rpm 333.9kgm
7速 0.839 2.36 0.839 6-7/
3780rpm
234km/h 1920rpm 280.2kgm
8速 0.667 1.88 0.795 7-8/
3580rpm
295km/h 1530rpm 222.7kgm
Final 2.813 レシオカバレッジ(変速比幅)7.067

ギヤの繋がりイメージ
3D20型3シリーズ ツーリング8AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1750-2750rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.813)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(38.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.813)÷タイヤの有効半径(0.326m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの295km(4000rpmでは262.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ37km/h-
2速ギヤ56km/h2670rpm
3速ギヤ83km/h2680rpm
4速ギヤ105km/h3170rpm
5速ギヤ136km/h3080rpm
6速ギヤ175km/h3110rpm
7速ギヤ208km/h3360rpm
8速ギヤ262km/h3180rpm

3D20型3シリーズ ツーリングに搭載されたN47D20型1995ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4000rpmまで引っ張ると37km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4000rpmから2670rpmまで落ち、そこから4000rpmまで加速を続けると速度は56km/h(+19km/h)になります。

3速ギヤでは2680rpmまで落ちて4000rpmで83km/h(+27km/h)に、4速ギヤでは3170rpmまで落ちて4000rpmで105km/h(+22km/h)に、5速ギヤでは3080rpmまで落ちて4000rpmで136km/h(+31km/h)になります。

続いて6速ギヤでは3110rpmまで落ちて4000rpmで175km/h(+39km/h)に、7速ギヤでは3360rpmまで落ちて4000rpmで208km/h(+33km/h)に、8速ギヤでは3180rpmまで落ちて4000rpmで262km/h(+54km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1750-2750回転で最大トルク38.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば41.86kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(8.804kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1574.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1620kg)を1速ギヤの最大駆動力(1574.2kgm)で割ってみると1.029kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4000回転でのトルク(33.0kgm)からTWRを算出すると1.21kg/kgmとなり、1750-4000回転の回転域では1.029-1.21kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4320 6470 8630 10790 12950 15110 19420
2速 2880 4320 5760 7200 8630 10070 12950
3速 1930 2890 3860 4820 5790 6750 8680
4速 1530 2290 3050 3820 4580 5340 6870
5速 1180 1760 2350 2940 3530 4120 5290
6速 920 1370 1830 2290 2750 3200 4120
7速 770 1150 1540 1920 2300 2690 3460
8速 610 920 1220 1530 1830 2140 2750
※赤い数字は暫定レブリミット(4500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.667)を選択して時速100kmにて走行すると1530回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは920回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1070回転、一般的な高速道路の80km/hでは1220回転、100km/hでは1530回転、制限速度が120km/hになると1830回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2750回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 19 28 37 46 56 65 74
2速 14 28 42 56 69 83 97 111
3速 21 41 62 83 104 124 145 166
4速 26 52 79 105 131 157 183 210
5速 34 68 102 136 170 204 238 272
6速 44 87 131 175 218 262 306 349
7速 52 104 156 208 260 312 364 417
8速 65 131 196 262 327 393 458 524

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(4500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの205/60R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/60R16 | 直径 652mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
55
扁平
185/55R16
37.4km/h
直径610mm
径差-42mm
195/55R16
38.1km/h
直径621mm
径差-31mm
205/55R16
38.8km/h
直径632mm
径差-20mm
215/55R16
39.4km/h
直径643mm
径差-9mm
225/55R16
40.1km/h
直径654mm
径差+2mm
0%
60
扁平
185/60R16
38.5km/h
直径628mm
径差-24mm
195/60R16
39.3km/h
直径640mm
径差-12mm
205/60R16
40.0km/h
652mm
0mm
215/60R16
40.7km/h
直径664mm
径差+12mm
225/60R16
41.5km/h
直径676mm
径差+24mm
+5%
65
扁平
185/65R16
39.7km/h
直径647mm
径差-5mm
195/65R16
40.5km/h
直径660mm
径差+8mm
205/65R16
41.3km/h
直径673mm
径差+21mm
215/65R16
42.1km/h
直径686mm
径差+34mm
225/65R16
42.9km/h
直径699mm
径差+47mm
+10%
70
扁平
185/70R16
40.8km/h
直径665mm
径差+13mm
195/70R16
41.7km/h
直径679mm
径差+27mm
205/70R16
42.5km/h
直径693mm
径差+41mm
215/70R16
43.4km/h
直径707mm
径差+55mm
225/70R16
44.2km/h
直径721mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/60R16、185/65R16 、195/55R16、195/60R16 、205/55R16 、215/55R16 あたりのタイヤがおすすめです。

205/60R16のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/60R16の適応サイズと性能の変化 [3D20型3シリーズ ツーリング編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】オートウェイのタイヤ通販


3D20型3シリーズ ツーリング[2.0Lターボ FR/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト8.804kg/ps52.63
1速ギヤ加速性能1.029kg/kgm61.66
1L換算馬力92.23ps/L46.12
1L換算トルク19.40kgm/L60.97
WB/TR比1.81345.88
ワイド&ロー指数0.81155.92
前面の面積2.628m²49.89
最低地上高140mm55.85
スポーツ性能部門の得点428.92

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費19.4km/L52.76
年間維持費234700円58.48
100kmh回転数1530rpm62.74
航続距離1105.8km72.90
車の大きさ12.155m³52.85
室内の広さ(仮) 2.204m³38.47
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価26685円43.11
ユーティリティ部門の得点426.73

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 3D20型3シリーズ ツーリング[2.0Lターボ FR/8AT] の総合得点は 855.65 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した3D20型3シリーズ ツーリング(FR/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「2000ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

3シリーズ ツーリングの歴代モデル

7代目 5F20型 3シリーズ セダン
5F20 3シリーズ セダンは2019/03に登場した7代目モデル。参考車両の「318i G20」は全長4715mm、全幅1825mm、全高1440mmの車体に、156PS/25.5kgmを発生するB48B20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

6代目 3C30型 M3
3C30 M3は2014/07に登場した6代目モデル。参考車両の「Sedan F80」は全長4685mm、全幅1875mm、全高1430mmの車体に、431PS/56.1kgmを発生するS55B30型2979ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

5代目 WD40型 M3
WD40 M3は2007/09に登場した5代目モデル。参考車両の「M3 Coupe E92」は全長4620mm、全幅1805mm、全高1425mmの車体に、420PS/40.8kgmを発生するS65B40型3999ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

4代目 BL32型 M3
BL32 M3は2001/01に登場した4代目モデル。参考車両の「SMG-II E46」は全長4490mm、全幅1780mm、全高1370mmの車体に、343PS/37.2kgmを発生するS54B32型3245ccエンジンを搭載した5人乗りクーペ。

3代目 M3B型 M3
M3B M3は1994/02に登場した3代目モデル。参考車両の「M3-Coupe S50B30 E36」は全長4435mm、全幅1710mm、全高1335mmの車体に、286PS/32.7kgmを発生するS50B30型2990ccエンジンを搭載した5人乗りクーペ。

2代目 M3型 M3
M3 M3は1985に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade E30」は全長4345mm、全幅1680mm、全高1365mmの車体に、195PS/23.4kgmを発生するS14B23型2302ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。