7K15:2シリーズ グランクーペの性能と維持費 FF/7AT 470万円

このページでは、BMWの4ドア・5人乗りセダン、2代目の3BA-7K15型2シリーズ グランクーペ 218i Play F44【2022/09モデル・140PS/22.4kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

7K15 2シリーズ グランクーペ
販売期間:2022/03 - 現行車

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2023/03/10|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4535mm×全幅1800mm×全高1430mm、排気量は1498ccであることから、大雑把に分類すると1.5リットルクラス(1500cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4535mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


7K15型 2シリーズ グランクーペ [1498cc/140PS FF/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目2シリーズ グランクーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2022/09
7L20型
[M235i xDrive F44]
2.0L-TB | FF/8AT
| 692.0万円
306PS
45.9kgm
12.1km/L
2022/09
7M20型
[218d Play F44]
2.0L-TB | FF/8AT
| 498.0万円
150PS
35.7kgm
17.1km/L
2019/10
7K15型
[218i F44]
1.5L-TB | FF/7AT
| 369.0万円
140PS
22.4kgm
13.8km/L
2代目2シリーズ グランクーペの車両型式・グレード一覧【全12車種】
2シリーズ グランクーペの旧型モデル
初代 2U30型M2 CS クーペ
2U30型M2 CS クーペは2016/01に登場した初代モデル。参考車両の「CS 450PS」は全長4475mm、全幅1870mm、全高1415mmの車体に、450PS/56.1kgmを発生するS55B30型2979ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
2シリーズ グランクーペ
218i Play F44
その他 -
お値段 4700000円
車両型式 3BA-7K15
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4535×幅1800×高1430mm
軸距&
輪距
2670mm
前1565mm/後1565mm
最小半径 5.4m
最低高 150mm
タイヤ 前輪:205/55R16
後輪:205/55R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1420kg
エンジン諸元
原動機型式 B38A15A
気筒配列 直列3気筒
排気量1498cc
吸気方式 ターボ
最高出力 140PS[103kW]/4600rpm
最大トルク 22.4kgm[220Nm]/1480-4200rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 13.8km/L(32.5mpg)
JC08燃費 16.9km/L(39.8mpg)
100km燃費 7.2L/100km
B38A15A型エンジンの諸元と性能まとめ
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税30500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2シリーズ グランクーペの新車を540.5万円(諸費用として70.5万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1500cc以下 13年未満 30500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷13.8km/L×180円/L
7000km÷13.8km/L×180円/L
5000km÷13.8km/L×180円/L
3000km÷13.8km/L×180円/L
130430円
(91300円)
(65220円)
(39130円)
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額5000円) 月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 260700円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額90080円×12ヶ月 1080960円
ローン返済中の年間維持費 1341700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 30500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
130430円
(91300円)
(65220円)
(39130円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額5000円) 60000円
ローン完済後の年間維持費 260700円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1080960円
ローン返済中の年間維持費 1341700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から2年経過車の場合、「1500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は30500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。2シリーズ グランクーペ【218i Play F44】の場合、維持費の月額は21800円(ローン完済前は111900円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費13.8km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
94220円
[-36210円]
-25円
155円/L
112330円
[-18100円]
-10円
170円/L
123200円
[-7230円]
180円/L130430円
[0円]
+10円
190円/L
137700円
[+7270円]
+25円
205円/L
148570円
[+18140円]
+50円
230円/L
166690円
[+36260円]

燃費13.8km/Lの7K15型 2シリーズ グランクーペで10000km走行するのに必要な燃料は724.7L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は130430円になります。

参考までに、2シリーズ グランクーペの燃料タンクは50リットルですので、724.7Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約8700円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7270円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると18140円、50円も違ってくると36260円にもなります。

これを7K15型 2シリーズ グランクーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を260700円としたとき、130円/Lに値下がりすれば224490円(86.1%)に、230円/Lに値上がりすれば296960円(113.9%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(30500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 20%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 39130円 26%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 80% 48000円 33%
合計
[1万kmとの差額]
149700円
-111000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 17%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 65220円 36%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 85% 51000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
178800円
-81900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 15%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 91300円 44%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 90% 54000円 25%
合計
[1万kmとの差額]
209700円
-51000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて111000円安い149700円に、5000km走行では81900円安い178800円に、7000km走行では51000円安い209700円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 9%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 195650円 56%
オイル交換 年3回 27000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 4%
任意保険料 100% 60000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
348700円
+88000円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 30500円 7%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 260860円 61%
オイル交換 年4回 36000円 8%
タイヤ交換 2年毎 19200円 4%
任意保険料 100% 60000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
427700円
+167000円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(10.4km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(14.0km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(16.0km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(13.8km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代130430円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地10.4km/L → 10.7km/L
郊外14.0km/L → 14.4km/L
高速道路16.0km/L → 16.5km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km155770円
[151400円]
郊外500km6430円
[6250円]
高速道路500km5620円
[5450円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
167820円
+37390円
10.7km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
163100円
-4720円
11.0km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が10.4km/Lではガソリン865.4Lを消費して、ガソリン代は155770円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が14.0km/Lではガソリン35.7Lを消費して、ガソリン代は6430円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が16.0km/Lではガソリン31.2Lを消費して、ガソリン代は5620円になります。

このパターンでは使用した燃料量が932.3L、かかったガソリン代が167820円となり、平均燃費は10.7km/L(-3.1km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+37390円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は163100円となり、4720円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で23600円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km86540円
[84110円]
郊外5000km64280円
[62500円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
150820円
+20390円
11.9km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
146610円
-4210円
12.3km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が10.4km/Lでは480.8Lを消費して、ガソリン代は86540円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が14.0km/Lでは357.1Lを消費して、ガソリン代は64280円になります。

このパターンでは使用した燃料量が837.9L、かかったガソリン代が150820円となり、平均燃費は11.9km/L(-1.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+20390円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が146610円となり、1年間で4210円、5年間で21050円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km57640円
[56020円]
郊外3340km42950円
[41740円]
高速道路3330km37460円
[36320円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
138050円
+7620円
13.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
134080円
-3970円
13.4km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が10.4km/Lでは320.2Lを消費して、ガソリン代は57640円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が14.0km/Lでは238.6Lを消費して、ガソリン代は42950円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が16.0km/Lでは208.1Lを消費して、ガソリン代は37460円になります。

このパターンでは使用した燃料量が766.9L、かかったガソリン代が138050円となり、平均燃費は13.0km/L(-0.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+7620円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が134080円となり、1年間で3970円、5年間で19850円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km8660円
[8410円]
郊外9000km115720円
[112500円]
高速道路500km5620円
[5450円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
130000円
-430円
13.8km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
126360円
-3640円
14.2km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が10.4km/Lでは48.1Lを消費して、ガソリン代は8660円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が14.0km/Lでは642.9Lを消費して、ガソリン代は115720円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が16.0km/Lでは31.2Lを消費して、ガソリン代は5620円になります。

このパターンでは使用した燃料量が722.2L、かかったガソリン代が130000円となり、平均燃費は13.8km/L(0.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-430円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が126360円となり、1年間で3640円、5年間で18200円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(10.7km/L・11.9km/L・13.0km/L・13.8km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(167820円・150820円・138050円・130000円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
13.8km/L
690.0km
市街地燃費
10.4km/L
520.0km
[-170.0km]
郊外燃費
14.0km/L
700.0km
[+10.0km]
高速道路燃費
16.0km/L
800.0km
[+110.0km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を50Lとしたとき、市街地モード燃費10.4km/Lでの航続距離は520.0km(-170.0km)、郊外モード燃費14.0km/Lでの航続距離は700.0km(+10.0km)、高速道路モード燃費16.0km/Lでの航続距離は800.0km(+110.0km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


2シリーズ グランクーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 13.8km/L
燃料タンク容量 50L
航続距離(カタログ燃費) 690.0km
航続距離(80%燃費) 550.0km
満タンプライス 9000円
1km走行コスト 13.04円
1万円でどこまで行ける? 766.7km
車両価格/航続距離 6812円/km

WLTCモード燃費が13.8km/L、燃料タンク容量50リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は690.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.4km/L)とすると620.0km、80%(11.0km/L)だと550.0km、70%(9.7km/L)では485.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で50リットルの給油をすると9000円、上で計算した航続距離を踏まえると690.0km(80%燃費時550.0km)を走行するのに9000円かかる計算です。

燃費を13.8km/Lとしたときの1km走行コストは13.04円、10万km走行したときの燃料代は130.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら13.0万円/年、7年10万kmなら18.6万円/年、5年10万kmなら26.1万円/年、3年10万kmなら43.5万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば766.7km(往復なら片道383.3km)、カタログ値の80%なら613.3km(片道306.7km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で690.0kmの距離を移動できる7K15型 2シリーズ グランクーペ [218i Play F44]という乗り物を、470.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「6812円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

B38A15A型エンジン簡易性能曲線図
B38A15A型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1480回転時の馬力 46PS
4200回転時の馬力 131PS
4600回転時の馬力 140PS
各回転域でのトルク
1480回転時のトルク 22.4kgm
4200回転時のトルク 22.4kgm
4600回転時のトルク 21.8kgm
B38A15A型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているB38A15型1498cc、直列3気筒のターボエンジンは4600回転時に最高出力140馬力を、1480-4200回転時に最大トルク22.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1480rpmから最高出力が発生する4600rpmまで」の3120rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は67.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.143kg/PS(1420kg/140PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.143kg/PS
車体+1人10.536kg/PS
車体+5人12.107kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.571kg/PS
車体+70kg10.643kg/PS
車体+80kg10.714kg/PS
車体+90kg10.786kg/PS
車体+100kg10.857kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.536kg/PS(1475kg/140PS)となり、数値としては0.393kg、比率にすると3.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.107kg/PS(1695kg/140PS)となり、数値としては1.964kg、比率にすると19.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


7K15 2シリーズ グランクーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2022/09

-
2シリーズ グランクーペ
10.536kg/PS
1475kg/140PS|1.5L-TB
[車体のみPWR:10.143]
2015/05

車種詳細
ジェイド RS
10.433kg/PS
1565kg/150PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.067
2019/11

車種詳細
ライズ
10.459kg/PS
1025kg/98PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.898
2013/09

車種詳細
フィット
10.550kg/PS
1055kg/100PS|1.4L-NA
車体のみPWR:10.000
2010/12

車種詳細
ノート
10.596kg/PS
1155kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.092
2012/05

車種詳細
フィット ハイブリッド
10.482kg/PS
1195kg/114PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.536kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.431kg/PSから10.641kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの6人乗りミニバン「FR5型 ジェイド RS」、トヨタの5人乗りSUV「A200A型 ライズ」、ホンダの5人乗りハッチバック「GK3型 フィット」、日産の5人乗りハッチバック「E11型 ノート」、ホンダの5人乗りハッチバック「GP4型 フィット ハイブリッド」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

7K15型 2シリーズ グランクーペ [218i Play F44]とパワーウェイトレシオが近い車種|10.536kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は98.6PS/tとなっています。


2シリーズ グランクーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スカイウェイブ250|249cc
10.500kg/PS
273kg/26.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:8.385]
1速ギヤ速度:38.7km/h
最小TWR:1.195
2022/09

-
2シリーズ グランクーペ|1498cc
10.536kg/PS
1475kg/140PS/22.4kgm
[車体のみPWR:10.143]
1速ギヤ速度:33.4km/h
最小TWR:1.223

車種詳細
ST250 E-type|249cc
10.579kg/PS
201kg/19.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:7.684]
1速ギヤ速度:37.9km/h
最小TWR:0.889

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは2シリーズ グランクーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CJ46A スカイウェイブ250と競争してみる

まず2シリーズ グランクーペより少しPWRが低いバイクとして、スズキのスカイウェイブ250が挙げられます。PWRの10.500kg/PSは車両重量218kgにライダーの体重55kgを加えた273kgを、最高出力26.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスカイウェイブ250に5.3km/h劣り、1速TWRは0.028kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NJ4CA ST250 E-typeと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのST250 E-typeが挙げられます。PWRの10.579kg/PSは車両重量146kg+55kgの201kgを、最高出力19.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は4.5km/h劣り、1速TWRは0.334kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.706
平均ピストンスピード 14.51m/s
トルクウェイトレシオ 63.39kg/kgm
1馬力あたりのお値段 33571円
排気量1Lあたり馬力 93.50PS/L
排気量1Lあたりトルク 14.95kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.7PS
1気筒あたりのトルク 7.5kgm
パワーバンド比率 67.8%
燃費×馬力 1932.0pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.3~1.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは63.39kg/kgm(1420kg/22.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4700000円、最高出力が140馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は33571円、逆に1万円あたりでは0.30馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は209821円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
1500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は93.50PS/L、トルクは14.95kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.7馬力、トルクは7.5kgmとなり、このエンジンが140馬力を4600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.51m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が94.6mmであるB38A15型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6340回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.706になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が13.8km/L、最高出力が140PSであるこの車の獲得ポイントは1932.0ptになります。
戯れに車両重量1420kgを100kg単位にした14.2で割ってみたところ、その数値は136.06ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



2シリーズ グランクーペでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.59m
期待される荷室の幅 1.40m
対角線の長さ 2.12m
期待される荷室の面積 2.23m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.59m(対角線では2.12m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5100rpm|タイヤサイズ 205/55R16|タイヤ直径 63.2cm|円周長 198.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.154 16.38 -
-
37km/h 13760rpm 1161.4kgm
2速 2.450 9.66 0.590 1-2/
3010rpm
63km/h 8110rpm 685.0kgm
3速 1.393 5.49 0.569 2-3/
2900rpm
111km/h 4610rpm 389.4kgm
4速 0.975 3.85 0.700 3-4/
3570rpm
158km/h 3230rpm 272.6kgm
5速 0.775 3.06 0.795 4-5/
4050rpm
199km/h 2570rpm 216.7kgm
6速 0.675 2.66 0.871 5-6/
4440rpm
228km/h 2240rpm 188.7kgm
7速 0.547 2.16 0.810 6-7/
4130rpm
282km/h 1810rpm 152.9kgm
Final 3.944 レシオカバレッジ(変速比幅)7.594

ギヤの繋がりイメージ
7K15型2シリーズ グランクーペ7AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1480-4200rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.944)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(22.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.944)÷タイヤの有効半径(0.316m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの282km(4600rpmでは253.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4600rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4600rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ33km/h-
2速ギヤ57km/h2710rpm
3速ギヤ100km/h2620rpm
4速ギヤ142km/h3220rpm
5速ギヤ179km/h3660rpm
6速ギヤ206km/h4010rpm
7速ギヤ254km/h3730rpm

7K15型2シリーズ グランクーペに搭載されたB38A15型1498ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4600rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4600rpmまで引っ張ると33km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4600rpmから2710rpmまで落ち、そこから4600rpmまで加速を続けると速度は57km/h(+24km/h)になります。

3速ギヤでは2620rpmまで落ちて4600rpmで100km/h(+43km/h)に、4速ギヤでは3220rpmまで落ちて4600rpmで142km/h(+42km/h)に、5速ギヤでは3660rpmまで落ちて4600rpmで179km/h(+37km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4010rpmまで落ちて4600rpmで206km/h(+27km/h)に、7速ギヤでは3730rpmまで落ちて4600rpmで254km/h(+48km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1480-4200回転で最大トルク22.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば63.39kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.143kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1161.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1420kg)を1速ギヤの最大駆動力(1161.4kgm)で割ってみると1.223kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4600回転でのトルク(21.8kgm)からTWRを算出すると1.26kg/kgmとなり、1480-4600回転の回転域では1.223-1.26kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5500 8250 11000 13760 16510 19260 24760
2速 3250 4870 6490 8110 9740 11360 14600
3速 1850 2770 3690 4610 5540 6460 8300
4速 1290 1940 2580 3230 3870 4520 5810
5速 1030 1540 2050 2570 3080 3590 4620
6速 890 1340 1790 2240 2680 3130 4020
7速 720 1090 1450 1810 2170 2540 3260
※赤い数字は暫定レブリミット(5100rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.547)を選択して時速100kmにて走行すると1810回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1090回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1270回転、一般的な高速道路の80km/hでは1450回転、100km/hでは1810回転、制限速度が120km/hになると2170回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3260回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 15 22 29 36 44 51 58
2速 12 25 37 49 62 74 86 99
3速 22 43 65 87 108 130 152 173
4速 31 62 93 124 155 186 217 248
5速 39 78 117 156 195 234 273 312
6速 45 89 134 179 224 268 313 358
7速 55 110 166 221 276 331 386 442

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの205/55R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/55R16 | 直径 632mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
50
扁平
185/50R16
37.4km/h
直径591mm
径差-41mm
195/50R16
38.0km/h
直径601mm
径差-31mm
205/50R16
38.7km/h
直径611mm
径差-21mm
215/50R16
39.3km/h
直径621mm
径差-11mm
225/50R16
39.9km/h
直径631mm
径差-1mm
0%
55
扁平
185/55R16
38.6km/h
直径610mm
径差-22mm
195/55R16
39.3km/h
直径621mm
径差-11mm
205/55R16
40.0km/h
632mm
0mm
215/55R16
40.7km/h
直径643mm
径差+11mm
225/55R16
41.4km/h
直径654mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
185/60R16
39.7km/h
直径628mm
径差-4mm
195/60R16
40.5km/h
直径640mm
径差+8mm
205/60R16
41.3km/h
直径652mm
径差+20mm
215/60R16
42.0km/h
直径664mm
径差+32mm
225/60R16
42.8km/h
直径676mm
径差+44mm
+10%
65
扁平
185/65R16
40.9km/h
直径647mm
径差+15mm
195/65R16
41.8km/h
直径660mm
径差+28mm
205/65R16
42.6km/h
直径673mm
径差+41mm
215/65R16
43.4km/h
直径686mm
径差+54mm
225/65R16
44.2km/h
直径699mm
径差+67mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/55R16、185/60R16 、195/50R16、195/55R16 、205/50R16 、215/50R16 、225/50R16あたりのタイヤがおすすめです。

205/55R16のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/55R16の適応サイズと性能の変化 [7K15型2シリーズ グランクーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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7K15型2シリーズ グランクーペ[1.5Lターボ FF/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.143kg/ps48.97
1速ギヤ加速性能1.223kg/kgm57.53
1L換算馬力93.50ps/L46.59
1L換算トルク14.95kgm/L47.06
WB/TR比1.70656.91
ワイド&ロー指数0.79457.15
前面の面積2.574m²51.41
最低地上高150mm51.79
スポーツ性能部門の得点417.41

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費13.8km/L45.07
年間維持費260700円56.10
100kmh回転数1810rpm59.02
航続距離690.0km48.61
車の大きさ11.673m³50.93
室内の広さ(仮) 2.117m³37.64
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価33571円34.00
ユーティリティ部門の得点376.79

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 7K15型2シリーズ グランクーペ[1.5Lターボ FF/7AT] の総合得点は 794.20 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した7K15型2シリーズ グランクーペ(FF/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「1500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

2シリーズ グランクーペの歴代モデル

2代目 7K15型 2シリーズ グランクーペ
7K15 2シリーズ グランクーペは2014/02に登場した2代目モデル。参考車両の「218i F44」は全長4535mm、全幅1800mm、全高1430mmの車体に、140PS/22.4kgmを発生するB38A15型1498ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 2D20型 2シリーズ グランツアラー
2D20 2シリーズ グランツアラーは2014/02に登場した初代モデル。参考車両の「220i Sport F46」は全長4565mm、全幅1800mm、全高1645mmの車体に、192PS/28.6kgmを発生するB48A20型1998ccエンジンを搭載した7人乗りミニバン。