52CM30:2シリーズ クーペの性能と維持費 4WD/8AT 758万円

このページでは、BMWの2ドア・4人乗りクーペ、2代目の3BA-52CM30型2シリーズ クーペ M240i xDrive Coupe G42【2022/03モデル・387PS/51.0kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

52CM30 2シリーズ クーペ
販売期間:2022/03 - 現行車

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2022/12/21|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4560mm×全幅1825mm×全高1405mm、排気量は2997ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4560mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


52CM30型 2シリーズ クーペ [2997cc/387PS 4WD/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目2シリーズ クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2023/02
12DM30型
[BaseGrade G87]
3.0L-TB | FR/6MT
| 958.0万円
460PS
56.1kgm
9.9km/L
2023/02
12DM30型
[BaseGrade G87]
3.0L-TB | FR/8AT
| 958.0万円
460PS
56.1kgm
10.1km/L
2022/09
22BY20型
[218d Exclusive U06]
2.0L-TB | FF/7AT
| 476.0万円
150PS
36.7kgm
19.5km/L
2代目2シリーズ クーペの車両型式・グレード一覧【全12車種】
2シリーズ クーペの旧型モデル
初代 2U30型M2 CS クーペ
2U30型M2 CS クーペは2016/01に登場した初代モデル。参考車両の「CS 450PS」は全長4475mm、全幅1870mm、全高1415mmの車体に、450PS/56.1kgmを発生するS55B30型2979ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
2シリーズ クーペ
M240i xDrive Coupe G42
その他 -
お値段 7580000円
車両型式 3BA-52CM30
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4560×幅1825×高1405mm
軸距&
輪距
2740mm
前1580mm/後1570mm
最小半径 5.2m
最低高 130mm
タイヤ 前輪:225/40R19
後輪:255/35R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1710kg
エンジン諸元
原動機型式 B58B30B
気筒配列 直列6気筒
排気量2997cc
吸気方式 ターボ
最高出力 387PS[284kW]/5800rpm
最大トルク 51.0kgm[500Nm]/1800-5000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 10.9km/L(25.6mpg)
JC08燃費 12.2km/L(28.7mpg)
100km燃費 9.2L/100km
B58B30B型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税50000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2シリーズ クーペの新車を871.7万円(諸費用として113.7万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年未満 50000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷10.9km/L×180円/L
7000km÷10.9km/L×180円/L
5000km÷10.9km/L×180円/L
3000km÷10.9km/L×180円/L
165140円
(115600円)
(82570円)
(49540円)
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 348200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額145280円×12ヶ月 1743360円
ローン返済中の年間維持費 2091600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 50000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
165140円
(115600円)
(82570円)
(49540円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 348200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1743360円
ローン返済中の年間維持費 2091600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から2年経過車の場合、「3000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は50000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。2シリーズ クーペ【M240i xDrive Coupe G42】の場合、維持費の月額は29100円(ローン完済前は174300円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費10.9km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
119280円
[-45860円]
-25円
155円/L
142220円
[-22920円]
-10円
170円/L
155980円
[-9160円]
180円/L165140円
[0円]
+10円
190円/L
174330円
[+9190円]
+25円
205円/L
188090円
[+22950円]
+50円
230円/L
211030円
[+45890円]

燃費10.9km/Lの52CM30型 2シリーズ クーペで10000km走行するのに必要な燃料は917.5L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は165140円になります。

参考までに、2シリーズ クーペの燃料タンクは52リットルですので、917.5Lの給油回数は18回、1回あたりの燃料代は約9180円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては9190円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると22950円、50円も違ってくると45890円にもなります。

これを52CM30型 2シリーズ クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を348200円としたとき、130円/Lに値下がりすれば302340円(86.8%)に、230円/Lに値上がりすれば394090円(113.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(50000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 50000円 24%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 49540円 24%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 5%
任意保険料 80% 62400円 32%
合計
[1万kmとの差額]
204900円
-143300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 50000円 21%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 82570円 34%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 5%
任意保険料 85% 66360円 26%
合計
[1万kmとの差額]
241900円
-106300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 50000円 18%
自動車重量税 1年分 16400円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 115600円 41%
オイル交換 年1回 9100円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 90% 70200円 25%
合計
[1万kmとの差額]
281400円
-66800円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて143300円安い204900円に、5000km走行では106300円安い241900円に、7000km走行では66800円安い281400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 50000円 11%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 247710円 53%
オイル交換 年3回 39000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 5%
任意保険料 100% 78000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
465200円
+117000円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 50000円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 330280円 58%
オイル交換 年4回 52000円 9%
タイヤ交換 2年毎 33600円 6%
任意保険料 100% 78000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
569200円
+221000円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(7.6km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(11.2km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(13.1km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(10.9km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代165140円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    たった3%のようですが、もともとの燃費が…なため、お財布には劇的な効果があります。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地7.6km/L → 7.8km/L
郊外11.2km/L → 11.5km/L
高速道路13.1km/L → 13.5km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km213160円
[207680円]
郊外500km8030円
[7830円]
高速道路500km6880円
[6660円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
228070円
+62930円
7.9km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
222170円
-5900円
8.1km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が7.6km/Lではガソリン1184.2Lを消費して、ガソリン代は213160円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が11.2km/Lではガソリン44.6Lを消費して、ガソリン代は8030円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が13.1km/Lではガソリン38.2Lを消費して、ガソリン代は6880円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1267.0L、かかったガソリン代が228070円となり、平均燃費は7.9km/L(-3.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+62930円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は222170円となり、5900円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で29500円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km118420円
[115380円]
郊外5000km80350円
[78260円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
198770円
+33630円
9.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
193640円
-5130円
9.3km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が7.6km/Lでは657.9Lを消費して、ガソリン代は118420円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が11.2km/Lでは446.4Lを消費して、ガソリン代は80350円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1104.3L、かかったガソリン代が198770円となり、平均燃費は9.1km/L(-1.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+33630円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が193640円となり、1年間で5130円、5年間で25650円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km78880円
[76840円]
郊外3340km53680円
[52270円]
高速道路3330km45760円
[44410円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
178320円
+13180円
10.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
173520円
-4800円
10.4km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が7.6km/Lでは438.2Lを消費して、ガソリン代は78880円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が11.2km/Lでは298.2Lを消費して、ガソリン代は53680円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が13.1km/Lでは254.2Lを消費して、ガソリン代は45760円になります。

このパターンでは使用した燃料量が990.6L、かかったガソリン代が178320円となり、平均燃費は10.1km/L(-0.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+13180円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が173520円となり、1年間で4800円、5年間で24000円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km11840円
[11540円]
郊外9000km144650円
[140870円]
高速道路500km6880円
[6660円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
163370円
-1770円
11.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
159070円
-4300円
11.3km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が7.6km/Lでは65.8Lを消費して、ガソリン代は11840円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が11.2km/Lでは803.6Lを消費して、ガソリン代は144650円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が13.1km/Lでは38.2Lを消費して、ガソリン代は6880円になります。

このパターンでは使用した燃料量が907.6L、かかったガソリン代が163370円となり、平均燃費は11.0km/L(+0.1km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-1770円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が159070円となり、1年間で4300円、5年間で21500円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(7.9km/L・9.1km/L・10.1km/L・11.0km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(228070円・198770円・178320円・163370円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
10.9km/L
566.8km
市街地燃費
7.6km/L
395.2km
[-171.6km]
郊外燃費
11.2km/L
582.4km
[+15.6km]
高速道路燃費
13.1km/L
681.2km
[+114.4km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を52Lとしたとき、市街地モード燃費7.6km/Lでの航続距離は395.2km(-171.6km)、郊外モード燃費11.2km/Lでの航続距離は582.4km(+15.6km)、高速道路モード燃費13.1km/Lでの航続距離は681.2km(+114.4km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


2シリーズ クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 10.9km/L
燃料タンク容量 52L
航続距離(カタログ燃費) 566.8km
航続距離(80%燃費) 452.4km
満タンプライス 9360円
1km走行コスト 16.51円
1万円でどこまで行ける? 605.6km
車両価格/航続距離 13373円/km

WLTCモード燃費が10.9km/L、燃料タンク容量52リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は566.8kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(9.8km/L)とすると509.6km、80%(8.7km/L)だと452.4km、70%(7.6km/L)では395.2kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で52リットルの給油をすると9360円、上で計算した航続距離を踏まえると566.8km(80%燃費時452.4km)を走行するのに9360円かかる計算です。

燃費を10.9km/Lとしたときの1km走行コストは16.51円、10万km走行したときの燃料代は165.1万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら16.5万円/年、7年10万kmなら23.6万円/年、5年10万kmなら33.0万円/年、3年10万kmなら55.0万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば605.6km(往復なら片道302.8km)、カタログ値の80%なら484.4km(片道242.2km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で566.8kmの距離を移動できる52CM30型 2シリーズ クーペ [M240i xDrive Coupe G42]という乗り物を、758.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「13373円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

B58B30B型エンジン簡易性能曲線図
B58B30B型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1800回転時の馬力 128PS
5000回転時の馬力 356PS
5800回転時の馬力 387PS
各回転域でのトルク
1800回転時のトルク 51.0kgm
5000回転時のトルク 51.0kgm
5800回転時のトルク 47.8kgm
B58B30B型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているB58B30型2997cc、直列6気筒のターボエンジンは5800回転時に最高出力387馬力を、1800-5000回転時に最大トルク51.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1800rpmから最高出力が発生する5800rpmまで」の4000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は69.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ4.419kg/PS(1710kg/387PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ4.419kg/PS
車体+1人4.561kg/PS
車体+4人4.987kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg4.574kg/PS
車体+70kg4.599kg/PS
車体+80kg4.625kg/PS
車体+90kg4.651kg/PS
車体+100kg4.677kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは4.561kg/PS(1765kg/387PS)となり、数値としては0.142kg、比率にすると3.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.987kg/PS(1930kg/387PS)となり、数値としては0.568kg、比率にすると12.9%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


52CM30 2シリーズ クーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2022/03

-
2シリーズ クーペ
4.561kg/PS
1765kg/387PS|3.0L-TB
[車体のみPWR:4.419]
2017/09

車種詳細
シビック タイプR
4.516kg/PS
1445kg/320PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.344
2015/12

車種詳細
シビック タイプR
4.629kg/PS
1435kg/310PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.452
2010/01

車種詳細
インプレッサ R205
4.766kg/PS
1525kg/320PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.594
2019/09

車種詳細
スカイライン
4.481kg/PS
1815kg/405PS|3.0L-TT
車体のみPWR:4.346
2006/11

車種詳細
インプレッサWRX
4.516kg/PS
1445kg/320PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.344

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ4.561kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

4.333kg/PSから4.789kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの4人乗りハッチバック「FK8型 シビック タイプR」、ホンダの4人乗りハッチバック「FK2型 シビック タイプR」、スバルの5人乗りハッチバック「GRB型 インプレッサ R205」、日産の5人乗りセダン「RV37型 スカイライン」、スバルの5人乗りセダン「GDB型 インプレッサWRX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

52CM30型 2シリーズ クーペ [M240i xDrive Coupe G42]とパワーウェイトレシオが近い車種|4.561kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は226.3PS/tとなっています。


2シリーズ クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CRM250R|246cc
4.550kg/PS
182kg/40.0PS/4.00kgm
[車体のみPWR:3.175]
1速ギヤ速度:52.6km/h
最小TWR:0.554
2022/03

-
2シリーズ クーペ|2997cc
4.561kg/PS
1765kg/387PS/51.0kgm
[車体のみPWR:4.419]
1速ギヤ速度:48.9km/h
最小TWR:0.750

車種詳細
ザンザス|398cc
4.566kg/PS
242kg/53.0PS/3.70kgm
[車体のみPWR:3.528]
1速ギヤ速度:70.6km/h
最小TWR:0.823

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは2シリーズ クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MD24 CRM250Rと競争してみる

まず2シリーズ クーペより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCRM250Rが挙げられます。PWRの4.550kg/PSは車両重量127kgにライダーの体重55kgを加えた182kgを、最高出力40.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCRM250Rに3.7km/h劣り、1速TWRは0.196kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

ZR400D ザンザスと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのザンザスが挙げられます。PWRの4.566kg/PSは車両重量187kg+55kgの242kgを、最高出力53.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は21.7km/h劣り、1速TWRは0.073kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.740
平均ピストンスピード 18.29m/s
トルクウェイトレシオ 33.53kg/kgm
1馬力あたりのお値段 19587円
排気量1Lあたり馬力 129.10PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.02kgm/L
1気筒あたりの馬力 64.5PS
1気筒あたりのトルク 8.5kgm
パワーバンド比率 69.0%
燃費×馬力 4218.3pt
各種ランキング
クーペのPWR
2.5~3.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは33.53kg/kgm(1710kg/51.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が7580000円、最高出力が387馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は19587円、逆に1万円あたりでは0.51馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は148627円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は129.10PS/L、トルクは17.02kgm/L、1気筒あたりの馬力は64.5馬力、トルクは8.5kgmとなり、このエンジンが387馬力を5800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.29m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が94.6mmであるB58B30型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6340回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.740になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が10.9km/L、最高出力が387PSであるこの車の獲得ポイントは4218.3ptになります。
戯れに車両重量1710kgを100kg単位にした17.1で割ってみたところ、その数値は246.68ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



2シリーズ クーペでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.60m
期待される荷室の幅 1.43m
対角線の長さ 2.15m
期待される荷室の面積 2.29m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.60m(対角線では2.15m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5800rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6300回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6300rpm|タイヤサイズ 255/35R19|タイヤ直径 66.1cm|円周長 207.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6300rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.250 14.77 -
-
53km/h 11850rpm 2278.9kgm
2速 3.360 9.45 0.640 1-2/
4030rpm
83km/h 7580rpm 1458.5kgm
3速 2.172 6.11 0.646 2-3/
4070rpm
128km/h 4900rpm 942.8kgm
4速 1.720 4.84 0.792 3-4/
4990rpm
162km/h 3880rpm 746.6kgm
5速 1.316 3.70 0.765 4-5/
4820rpm
212km/h 2970rpm 571.2kgm
6速 1.000 2.81 0.760 5-6/
4790rpm
279km/h 2260rpm 434.1kgm
7速 0.822 2.31 0.822 6-7/
5180rpm
340km/h 1860rpm 356.8kgm
8速 0.640 1.80 0.779 7-8/
4910rpm
436km/h 1440rpm 277.8kgm
Final 2.813 レシオカバレッジ(変速比幅)8.203

ギヤの繋がりイメージ
52CM30型2シリーズ クーペ8AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1800-5000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.813)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(51.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.813)÷タイヤの有効半径(0.3305m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの436km(5800rpmでは401.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5800rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5800rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ49km/h-
2速ギヤ76km/h3710rpm
3速ギヤ118km/h3750rpm
4速ギヤ149km/h4590rpm
5速ギヤ195km/h4440rpm
6速ギヤ257km/h4410rpm
7速ギヤ313km/h4770rpm
8速ギヤ401km/h4520rpm

52CM30型2シリーズ クーペに搭載されたB58B30型2997ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5800rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5800rpmまで引っ張ると49km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5800rpmから3710rpmまで落ち、そこから5800rpmまで加速を続けると速度は76km/h(+27km/h)になります。

3速ギヤでは3750rpmまで落ちて5800rpmで118km/h(+42km/h)に、4速ギヤでは4590rpmまで落ちて5800rpmで149km/h(+31km/h)に、5速ギヤでは4440rpmまで落ちて5800rpmで195km/h(+46km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4410rpmまで落ちて5800rpmで257km/h(+62km/h)に、7速ギヤでは4770rpmまで落ちて5800rpmで313km/h(+56km/h)に、8速ギヤでは4520rpmまで落ちて5800rpmで401km/h(+88km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1800-5000回転で最大トルク51.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば33.53kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(4.419kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2278.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1710kg)を1速ギヤの最大駆動力(2278.9kgm)で割ってみると0.750kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5800回転でのトルク(47.8kgm)からTWRを算出すると0.80kg/kgmとなり、1800-5800回転の回転域では0.750-0.80kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4740 7110 9480 11850 14220 16590 21330
2速 3030 4550 6070 7580 9100 10620 13650
3速 1960 2940 3920 4900 5880 6860 8820
4速 1550 2330 3110 3880 4660 5440 6990
5速 1190 1780 2380 2970 3560 4160 5350
6速 900 1350 1810 2260 2710 3160 4060
7速 740 1110 1480 1860 2230 2600 3340
8速 580 870 1160 1440 1730 2020 2600
※赤い数字は暫定レブリミット(6300rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.640)を選択して時速100kmにて走行すると1440回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは870回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1010回転、一般的な高速道路の80km/hでは1160回転、100km/hでは1440回転、制限速度が120km/hになると1730回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2600回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 17 25 34 42 51 59 68
2速 13 26 40 53 66 79 92 105
3速 20 41 61 82 102 122 143 163
4速 26 52 77 103 129 155 180 206
5速 34 67 101 135 168 202 236 269
6速 44 89 133 177 222 266 310 354
7速 54 108 162 216 269 323 377 431
8速 69 138 208 277 346 415 485 554

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6300回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの255/35R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/35R19 | 直径 661mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
30
扁平
235/30R19
37.8km/h
直径624mm
径差-37mm
245/30R19
38.1km/h
直径630mm
径差-31mm
255/30R19
38.5km/h
直径636mm
径差-25mm
265/30R19
38.9km/h
直径642mm
径差-19mm
275/30R19
39.2km/h
直径648mm
径差-13mm
0%
35
扁平
235/35R19
39.2km/h
直径648mm
径差-13mm
245/35R19
39.6km/h
直径655mm
径差-6mm
255/35R19
40.0km/h
661mm
0mm
265/35R19
40.5km/h
直径669mm
径差+8mm
275/35R19
40.9km/h
直径676mm
径差+15mm
+5%
40
扁平
235/40R19
40.6km/h
直径671mm
径差+10mm
245/40R19
41.1km/h
直径679mm
径差+18mm
255/40R19
41.6km/h
直径687mm
径差+26mm
265/40R19
42.1km/h
直径695mm
径差+34mm
275/40R19
42.5km/h
直径703mm
径差+42mm
+10%
45
扁平
235/45R19
42.1km/h
直径695mm
径差+34mm
245/45R19
42.6km/h
直径704mm
径差+43mm
255/45R19
43.1km/h
直径713mm
径差+52mm
265/45R19
43.7km/h
直径722mm
径差+61mm
275/45R19
44.2km/h
直径731mm
径差+70mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/35R19 、245/30R19、245/35R19 、255/30R19 、265/30R19 、275/30R19あたりのタイヤがおすすめです。

255/35R19のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、255/35R19の適応サイズと性能の変化 [52CM30型2シリーズ クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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52CM30型2シリーズ クーペ[3.0Lターボ 4WD/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト4.419kg/ps64.63
1速ギヤ加速性能0.750kg/kgm67.61
1L換算馬力129.10ps/L59.62
1L換算トルク17.02kgm/L53.53
WB/TR比1.74053.40
ワイド&ロー指数0.77058.89
前面の面積2.564m²51.69
最低地上高130mm59.92
スポーツ性能部門の得点469.29

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費10.9km/L39.24
年間維持費348200円48.09
100kmh回転数1440rpm63.93
航続距離566.8km41.41
車の大きさ11.692m³51.01
室内の広さ(仮) 2.120m³37.68
最小回転半径5.2m49.58
馬力単価19587円52.50
ユーティリティ部門の得点383.44

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 52CM30型2シリーズ クーペ[3.0Lターボ 4WD/8AT] の総合得点は 852.73 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した52CM30型2シリーズ クーペ(4WD/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「3000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

2シリーズ クーペの歴代モデル

2代目 7K15型 2シリーズ グランクーペ
7K15 2シリーズ グランクーペは2014/02に登場した2代目モデル。参考車両の「218i F44」は全長4535mm、全幅1800mm、全高1430mmの車体に、140PS/22.4kgmを発生するB38A15型1498ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 2D20型 2シリーズ グランツアラー
2D20 2シリーズ グランツアラーは2014/02に登場した初代モデル。参考車両の「220i Sport F46」は全長4565mm、全幅1800mm、全高1645mmの車体に、192PS/28.6kgmを発生するB48A20型1998ccエンジンを搭載した7人乗りミニバン。