8UCTSF:RS Q3の性能と維持費 4WD/7AT 698万円 2014年式

このページでは、アウディの5ドア・5人乗りSUV、初代のABA-8UCTSF型RS Q3 BaseGrade【2014/03モデル・310PS/42.8kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

8UCTSF RS Q3
販売期間:2014/03 - 2016/08

画像はアウディより引用
http://www.audi.co.jp/
投稿:2014/03/19|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4410mm×全幅1840mm×全高1595mm、排気量は2480ccであることから、大雑把に分類すると2.5リットルクラス(2500cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:300PS~350PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4410mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


8UCTSF型 RS Q3 [2480cc/310PS 4WD/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代RS Q3の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2016/08
型式不明
[Performance]
2.5L-TB・4WD/7AT・818.0万円
367PS・47.4kgm・13.0km/L
367PS
47.4kgm
13.0km/L
2015/05
8UCULC型
[2.0TFSI Quattro]
2.0L-TB・4WD/7AT・539.0万円
220PS・35.7kgm・14.9km/L
220PS
35.7kgm
14.9km/L
2015/05
8UCZGF型
[BaseGrade]
2.5L-TB・4WD/7AT・771.0万円
340PS・45.9kgm・13.0km/L
340PS
45.9kgm
13.0km/L
初代RS Q3の車両型式・グレード一覧【全8車種】
RS Q3の新型モデル
2代目 F3DNWF型RS Q3
F3DNWF型RS Q3は2020/12に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4505mm、全幅1855mm、全高1605mmの車体に、400PS/48.9kgmを発生するDNW型2480ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー アウディ
車名&
グレード
RS Q3
BaseGrade
その他 4.733(1-2-3-4-5)/3.944(6-7-B?)
お値段 6980000円
車両型式 ABA-8UCTSF
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4410×幅1840×高1595mm
軸距&
輪距
2605mm
前1585mm/後1590mm
最小半径 5.7m
最低高 150mm
タイヤ 前輪:255/35R20
後輪:255/35R20
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1700kg
エンジン諸元
原動機型式 CTS
気筒配列 直列5気筒
排気量2480cc
圧縮比10.0
吸気方式 ターボ
最高出力 310PS[228kW]/5200-6700rpm
最大トルク 42.8kgm[420Nm]/1500-5200rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 11.5km/L(27.1mpg)
100km燃費 8.7L/100km
CTS型エンジンの諸元と性能まとめ
直列5気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に5個配置する方式。直4以上、直6未満の変り種。
直列5気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列5気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2014/03モデルのRS Q3を10年落ちの中古で422.3万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    RS Q3の2014/03モデルの場合、2024年現在では10年が経過しているため、新車価格の55%である383.9万円に諸経費として38.4万円を足した422.3万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2014年式を10年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 13年未満 45000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷10.7×190円/L 177570円
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本24000円×4本÷5年 19200円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 351000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額70380円×12ヶ月 844560円
ローン返済中の年間維持費 1195600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 45000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
177570円
(124300円)
(88790円)
(53270円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 19200円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 351000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 844560円
ローン返済中の年間維持費 1195600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から10年経過車の場合、「2500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は45000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算29300円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

RS Q3の維持費は高い?安い?

「RS Q3の年間維持費は351000円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてRS Q3の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いカムリ216500円-134500円
トライトン276340円-74660円
LM307000円-44000円
RS Q3 スポーツバック345100円-5900円
RS Q3の維持費351000円
基準2500ccクラス平均354400円+3400円
キャラバン ワゴン367700円+16700円
インプレッサ WRX387800円+36800円
キャラバン コーチ419800円+68800円
高い5シリーズ セダン480900円+129900円

RS Q3の年間維持費を、2500ccクラスで最も維持費が安いカムリと比較して134500円高く、最も高い5シリーズ セダンと比較して129900円安く、2500ccクラスの平均維持費との比較では3400円安くなっています。

最低額のカムリと最高額の5シリーズ セダンは極端な例としても、2500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、RS Q3の維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2500ccクラスの車 ランキング

RS Q3を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%460万円39万円30万円
15%300万円25万円20万円
20%230万円20万円16万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は460万円(総支給額39万円/月、手取り30万円/月)、ここから月額維持費2.9万円を支払うと残りは27.1万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は300万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)、2.9万円を支払うと残りは17.1万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が230万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.9万円を引くと残りは13.1万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代18万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり190円を基準として、-50円となる140円から、+50円となる240円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費10.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
140円/L
130850円
[-46720円]
-25円
165円/L
154210円
[-23360円]
-10円
180円/L
168230円
[-9340円]
190円/L177570円
[0円]
+10円
200円/L
186920円
[+9350円]
+25円
215円/L
200940円
[+23370円]
+50円
240円/L
224310円
[+46740円]

燃費10.7km/Lの8UCTSF型 RS Q3で10000km走行するのに必要な燃料は934.6L、1リットルあたり190円としたときの燃料代は177570円になります。

参考までに、RS Q3の燃料タンクは63リットルですので、934.6Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約11840円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては9350円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると23370円、50円も違ってくると46740円にもなります。

これを8UCTSF型 RS Q3の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり190円の場合を351000円としたとき、140円/Lに値下がりすれば304280円(86.7%)に、240円/Lに値上がりすれば397740円(113.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 23%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 53270円 27%
オイル交換 年1回 6000円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 6%
任意保険料 80% 57600円 29%
合計
[1万kmとの差額]
199900円
-151100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 19%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 88790円 37%
オイル交換 年1回 6000円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 5%
任意保険料 85% 61200円 25%
合計
[1万kmとの差額]
239100円
-111900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 16%
自動車重量税 1年分 16400円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 124300円 44%
オイル交換 年1回 8400円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 5%
任意保険料 90% 64800円 23%
合計
[1万kmとの差額]
280600円
-70400円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて151100円安い199900円に、5000km走行では111900円安い239100円に、7000km走行では70400円安い280600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 10%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 266360円 56%
オイル交換 年3回 36000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 28800円 6%
任意保険料 100% 72000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
473400円
+122400円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 8%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 355140円 61%
オイル交換 年4回 48000円 8%
タイヤ交換 2年毎 38400円 7%
任意保険料 100% 72000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
583800円
+232800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
2500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

RS Q3の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 11.5km/L
燃料タンク容量 63L
航続距離(カタログ燃費) 724.5km
航続距離(80%燃費) 579.6km
満タンプライス 11970円
1km走行コスト 16.52円
1万円でどこまで行ける? 605.3km

JC08モード燃費が11.5km/L、燃料タンク容量63リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は724.5kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(10.3km/L)とすると航続距離は648.9km、80%(9.2km/L)だと579.6km、70%(8.0km/L)では504.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から63リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり190円では11970円、上で計算した航続距離を踏まえると724.5km(80%燃費時579.6km)を走行するのに11970円かかる計算です。

燃費を10.7km/Lとしたときの1km走行コストは16.52円、10万km走行したときの燃料代は165.2万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら16.5万円/年、7年10万kmなら23.6万円/年、5年10万kmなら33.0万円/年、3年10万kmなら55.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば605.3km(往復なら片道302.6km)、カタログ値の80%なら484.2km(片道242.1km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

CTS型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
1500回転時の馬力 90PS
5200回転時の馬力 311PS
5200回転時の馬力 310PS
6700回転時の馬力 310PS
各回転域でのトルク
1500回転時のトルク 42.8kgm
5200回転時のトルク 42.8kgm
5200回転時のトルク 42.7kgm
6700回転時のトルク 33.1kgm
CTS型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているCTS型2480cc、直列5気筒のターボエンジンは5200-6700回転時に最高出力310馬力を、1500-5200回転時に最大トルク42.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1500rpmから最高出力が発生する6700rpmまで」の5200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は77.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.484kg/PS(1700kg/310PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.484kg/PS
車体+1人5.661kg/PS
車体+5人6.371kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.677kg/PS
車体+70kg5.710kg/PS
車体+80kg5.742kg/PS
車体+90kg5.774kg/PS
車体+100kg5.806kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.661kg/PS(1755kg/310PS)となり、数値としては0.177kg、比率にすると3.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.371kg/PS(1975kg/310PS)となり、数値としては0.887kg、比率にすると16.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

8UCTSF RS Q3のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2014/03

-
RS Q3
5.661kg/PS
1755kg/310PS|2.5L-TB
[車体のみPWR:5.484]
2012/11

車種詳細
フォレスター
5.875kg/PS
1645kg/280PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.679
2005/10

車種詳細
RX-8
5.460kg/PS
1365kg/250PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.240
2012/09

車種詳細
レガシィ ツーリングワゴン
5.517kg/PS
1655kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.333
2004/09

車種詳細
インテグラ
5.659kg/PS
1245kg/220PS|2.0L-NA
車体のみPWR:5.409
2002/11

車種詳細
レガシィB4
5.446kg/PS
1525kg/280PS|2.0L-TT
車体のみPWR:5.250

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.661kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.435kg/PSから5.887kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りSUV「SJG型 フォレスター」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」、スバルの5人乗りワゴン「BRG型 レガシィ ツーリングワゴン」、ホンダの4人乗りクーペ「DC5型 インテグラ」、スバルの5人乗りセダン「BE5型 レガシィB4」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

8UCTSF型 RS Q3 [BaseGrade]のライバル車種|5.661kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は182.4PS/tとなっています。


RS Q3がバイクと競争するなら…?


車種詳細
NC700X|669cc
5.660kg/PS
283kg/50.3PS/6.22kgm
[車体のみPWR:4.560]
1速ギヤ速度:58.9km/h
最小TWR:0.919
2014/03

-
RS Q3|2480cc
5.661kg/PS
1755kg/310PS/42.8kgm
[車体のみPWR:5.484]
1速ギヤ速度:51.5km/h
最小TWR:0.809

車種詳細
バンディット250VZ|248cc
5.675kg/PS
227kg/40.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:4.300]
1速ギヤ速度:63.4km/h
最小TWR:0.827

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではRS Q3とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

RC63 NC700Xと競争してみる

まずRS Q3より少しPWRが低いバイクとして、ホンダのNC700Xが挙げられます。PWRの5.660kg/PSは車両重量228kgにライダーの体重55kgを加えた283kgを、最高出力50.3PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNC700Xに7.4km/h劣り、1速TWRは0.110kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

GJ77A バンディット250VZと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのバンディット250VZが挙げられます。PWRの5.675kg/PSは車両重量172kg+55kgの227kgを、最高出力40.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は11.9km/h劣り、1速TWRは0.018kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.640
平均ピストンスピード 20.73m/s
トルクウェイトレシオ 39.72kg/kgm
1馬力あたりのお値段 22516円
排気量1Lあたり馬力 125.00PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.26kgm/L
1気筒あたりの馬力 62.0PS
1気筒あたりのトルク 8.6kgm
パワーバンド比率 77.6%
燃費×馬力 3317.0pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
2.0~2.5Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは39.72kg/kgm(1700kg/42.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が6980000円、最高出力が310馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は22516円、逆に1万円あたりでは0.44馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は163084円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2500cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は125.00PS/L、トルクは17.26kgm/L、1気筒あたりの馬力は62.0馬力、トルクは8.6kgmとなり、このエンジンが310馬力を6700回転で発生させているときの平均ピストンスピードは20.73m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.8mmであるCTS型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6470回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.640になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が10.70km/L、最高出力が310PSであるこの車の獲得ポイントは3317.0ptになります。
戯れに車両重量1700kgを100kg単位にした17.0で割ってみたところ、その数値は195.12ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



RS Q3での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.544m
期待される荷室の幅 1.440m
対角線の長さ 2.111m
期待される荷室の面積 2.223m²

縦方向の長さが1.544m(対角線では2.111m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5200-6700rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7200回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7200rpm|タイヤサイズ 255/35R20|タイヤ直径 68.7cm|円周長 215.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7200rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.562 16.86 -
-
55km/h 13020rpm 2100.6kgm
2速 2.526 11.96 0.709 1-2/
5100rpm
78km/h 9230rpm 1489.7kgm
3速 1.678 7.94 0.664 2-3/
4780rpm
117km/h 6130rpm 989.6kgm
4速 1.021 4.83 0.608 3-4/
4380rpm
193km/h 3730rpm 602.1kgm
5速 0.788 3.73 0.772 4-5/
5560rpm
250km/h 2880rpm 464.7kgm
6速 0.633 3.00 0.803 5-6/
5780rpm
311km/h 2310rpm 373.3kgm
7速 0.528 2.50 0.834 6-7/
6000rpm
373km/h 1930rpm 311.4kgm
Final 4.733 レシオカバレッジ(変速比幅)6.746

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1500-5200rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.733)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(42.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.733)÷タイヤの有効半径(0.3435m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの373km(6700rpmでは347.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1500-5200回転で最大トルク42.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば39.72kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.484kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2100.6kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1700kg)を1速ギヤの最大駆動力(2100.6kgm)で割ってみると0.809kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6700回転でのトルク(33.1kgm)からTWRを算出すると1.046kg/kgmとなり、1500-6700回転の回転域では0.809-1.046kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6700rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

8UCTSF型RS Q3に搭載されたCTS型2480ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6700rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6700rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ51km/h-
2速ギヤ73km/h4750rpm
3速ギヤ109km/h4450rpm
4速ギヤ180km/h4070rpm
5速ギヤ233km/h5170rpm
6速ギヤ290km/h5380rpm
7速ギヤ347km/h5590rpm

まず1速ギヤで6700rpmまで引っ張ると51km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6700rpmから4750rpmまで落ち、そこから6700rpmまで加速を続けると速度は73km/h(+22km/h)になります。

3速ギヤでは4450rpmまで落ちて6700rpmで109km/h(+36km/h)に、4速ギヤでは4070rpmまで落ちて6700rpmで180km/h(+71km/h)に、5速ギヤでは5170rpmまで落ちて6700rpmで233km/h(+53km/h)になります。

続いて6速ギヤでは5380rpmまで落ちて6700rpmで290km/h(+57km/h)に、7速ギヤでは5590rpmまで落ちて6700rpmで347km/h(+57km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5210 7810 10420 13020 15620 18230 23440
2速 3690 5540 7390 9230 11080 12930 16620
3速 2450 3680 4910 6130 7360 8590 11040
4速 1490 2240 2990 3730 4480 5230 6720
5速 1150 1730 2300 2880 3460 4030 5180
6速 930 1390 1850 2310 2780 3240 4160
7速 770 1160 1540 1930 2320 2700 3470
※赤い数字は暫定レブリミット(7200rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.528)を選択して時速100kmにて走行すると1930回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1160回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1350回転、一般的な高速道路の80km/hでは1540回転、100km/hでは1930回転、制限速度が120km/hになると2320回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3470回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 15 23 31 38 46 54 61
2速 11 22 32 43 54 65 76 87
3速 16 33 49 65 82 98 114 130
4速 27 54 80 107 134 161 188 214
5速 35 69 104 139 174 208 243 278
6速 43 86 130 173 216 259 303 346
7速 52 104 155 207 259 311 363 414

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7200回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの255/35R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/35R20 | 直径 687mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
30
扁平
235/30R20
37.8km/h
直径649mm
径差-38mm
245/30R20
38.1km/h
直径655mm
径差-32mm
255/30R20
38.5km/h
直径661mm
径差-26mm
265/30R20
38.8km/h
直径667mm
径差-20mm
275/30R20
39.2km/h
直径673mm
径差-14mm
0%
35
扁平
235/35R20
39.2km/h
直径673mm
径差-14mm
245/35R20
39.6km/h
直径680mm
径差-7mm
255/35R20
40.0km/h
687mm
0mm
265/35R20
40.4km/h
直径694mm
径差+7mm
275/35R20
40.8km/h
直径701mm
径差+14mm
+5%
40
扁平
235/40R20
40.5km/h
直径696mm
径差+9mm
245/40R20
41.0km/h
直径704mm
径差+17mm
255/40R20
41.5km/h
直径712mm
径差+25mm
265/40R20
41.9km/h
直径720mm
径差+33mm
275/40R20
42.4km/h
直径728mm
径差+41mm
+10%
45
扁平
235/45R20
41.9km/h
直径720mm
径差+33mm
245/45R20
42.4km/h
直径729mm
径差+42mm
255/45R20
43.0km/h
直径738mm
径差+51mm
265/45R20
43.5km/h
直径747mm
径差+60mm
275/45R20
44.0km/h
直径756mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/35R20 、245/30R20、245/35R20 、255/30R20 、265/30R20 、275/30R20あたりのタイヤがおすすめです。

255/35R20のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、255/35R20の適応サイズと性能の変化 [8UCTSF型RS Q3編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】255/35R20のタイヤ銘柄と通販価格

8UCTSF型RS Q3[2.5Lターボ 4WD/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.484kg/ps61.72
1速ギヤ加速性能0.809kg/kgm66.39
1L換算馬力125.00ps/L57.93
1L換算トルク17.26kgm/L54.10
WB/TR比1.64063.71
ワイド&ロー指数0.86751.86
前面の面積2.935m²41.38
最低地上高150mm51.83
スポーツ性能部門の得点448.92

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費11.5km/L40.39
年間維持費351000円47.77
100kmh回転数1930rpm57.45
航続距離724.5km50.63
車の大きさ12.942m³55.89
室内の広さ(仮) 2.347m³39.81
最小回転半径5.7m39.18
馬力単価22516円48.74
ユーティリティ部門の得点379.86

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 8UCTSF型RS Q3[2.5Lターボ 4WD/7AT] の総合得点は 828.78 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したRS Q3(4WD/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「2500ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

RS Q3の歴代モデル

2代目 F3DPC型 Q3
F3DPC Q3は2020/08に登場した2代目モデル。参考車両の「35 TFSI」は全長4490mm、全幅1840mm、全高1610mmの車体に、150PS/25.5kgmを発生するDPC型1497ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 8UCULC型 Q3
8UCULC Q3は2012/05に登場した初代モデル。参考車両の「2.0TFSI Quattro」は全長4400mm、全幅1830mm、全高1615mmの車体に、220PS/35.7kgmを発生するCUL型1984ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。